初夏の日本を彩るあじさいの名所18選

初夏の日本を彩るあじさいの名所18選

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筆者 : GOOD LUCK TRIP

日本人にとって、梅雨と初夏を感じさせる花「あじさい」。
雨に濡れた「あじさい」からは風情を、初夏の晴天の元で咲く「あじさい」からは華やかな美しさを感じられるだろう。
この記事では天気によって異なる表情を持つ「あじさい」を楽しめる、あじさいの名所を紹介しよう。
また、「あじさい」の魅力を深く知ってもらうために、花言葉や種類なども解説していく。
記事を参考にあじさいの名所を巡って、季節と日本の風情を感じてみよう。

目次

あじさいってどんな花?

色彩豊かで可愛らしい見た目を持つ「あじさい」は、樹高が30cmから2mほど。
冬に葉を落とす、落葉低木と呼ばれる種類だ。
実は花びらに見える色鮮やかな部分は葉っぱが変化した萼(がく)であり、花ではなく「装飾花」と呼ばれるもの。
中心部にある小さな蕾(つぼみ)のような部分が「真花(しんか)」で、あじさいの花の部分だ。

中心にある小さな蕾が花の部分となる
中心にある小さな蕾が花の部分となる

環境や時間によって色が変化する「あじさい」

華やかな色彩が特徴的なあじさいだが、色は土壌の酸性度によって変化する。
酸性の土壌だと青み、アルカリ性では赤みが強くなる。
変化の理由はアントシアニンという色素と、土壌から吸収するアルミニウムとの化学反応。
アントシアニンによる本来の色は赤だが、アルミニウムと化学反応を起こすと青に変化する。
アルカリ性の土壌にはアルミニウムがあまり溶け出さず、あじさいが吸収しないため赤くなる。
対して、酸性の土壌ではよく溶け出すため、化学反応で青くなるのだ。
「あじさい」は開花から次第にアントシアニンが生成されるため、時間経過でも色が変わる。
咲き始めは白に近い緑で、徐々に赤や青に変化していく。
ただ、時間経過で色が変わらない「あじさい」種類もある。

時間経過によっても色が変化していく「あじさい」
時間経過によっても色が変化していく「あじさい」

たくさんある「あじさい」の花言葉

あじさいには様々な花言葉があるが、一般的なものは「家族団らん」や「辛抱強さ」だろう。
色が変化するあじさいの特徴から「移り気」も花言葉のひとつで、発展して「七変化」も花言葉とされる。
あじさいは色でも花言葉が変わり、青いあじさいは「冷淡」や「無常」、「神秘的」など。
ピンクの場合は「強い愛情」や「元気な女性」とされることから、母の日の贈り物ではピンクのあじさいが好まれる。

母の日の贈り物として人気のピンクの「あじさい」
母の日の贈り物として人気のピンクの「あじさい」

実は日本原産の花である「あじさい」

「あじさい」は日本原産の花。
種類を大きく分けると日本原産のガクアジサイと、ヨーロッパで品種改良したハイドランジアになる。
ガクアジサイは一般的なあじさいの原種であり、ガクアジサイを品種改良することでセイヨウアジサイ、いわゆるハイドランジアができた。
ガクアジサイは中心部分に細かな花が集まり、ガクが花の周りを囲う様子が特徴的。
この様子が額縁のように見えることから、ガクアジサイと名付けられた。
ハイドランジアはこんもりとした形状が特徴的で、日本でもあじさいとしてよく知られているのがこのタイプだ。
豊富な花の色とボリューム感から母の日などの贈り物としても重宝され、園芸品種として改良されたことから花持ちも良い。

日本原産のガクアジサイ
日本原産のガクアジサイ
「あじさい」と言われてイメージすることの多いハイドランジア
「あじさい」と言われてイメージすることの多いハイドランジア

あじさいの見頃

「あじさい」は5月の終わりから6月にかけて開花し、例年の見頃は6~7月となる。
東北地方青森県秋田県・岩手県・宮城県山形県福島県)と北海道などの寒い地域は少し遅く、6月末から8月初旬にかけて開花し、7月中旬から8月上旬に見頃を迎える。
詳しくは、これから紹介するスポットごとの見頃を参考にしてほしい。
「あじさい」を見るなら訪れるスポットに合わせて、観光時期を調整すると良いだろう。

