交通情報からお勧めモデルコースまで!長崎を遊び尽くせる旅行ガイド
日本の九州地方に位置する長崎。
海にも山にも恵まれ、離島が海に浮かぶ絶景や山々が織りなす雄大な絶景など、美しい自然景観が見どころだ。
それだけでなく、特異な歴史が色濃く残る歴史的建造物やスポット、伝統文化を感じられるスポットも多く、様々な楽しみ方ができる。
この記事では、長崎の魅力と合わせてモデルコースや、旅行に役立つ情報も網羅的に紹介しよう。
長崎旅行を計画している人は、旅行前にぜひ熟読して欲しい。
目次
バリエーション豊かな絶景と特異な歴史文化を持つ長崎
東は佐賀と接しており、北は日本海、西と南は東シナ海に面している「長崎」。
離島の数が日本で最も多く、その数は約1,500(そのうち人が住んでいるのは51)。
その中でも、五島列島や壱岐(いき)、対馬は人気の観光地となっている。
また、県の面積の9割が山地や丘陵、1割が低地という地理的な特徴も持つ。
北海道に次いで全国2位、約4,184kmもある海岸線も特徴のひとつだ。
地理的な特徴もあり、長崎では多様な絶景を楽しめる。
また、古くから海外と貿易を行ってきた歴史があり、ヨーロッパや中国の影響を強く感じられる地域でもある。
その影響は洋館や唐寺が並ぶエキゾチックな街や、食文化から感じられるだろう。
日本の文化や歴史を感じられる名所や旧跡も多く残っているおり、歴史好きならより長崎旅行を楽しめるはずだ。
長崎の平均気温と着衣例
長崎は海岸からの距離も近いため、全般に暖流と季節風の影響を強く受ける。
地域によって差はあるものの、県全体としては比較的雨が多く、冬はやや温暖で、夏の暑さも比較的穏やかだ。
長崎の月別平均気温
1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
平均気温(度) | 7.2 | 8.1 | 11.2 | 15.6 | 19.7 | 23.0 | 26.9 | 28.1 | 24.9 | 20.0 | 14.5 | 9.4 |
出典:気象庁
長崎の季節ごとの着衣例
- 春(3月 - 5月): 軽めのジャケットおよび薄手のセーター
- 夏(6月 - 8月): 薄手の着衣、半袖
- 秋(9月 - 11月): 軽めのジャケット、コート
- 冬(12月 - 2月): コート、ウールスーツ、厚手のセーターやジャケット
長崎へのアクセス
長崎は空港と新幹線が停まる駅があるため、日本の主要都市からも行きやすい。
飛行機を利用すれば、東京からは約2時間。大阪からは1時間20分でアクセスできる。
長崎と同じ九州地方にある福岡からは、博多駅から新幹線「かもめ」に乗れば、約1時間20分で到着する。
長崎空港から長崎駅へのアクセス
長崎の移動拠点は「長崎駅」となる。
ここからは「長崎空港」から長崎駅まで行く、最も乗り換えが少ないアクセス方法を紹介する。
長崎空港には鉄道の乗り入れがないため、長崎市内まで直通で行けるバスがお勧めだ。バスは事前予約ができないことに注意しよう。
- 経路
-
1. 長崎空港から「長崎バス」の「新地中華街・長崎駅前・ココウォーク茂里町行」に乗車する。
2. 「長崎駅前」で下車。徒歩6分で長崎駅に到着。 - 所要時間
- 約45分
長崎の主要交通手段
長崎の交通手段には、鉄道・路線バス・路面電車・タクシー・船舶がある。
主な交通手段は鉄道とバスで、この2つを利用すれば、ほとんどの観光スポットを巡れる。
ただ、なかにはタクシーを利用しないとアクセスしづらいスポットもあるので、タクシーの利用も選択肢に入れておこう。
長崎市を旅行するなら、人気の観光スポット周辺を走る路面電車、通称「ちんちん電車」の活用がお勧めだ。
100年以上もの歴史を持ち、そのレトロな車体と長崎市の街並みを車窓から眺める時間が、旅をさらに豊かにしてくれるだろう。
