はん亭 根津

現在と過去が混在する町・根津。その一角にある「はん亭　根津」は、新しい鉄の矢来の隙間から古い建物が見え隠れする、この町の特徴を表すかのような新旧入り混じる佇まいが魅力。明治時代に建てられ関東大震災にも耐えたという、総けやき造りの木造三階建ての日本家屋はとても珍しく貴重な存在で、文化庁により登録有形文化財に指定されている。もともとは上野で1970年に創業した「串一」という名の串揚げ屋だったが、上野から根津に移転する際に、“半歩前に進みたい”という思いと“上野湖畔”の“はん”にちなんで現在の名に改められたのだという。

趣ある店内でいただけるのは、揚げ油と素材にとことんこだわった串揚げの数々。料理長厳選の食材を、4種類をブレンドした油で職人が丁寧に揚げた串揚げは、あっさりとしながらもコクのある味わいだ。「海老の紫蘇巻き」や「谷中生姜の肉巻き」「蓮の肉詰め」などの定番メニューをはじめ、季節の串揚げなど、豊富なメニューをぜひ堪能したい。