日本ならではのディープな夜の楽しみ方を「横丁」や「スナック」で体験しよう

日本ならではのディープな夜の楽しみ方を「横丁」や「スナック」で体験しよう

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筆者 : GOOD LUCK TRIP

日本各地を旅するなら、ガイドブックには載らない地元の人たちしか知らない”裏側”を体験するのがおもしろい。
賑やかな大通りから「横丁」や「路地裏」に一歩足を踏み入れると、そこにはタイムスリップしたかのようなどこか懐かしい風景が広がっている。
ひっそりと佇む小さなお店で味わう手作りの料理や、路地裏で出会う温かい人々とのふれあい。最近では、そんな横丁や路地裏のお店を巡るツアーが人気を集めている。
地元の人々しか知らない”裏側”に足を踏み入れれば、忘れられない思い出になること間違いなしだ。

目次

地域の人々が憩う「横丁」や「路地裏」とは?

「横丁」とは、表通りから横に入った通りを指す言葉だが、その横丁の狭い路地にはいくつもの店舗が密集し、地域の人々がお酒を飲み歩く場所となっている。
狭い路地に300店ほどの飲食店が軒を連ねる、有名な新宿の飲み屋街「新宿ゴールデン街」はご存知だろうか。
まさに、横丁らしさを感じられるエリアだが、現在は世界中からの旅行者で混雑し、観光地化していることも事実である。
ただ、安心してほしい。新宿ゴールデン街以外にも、日本各地には独自の文化が息づく魅力的な横丁が数多く存在するのだ。特に東京には、新宿ゴールデン街を凌ぐ歴史と風情あふれる横丁が数多くあり、足を踏み入れれば、新たな発見ができるだろう。

横丁には赤提灯やレトロな看板が並び、ノスタルジックな雰囲気が漂う
横丁には赤提灯やレトロな看板が並び、ノスタルジックな雰囲気が漂う

飲食店がひしめく賑やかな横丁から少し脇道に入ると、まるで迷路のような路地裏が延びていることがある。一見、人が通らないような細い路地も、勇気を出して進んでみると、思いがけない発見をするはずだ。
例えば、高級ブランドのショップが立ち並ぶ東京の「銀座」の一角にも、そんな路地裏は存在する。そこには、都会の喧騒を忘れさせてくれるような、静かで落ち着いた時間が流れている。
小さな稲荷神社が地域の人の手で大事にされているのを目にしたり、味わいのある古い建物に出会ったりするかもしれない。
都会の真ん中にある、タイムスリップしたような空間で日本の伝統文化や日常の風景に触れてみてはいかがだろう。きっと、一般的な観光ではあまり目にすることのできない貴重な体験ができる。

路地裏を歩いてお店を見つけるのは「宝探し」の冒険のようだ
路地裏を歩いてお店を見つけるのは「宝探し」の冒険のようだ
路地裏にひっそり佇むお稲荷様
路地裏にひっそり佇むお稲荷様

横丁や路地裏にある飲食店のディープな魅力

横丁と路地裏にある飲食店は、その地域の人々の交流の場となっているお店が多い。お酒を片手に世間話に花を咲かせたり、日頃のストレスを忘れてカラオケを歌って皆で盛り上がったりと、飾らない日常がそこにある。
そのようなお店に足を踏み入れれば、旅行者も自然に地域の人たちと交流するきっかけを掴めるはずだ。
なかでも「スナック」と呼ばれる小さな飲み屋さんは、コミュニケーションの場としての要素が色濃い。このスナックを楽しめれば、究極にディープな体験ができるはずだ。

横丁には地域に根付いたお店が多い
横丁には地域に根付いたお店が多い

スナックってどんなところ?