長崎を旅行するなら利用するべきお得な乗車券
ここでは長崎旅行の交通費を抑えたい方に知ってほしい、お得な乗車券を紹介する。
電車一日乗車券
電車一日乗車券は長崎市内を走る長崎電気軌道の路面電車が、全線1日乗り放題になるチケットだ。
電車一日乗車券の料金は大人(中学生以上)が600円、小児(小学生)が300円。
観光案内所・沿線のホテルなどで購入できる。車内での販売はしていないので、事前に購入しておこう。
電車一日乗車券を提示すれば特典を受けられる店舗もある。
長崎市内を中心に旅行する場合は、ぜひ利用を検討してほしい。
長崎旅行するなら知っておきたい6つの地域の魅力
長崎は6つの特色が異なる地域に分けられる。
「長崎地域」「県北地域」「県央地域」「島原地域」「五島地域」「壱岐・対馬地域」だ。
各地域の特色を把握しておくことで、旅行プランを立てやすくなるので、ぜひ参考にしてほしい。
歴史的建造物と夜景が魅力の「長崎地域」
「長崎地域」は、長崎の南部に位置する。
海の玄関口である長崎港・鉄道の終着駅、県内外の都市を繋ぐ九州横断自動車道がある交通の要となる地域だ。
長崎港は古くは貿易港として栄えていたため、ヨーロッパの文化や中国の文化の影響を感じられるスポットや街並みが今も残る。
世界遺産に登録されているスポットも多く、近代化に貢献したトーマス・ブレーク・グラバーが住んでいた「グラバー園」や、特異な歴史とコンクリートの廃墟が立ち並ぶ異様な景観から注目を集める「軍艦島」、日本最古の木骨レンガ造教会「大浦天主堂」など、見どころが多い。
また、長崎地域にある長崎市の夜景は、日本新三大夜景に認定されている。
ユニークな歴史と風光明媚な景色が魅力の「県北地域」
長崎県の北部、日本本土の最西端にも位置する「県北地域」。
朝鮮半島や中国大陸に近いことから、古くから大陸との交流が盛んだった。
また、海上交通の重要な場所であり、軍港都市として繁栄してきたユニークな歴史も持つ。
そんなユニークな歴史と美しい景色を楽しめるとして、人気を集めているのが佐世保市。
208の島々で構成される「九十九島(くじゅうくしま)」が織りなす絶景や、「日本夜景遺産」に認定された佐世保の夜景は必見だ。
日本一の広さと世界最大級のイルミネーションが楽しめるテーマパークもあり、観光スポットのバリエーションも数も多い。
豊かな自然に恵まれた「県央地域」
「長崎地域」の東に位置する「県央地域」は、3つの異なる特徴を持つ海に囲まれた地域。
豊かな自然に恵まれ、美しい景観が楽しめるのが県央地域の魅力。
古くから信仰の対象になっている多良岳を中心とする山岳公園「多良岳(たらだけ)県立公園」では、神秘的な雰囲気と絶景を楽しめる。
山頂からでは周囲の海や山を見渡せるだけでなく、太良岳神社や石仏、梵字が刻まれた岩壁もあり、信仰の対象となっている山ならではの体験ができる。
観光スポットの集まる長崎市から近いため、併せて旅行する方も多い。
長崎の歴史が色濃く残る「島原地域」
島原地域は長崎の東に位置し、有明海と接する自然豊かな半島地域だ。
江戸時代(1603~1868年)にキリシタン農民が起こした反乱、「島原・天草一揆」の戦場となった場所でもある。
その戦場は「原城跡」として、世界文化遺産「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の構成資産となっている。
その他にも日本初の国立公園「雲仙天草国立公園」や、400年以上の歴史を持つ「島原城」とその城下町、レトロな建物と雰囲気が残る街並み、3つの温泉地など見どころが多い。
多様な自然景観と歴史文化が残るスポットが魅力の「五島地域」
長崎県の西部に位置し、九州の最西端でもある「五島地域」。
