九州屈指のリゾートエリア
宮崎「青島」エリアの過ごし方ガイド
宮崎市南部に広がる、九州屈指のリゾートエリア「青島」。市街地から車で30分ほどと、アクセスも便利だ。海、山、川の距離が近く、少し移動しただけで一気に景色が変化することも「青島」エリアの魅力のひとつ。
山道を含め広い道が続くため、レンタカーも運転しやすい。市街地からも近く、日中「青島」エリアで自然を満喫した後は、宮崎県内最大の歓楽街「ニシタチ」でナイトアクティビティとしての食の魅力も堪能できる。王道的な観光から山のアクティビティ、水辺のアクティビティまでコンパクトに満喫できる「青島」エリアの魅力をご紹介!
目次
「青島」エリアへのアクセス
宮崎空港から
1)JR「宮崎空港」駅から宮崎空港線で約2分、「田吉」駅で乗り換え。日南線で約20分「青島」駅下車
2)レンタカーで約15分
宮崎駅から
1)JR「宮崎」駅から日南線で約30分「青島」駅下車
2)レンタカーで約30分
Day1
「青島」エリアに到着したらまず「青島神社」に参拝。サーフィンを体験した後は、森林浴に出かけマイナスイオンで癒されよう。
自然と社殿が織りなす色彩美 「青島神社」にまずはご挨拶
「ビロウジュ」をはじめとする樹齢300年ほどの亜熱帯性植物が多く茂り、南国ムードが漂う「青島」。古くは聖なる島として一般人が入ることを禁じられ、神話の舞台にもなった「青島」は周囲1.5㎞の小さな島で、対岸とは「弥生橋」で結ばれている。
この青島のほぼ中央に鎮座するのが「青島神社」。青島全体がこの青島神社の境内地(神域)となっており、まずはこちらに参拝を。ここまで無事にたどり着けたことに対する感謝の気持ちを伝え、この先の旅の安全を祈ろう。
通常の参拝は社殿前に置かれている賽銭箱に賽銭を入れて拝礼をするが、「御祈願(ごきがん)」を申し込めば特別に社殿に上がって参拝することが可能(初穂料※5,000円~)。青島に鎮座する由緒ある神社で御祈願すれば、心が洗われた気持ちになる。
※神社に祈祷などをお願いするときに、その謝礼として支払うお金
日本国内屈指のパワースポット
建立された年代は明確にはなっていないが、この神社は国司巡視記の記述から推測すると1200年前から奉祀されていたとみられている。祭神は天津日高彦火火出見命(あまつひだかひこほほでみのみこと)とその妃神豊玉姫命(とよたまひめのみこと)、塩筒大神(しおづつのおおかみ)の三神。いずれも日本の有名な神話「山幸海幸」に因む神。山幸彦(やまさちひこ)と豊玉姫命がこの地で結ばれたことから縁結びにご利益があるパワースポットとしても注目されており、女性の参拝者も多く訪れている。
亜熱帯植物が生い茂る元宮へ続く参道
本殿の参拝を終えたら、元宮(もとみや)も忘れずに参拝したい。元宮へと続く道は国の特別天然記念物でもある亜熱帯性植物群が参道を覆うように自生しており、まるでジャングルに迷い込んだよう。歩みを進めると、次第に朱色の社殿が近づいてくる。
元宮横にある夫婦ビロウに、「紙縒(こより)」と呼ばれる紐を結びつけ、願かけするのも古くからの風習。ピンクは良縁・夫婦円満、紫は心身健全、緑は生業成就、黄色は商売繁盛、白はその他の心願成就と、自分の願いに合った紙縒を結ぶ。紙縒は、願いが解けないように結びきるとよい。
「天の平瓮投げ(あまのひらかなげ)」と呼ばれる神事も独特。「平瓮(ひらか)」という土器の皿を岩の囲いに投げ、見事入れば心願成就、さらに平瓮が割れれば開運厄祓になると伝えられている。
悠久の年月が創り出した自然の造形美 「鬼の洗濯板」を歩く
青島でもうひとつ印象的なのが、まっすぐにのびた岩が何列も規則的に並んでいる光景。これは「鬼の洗濯板」と呼ばれる宮崎特有の地形で太古の昔、海面下にあった岩が地質変動により水面上に現れ、波や海水に浸食されて現在のような形状となったのだとか。潮が引くと岩の上を歩くことができる。
基本情報
- 日本語名称
- 青島
- 郵便番号
- 889-2162
- 住所
- 宮崎県宮崎市青島
- 定休日
- 散策自由
- 営業時間
- 散策自由
- 料金
- 散策自由
- アクセス
- JR「青島」駅から徒歩12分