「スナック」とは、カウンター越しに店主が接客する飲食店を指す。
店主は女性である場合が多く、お客さんからは「ママ」や「ママさん」と呼ばれる。
スナックは全国に6万件以上あり、それぞれのママの個性が店内や接客、サービスや常連さんに反映されている。
いわば、ママのお部屋に遊びに行くような感覚で楽しめるのがスナックの魅力でもある。
アットホームな雰囲気の中で、ママとのコミュニケーションやお客さん同士のコミュニケーション・一体感を楽しむお店であり、その地域に暮らし、お店に足繫く通っている常連さんも多い。
旅行先でその地域の人々と仲良くなる接点はそう多くはないが、スナックに足を運べばママが、居合わせたお客さんとのコミュニケーションの架け橋になってくれるため、すぐに打ち解けられるだろう。
地域に根付いて商売を続けるママや常連だからこそ知っている、現地の”生”の情報を手に入れられるのは大きな魅力のひとつ。
インターネットや観光ガイドには載っていない知る人ぞ知る現地の名店や観光スポットといった貴重な情報ばかり。まさに、夜の「観光案内所」といえる。
男性客が多いので女性は入りづらく思うかもしれないが、本来「スナック」はママとの交流や地域の人々との交流の場であるため、女性でも気兼ねなく楽しめる。

ママだけでなく、隣のお客さんとの交流も楽しもう
ママだけでなく、隣のお客さんとの交流も楽しもう

会員制というルールのスナックに入店するには?

スナックにはママの人柄に惹かれて通う常連さんが多く、例えるなら家族のようなコミュニティが出来ている。
スナックに訪れるということは、知らない家にいきなり訪問して、そこに住む家族とご飯やお酒を共にするという感覚に近い。
そのコミュニティを維持するために、会員制にしているスナックが実は多いのだ。
そのため、飛び込みで入れないスナックは多く、そのコミュニティの誰かから紹介してもらう必要がある。
また、会員制にしているスナックは、ネットやガイドブックに掲載されていない。
横丁や路地裏を歩き、スナックの看板を見つけるしかないため、見つけること自体も難しい。

会員制だからこそディープな体験ができるスナック
会員制だからこそディープな体験ができるスナック

スナックには、居心地の良さやその場の雰囲気を守るために、暗黙のマナー・ルールが存在する。
そのマナー・ルールを守れないと判断されると、入店を断られる場合もある。
また、日本語以外を話せるママはあまり多いとはいえず、気持ちとしては歓迎したいものの、残念ながら訪日外国人の対応ができないお店は多い。
そのため、日本語を話すことができない旅行者がフラッと訪れても、入店を断られてしまう可能性があるため気をつけてほしい。

ディープな体験ができる一方で利用するハードルも高いスナック
ディープな体験ができる一方で利用するハードルも高いスナック

初心者でも外国人でも気軽に参加できるスナックツアー

ディープな体験ができるものの、独自のマナーやルールがあるスナック。
旅行者、特に外国人旅行者にはハードルが高いが、会員制のスナックもこれから紹介するスナックツアーを活用すれば、ガイド付きで横丁・路地裏の散策と合わせて、安心して楽しめる。
多くのメディアに取り上げられ、人気を集めているスナックツアーの概要は下の表を見てほしい。

ツアーの魅力
・スナックに精通したガイドと一緒であることで、会員制の店に入る事ができる
・単なる食べ歩きではなく、エンタテインメント溢れる体験型ツアー
・ガイドブックに掲載されていない横丁や路地裏歩きを楽しめる
・会員制のスナックに入れるだけでなく、ママや常連客とのふれあいを楽しめる
開催場所
東京都各地(新橋・新宿・銀座)、神奈川県小田原など
平均所要時間
2時間半(ツアーによって異なる)
参加方法
公式Webサイトから予約
料金
1人あたり18,000円~
※予約は通常2名から
※料金はツアーによって異なる

英語で通訳してくれるガイド付きだから言語の壁を超えられる

スナックツアーは英語の通訳ができ、横丁やスナックに精通したガイドさんと一緒に巡るため、日本語が話せなくても安心だ。
そして、会員制のお店という特別空間も体験でき、日本人と同じようにママや現地の人々と交流するという「スナック」の醍醐味を味わえる。
実際にツアーに参加した外国人からも、”日本旅行のハイライトになった”・”忘れられない究極のナイトライフを過ごせた”と、高く評価されている。
また、海外メディアも多く取り上げるほど人気が出ている。
次に日本を訪れた際も「スナック」に行きたいという声も多いので、積極的に参加してほしい。