起伏の多さと変化に富んだ海岸線が特徴。コバルトブルーの海と白い砂浜、海に浮かぶ島々と山々を見渡す展望台など、絶景スポットが多い。
海水浴場も多く、夏はマリンアクティビティも楽しめる。
世界遺産「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」と日本遺産「国境の島 壱岐・対馬・五島 古代からの架け橋」を構成するスポットも多く、自然だけでなく歴史・文化にも触れられる。
魅力あふれる2つの離島から成る「壱岐・対馬地域」
長崎県の北部にある離島・壱岐島と対馬から成る「壱岐・対馬地域」。
壱岐島の魅力は透明度が高い海と様々なパワースポット。
海水浴場やビーチが多いため、複数のビーチを巡って美しい景色を見比べるといった楽しみ方も可能だ。
また、神々の島と呼ばれる壱岐島には150社以上もの神社があるだけでなく、数多くの古墳や戦争の跡地などもあり、日本にとって重要な拠点だった頃の歴史や文化を体感できるだろう。
対馬は日本と韓国の中間にあるため、国境の島とも呼ばれている。
古代から行ってきた中国大陸との交流や対立の痕跡も多く残っている、珍しい地域だ。
島の面積のうち約89%が山地で、原生林も数多く残っている。そのため、原始林トレッキングといった珍しい体験も可能。
どちらもアクセスするためには、飛行機か高速船を利用する必要があるが、それだけの労力をかけて訪れる魅力が充分にある地域だ。
長崎を満喫するために必要な日数
ここまで紹介してきた通り、長崎にはいろいろな地域があり、魅力や見どころが盛りだくさんだ。
2泊3日であれば、長崎市内だけでなく佐世保や島原など、さまざまな地域をゆったりと旅行できる。
長崎の定番観光スポットを巡る1泊2日モデルコース
忙しくて2泊3日も旅行の日程が取れない、短時間で長崎の魅力を満喫したいという方もいるだろう。
ここからは、そんな方にお勧めの1泊2日のモデルコースを紹介する。
このモデルコースでは、長崎市と島原地域の定番観光スポットを巡る。
もし旅行の日程を長く取れる場合は、この1泊2日のモデルコースを参考に、2泊3日以上の旅行プランを組み立ててみよう。
1日目:長崎市の定番観光スポットを巡る
1日目のモデルコースでは、長崎空港からもアクセスしやすい長崎市内の人気観光スポットを巡る。
グラバー園や大浦天主堂など、長崎に行くなら外せない魅力的な場所ばかりだ。
長崎に日帰り旅行を検討している方も、ぜひ1日目のモデルコースを参考にしてみてほしい。
10:00 長崎駅前電停からスタート
1日目は、長崎駅前電停駅からスタートだ。
路面電車に乗って、市内の街並みを眺めながらグラバー園へ向かおう。
10:30「グラバー園」で重要文化財指定の伝統建築物を見学
グラバー園は、160年以上前に海を越えて長崎にやってきた商人たちの居留地を保存した野外博物館だ。
園内の様々な見どころの中でも、日本最古の木造洋風建築の「旧グラバー住宅」、明治初期の居留地建築の代表的な姿を残す「旧リンガー住宅」、同時期の洋風住宅の中でも一際大きい「旧オルト住宅」は必見。いずれも重要文化財に指定されている。
その他にも園内を彩る花々や、見つけたら恋が成就するといわれる園内通路に埋め込まれたハートストーン伝説など、見どころは多い。
旅行の記念に、レトロ写真館で衣装をレンタルして撮影するのもお勧めだ。
11:40 国宝に指定された教会「大浦天主堂」で歴史と美しさを感じる
グラバー園から大浦天主堂までは距離が近く、徒歩約2分で到着する。
大浦天主堂は在留外国人のために建てられた、日本最古の木骨レンガ造教会だ。
1597年に殉教した二十六聖人に捧げられた教会で、殉教の地である西坂に向けて建てられている。
