岩崎彌太郎生家

武士から実業家に転身し、三菱グループを創始した岩崎彌太郎。土佐国安芸郡井ノ口村一ノ宮の地下浪人の子として天保5（1835）年12月11日に生まれ、生家は現在も修復保存され一般に公開されている。

この家は、彌太郎の曽祖父・彌次右衛門が郷士の株を売って1795年ごろ建築したもの。生家の西側と後方にある土蔵の鬼瓦に「三階菱」の岩崎家の紋がつけられており、「スリーダイヤ」とも呼ばれる現在の三菱のマークの原型といわれている。

また、竹垣に囲まれた中庭には、石組が配置されているのに気づく。これは少年時代の彌太郎が天下雄飛の夢を託して、日本列島を模して自分で作ったものだといわれている。

生家の東どなりに堂々と建つ岩崎彌太郎像にも注目を。昭和60（1985）年に岩崎彌太郎生誕150年を記念し建立されたもので、平成27（2015）年3月に現在の場所に移設されている。像の高さは3.3m、台座の高さ1m64cm。