体験を通じて自然災害に備える力を身につける、「阪神・淡路大震災記念 人と防災未来センター」へ行こう!
さかのぼること1995年1月17日、神戸市を中心に発生した「阪神・淡路大震災」。
大都市を襲い未曾有の甚大な被害をもたらした、震災の経験と教訓を後世に伝えるために創設されたのが「阪神・淡路大震災記念 人と防災未来センター」だ。
建物は東西2つのミュージアムに分かれていて、下記4つのフロアが展開されている。
- 西館4階「震災追体験フロア」
- 西館3階「震災の記憶フロア」
- 西館2階「防災・減災体験フロア」
- 東館3階&1階「BOSAIサイエンスフィールド&こころのシアター」
いずれにもさまざまなコンテンツが用意されており、体験を通じて自然災害のメカニズムや災害発生時の対処法の理解を深めることができる。
海外から来館するユーザーに向けて、英語・中国語・韓国語・ベトナム語に対応した翻訳機の無料レンタルも実施中。
「阪神・淡路大震災記念館 人と防災未来センター」を訪れて、防災や減災についてを学び、自然災害に備える知識を身に着けよう。なお入館に関しては、当日受付も可能だが混雑する場合は待ち時間が発生する場合があるので、事前に予約しておくのがベター。
予約の方法は公式ホームページの観覧予約フォームへアクセスして必要事項を入力するだけ。
インターネット環境が整備されていない、もしくはWEB操作に慣れていない方のみ電話での相談も受け付けている。
目次
人と未来防災センターへのアクセスは?
各線大阪駅・梅田駅、兵庫・三宮駅方面からはともに、JRもしくは阪神電車を用いた公共交通機関でのアクセスがスムーズ。
「人と未来防災センター」の最寄りとなるJR神戸線灘駅からは南口を出て徒歩約12分、阪神電車の降車駅は岩屋駅か春日野道駅で、いずれも徒歩約10分のところに立地している。
また駅から約2.25kmとやや距離はあるが、JR三ノ宮駅・各線三宮駅より神戸の街並みを散策しながら、約30分かけて徒歩でアプローチすることも可能。
自身が経験したような感覚で震災のおそろしさに迫る「震災追体験フロア」
受付を済ませてまず最初に向かうのは西館4階の「震災追体験フロア」。
こちらには震災直後の街並みを再現した巨大ジオラマが展示されており、震災以前の様子と比較しながら、すさまじい被害によって壊滅した街の様子をリアルに感じることができる。
また震災発生時刻の「5時46分」の衝撃を大型映像と音響で体験できるシアター、復興に至るまでの街と人をクローズアップしたプログラムを上映するホールも併設。
まるで自身が経験したような感覚で震災のおそろしさに迫り、防災への取り組みに向けてあらためて気持ちを引き締めたい。
なお上映中は序盤から最後まで、リアルな再現映像が頻繁に続くため、小さな子どもや妊娠中の方、過去になんらかの災害を被災した経験がある場合は同フロアを回避して、別コンテンツへ向かうことが推奨されているのでご注意を。
被災者から体験談を聞き、資料を目にして震災の情報の理解を深める「震災の記憶フロア」
次はエスカレーターで移動して「震災の記憶フロア」へ。フロア内には、被災者から提供された震災関連資料を幅広く公開している。
「震災の記憶をのこす」コーナーでは、「5時46分」で針が止まったままの時計や崩れ落ちた瓦礫などとともに、資料提供者の揺れ動く感情や思いがひしひしと伝わってくる体験談を展示。
被災者による語り部や、ビデオ映像で自らの被災体験を伝える「震災を語り継ぐ」、地震直後や復興過程の生活と街の姿をメッセージとグラフィックで解説した「震災からの復興をたどる」といったコーナーにも立ち寄れば、震災に関するあらゆる情報の理解がきっと深まるはず。
災害時にきっと役立つ防災・減災の知識を吸収できる「防災・減災体験フロア」
続いては西館2階の「防災・減災体験フロア」で、災害時に役立つ実践的な行動力を吸収しよう。
世界で今起こっている自然災害の衝撃を伝える映像、マグニチュード5〜9の地震の大きさを球体で表現したユニークな資料の数々で正しい知識を身につけつつ、防災・減災について楽しみながら理解できるボードゲームにもチャレンジ。
さらに定期的に開催されているライブ感あふれる実験ステージは、大人も子どもも目が釘付けになるほど夢中になること間違いなし。実験プラグラムは「免震・耐震化実験」「液状化実験」「家具転倒防止実験」の3つがスタンバイしていて、実際に目の前で仮説を実証しながら分かりやすくレクチャーする。
自分で考え・判断し・行動できる力が身に付く「BOSAIサイエンスフィールド」
西館2階から連絡通路で東館へアクセス。2021年にリニューアルした「BOSAIサイエンスフィールド」には、最先端の技術を駆使した計6つのコンテンツがスタンバイしている。
見学は、自然現象と人の生活が交わり、災害が発生することを大型スクリーンで紹介した「ディザスターウォール」からスタート。
災害のメカニズムについて、体験型展示で学習できる「ジオ&スカイホール」へと進み、360度に広がるVR映像や座席の振動装置を設置した「ハザードVRポート」では、災害の脅威を疑似体験することが可能。
住居&コンビニをリアルに再現し、災害時にどのように行動すればよいかをシミュレーションできる「ミッションルーム」にも注目だ。
このようなオリジナリティあふれる充実の体験展示を通して、自然現象を自然災害にしないために、自分で考え・判断し・行動できる力を身につけよう。
まとめ
いかがでしたか?
「阪神・淡路大震災記念 人と防災未来センター」は、阪神・淡路大震災のおそろしさや復興した過程を知り、防災・減災についての知識を理解し、今後起こりうる災害への備えを学ぶことができる災害ミュージアム。
複数言語での表示や翻訳機のレンタルがあるうえ、展示フロアには外国語が話せるボランティアスタッフのナビゲートもあり、手厚いホスピタリティは海外のユーザーにも評判だ。
関西に訪れた際には、観光ルートのひとつとして「阪神・淡路大震災記念 人と防災未来センター」へも立ち寄ろう。