レンガ造りでありながら、表面は漆喰塗りの和洋混在のユニークなゴシック教会だ。
内部の天井は木製の柱から竹で曲線を描いてアーチ状を造り、漆喰で固めた造りになっている。
大浦天主堂を訪れた際には、ぜひ建築様式にも注目してみよう。
12:20 長崎ならではの歴史を感じられる「出島」を散策
「大浦天主堂駅」から路面電車に乗り、「新地中華街駅」で乗り換えて「出島駅」にて下車。そこから歩いてすぐ「出島」に到着する。
江戸時代の約200年間、日本では外国と貿易をしない鎖国政策がとられていた。
そのなかで、唯一貿易が許されていたのが出島だ。
ポルトガル人やオランダ人の居住地であり、鎖国政策の中で唯一開かれた西洋への窓口として機能していた。
「出島」には江戸時代の外観や内観を忠実に再現した建物があり、当時の人々の暮らしがイメージできるほどのクオリティだ。和洋折衷の建物は、フォトスポットとしても人気。
敷地内の「長崎はいからさん」では、着物をレンタルして散策できる(出島散策コース1時間2,200円)。
ランチは明治期に建てられた洋風建築を利用した飲食店「長崎内外倶楽部レストラン」で、長崎の名物グルメをいただこう。
14:00 現存最古のアーチ型石橋の「眼鏡橋」で記念撮影
出島からは「出島駅」から路面電車に乗り、「西浜町駅」で下車。
そこから徒歩約8分で「眼鏡橋」に到着する。
眼鏡橋は日本三大名橋に数えられる現存最古のアーチ型石橋のひとつで、国指定重要文化財でもある。
川面に映る双方の円の影が眼鏡のように見えることから「眼鏡橋」と名付けられた。
下流には飛石もあり、眼鏡橋を背景に記念撮影をするのもお勧めだ。
14:40 「平和公園」を散策して平和の尊さを感じる
眼鏡橋から徒歩10分の「中央橋」停留所からバスに乗り、「平和公園」で下車。
そこから徒歩1分で平和公園に到着する。
1945年8月9日11時2分、長崎市松山町の小高い丘の上に広がるこの場所に、原子爆弾が投下された。
原爆の脅威と犠牲者の冥福を祈り、1951年に公園が整備された。
高さ9.7mにおよぶ「平和祈念像」や、像の前にある直径18mの「平和の泉」は特に有名。
その他の平和モニュメントや冥福を祈って造られたオブジェも巡りながら、平和の尊さを感じよう。
15:10 「長崎原爆資料館」で核兵器の根絶と平和を願う
平和公園から「長崎原爆資料館」までは、徒歩約6分で到着する。
ドーム型の資料館で、原爆の惨状を伝える1,500点もの資料や遺品を保存し展示している。
原爆に関するクイズコーナーもあり、子どもから大人まで原爆について詳しく学べる。
様々な展示品を見ながら、原爆の脅威を学び、核兵器の廃絶と平和を願おう。
資料館内にある喫茶店・ピースカフェでは、本格的なカレーやドリンクのほか、長崎名物のお菓子・カステラも味わえる。
16:40「一本柱鳥居(山王神社)」で原爆の脅威を感じる
長崎原爆資料館から「一本柱鳥居(山王神社)」までは、徒歩約10分で到着する。
原爆投下の被害を受けた山王神社の参道にある鳥居が、一本柱鳥居だ。
一本柱鳥居は通常の鳥居の半分しか残っておらず、残りの半分は被曝した際に倒壊した。倒壊した半分の鳥居は近くの道路に保存されている。
山王神社の社殿も跡形もなく崩れたが、1950年に再建された。
境内の被爆したクスの木と一本柱鳥居は、ともに平和のシンボルとして人々から長年親しまれている。
17:20 「稲佐山展望台」で世界新三大夜景を満喫
一本柱鳥居(山王神社)からタクシーに乗って約10分で、「稲佐山展望台」のある「稲佐山公園」に到着。
ロープウェイに乗って、山頂展望台を目指そう。ロープウェイからの眺めを楽しむのも忘れずに。
山頂展望台に到着した際に日が暮れていなければ、頂上にあるカフェやレストランで休憩しよう。
