日本最古の道を歩き、日本の原風景の中に息づく人びとの暮らしと食文化に出会う
日本最古の歴史書「日本書紀」にも登場する葛城は、3世紀頃に登場した大和朝廷以前より、豪族(権力者)が統治、豊かな文化を育んでいた歴史ある地です。これは、中国大陸から醤油のルーツとなる「醤」などがいち早くこの地に伝来し、独自の食文化として発展させてきたであろうことを想像させます。古代より豪族を中心に人びとが生活を営んできた地は、「和食」のルーツを内包している地でもあります。
杉の木桶で醸造する醤油に、発酵の神秘を知る
まず訪れたのは1931年創業の醤油蔵「片上醤油」。天然醸造の手法にこだわり、無添加無調整の良質な醤油を丁寧につくっています。発酵から醸造までの工程を、じっくりレクチャーしてくれるのもこちらならでは。店内に足を踏み入れると、醤油の香りに包まれます。天然杉の木桶の醤油桶で、じっくりと醤油が醸造していく様子は必見です。また種類の異なる醤油を、餅などの食材につけて食べる味比べも。また、代表の片上さんは、醤油のルーツでもある「醤」を再現する研究グループの代表でもあり、こちらでは伝来当時の味をできるだけ再現した「古代ひしお」の販売もしています。
個性豊かな女将の「豆腐」のおもてなしに感動!
続いて訪れたのは、梅本とうふ店。創業から100年以上のこちらでは国産大豆と天然にがりを使い、古来から朝廷味として愛された「豆腐」を伝統製法で丁寧につくっています。名物は、元気な女将と試食品の種類の多さ! 購入前に自慢の豆腐をはじめ、豆腐ドーナッツや豆乳ドリンクなど多彩な豆腐料理が試食として供されます。豆腐ハンバーグ以外はベジタリアンの方も安心して食べることができますね。「なんでも挑戦してみるんですよ」という女将が、常連さんとの会話をヒントにつくる新商品が登場することもあるそうです。
神話の里・御所市葛城の魅力を歩いて満喫!
目の前に広がる山裾や、葛城山麓の美しく神秘的な景色を楽しみながら散策すれば、この地に数多く点在する、古くからの神社仏閣に出会うこともできます。ほかにも、元は郵便局だった築100年の建物をリノベーションした素敵なカフェで散策のひと休みも。少し足を延ばせば、自家製の野菜や手造りのハム・ソーセージなどが食べられるレストランもあります。悠久の地で、その土地が育んだ食文化と、その地に暮らす人とのふれあいが満喫できるガストロノミーウォークを楽しんでくださいね。
この体験ができる施設はこちら!
まとめ
この記事でも紹介してきたように奈良には深い歴史があり、8世紀には奈良が日本の首都だった時代もあります。
その深い歴史は、今も歴史的建造物や重要文化財として奈良に残っています。
奈良に残る歴史を満喫したい方は、奈良で人気の観光スポットを紹介している、こちらの記事も合わせて参考にしてくださいね。