
列車で巡る名探偵コナンの聖地と温泉、花と癒やしの鳥取3Dayモデルコース
人気漫画『名探偵コナン』の世界を旅するなら、原作者・青山剛昌氏のふるさとである鳥取県はいかが? 日本海に面した雄大な自然、体も心も癒やされる温泉、趣あるレトロなまち並みなど多彩な魅力が詰まっています。
物語の世界にふれるような、2泊3日の列車旅に出かけてみませんか?
鳥取へのアクセスは?
名探偵コナンの聖地を巡る、鳥取2泊3日モデルコース
Day1 鳥取の自然と文化を満喫
旅の始まりは大阪駅から。
JR特急「スーパーはくと」で鳥取駅まで約2時間35分。車窓に広がるのどかな風景を眺めつつ、列車旅を満喫します。
鳥取駅に到着したら、最初の目的地へ!
「とっとり賀露かにっこ館」で海の世界にふれ、「鳥取港海鮮市場かろいち」で港町グルメを堪能
旅の最初の訪問地「とっとり賀露かにっこ館」へは、鳥取駅からバスで約30分。土日祝なら、観光客に便利なループ麒麟獅子バスの利用が便利。「かにっこ館前」バス停で下車すれば、目の前が目的地です。
平日や運休日には、日ノ丸自動車「賀露線」の路線バスを利用、「かにっこ館入口」バス停から徒歩3分ほどで到着します。
カニを中心に、日本海にすむ海の生き物を展示する小さな水族館で、子どもも大人も気軽に楽しめる人気のスポット。館内に入ると、まず目を引くのが円形水槽を悠々と泳ぐさまざまな種類のカニ。えさやり体験や、ヒトデやナマコに直接触れられるタッチングプールもあり、海の自然を身近に感じられる体験が可能。遊びながら学ぶことができる、楽しい仕掛けが盛りだくさんです。

見学のあとは、隣接する「鳥取港海鮮市場かろいち」へ。水揚げされたばかりの魚介類がずらりと並び、活気あふれる雰囲気にワクワク感も高まります。
ランチは市場内の飲食店で。海鮮丼や焼き魚定食など、港町グルメを堪能! 食後は、地元の特産品を扱うショップへの立ち寄りも忘れずに。干物や加工品、調味料など、お土産探しを楽しみます。

砂でできたアート作品に感動! 世界でも珍しい「鳥取砂丘 砂の美術館」へ
昼食後は、タクシーで約15分。「鳥取砂丘 砂の美術館」へ向かいます。
世界の芸術家たちが手がけた砂像を展示する屋内型の美術館で、「砂で世界旅行」をテーマに、毎年異なる作品を紹介。同じ作品は二度と見られないのも魅力です。どの作品も精巧で、思わずカメラを向けたくなるものばかり。静かな空間で繊細な砂の芸術を楽しみます。2025年は「砂で世界旅行・日本」がテーマです。

大自然の絶景を堪能!「鳥取砂丘」を散策
美術館から歩いて約5分で、砂丘の入口へ。
東西16km、南北2.4kmに広がる「鳥取砂丘」は、日本最大級の広さを誇り、国の天然記念物指定の絶景スポット。入場は無料で、24時間いつでも訪れることができます。
砂丘の稜線からは、360度のパノラマを一望! 風と砂がつくり出す雄大な景色に圧倒されます。砂の感触を足元に感じながら、大自然のスケールの大きさに浸るひとときです。