太陽が沈めば1,000万ドルの夜景とも称される、美しい光景が広がる。
その美しさは2021年に開催された「夜景サミットin長崎」で、モナコ・上海の2大都市と並んで「世界新三大夜景」に再認定されたほどだ。
20:30 「ガーデンテラス長崎ホテル&リゾート」で1日の疲れを癒す
「稲佐山公園」からタクシーに乗って約15分の、1日目の宿「ガーデンテラス長崎ホテル&リゾート」へ向かおう。
長崎港と市街地を見下ろす丘の上にあり、全室オーシャンビューなので、部屋から長崎の美しい夜景を見られる。
バスルームから絶景を眺めながら、ゆっくりお湯に浸かって旅の疲れを癒そう。
2日目:島原地域の人気観光スポットを巡る
2日目のモデルコースでは、長崎ならではの自然や歴史に触れられる、島原地域を巡る。
「島原城」や「武家屋敷通り・武家屋敷水路」では、長崎が歩んできた豊かでユニークな歴史を肌で感じられる。
9:00 JR長崎駅からスタート
2日目はJR長崎駅からスタート。電車を乗り継いで島原城へ向かおう。
最も早く行けるのは、新幹線で「諫早駅」まで行き「島原鉄道」に乗り換え「島原駅」まで行くルートだ。
10:50「島原城」で迫力と歴史を感じる
島原市のシンボルである美しい「島原城」は、その豊かな歴史を物語る。
1618年から約7年かけて完成し、明治時代(1868年〜1912年)に石垣とお堀を残して解体された。
築城から400年経つ今も当時の姿を残す、緩やかな曲線を描きながら垂直に立つ石垣は必見だ。
現在の天守閣は1964年に復元されたもので、その白亜の天守閣からは迫力を感じられるだろう。
天守閣内ではキリシタン史料や郷土史料、民俗史料が見られる。
5階の展望所から一望できる、島原市内や眉山(まゆやま)も見逃さないように。
13:30 歴史情緒たっぷりの「武家屋敷通り・武家屋敷水路」を散策
島原城から次のスポット「武家屋敷通り・武家屋敷水路」までは、徒歩約10分。
島原城を築城する際、その外郭の西側に建築された武士たちの住宅が立ち並ぶ通りだ。
400年以上経つ今も、武士たちの生活用水として引いた水路と共に武家屋敷は残っており、散策しているとタイムスリップしたかのような感覚に陥るだろう。
14:50 「雲仙地獄」で温泉地ならではの景色と体験を
武家屋敷通り・武家屋敷水路から徒歩で「島原鉄道島原駅」に向かい、島鉄バス「青雲荘行」に乗って「雲仙」で下車。徒歩約2分で雲仙地獄に到着だ。
雲仙温泉街のメインスポットである雲仙地獄では、硫黄の香りとともに白い温泉の噴気がもうもうと噴き上がる、その名の通り地獄のような風景が広がる。
30分ほどで一回りできる遊歩道を歩けば、30あまりの地獄を巡れる。
「雲仙地獄茶屋」で足を置くと地熱や噴気を体感できる「雲仙地獄足蒸し」を体験し、地獄で蒸した温泉たまごを食べてみよう。
16:10 「仁田峠」で四季折々の絶景を楽しむ
雲仙地獄から「仁田峠(にたとうげ)」までは、タクシーで約15分。
仁田峠では春なら鮮やかなツツジ、夏には深緑が広がり、秋には紅や黄色に染まる木々、冬には霧氷(木の枝に空気中の水分が凍りつく現象)と、四季折々の自然景観が楽しめる。
特にお勧めのスポットは、仁田峠第二展望所。
仁田峠循環道路の途中にあるためアクセスしやすく、雲仙岳の最高峰である平成新山を間近で見られるだけでなく、有明海も見渡せる。
17:40 近代日本の名建築に選ばれた「雲仙観光ホテル」を見学
仁田峠から次のスポットまではタクシーで約15分。
「雲仙観光ホテル」は、日本最初の国立公園に指定された雲仙温泉にあるリゾートホテルだ。
1935年に外国人向けのホテルとして誕生し、近代日本の名建築に選ばれ、2003年には国の登録有形文化財にも登録されている。
スイスシャレー様式を取り入れた風格ある佇まいからは、高い芸術性も感じられるだろう。
