宝生院のシンパク

小豆島88ヶ所霊場の54番札所である「宝生院」。第51番札所「宝幢坊」と第52番札所「旧八幡宮」も同じ境内にあり、かねてより人びとの崇敬を集めている。見どころは、境内東側に大きくそびえるシンパクの巨樹。シンパクとは、四国や九州の海岸部に自生するヒノキ科ビャクシン属の常緑針葉高木。「宝生院のシンパク」は、根本の周囲が約16.9メートル、樹高が約20.9ｍと圧巻の大きさを誇り、その規模は日本最大といわれる。古墳時代に第15代応神天皇が手植えされたと伝わり、樹齢は1,600年を越える。昭和30年（1955）に国の特別天然記念物に指定された。

巨樹は、地上1メートルほどのところで三方に分かれて支幹を出す見事な枝ぶりはまるで大きな森のよう。さらに、よく見ると、「象」「龍」「亀」と仏教に関する聖獣に似た枝ぶりが。神秘的で神聖なパワースポットとして、多くの参拝者が訪れる。

なお、国指定特別天然記念物のため、枝や葉に触ることはできないのでご注意を。