高尾山のふもと町にある「TAKAO BEER KO52 BREWERY&TAPROOM」で、醸造所併設のフレッシュなクラフトビールを味わう

高尾山のふもと町にある「TAKAO BEER KO52 BREWERY&TAPROOM」で、醸造所併設のフレッシュなクラフトビールを味わう

更新 :
筆者 : 矢巻 美穂

東京の人気登山スポット「高尾山」のふもとの町・高尾にあるのが、「TAKAO BEER KO52 BREWERY&TAPROOM」です。アメリカで本格的なビール造りを習得した池田さん渾身のクラフトビールが味わえる人気店。その秘密を探って行きましょう。

目次

フレッシュなクラフトビールを求めて「TAKAO BEER KO52 BREWERY&TAPROOM」へ

高尾駅からすぐの場所にある「TAKAO BEER KO52 BREWERY&TAPROOM」は、店内に醸造所がありクラフトビールの生ビールが楽しめるお店。これまで北口にタップルームがありましたが、2024年に個性豊かなショップが集う商業施設「KO52 TAKAO(ケーオーゴーニータカオ)」の2階へ移転。南口を出るとすぐに、白を基調にしたおしゃれなビルが見えます。

京王線高尾駅を降りたら南口へ
京王線高尾駅を降りたら南口へ
駅のロータリーに隣接する「KO52 TAKAO」
駅のロータリーに隣接する「KO52 TAKAO」
右手奥が高尾駅。駅からの移動もわかりやすい
右手奥が高尾駅。駅からの移動もわかりやすい

「TAKAO BEER KO52 BREWERY&TAPROOM(以下、TAKAO BEER)」が入る商業施設「KO52 TAKAO」の名称は、京王高尾線高尾駅の駅番号の「KO52」が由来です。1階から5階まで、現在16軒の個性豊かなお店やオフィスが集います。このビルの「カンリニン」さんは、「TAKAO BEER」の代表の池田さん。管理人を漢字で書かないのは、いわゆる普通の管理業ではなく、人・場所などのつながりをサポートするような役割を果たしているからだといいます。

「KO52 TAKAO」の2階にあるのが「TAKAO BEER」
「KO52 TAKAO」の2階にあるのが「TAKAO BEER」
エレベーター、または階段で2階へ
エレベーター、または階段で2階へ
店の前のテラス席。天気の良い日はここでビールをいただきたい!
店の前のテラス席。天気の良い日はここでビールをいただきたい!
高尾山をモチーフにデザインされたロゴ
高尾山をモチーフにデザインされたロゴ

店内にはガラス張りのブルワリー(醸造所)を併設

さあ、2階へ上がって店内へ。中に入ると白を基調にした木の温もりを感じる空間が広がります。手前にはコーヒーショップ、奥に進むと「TAKAO BEER」のカウンターがあります。その横にはなんと醸造所があって、クラフトビールはこの中で造られています。生ビールのおいしさは鮮度だと言われますが、こんなにも近いとは驚きです。

広々とした店内はシンプルで心地よい空間
広々とした店内はシンプルで心地よい空間
複数のタンクでビールが醸造される
複数のタンクでビールが醸造される
客席からはこの近さ。製造の様子も見られる
客席からはこの近さ。製造の様子も見られる

「TAKAO BEER」は2017年に製造を開始した新しいビール会社です。代表の池田さんは元々デザイン会社の会社員で、山登りが趣味だったとか。「都内に住んでいましたが、高尾はもちろん、山梨や長野へ登山に出掛けているうちに、もう少し山の近くで暮らしたいと移住しました」と池田さん。高尾に移り住むと、高尾山には人が集まりますが、隣の駅には人が滞留しないことに気が付いたそう。山登りの後においしいビールを飲める店がない、それなら自分で作ればいいとそれまで勤めていた会社を退社。池田さんは一念発起して、山登りの後に気軽に寄れる、人々が集まるきっかけを作っていきました。

「TAKAO BEER」代表の池田周平さん
「TAKAO BEER」代表の池田周平さん

本格的なビール造りはアメリカで習得。ポートランド州立大学のクラフトビールのカリキュラムを受講、カリフォルニア州バークレーの「ホイポロイブルワリー」で醸造プログラムを習得しました。国内で酒類製造免許を取り、2017年からビールの製造を開始。高尾や八王子、山梨など周辺のフルーツなどを使ったクラフトビールが評判を呼んでいます。

