
四季折々の植物を鑑賞できる府中で楽しむ!紅葉や旬の味わいを堪能する秋旅
東京都のほぼ中央に位置し、都心からわずか30分ほどの便利な街「府中」。
豊かな自然、歴史的な名所、住みやすさや観光スポットの多さから地元住民や観光客に愛されている。
とりわけ四季折々に変化する美しい景観は見逃せない。冬に咲く梅、春の訪れを告げる桜、梅雨の季節にはあじさい、秋には紅葉だ。
日本の四季を楽しみたい方必見!
1年を通じて人々を魅了する、自然豊かな府中の楽しみ方を紹介していく。
府中の秋を味わい尽くす半日モデルコース
まず紹介したいのが、府中の秋を存分に楽しむための紅葉鑑賞を中心とした半日モデルコース。午前中に高尾山ハイキングをした後に訪れるのがおすすめだ。秋の日本の風情を楽しみたい方はぜひ参考にしてほしい。
12:30 隠れ家的な創作居酒屋「味処 佐とう」で和食を満喫
府中では多様なジャンルのグルメが楽しめるが、今日ご紹介するのは「府中で美味しい魚料理を味わうならココ!」 と口コミで人気の「味処 佐とう」だ。
場所は京王電鉄「分倍河原駅」から徒歩約3分。
商店街の先にひっそりと佇み、一見すると見過ごしてしまいそうな控えめな入り口が特徴。
隠れ家を探すような気持ちで、道中のワクワク感も一緒に楽しんでほしい。


日本料理の懐石や寿司屋で修行を積んだご主人が、全国から厳選した旬の食材を取り揃え料理を提供している。
天然ものにこだわった旬の魚介で作る海鮮丼や煮魚が特に人気で、平日でもランチの時間には大混雑。
ご主人が20年をかけて研究したという熟成した刺身も自慢だ。
余計な水気を出し、旨味だけをギュッと凝縮した刺身は自家製の醤油と相性抜群で、文句なしに旨い。


13:45「青木屋 郷土の森工場売店」で武蔵野菓子を味わう
ランチの後は、創業明治26年(西暦1893年)と長い歴史を誇る府中の老舗菓子店「青木屋 郷土の森工場売店」を訪問。京王線・JR南武線「分倍河原」駅から徒歩で22分、バスを使うと約15分程度でアクセスできる。
創業当初から「自家製餡」にこだわり、北海道産の選りすぐりの小豆を用いた菓子を中心に販売している。緑豊かな自然に囲まれた武蔵野の地で、良質な天然水を使って作られた菓子は、地元民から長く愛される。
店舗は府中けやき並木通り店、MINANO分倍河原店など複数あるが、ここは工場に併設する売店だ。
定番商品のほか、製造過程でできた形が不ぞろいのお菓子を特別価格で販売しているので、銘菓の味をお得な価格で味わえる。季節ごとの限定商品も充実しており、四季折々の味覚を楽しむことができる。



14:10森全体が展示空間になった「府中市郷土の森博物館」
武蔵野菓子を楽しんだ後は、「青木屋」から徒歩5分の位置にある、「府中市郷土の森博物館」に行ってみよう。約140,000㎡の広大な敷地の中には、博物館本館、プラネタリウム、復元建築物などがあり見どころがたくさん。
広い園内には多くの木々や花が広がり、1年を通じて四季折々の景観を楽しめる。

正門を入ってすぐに博物館本館があり、少し進むと復元された歴史ある建物が並ぶ通りに。
ここには江戸時代から昭和初期までの建物8棟を移築・復元、府中の街を縮図して造られている。
府中の中心的存在のケヤキ並木や甲州街道に見立てた通りには、かつての町役場や郵便局などの建物が並ぶ。


さらに奥へ進むと水車小屋や滝、水遊びの池など、自然豊かなエリアに。
梅やロウバイ、あじさい、彼岸花、ハギ、イチョウやモミジなどの草木や樹木が植えられ、武蔵野の雄大な自然が感じられる。広葉樹も多く、秋には赤や黄色に彩られた美しい紅葉が堪能できる。
特に、滝の周りを無数のモミジが取り囲む「もみじの滝」は、絶好のフォトスポットだ。