- 公式サイト
- 公式サイト
海辺に広がる開放的なビーチリゾート 「AOSHIMA BEACH VILLAGE」でランチ
2022年4月にオープンした「AOSHIMA BEACH VILLAGE」は、レストランやBBQ施設、宿泊施設、サウナ施設などがある海辺の複合施設。約5,500坪の敷地には100種類を超える植物が植えられており、バカンスのムードを増幅してくれる。
青島神社を参拝したのち、こちらでランチタイムを過ごすのもおすすめ。海のさわやかな風を感じながらパスタや手作りのハンバーガーを味わうことができる。
基本情報
- 日本語名称
- AOSHIMA BEACH VILLAGE
- 郵便番号
- 889-2162
- 住所
- 宮崎県宮崎市青島2-241-1
- 定休日
- 不定休
- 営業時間
- 施設により異なる
- 料金
- 施設により異なる
- アクセス
- JR「青島」駅から徒歩9分
- 公式サイト
- 公式サイト
日本有数のサーフスポット 「木崎浜」「青島ビーチ」で最高の波を体感
2019年9月に、「ISA ワールドサーフィンゲームス」が開催されるなど、日本有数のサーフスポットである宮崎市。ここでは多くのサーファーが年中、良質な波を楽しんでおり、地元のサーファーたちは風が陸から海に向かって吹くオフショアの波を求めて、夜明け頃から午前9時頃まで海に入る。近隣にはサーフボードのレンタルやサーフィンのスクールを開催している施設もあり、ビギナーから上級者まで楽しめる環境が整っている。
基本情報
- 日本語名称
- 木崎浜(きさきはま)
- 郵便番号
- 889-2151
- 住所
- 宮崎県宮崎市熊野2206-1
- アクセス
-
1)宮崎空港から車で約15分
2)JR日南線「運動公園」駅から徒歩35分 - 公式サイト
- 公式サイト
基本情報
- 日本語名称
- 青島ビーチ
- 郵便番号
- 889-2151
- 住所
- 宮崎県宮崎市熊野2206-1
- アクセス
-
1)宮崎空港から車で約20分
2)JR日南線「子供の国」駅から徒歩20分 - 公式サイト
- 公式サイト
川のせせらぎに耳を傾けながら「加江田渓谷」で森林浴
海を存分に堪能したら、今度は緑豊かな渓谷へ。双石山(ぼろいしやま)山系から流れる加江田川上流沿い、約8㎞にわたって続いているのが「加江田渓谷」。木崎浜から渓谷の入口である「丸野駐車場」までは車で15分ほどの距離で、海と山がこれほど近いことに驚かされる。
エメラルドグリーンに輝く川面は、吸い込まれてしまいそうな美しさ。水の浸食により造り上げられた奇石・奇岩が点在するなど見どころが多く、散策していて飽きることがない。川の音に耳を傾けながらの散策は、癒し効果も抜群だ。
渓谷の入り口にあたる「丸野駐車場」から終点の椿山キャンプ場までは9.4㎞の距離。途中にある「広河原休憩所」までは駐車場から約2.4㎞の距離で、この区間を往復するだけでも十分に渓谷美を堪能できる。片道およそ45分の道のりだ。
基本情報
- 日本語名称
- 加江田渓谷(かえだけいこく)
- 郵便番号
- 889-2156
- 住所
- 宮崎県宮崎市鏡洲
- 電話
- 0985-21-1919(宮崎市森林水産課)
- 定休日
- 散策自由
- 営業時間
- 散策自由
- 料金
- 散策自由
- アクセス
- 宮崎空港から丸野駐車場まで車で約20分
- 公式サイト
- 公式サイト
Day2
青島神社を参拝し、加江田渓谷でトレッキングを楽しんだ一日目。二日目はさらにアグレッシブに青島エリアの自然を満喫しよう。午前は低山でありながら、アドベンチャー感をたっぷり味わえる「双石山(ぼろいしやま)」を登る。午後は加江田川をゆっくり進む、リバーSUPを体験。
奇石・奇岩が創り出す非日常的な光景! 「双石山」で山登りに挑戦
2日目の朝に登るのは照葉樹の自然林が残り、1969年には山全体が国の天然記念物に指定された「双石山(ぼろいしやま)」。双石山の標高は509mで、初心者でも登りやすいが、岩場が多く、ロープを使ってよじ登ったりするアドベンチャー要素もあり、楽しさも倍増!