店では5種類以上の生ビールが味わえる
店では5種類以上の生ビールが味わえる

「TAKAO BEER」では、毎日5〜8種類の生ビールを提供しています。定番はエール酵母を使った「森は生きている」という名のビールと、ホップや苦味の強いIPAビールの「oh! mountain」の2種類。工房直結のでき立てのビールが楽しめます。

高級品種のシャインマスカットを使用する秋のフレバー
高級品種のシャインマスカットを使用する秋のフレバー

ビールの原料は主に麦芽、ホップ、酵母などですが、副原料は風味などの味の決め手となる重要なもの。果実や野菜などを加え、多彩なフレバーが味わえるのもクラフトビールの魅力のひとつです。副原料に梨やぶどう、ブルーベリー、桃など高尾周辺や近隣で採れる旬のフルーツを利用したフレバーが登場。1年間で40〜50種類のクラフトビールを製造、販売しています。訪れる度に新たな味が楽しめるのが良い!

でき立てのビールと自家製サンドイッチに大満足!

この日は5種類のビールを提供。定番でいちばん人気の「森は生きている」をオーダー。アルコール度数は7%と少し高めです。日本のビールの一般的なアルコール度数は4.5〜5%が多いのですが、「TAKAO BEER」は4.5〜7%とビールによってそれぞれ異なります。それもクラフトビールの楽しいところ!

タップから注がれるビールの銘柄は「森は生きている」
タップから注がれるビールの銘柄は「森は生きている」

ビールと共にオーダーしたのは、自家製のフォッカチャを使用したサンドイッチ。ドイツ語で“ビールのためのハム”を意味するビアシンケンを使ったボリュームたっぷりのメニューです。

製造の知見を活かして焼かれたパン使用のサンドイッチはビールとの相性抜群!
製造の知見を活かして焼かれたパン使用のサンドイッチはビールとの相性抜群!

他にも燻製したスパイシーミックスナッツの「コヨーテナッツ」や、「TAKAO BEER」で発酵させた「高尾ビール発酵サラミ」、山梨・勝沼の百果園のレーズンを贅沢に使用した「自家製レーズンバター」など、ここでしか味わえないメニューが揃っています。

TAKAO BEERの人気の秘密のひとつにパッケージのデザイン性の高さがあります。ビールは、缶、瓶、シャンパンボトルと多彩。地元のアーティストや前職のデザインの仲間がラベルの制作を担当。ビール毎にデザインを変え提供しています。これがとてもかわいくて、おみやげにもピッタリ。思わず持ち帰りたくなるビールです。

サイズも色々。イラストやデザインが秀逸なラベルにも注目!
サイズも色々。イラストやデザインが秀逸なラベルにも注目!
「KO52 TAKAO」に入るイラストレーターが手がけたラベル。同デザインでTシャツも販売
「KO52 TAKAO」に入るイラストレーターが手がけたラベル。同デザインでTシャツも販売

店内には、ビールを飲まない人も一緒に楽しめるようにとコーヒーショップ「ボアダム」を併設。こだわりのハンドドリップコーヒーやエスプレッソ、山梨の人気洋菓子店である「モチカナ菓子」のケーキなどが楽しめます。

入口すぐにあるコーヒーショップ「ボアダム」
入口すぐにあるコーヒーショップ「ボアダム」
この日のおすすめは水出しのアイスコーヒー
この日のおすすめは水出しのアイスコーヒー
センス良くまとめられたデザインが印象的
センス良くまとめられたデザインが印象的

まとめ

フレッシュなクラフトビールを求めて「TAKAO BEER KO52 BREWERY&TAPROOM」へ!
フレッシュなクラフトビールを求めて「TAKAO BEER KO52 BREWERY&TAPROOM」へ!

本格派のエールビールやIPAビール、さらに地元や周辺のフルーツを使ったビールが次々に登場して、訪れる度に新しい味わいを楽しめる「TAKAO BEER KO52 BREWERY&TAPROOM」。
気軽に立ち寄って、色々なフレーバーのクラフトビールを味わっちゃいましょう。

矢巻 美穂

筆者

フォトグラファー

矢巻 美穂

国内外の旅行雑誌を中心に活動するカメラマン