発心公園

福岡県久留米市にある、自然の彩りと静けさに包まれた癒やしの公園。春には約170本の桜が一斉に咲き誇り、谷を埋め尽くすように続く花の景色は圧巻。かつては久留米藩の歴代藩主も花見を楽しんだと伝えられる由緒ある地で、今も桜の名所として親しまれている。園内には文豪・夏目漱石が詠んだ句碑が残されており、歴史と文学の気配が漂う。

夏は谷間を流れる発心川のせせらぎが涼やかで、木陰に腰を下ろして緑を眺めるだけでも心地がいい。秋になると「もみじ谷」が赤や橙に染まり、足元に敷き詰められたような落ち葉が季節の深まりを教えてくれる。訪れるたびに異なる表情を見せる自然が大きな魅力だ。

もともとキャンプ場として整備されていたことから、炊飯場や洗い場、かまども残っていて、バーベキューやピクニックも楽しめる。芝生の広場や木立の中でのびのびと過ごせるため、ファミリーや友人との休日にもぴったり。人里離れた場所ながらも、のんびり歩いて自然とふれあい、ゆるやかな時間に身を委ねられる、そんな里山の魅力が詰まった公園になっている。