一方でさまざまなルートがあり、知らず知らずに道を見失う危険性もあるため、事前の準備は入念に。まず、登山専用の地図アプリをダウンロードし、ルートを確認。靴やウエアなどは、山登りに適した服装がベターだ。また、岩やロープに手をかけ、急坂も多いので手袋も忘れず着用を。
次々に現れるダイナミックな風景
「小谷登山口」から「第2展望所」を目指すルートで、最初の見所は巨大な「天狗岩」。岩を拡大してみると、「青島」で見られた「鬼の洗濯板」に近い岩の形をしていることに気づく。この双石山も遥か昔に海底から隆起し、形成されたものと聞かされて驚く。
天狗岩を過ぎると道が急に険しくなるが、まだまだ見どころは尽きない。天狗岩の裏手には、「空池(からいけ)」と呼ばれる20m以上の岩に囲まれた空間が出現。岩が直線的に立っており、自然が創り出した風景とは知りつつも古代遺跡に迷い込んだような錯覚を憶える。
「象の墓場」を抜け見晴らし抜群の展望所へ
神秘性を感じるスポットのひとつが「象の墓場」。周りを巨石が囲い、声が反響するドラマティックな空間が広がる。大きな岩に自然が刻んだ紋様が、何頭もの象の姿に見えるから不思議! 死期を悟った象は本能的に群れを離れるという逸話があるが、静寂なこの場所は想像する「象の墓場」のイメージとぴったり重なる。
今回のゴール地点「第2展望所」は見晴らしがよく、宮崎市街や遠くの山々を一望できる。「小谷登山口」から「第2展望所」までは往復およそ2時間の行程。道中険しい箇所もあるが、一歩一歩落ち着いて進めばクリアできる難易度だ。
九州の山を愛する中野さんが思う宮崎市の自然の魅力とは
今回は初めての山に登るということで、宮崎市にあるアウトドアショップ「PORTAL」を営み、双石山をはじめとした宮崎の山のガイドを行っている中野祥吾さんに同行をお願いした。地元の山を知り尽くす達人にガイドを依頼するのも、安全に山登りを楽しむための賢明な手段。
「宮崎市は山と海が近距離にあって、体験できるアクティビティの幅が広いのが素晴らしいところです。気候が温暖なので一年を通して木々が青々としていて、冬場でも美しい風景を見られる点も大きな魅力ですね」と中野さんは語ってくれた。
基本情報
- 日本語名称
- 双石山(ぼろいしやま)
- 郵便番号
- 889-2156
- 住所
- 宮崎県宮崎市鏡洲
- 電話
- 0985-21-1919(宮崎市森林水産課)
- 定休日
- 散策自由
- 営業時間
- 散策自由
- 料金
- 散策自由
- アクセス
- 宮崎空港から小谷登山口まで車で約20分
- 公式サイト
- 公式サイト
基本情報
- 日本語名称
- PORTAL(ポータル)
- 郵便番号
- 880-0044
- 住所
- 宮崎県宮崎市瓜生野2272-1
- 電話
- 0985-74-7658
- 定休日
- 火・水曜
- 営業時間
- 12:00~19:00
- アクセス
- JR「宮崎」駅から車で20分
- クレジットカード
- 使用可
- 公式サイト
- 公式サイト
穏やかな流れの「加江田川」を進むリバーSUP体験