湖畔に湧く名湯、「はわい温泉」に宿泊
雄大な砂丘の風景を堪能したあとは、日ノ丸自動車または日本交通の路線バス「鳥取砂丘線」で鳥取駅へ(土日祝はループ麒麟獅子バスの利用も可能)。
鳥取駅からは特急「スーパーはくと」または、特急「スーパーおき・スーパーまつかぜ」で約35分の倉吉駅へ。さらに日本交通の路線バスを乗り継いで、この日の宿泊地「はわい温泉」に向かいます。はわい温泉には、漫画『名探偵コナン』の舞台のモデルになったとされる宿「望湖楼」もあり、物語の世界に浸りたい人はこちらをぜひ。
また、温泉街を満喫するなら、はわい温泉・東郷温泉観光案内所への立ち寄りも忘れずに。観光案内はもちろん、レンタサイクルも行っています。
東郷湖の西岸に湧くはわい温泉は、美肌の湯として親しまれるやさしい泉質が魅力。四季折々の景観も美しく、特に冬には湖底から湧き出す温泉の湯けむりが水面に立ち上り、幻想的な雰囲気。湖を望む絶景とともに、旅の疲れをゆっくりと癒やします。

Day2 倉吉のレトロ文化にふれ、名探偵コナンゆかりの地を散策
倉吉のまち歩きや名探偵コナンゆかりの地を巡る2日目。
最初に訪れるのは、2025年に開館した話題のスポット「鳥取県立美術館」です。はわい温泉からはタクシーを利用して25分ほど。朝の湖畔を出発して向かうのは注目のアートスポットです。
話題の新スポット「鳥取県立美術館」でアートにふれる
2025年3月に開館した鳥取県立美術館は、「未来をつくるミュージアム」がコンセプト。県内外の作品を紹介する常設展に加え、企画展や特別展なども随時開催されています。
自然との調和を意識した開放的な建物には、屋上の展望テラスのほか、カフェやミュージアムショップも併設。静かな朝にアートとともに過ごすひとときは、一日のはじまりにぴったりです。


「エースパックなしっこ館」で鳥取の名産・梨の魅力をまるごと体感!
アート鑑賞後は、美術館から徒歩5分の「エースパックなしっこ館」へ。鳥取の特産・梨をテーマにした日本で唯一の梨専門ミュージアムです。
館内には、直径20mの二十世紀梨の巨木展示をはじめ、梨の歴史や品種、栽培を楽しく学べる展示が充実。フルーツパーラーやショップも併設されており、梨の魅力を五感で体験できます。

白壁と赤瓦が美しい「倉吉白壁土蔵群」を散策
梨の魅力を体感したら15分ほど歩いて、「倉吉白壁土蔵群」へ。昔ながらの町並みが残る、国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されるエリアです。
白壁やなまこ壁、赤瓦が映える通りには、町家を活用したカフェやショップが点在。レトロな雰囲気のまち並みを歩きながら、趣あるカフェやレストランでのランチタイムやショッピングなどを楽しみます。「赤瓦一号館」にも立ち寄り、地元の工芸品や特産品をチェックして、お土産選びも。

“コナン駅”の愛称で親しまれる由良駅に到着! 『名探偵コナン』の世界へ
倉吉白壁土蔵群を後に、「赤瓦・白壁土蔵」バス停から日本交通バスで約20分、倉吉駅へ。倉吉駅からはJR山陰本線で約10分、「コナン駅」の愛称で親しまれる由良駅に到着します。
『名探偵コナン』の原作者・青山剛昌氏の出身地・北栄町の玄関口であるこの駅では、ホームの時計や駅名標、駅前の郵便ポストまでもがコナン仕様。駅前には主人公・江戸川コナンのカラーオブジェや人気キャラクターのオブジェも並び、ファンならずとも思わず笑顔に!
名探偵コナンの世界観に浸れるこの駅から、いよいよ聖地巡礼の旅が本格スタートします。

「青山剛昌ふるさと館」で、『名探偵コナン』の世界を体感!
駅前のモニュメントを楽しみながら「コナン通り」をのんびり歩いて20分。沿道にはコナンコミックスの表紙をモチーフとした石製モニュメントやマンホールなど、コナンにちなんだ装飾が点在し、歩くだけでも作品の世界観を味わえます。ゆったりと“聖地の道”を楽しみながら向かうのが、この旅の醍醐味のひとつです。
「青山剛昌ふるさと館」では、『名探偵コナン』の原画や貴重な資料に加え、作者・青山剛昌氏の生い立ちや作品づくりの裏側にもふれることができます。ここでしか手に入らない限定グッズが並ぶミュージアムショップも見逃せません。
館内を満喫したあとは、徒歩10分の「コナンの家 米花商店街」へ。カフェでひと息ついたら、ショップでお土産選びも楽しみます。散策の締めくくりにぴったりのスポットです。