観光時期を調整してあじさいが一面に広がる絶景を見にいこう
観光時期を調整してあじさいが一面に広がる絶景を見にいこう

東京・東京近郊のあじさいの名所5選

ここからは人気観光地である東京と、その近郊のあじさいの名所を紹介しよう。
特に神奈川県鎌倉市には、あじさいの名所が多い。
見頃を迎える時期には日本人観光客だけでなく、外国人観光客も多く訪れる。
あじさいの名所巡りをするなら、東京から足を延ばして鎌倉を観光するのもお勧めだ。

1. 【東京】白山神社

「白山神社」は東京都文京区にあり、最寄りである都営地下鉄三田線の「白山駅」から徒歩3分ほど。
1,000年以上の歴史を持つ「白山神社」は縁結びのご利益で有名だが、家内安全や五穀豊穣のご利益もあるとされる。
6月になると「文京あじさいまつり」が開催され、「白山神社」に隣接する「白山公園」と合わせて3,000株以上のあじさいが咲き誇る。
夏の訪れを感じさせる色彩豊かな「あじさい」は、神社やのどかな風景と相まって日本らしい風情を感じさせる。

あじさいの見頃(例年)
6月上旬〜6月中旬
日本情緒を感じされる6月の白山神社
日本情緒を感じされる6月の白山神社

2. 【東京】高幡不動尊

関東三大不動の一つとされる、真言宗智山派別格本山の寺院「高幡不動尊」。
東京都の日野市にあり、初詣には例年約30万人が訪れ、また毎月28日の縁日には多くの参詣者で賑わう。
境内は約4,000坪、隣接する山林を合わせると約30,000坪の広大な敷地があり、四季折々の自然景観も楽しめる。
毎年6月から7月初旬になると、境内と隣接する山林には約200種・7,500株以上の「あじさい」が咲き乱れる。
整備された散策路を歩けば、「あじさい」と石仏とのコラボレーションを見られる。
美しい「あじさい」を眺めながら、参拝とちょっとしたトレッキングを楽しもう。

境内だけでなく、あじさいが咲き誇る山林にも足を運んでみよう
境内だけでなく、あじさいが咲き誇る山林にも足を運んでみよう

3. 【神奈川・鎌倉】明月院

明月院は、臨済宗建長寺派に属する寺。本尊は聖観音菩薩坐像を祀る。
本堂にある丸窓は「悟りの窓」と呼ばれ、悟りや真理、大宇宙などを円形で象徴的に表現したもの。窓からは美しい後庭園が見える。
あじさい寺として知られており、6月のアジサイの満開時には約2,500株のヒメアジサイで境内一面が青く染まる。
その淡い青色の花は「明月院ブルー」とも呼ばれている。

あじさいの見頃(例年)
6月上旬〜7月上旬
山門に咲く紫陽花
山門に咲く紫陽花

4. 【神奈川・鎌倉】海光山慈照院長谷寺

鎌倉を代表する景勝地として知られ、「長谷観音」と呼ばれ親しまれている長谷寺。
本尊は十一面観世音菩薩像。像高9.18mあり、木造の仏像としては日本最大級の大きさを誇る。
境内には40種類約2,500株以上のあじさいが植えられており、見晴台へと続く散策路の両脇を色鮮やかなあじさいが彩る。
見晴台や散策路から一望する、「あじさい」越しに市街地と「由比ヶ浜」はまさに絶景。
全国でも有数のあじさいの名所である「長谷寺」ならではの、華やかで美しい光景が広がる。

あじさいの見頃(例年)
6月中旬〜7月上旬
あじさい越しに鎌倉の市街地を一望できる長谷寺
あじさい越しに鎌倉の市街地を一望できる長谷寺

5. 【千葉】長谷山 本土寺

日本仏教の一つである「日蓮宗」の中心的な寺院の一つで、1277年に平賀家屋敷内に法華堂を建立し、「日蓮」によって開かれた。
弟子の日像出生の地であり、像師堂脇には乳出の御霊水日像菩薩誕生水の井戸がのこされており、開運、安産、乳出子育、学業増進、所願成就などの霊験が高いといわれ、信仰を集めている。
見頃を迎えた境内には約50,000株のあじさいが咲き誇り、圧巻の光景が広がる。
「あじさい」に囲まれた五重塔は風情があり、寺院ならではの景色を堪能できることから「本土寺」はフォトスポットとしても有名。
「あじさい」だけでなく、季節の花々と歴史的建造物を一緒に撮影しようと多くのカメラ好きが集まる。

