湯原温泉

川沿いに旅館が並び、山あいの静けさの中で湯けむりが立ちのぼる温泉地。湯原温泉は、清流・旭川のほとりに広がる温泉街で、肌ざわりのなめらかなアルカリ性の湯が楽しめる。

湯原温泉の象徴は、川底から湯が湧き出す天然の大露天風呂「砂湯」。川岸にしつらえられた岩風呂で、無料で24時間利用できる開放的な湯として知られ、全国露天風呂番付で「西の横綱」とも評されている。

周辺には、源泉かけ流しの湯を楽しめる旅館や、露天風呂を備えた宿が点在し、宿泊でも日帰り入浴でも温泉を味わえる環境が整う。旭川に架かる吊り橋や川沿いの散策路からは、季節ごとに表情を変える山あいの風景を眺められ、湯上がりのちょっとした散歩にも心地よい。

秋の紅葉や冬の雪景色、新緑の季節など、四季を通じて景観が変わるのも特徴で、夜には星空を見上げながら露天風呂に浸かる時間も楽しめる。湯原温泉は、奥津温泉・湯郷温泉とともに「美作三湯芸術温度」を構成する温泉地でもあり、アートと温泉文化を組み合わせた地域プロジェクトの拠点となっている。自然のそばで湯に浸かりたい旅に、立ち寄りやすい温泉地だ。