歴史ある海辺の温泉地「皆生温泉」に宿泊
『名探偵コナン』の聖地を満喫したあとは、由良駅から2日目の宿泊地「皆生温泉」へ。JR山陰本線で約1時間10分の米子駅から、日ノ丸自動車バス皆生線に乗り換えて20分ほどで到着します。
1900年に漁師が発見したと伝わる「皆生温泉」は、山陰屈指の美肌の湯として知られています。ミネラル豊富なナトリウム・カルシウム塩化物泉は身体の芯まで温まり、湯冷めしにくいのが特徴。
宿泊施設の多くは海沿いに位置し、波音を聞きながら湯に浸かる贅沢なひとときが楽しめます。静けさと温泉に癒やされながら、一日の疲れをゆっくりとリセットします。

Day3 花と学びで締めくくる、心ほどける最終日
旅の最終日は、朝の海岸散策からスタート。
朝の「皆生海岸」を散策しつつ、「米子市観光センター」で旅の情報をチェック!
皆生温泉のすぐ近くに広がる「皆生海岸」は白砂のビーチと青い海が美しく、夏はレジャースポットとしても人気。潮風を感じながらのんびりとさんぽして、爽やかな一日の始まりを体感!

海岸近くに位置する「米子市観光センター」への立ち寄りも忘れずに。館内には観光パンフレットのほか、山陰地方の文化や祭りに関する展示もあり、旅の学びや次の旅先のヒントが見つかるかも。

「米子市立山陰歴史館」でレトロな旧庁舎と展示を見学
皆生温泉を出発、日ノ丸自動車バス皆生線に乗って約20分、「市役所前」バス停で下車。そこから徒歩2分ほどで、目的地「米子市立山陰歴史館」に到着です。
昭和5年(1930)に建てられた旧米子市庁舎を活用した「米子市立山陰歴史館」は、重厚な外観とアーチ型の玄関が印象的なレトロ建築。館内では、米子を中心とした山陰地方の歴史や民俗資料を展示しており、地域の暮らしや文化の移り変わりをじっくりと学ぶことができます。美しい建物とともに、山陰の歩みを体感できるスポットです。


鳥取県を代表する商都・米子市の駅周辺でランチタイム
米子市立山陰歴史館から米子駅までは徒歩15分ほど。
途中には「駅前通り」と呼ばれるにぎやかな通りがあり、飲食店も点在しています。ジャンルも豊富で、地元の味が楽しめる定食屋やカフェ、ラーメン店など、気になる一軒を見つけてふらりと立ち寄るのも旅の醍醐味。駅周辺で、ほっとひと息つくランチタイムを過ごします。

季節の花に癒やされる、鳥取最大級のガーデンスポット「とっとり花回廊」へ
ランチを楽しんだら、今回の旅の最終目的地「とっとり花回廊」へ。米子駅からシャトルバスが出ているので、こちらを利用します。所要時間は約25分。平日は季節や曜日によって運行されない場合があるため、最新の運行状況は事前に確認しておくのがベター。
四季折々の花が咲き誇る「とっとり花回廊」は、西日本最大級のフラワーパーク。巨大なガラス温室・フラワードームや、一周1kmの屋根付き展望回廊をはじめ、園内には花壇や植栽が点在し、どこを歩いてもフォトジェニックな景色に出会うことができます。
季節ごとに表情を変える風景に癒やされながら、心ほどけるひとときを過ごします。


園内をゆっくりと散策したあとは、再びシャトルバスに乗って米子駅へ。
特急やくもで約2時間10分の岡山駅で新幹線のぞみ号に乗換えて約45分、新大阪駅へと戻ります。