下呂温泉 醫王霊山 温泉寺

下呂温泉にあり、寛文11年（1671）の建立以来約350年の歴史を持つ寺。「下呂富士」の異名を持つ中根山の中腹に立ち、173段の階段を登った先にある境内からは飛騨の山並みや温泉街を見渡せる。

平安時代から存在していた下呂温泉が鎌倉時代に枯渇した際、シラサギに姿を変えて新しい源泉を村人に教えたという薬師如来が本尊。本堂の前にある湯薬師如来尊像は足元から下呂温泉の霊湯が湧き出ている。寺にはそのほかにも下呂温泉の歴史を記した「湯文」や江戸時代の僧・円空の手による仏像といった貴重な品々を所蔵。

寺とその周辺は約80本のモミジが色づく紅葉の名所。見ごろを迎える11月中旬にはライトアップも行われ、幻想的な雰囲気に包まれた境内を自由に散策できる。体が冷えた時は、温泉街に点在する足湯やこの期間のみ寺に登場する「もみじ足湯」で温まるのがおすすめ。