英語の通訳ができるガイドさんに気になることは何でも聞いてみよう
英語の通訳ができるガイドさんに気になることは何でも聞いてみよう

スナック特有のマナー・ルールを教えてくれるから安心して遊べる

会員制としているお店が多いスナックでは、各店のママ毎の暗黙のルールやマナーが存在し、それらを事前に把握することや、完璧に理解することはなかなか難しい。
しかし、ガイドさんが丁寧に教えてくれるので自然体で思いっきり遊べるのがツアーのよいところ。
さらには「スナック」をより深く楽しむためのクイズや、コミュニケーションの取り方とカラオケの歌い方のレクチャーもある。

スナックツアーで出題されるクイズは、盛り上がること必至
スナックツアーで出題されるクイズは、盛り上がること必至

850軒を渡り歩いたスナックマニアが厳選した魅力あふれるスナックを巡れる

2軒の「スナック」を巡るのが、スナックツアーの特徴のひとつ。これは、スナック好きな日本人がしばしば行う「はしご」というスタイルだ。
スナックごとの異なる魅力に触れられ、より多くの人たちとの交流が実現するため、濃厚な時間を過ごせる。
さらに訪れる「スナック」は、これまで全国850軒以上の「スナック」の扉を開けてきたスナックマニアの五十嵐真由子さんが厳選したお店。
扉を開けば「いらっしゃい!」と笑顔で迎え入れてくれるママや常連さんに出会えるだろう。
気になることはガイドさんに何でも聞いてよいし、カタコトの英語・日本語でも、ボディランゲージやお互いの気持ちが通じれば不思議と伝わるので、ママや常連さんと直接コミュニケーションを取ることにも挑戦してみよう。

スナックをこよなく愛する五十嵐真由子さんが厳選したお店を巡れる
スナックをこよなく愛する五十嵐真由子さんが厳選したお店を巡れる

横丁や路地裏などディープな場所の街歩きを楽しめる

横丁や路地裏は歩くだけでももちろん楽しいが、ガイドさんの説明を聞くとその面白さは倍増する。ふと気になることをその場で聞けるのも魅力だ。スナックに辿り着くまでに、こうした散策ができるのでスナックに到着して、最初の乾杯をする頃にはテンションも最高潮に達するはずだ。
ツアーの内容についてもっと詳しく知りたい方は、こちらの公式サイトにアクセスしよう。

スナックに関するよくある質問

Q

バーやパブと何が違うの?

A

お酒だけでなく、ママ・常連客とのコミュニケーションやカラオケを通した社交場要素が強いお店がスナックです。

Q

なぜ、オーナーではなくママって呼ぶの?

A

スナックの店内はママの嗜好が反映された個性あふれる内装になっており、ママお手製もしくはママがセレクトしたおつまみとともに、温かい雰囲気で会話が楽しめるなどアットホームな気分で実家にいるかのようにゆったりとくつろげる空間となっている。諸説あるが、そのような空間を提供するオーナーに対して、親しみを込めて「ママ」と呼ぶ文化がある、というのが定説だ。

Q

日本旅行に来たらスナックに行くべき?

A

日本で日常的に繰り広げられるナイトライフを体験でき、旅行先で地域の人々との交流を楽しみたいという方にはお勧めです。

Q

お店選びはどうしたらよいの?

A

ホームページを持つスナックは少なく、お店選びが難しいのもスナックの特徴です。そのため、安心して遊べるスナックに行けるスナックツアーへ参加するのがお勧めです。

Q

英語でコミュニケーションできますか?

A

お店によりますが、英語対応のできるお店は少ないです。

まとめ

この記事では、日本人の“夜の日常”を体験できる横丁と路地裏、スナックの魅力を紹介してきた。
楽しむためのハードルがやや高いからこそ他人と違った楽しみ方ができ、帰国してからの土産話もきっと盛り上がるはずだ。ディープな体験を手助けしてくれるツアーは心強い存在。上手に活用して、日本の旅の新たな楽しみの扉を開いてみてはいかがだろう。