山登りを満喫した後は、休憩をはさんで水辺のアクティビティにチャレンジ。「MIYAZAKI SUP RETREAT」(宮崎ビーチクラブ内)では、加江田川をフィールドとしたリバーSUP体験ができる。受付場所から歩いてすぐの場所にある橋の下から、すぐに川面へ。加江田川は水深が浅く、流れが穏やかなため初心者や子どもでも安心。インストラクターが丁寧に指導してくれるので、はじめてのリバーSUPでも十分に楽しめるはずだ。
施設は加江田川の河口付近にあり、少し漕いで進むと海が広がる。反対に山々に向かって上流側へと漕ぎ進めれば、木々や葦が生い茂る山間の自然豊かな景観が。リバーSUPのツアーは日本各地で増加中だが、ここまで海と山の距離が近いツアーは希少!
そのほか鉄道の橋梁の下を通る箇所もあり、時間次第では通過するローカル列車をボードの上から眺められるかも。
基本情報
- 日本語名称
- MIYAZAKI SUP RETREAT(宮崎ビーチクラブ内)
- 郵便番号
- 889-2161
- 住所
- 宮崎県宮崎市大字加江田2403-6
- 問合せ
- info@citywave-tokyo.jp
- 定休日
- 無休
- 営業時間
- 9:30または14:30からスタート(所要時間約2時間30分)
- 料金
- 加江田川SUPツアー8,000円
- アクセス
-
1)宮崎空港から車で約10分
2)JR日南線「運動公園」駅から徒歩5分 - クレジットカード
- 使用可
- 公式サイト
- 公式サイト
天然貸切温泉「ほのかの湯」に浸かりながら過ごすチルタイム
宮崎県総合運動公園から車で10分ほどの場所にある、完全個室の日帰り温泉施設「ほのかの湯」。「硫黄泉」と呼ばれる泉質が特徴で、入浴することで血行を促進させる効果が期待できる。また、とろっとまろやかな肌触りが特徴の乳白色の湯は、肌をすべすべにする効果も期待でき、「美肌の湯」とも称されている。
ルールとマナーが英語表記されており、初めて入浴する人も安心。さらに貸切風呂は、公衆浴場に慣れていない観光客でも気兼ねなく入浴できる。温度を自由に調整できるのもポイント。
基本情報
- 日本語名称
- 曽山寺温泉 貸切露天風呂 ほのかの湯 加江田店
- 郵便番号
- 889-2161
- 住所
- 宮崎県宮崎市大字加江田字片ノ田3729-1
- 電話
- 0985-66-0591
- 定休日
- 無休
- 営業時間
- 10:00~23:00(土日祝9:00~)
- 料金
- 60分2,200円~(土日祝60分3,300円~)
- アクセス
- 宮崎空港から車で約15分
- クレジットカード
- 使用不可
- 公式サイト
- 公式サイト
海・山・川のアクティビティを一度に楽しめる! 宮崎市「青島」の遊び方ガイドを動画でチェック!
動画では迫力ある音声とともに、「青島」エリアの魅力を臨場感たっぷりに伝えている。
まとめ
海の風景、山の風景、川の風景それぞれが美しく、それらがコンパクトにまとまっている「青島」エリア。夜は車で30分の距離にある歓楽街「ニシタチ」に移動して、宮崎の郷土料理などを楽しむのもおすすめのプランだ。「ニシタチ」はこれまで過ごした青島の大自然とは対角線上にある、「人情」にあふれたディープタウン。宮崎市のさまざまな側面に触れることで、この街の奥深い魅力に気づけるはず。