あじさいの見頃(例年)
6月上旬〜6月下旬
五重塔と自然が調和した景観
五重塔と自然が調和した景観

京都のあじさいの名所4選

ここからは東京と並ぶ人気観光地である、京都のあじさいの名所を紹介しよう。
京都の神社やお寺を散策しながら、色彩豊かな「あじさい」を眺めれば、日本ならではの風情と「あじさい」の美しさをたっぷりと感じられるだろう。

1. 善峯寺

京都市右京区にある「善峯寺」。
山の中腹に位置するため自然に恵まれており、四季折々の植物が約30,000坪を誇る境内に広がる。
立地と広大な境内からハイキングの目的地としても人気があり、高台からは京都市街が一望できる。
楼門や観音堂などの歴史的建造物も多く、境内に流れる静けさも相まって荘厳な雰囲気が感じられる。
6〜7月には境内を約8,000株のあじさいが彩る。
あじさいが見頃を迎える時期は雨が多いが、雨に濡れる「あじさい」は非常に幻想的。
日本らしい自然景観である桜や紅葉にはない、「あじさい」ならではの景色を存分に楽しめるはずだ。
なお、「善峯寺」へ向かう道中には坂道や石段が多いため、滑らないよう足元には十分に注意してほしい。

あじさいの見頃(例年)
6月中旬〜7月上旬
歴史的建造物と「あじさい」が織りなす美しい景観
歴史的建造物と「あじさい」が織りなす美しい景観

2. 丹州観音寺(華観音寺)

奈良養老4年(720)、この地を訪れた法道仙人が八尺余りの観音像を刻んで、草堂に安置されたのが始まりと伝わる。鎌倉時代に最盛期を迎え、時の将軍北条時頼や貞時らの庇護を受け、25余りの寺院をもつ寺院として発展を遂げた。
秘仏である御本尊「十一面千手千眼観世音菩薩」の御開帳の際、万灯万華をお供えしようとの発願により、あじさいを植樹。この地の風土に合っていたのかよく育ち、シーズンになると約100種1万株のあじさいが咲き誇る。可憐な白や青、華やかな紫やピンク…色とりどりのあじさいが境内を彩る景観は、まるで「花浄土」を思わせる素晴らしさ。

あじさいの見頃(例年)
6月中旬〜7月上旬
あじさい寺の名で親しまれる、関西花の寺第一番札所
あじさい寺の名で親しまれる、関西花の寺第一番札所

3. 柳谷観音 楊谷寺

平安時代の806年に清水寺を開山された延鎮が開創。
長岡京の山中に位置し、“西の清水”とも呼ばれている。古来より境内から湧き出る「独鈷水(おこうずい)」は眼病平癒のご利益があるとされ、平安時代から眼病に悩む人びとを中心に信仰を集めてきた。
天皇や公家などともゆかりが深く、天皇家や歴史上の要人から授かった品物が寺宝庫に納められている。
6月になると、約5万株の「あじさい」が咲き誇る。その規模は京都最大。
庭園や回廊、山道など境内の様々な場所が「あじさい」に彩られ、歴史情緒を感じながら美しい「あじさい」も楽しめる。

あじさいの見頃(例年)
6月下旬〜7月上旬
「あじさい」が手水鉢は撮影スポットとしても人気
「あじさい」が手水鉢は撮影スポットとしても人気

4. 三室戸寺

宇治市にある「三室戸寺」は創建770年とされる、歴史深い寺院。
現在の本堂は江戸時代(1603年~1868年)にあたる1806年に再建されたもので、京都府の指定文化財になっている。
本堂と合わせて京都府の指定文化財となっている鐘楼や三重塔や、境内のいたる所にある石像も「三室戸寺」の魅力。
石像それぞれに金運や心願成就のご利益があるため、忘れずに訪れてほしい。
「三室戸寺」では6~7月に「あじさい園」が開園され、約50種20,000株ほどのあじさいが辺り一面を彩る。
期間限定でライトアップも施され、闇夜に浮かぶ幻想的なあじさいの姿を堪能できる。
昼間の可憐な姿とは違う、妖艶な「あじさい」を楽しめる点が「三室戸寺」の大きな魅力だ。
可能であれば、ライトアップの時間に合わせて訪れてみてほしい。

あじさいの見頃(例年)
6月上旬〜7月上旬
ライトアップされた妖艶な「あじさい」
ライトアップされた妖艶な「あじさい」

日本全国のあじさいの名所9選

これまで紹介してきた東京と京都を除く、日本全国のあじさいの名所を厳選してご紹介。
あじさいの見頃に日本へ訪れる予定があれば、ぜひ紹介するあじさいの名所へ足を運んでほしい。

