出雲大社の参拝客らが訪れる割烹として、長年に渡り親しまれている。遡ること明治15年(1882)、宮内省の料理人を務めていた安井熊市氏が創業し、それ以来、春の例大祭には天皇の勅使様へ料理を献上するなど、由緒ある伝統を真摯に受け継ぐ。
名物の「うず煮」は、フグからとった出汁をベースに、かんぴょう・椎茸・フグの身をトッピングし、葛粉でとろみをつけた餡を注いだ逸品。ごはんを餡にうずめるようにして味わうことからこの名前がつけられたという。素朴な見た目ながら、上品で滋味深いテイストは、歴史ある大社の町のおもてなしにふさわしい美味しさ。単品はもちろん、刺身や天ぷらがセットになった豪華な御膳でも提供している。
ほかにも、日本海の新鮮な魚介類を贅沢に盛り込んだ「海鮮丼」をはじめ、地元の食材をたっぷりと用いた品数豊富な「縁結び膳」などレパートリーは多彩。
島根の自然が育んだ、山海の幸の魅力が詰まったメニューの数々を心ゆくまでどうぞ。
ポイント
-
宮内省の料理人を務めていた初代店主が明治15年に開業。
-
フグからとった滋味深い出汁が決め手の「うず煮」が名物。
-
島根の自然が育んだ、山海の幸の魅力が詰まったメニューが勢揃い。