マイントピア別子

産出量国内最大級を誇った日本三大銅山の一つ、別子銅山。昭和48年（1973）に休山し、その最後の採鉱本部跡地を利用した鉱山のテーマパークが「マイントピア別子」だ。約6万㎡もの広大な敷地には、銅山の歴史を学べる「観光坑道・観光列車」や体験施設などが点在。

まずはレストランやカフェ、産直市場や売店など、道の駅としての機能を持つ本館を訪れよう。2階に昇れば当時の蒸気機関車を復元した鉱山観光列車の乗り場が見える。ここから向かうのは、全長333mに及ぶ「観光坑道」だ。江戸から明治、大正、そして近代にかけての別子銅山採鉱の歴史を知ることができ、鉱夫たちが奮闘した、ありし日の様子を間近に体感できる。

そして最大の見どころは“東洋のマチュピチュ”と称される「東平（とうなる）ゾーン」だろう。本館から約11km離れたところにあり、車やバスツアーでの来訪となる。標高約750mの位置にあり、貯鉱庫や変電所跡といった大規模なものからわずかな痕跡まで、さまざまな産業遺産が残り、見どころは尽きない。283年にわたる別子銅山の歴史を余すところなく体感できる、一大テーマパークだ。