1. 【岩手】みちのくあじさい園

岩手県一関市に位置する「みちのくあじさい園」は、テレビ番組でも紹介されたことがある人気スポット。
約15haという広大な敷地に約400種、40,000株ほどのあじさいが咲く、日本でも最大級のあじさい園だ。
散策路は杉林に囲まれており、山道でもあることからハイキングスポットとしてもお勧めしたい。
マイナスイオンを存分に感じられる自然に恵まれた空間で、山歩きを楽しめる点が「みちのくあじさい園」の魅力だ。ぜひ、動きやすい服装と靴で訪れてほしい。
見頃になると一面にあじさいが咲き誇り、杉林と相まって幻想的な空間を演出している。
早咲きと遅咲きのあじさいがどちらも植えられているため、比較的長い期間で「あじさい」を楽しめる点も嬉しい。

あじさいの見頃(例年)
6月下旬〜7月下旬
杉林とあじさいが織りなす幻想的な空間
杉林とあじさいが織りなす幻想的な空間

2. 【秋田】雲昌寺

雲昌寺」は秋田県男鹿市にある寺院。
竹林とその隙間から差し込む光が爽やかな、静けさと爽やかさを感じられる場所だ。
境内にはハートの石やめんこい地蔵が点在しており、魅力的なフォトスポットも満載。めんこいとは、「可愛い、愛らしい」という意味の方言だ。
「雲昌寺」は2017年の「国内ベスト絶景」で1位を獲得したが、その大きな要因が「あじさい」だ。
副住職が15年以上の歳月を費やし、境内の「あじさい」を1株から1,500株以上に株分けさせた。
「雲昌寺」では青の「あじさい」にこだわり、見頃を迎えると辺り一面に青い絨毯が敷かれたような光景が広がる。
散策路も十分に整備されているため、高低差はあるが歩きやすいだろう。

あじさいの見頃(例年)
6月中旬〜7月上旬
青の「あじさい」で染まる雲昌寺の境内
青の「あじさい」で染まる雲昌寺の境内

3. 【静岡】下田公園

静岡県の下田市にある「下田公園」は、四季折々の草花が芽吹く自然豊かな公園。
小高い丘の上にあるため、「下田港」や下田市の市街地を一望できる。
園内には豊かな植物のほか、城跡や記念碑などの歴史遺産も園内に点在している。
自然と共に、日本の歴史を感じられるスポットだ。
6月の「下田公園」では、見頃を迎えたあじさい約15万株が咲き誇る。
散策路の周囲をピンクや青のあじさいが埋め尽し、来園者を華やかな光景の一部に引き込んでいく。
散歩コースとしても人気が高いため、カメラを片手に訪れてみてほしい。

あじさいの見頃(例年)
6月上旬〜6月下旬
華やかな「あじさい」が彩る散策路
華やかな「あじさい」が彩る散策路

4. 【愛知】形原温泉 あじさいの里

「形原温泉」は愛知県蒲郡市の温泉郷であり、「三ヶ根山」の麓に位置する。
温泉の泉質は滑らかなアルカリ性単純泉で、神経痛や胃腸痛に効果があるとされる。
「形原温泉」の「あじさいの里」で毎年6月に開催される「あじさい祭り」は、多くの観光客で賑わう一大イベント。
ピンクや青、紫など約50,000株のあじさいが華やかに彩り、夜間にはライトアップも施される。
「あじさい」が幻想的な雰囲気に包まれ、運が良ければ蛍を見られることも。
蛍によって神秘的な照らされる「あじさい」は、「形原温泉」の「あじさいの里」でしか見られない光景だ。
自然に囲まれた落ち着きのある雰囲気が魅力の「形原温泉」は、大小様々な宿泊施設が点在している。
宿泊拠点としてもお勧めしたいスポットだ。

あじさいの見頃(例年)
6月上旬〜6月下旬
幻想的な雰囲気に包まれる形原温泉のあじさいの里
幻想的な雰囲気に包まれる形原温泉のあじさいの里

5. 【三重】かざはやの里

「かざはやの里」は三重県の津市で2004年に生まれた、四季折々の花々を楽しめる庭園。
園内には聖徳太子(しょうとくたいし)を祀る「花乃丘神社」のほか、茶屋や足湯などの施設が点在しており、様々な楽しみ方も可能。茶屋で空腹を満たし、足湯で観光の疲れを癒してみよう。
37種類約77,000株のあじさいは6月に見頃を迎え、色とりどりに辺り一面を埋め尽くす。
階段の両サイドや斜面など至る所にあじさいが配置され、立体的でダイナミックなあじさいの姿を堪能できる点が「かざはやの里」の魅力。
エリアごとにコンセプトがあるため、綺麗な写真を撮りやすい点も魅力のひとつ。

