関東平野の北東部に位置する筑波山は、男体山(標高871m)と、女体山(標高877m)のふたつの峰からなる、日本百名山のひとつ。古くより信仰の山として知られ、山そのものが御神体とされる。南側の標高約270mの山腹には筑波山神社の拝殿がある。
比較的気軽に山歩きを楽しめるのが魅力のひとつで、筑波山神社を起点にしたコースなど、6つのハイキングコースが整備されている。また、男体山はケーブルカー、女体山はロープウェイを利用して、山頂付近まで約6〜8分でアクセスできる。それぞれの山頂までは、さらに登山道を約10〜15分歩く。
朝夕で山肌の色を変える美しさから「紫峰」の別名をもつ筑波山は、山道の見どころも多い。梅、カタクリ、ツツジをはじめとする四季の花々や秋の紅葉、奇岩、巨岩が点在して目を楽しませる。霊峰にあやかって、近年はパワースポットとして訪れる人も多い。
筑波山名物には、江戸時代から伝わる傷薬「ガマの油」の軟膏や、地鶏や地場の野菜を使用した具だくさんの「つくばうどん」が知られている。筑波山中腹には筑波山温泉郷があるので、山歩きで疲れた身体をリフレッシュするのもいいだろう。
ポイント
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滑りやすい岩場や急斜面があるので、登山の際は十分な装備を準備したい。ケーブルカーやロープウェイを利用する場合も、滑りにくい山歩き用の靴が必要だ。
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標高270mに鎮座する筑波山神社は拝殿にあたり、男体山の頂上にはイザナギノミコトを祀る本殿が、女体山の頂上にはイザナミノミコトを祀る本殿が建つ。
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女体山の登山道には、巨岩・奇岩の見どころが10カ所に点在している。それぞれ「弁慶の七戻り」「高天原」「母の胎内くぐり」「陰陽石」「国割り石」「出船入船」「裏面大黒」「北斗岩」「屏風岩」「大仏岩」の名がついている。
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男体山山頂と女体山頂とは、徒歩で約20分の登山道で結ばれている。
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登山コースには次の6コースがある。御幸ヶ原コース/迎場コース/白雲橋コース/おたつ石コース/自然研究路/山頂連絡路 ※詳しいコース内容は公式サイトをご参照ください。