宿泊せずに見学するだけでも良いので、足を運んでみよう。
とはいえ、雲仙観光ホテルから他の宿へ移動するのも大変なので、せっかくなら宿泊することを勧めたい。
長崎で味わうべきご当地グルメ3選
長崎に行ったらぜひ味わってほしいご当地グルメを厳選して3つ紹介しよう。
長崎旅行の際には、ぜひ紹介するグルメを堪能してほしい。
1. 佐世保バーガー
今や全国的な人気を誇る「佐世保バーガー」。
こだわりのパティや新鮮な野菜・特製ソース・バンズのハーモニーは、唯一無二の味わいだ。
長崎の佐世保はハンバーガー伝来の地であり、地元のソウルフードとして受け継がれてきた。
ハンバーガー伝来の地に訪れるなら、ご当地ハンバーガーを食さない手はない。
2. トルコライス
ピラフやスパゲッティ、ポークカツをワンプレートにまとめた「トルコライス」。
子供が好きな料理がワンプレートになった「お子様ランチ」の大人版と言えるだろう。
豚カツ・ピラフ・スパゲッティが王道だが、ハンバーグやエビフライが入っている「トルコライス」もあり、何がプレートに乗っているかはお店によって異なる。
一度に色んな料理を食べたい、欲張りな方にお勧めの長崎グルメだ。
3. 長崎ちゃんぽん
野菜や魚介など十数種類の食材を炒め、鶏ガラや豚骨の白濁したスープに特製の太麺を入れ、煮立てた「長崎ちゃんぽん」。
具材が多いため、美味しいだけではなく栄養価が高い。
豚骨ベースで作られたものはこってり味、鶏ガラベースで作られたものはあっさり味と2種類の「ちゃんぽん」が楽しめる。
ぜひ2種類の「長崎ちゃんぽん」を食べ比べてほしい。
春の長崎旅行で訪れるべき桜の名所
長崎に数ある桜の名所の中でも、特にお勧めなのは「長崎県立西海橋公園」「大山公園」「島原城」の3箇所だ。
長崎県立西海橋公園では運が良ければ、うず潮を背景に桜を鑑賞できる。
約500本の桜と青い海のコントラストが美しい大山公園は、ライトアップされた夜桜も見どころのひとつだ。
モデルコースで訪れる島原城にも、春ならではの美しい景色が広がる。
白亜の天守閣を背景に、250本ほどの薄ピンク色の桜が咲く儚い景色は必見だ。
春に長崎へ訪れるなら、島原城以外の桜の名所も旅行プランに加えてみよう。
長崎の例年の桜の開花日と満開日、見頃は以下の表を参考にしてほしい。
ただし、その年の気候や気温、スポットによって開花日と満開日、見頃は前後することに注意しよう。
- 開花日
- 3月23日
- 満開日
- 4月2日
- 桜の見頃
- 4月2日〜4月7日
参考:気象庁 さくらの開花状況
参考:気象庁 さくらの満開状況
秋に長崎を旅行するなら外せない紅葉の名所
長崎には紅葉が美しいスポットも多い。
例えば「寿福寺」は、広間の床に庭園の紅葉が逆さに移る「逆さ紅葉」で有名だ。
他にも、120種類もの紅葉する植物が織りなす色彩美が魅力の「三十路苑」や、様々な色彩の紅葉が一面に広がる「雲仙岳」は秋に旅行するなら旅行プランに入れておきたい。
10月下旬~11月下旬に見頃を迎えるスポットが多いが、その年の気候や気温、スポットによって見頃は前後するので、注意してほしい。
長崎旅行に関するよくある質問
Q
長崎を旅行するのにお勧めの季節は?
秋は紅葉を楽しめるほか、長崎の伝統芸能「長崎くんち」も行われるためお勧めです。
Q
親子旅行でお勧めの長崎の観光スポットは?
テーマパークであるハウステンボスは、大人も子供楽しめるアトラクションやイベントがあるので、お勧めです。
まとめ
長崎旅行に必要な情報を網羅的に紹介してきたが、いかがだっただろうか。
この記事で紹介した情報とモデルコースを参考にすれば、長崎の魅力を満喫できるに違いない。
長崎の観光スポットをより詳しく知りたい場合は、以下の記事もぜひ熟読してほしい。