14:40 色づく庭園を見ながら「梅欅庵」で茶道体験
園内で紅葉を満喫したら、茶室「梅欅庵(ばいきょあん)」で一服してみよう。
この名は、府中市の花、木である「梅」と「欅」からとったもの。
伝統的な純和風数寄屋づくりの建物では抹茶体験ができる。
お茶の作法を知らなくても、スタッフが教えてくれるので安心だ。紅葉する木々を眺めながらいただくお茶は、まさに至福の時間だ。



15:10「府中市郷土の森観光物産館」でお土産探し
自然や歴史を満喫した後は、博物館正門のすぐ横に位置する「府中市郷土の森観光物産館」へ。
府中市産の新鮮な野菜や卵、加工品などを販売する「野菜コーナー」と、府中の名産品やお菓子などが並ぶ「お土産コーナー」があり、ゆっくりと買い物が楽しめる。

「野菜コーナー」には、小松菜、ブロッコリー、白菜、大根、柿、みかんなど旬の農産物が並ぶ。特に小松菜は市内で最も生産量が多い農作物で、この時期を楽しみにしている顧客も多い。
「お土産コーナー」の小牧農園のジャム、武蔵屋のおせんべい、金平糖は、地元住民や観光客に愛される定番商品。
実際に使われた蹄鉄を洗浄、研磨し作られたお守り「FUCHU LUCKY HORSESHOE」も東京競馬場がある府中ならではのユニークなお土産として人気だ。


また、物産館には府中観光協会キャラクター「古都見ちゃん」にちなんだ店名のレストラン「ことみ食堂」が併設されている。
地元の食材をふんだんに取り入れたオリジナルメニューは、どれも心温まる味わい。散策後にこちらで食事を楽しむのもおすすめだ。


府中の桜のスポット3選
春の訪れを象徴する花の「桜」。日本人にとって桜は特別な花だ。開花がニュースとなり、俳句で花といえば桜を差し、満開の桜の下ではお花見を楽しむなど、とにかく桜が大好き。
桜の可憐な美しさを府中でぜひ楽しんで。
1. 「大國魂神社」でしだれ桜を楽しむ
「大國魂神社」の境内にはソメイヨシノなどたくさんの桜のスポットがあるが、何と言っても神楽前に立つ「しだれ桜」が有名だ。夜にはライトアップされ多くの人で賑わう。

2. 「府中公園」「桜通り」でお祭りに参加
毎年「府中市民桜まつり」が開催される桜の名所。両側にソメイヨシノが咲き乱れる全長1.1kmの桜のアーチは圧巻だ。


3. 壮観な「府中多摩川かぜのみち」の桜
多摩川沿いの遊歩道に連なり咲き誇るソメイヨシノは壮観。
市民のオアシスとして、休日にはファミリーやグループがお花見を開催するスポット。

まだまだある!「府中市郷土の森博物館」で見られる季節の花3選
武蔵野の自然豊かな「府中市郷土の森博物館」では、他にもたくさんの種類の花が鑑賞できる。府中市の花でもある梅や、あじさいが有名で、それぞれの季節には花見客が集う。
1. 寒さに耐えて咲く梅の花で、春の予兆を感じる
園内には約120種類、1300本の梅が植えられており、早春に色とりどりの美しい梅の花を鑑賞できる。毎年2月初めから開催される「梅まつり」では、夜間には幻想的なライトアップが期間限定で楽しめる。


2. 梅雨の季節を優雅に彩るあじさい
毎年5月下旬~7月初旬には、約30種1万株のあじさいが咲き誇る。
園内にはゆったりとした散策路があり、人々は花々の間を歩きながら鑑賞できる。
特に雨の日は、あじさいの花色が鮮やかになり、その美しさも一層際立つ。
傘をさしてのんびり散策するのも風流だ。


3. 秋風に揺れる真紅の彼岸花
朱赤色の細長い花びらを特徴とする彼岸花。
その名の通り、秋のお彼岸の季節に咲くことで有名だ。
園内では、毎年約40万株の彼岸花が咲き誇る。
中には白い彼岸花もあり、紅白で咲き乱れる姿は見事。秋の一瞬の美しさを見逃すことなく訪れてほしいスポットだ。

まとめ
冬の終わりに咲く梅、春の訪れを告げる桜、梅雨の季節にはあじさい、秋には紅葉や彼岸花など、植物から四季の変化を感じられる自然豊かな府中。
桜まつりに梅まつりなど花見と絡めた祭りもよく開催されており、日本の四季を活気と共に体感したい方にはおすすめだ。
府中で見られる春夏秋冬の景色の中からお気に入りを探して、府中の旅へと出かけよう。