あじさいの見頃(例年)
6月上旬〜6月中旬
辺り一面に「あじさい」が咲き誇る「かざはやの里」
辺り一面に「あじさい」が咲き誇る「かざはやの里」

6. 【愛媛】新宮あじさいの里

愛媛県の四国中央市にある「新宮あじさいの里」。
四国中央市は愛媛県の東端に位置することから、高知県徳島県香川県の3県に隣接している。
そのため、「新宮あじさいの里」の観光後、他の四国3県に移動しやすい点も魅力だ。
約4haにおよぶ山の斜面に20,000株ほどの「あじさい」が咲き、見頃の時期には「新宮あじさい祭り」が開催される。
祭りの期間中はモノレールが運行され、車窓から「あじさい」を眺める珍しい体験も可能。
展望所には休憩所があり、四国中央市のブランド茶やお団子などを味わえる。

あじさいの見頃(例年)
6月中旬〜6月下旬
雄大な自然景観に溶け込む、美しい「あじさい」を楽しもう
雄大な自然景観に溶け込む、美しい「あじさい」を楽しもう

7. 【徳島】大川原高原

「大川原高原」は、徳島県名東郡の標高1,019mを誇る高原。
高い標高ならではの開放感がある眺望が魅力で、雄大な徳島県の山々を一望できる。
朝日や夕日が特に美しく、夕日の幻想的な雰囲気は絶景だ。夜間の天体観測もお勧め。
「大川原高原」には初夏になると、30,000本ほどのあじさいが咲き誇る。
酸性が強い土壌のため、青いあじさいが多い点が特徴だ。
美しく壮大な山々を背景に見られる「あじさい」は珍しいため、ぜひ訪れてみてほしい。

あじさいの見頃(例年)
6月中旬〜7月中旬
壮大な山々を背景に咲く「あじさい」
壮大な山々を背景に咲く「あじさい」

8. 【宮崎】桃源郷岬

宮崎県の「遠見半島」、東臼杵(ひがしうすき)郡にある「桃源郷岬」。
眼下に広がる壮大な大海原が大きな見どころで、岩壁に波がぶつかる際の水しぶきも迫力がある。
「桃源郷岬」には約20haの敷地に約100種類、200万株ほどの「あじさい」が植えられている。
華やかな「あじさい」が所狭しと咲き誇る様子は、一面にカラフルな絨毯を敷いたよう。
壮大で開放感がありながら、華やかな絶景を楽しめるはずだ。

あじさいの見頃(例年)
5月下旬〜6月中旬
カラフルな「あじさい」と大海原を望む桃源郷岬
カラフルな「あじさい」と大海原を望む桃源郷岬

9. 【佐賀】見帰りの滝

佐賀県の唐津市にある「見帰りの滝」は、「日本の滝100選」にも選定されている景勝地。
「見帰りの滝」の落差は約100mあり、迫力のある光景を楽しめる。
壮大かつ美しい滝と共に桜や深緑、紅葉など四季折々の美しい自然景観を堪能できることから、佐賀でも人気の観光スポットとして知られる。
滝の周辺などは遊歩道が整備されているため、自然の中ではあるが散策はしやすいだろう。
6月には「あじさいまつり」が開催され、約50種類40,000株ほどのあじさいが咲き乱れる。
迫力満点の滝をあじさいが彩る光景は、「見帰りの滝」でしか見られない。
夜間にはライトアップも施されるため、神秘的なあじさいや「見帰りの滝」の姿を楽しめる。

あじさいの見頃(例年)
6月上旬〜6月下旬
「あじさい」が彩る見帰りの滝
「あじさい」が彩る見帰りの滝

あじさいの名所に関するよくある質問

Q

「あじさい」が咲いているのは日本だけ?

A

原産国である日本が最も多いですが、世界の一部地域では自生もしています

Q

「あじさい」は北海道と沖縄にも咲くの?

A

見頃は本州とずれるものの、北海道や沖縄でも咲きます

まとめ

この記事では「あじさい」の種類や花言葉、特徴などの基本的な知識に加えて、日本全国のあじさいの名所を見頃と共に紹介してきた。
見頃は梅雨であるため天気は悪いが、雨に濡れたあじさいの風情も感じてみよう。
「あじさい」の見頃に日本を訪れる予定があれば、この記事で紹介したスポットを巡ってほしい。