
人類最古の酒「ミード(蜂蜜酒)」の魅力を京都で知ろう!
はちみつに酵母と水を加えて発酵させた醸造酒「ミード」。ヨーロッパなどでは古くから親しまれていて、よく知られたお酒ですが、実は日本でも個性あふれるミードを醸造するところが増えていて、ひそかなブームになっています。今回は日本でこだわって作られている「ジャパニーズミード」の世界をご紹介します。

「蜂蜜酒(ミード)」は、蜂蜜に水と酵母を加えて発酵させた醸造酒。単に蜂蜜を溶かした飲料やリキュールとは異なる。アルコール度数は5〜16%。蜂蜜の種類や水、製法、熟成期間により味わいが変化する。製造する国によって味わいが違うのが特徴だ。見た目は白ワインのようだが、独特の甘みと香りがある。食前・食後いずれでも楽しめるものとして世界各地で親しまれている。
世界最古のお酒とされている「蜂蜜酒」。日本最古の歴史書『古事記』にも原料の蜂蜜が記され、江戸時代後期(1800〜1868年)の蘭学書『遠西医方名物考』でも紹介されている。保湿や殺菌効果がある蜂蜜が原料。1960年代に日本へ輸入され「ハネムーンドリンク」として楽しまれた。北欧神話やバイキングの航海でも飲まれたという記述も。
「蜂蜜酒」は製法や熟成期間、使用する蜂蜜の種類で多様な味わいがある。単花蜜や百花蜜のいずれかが用いられている。味わいは甘口・すっきりタイプの2種類。副原料なし・無香料・無着色・グルテンフリーの日本産「蜂蜜酒」も醸造されている。冷やしてストレートやロック、季節に応じてソーダ割りやホットなどさまざまな飲み方が可能だ。
アニメや映画などで描かれたことや、クラフトビール・クラフトドリンクブームの影響で注目を集めている「蜂蜜酒」。古来の価値と現代のクラフト文化が結びつき、多彩な楽しみ方ができるお酒として暮らしに根付いている。

蜂蜜の味わいが蜂蜜酒の味の決め手

1種の花から採る単花蜜は花の個性が味わえる

百花蜜は季節や地域によって風味が異なる

低温で酵母を熟成させ1.5〜2カ月かけて完成

度数が低めなのでストレートでも

冬はホットで楽しむのもいい