国内唯一の天守と本丸が現存する名城・高知城の観光ガイド
「高知城」は日本100名城のひとつに数えられ、全国から観光客が訪れるお城。
せっかく「高知城」を訪れるなら、その魅力を満喫したいと思うはずだ。
この記事では初めて「高知城」を訪れる方に向け、見どころや広大な敷地に分かれた15棟の建造物・天守と本丸御殿が現存する点などの特徴はもちろん、おすすめの観光シーズンや観光を満喫するために必要な情報を詳しく紹介していこう。
目次
高知城ってどんなところ?
「高知城」は、高知県の中心地である高知市に位置する。
日本全国から観光客が訪れる名所であり、日本100名城のひとつに数えられている。
江戸時代から現存する12の天守のひとつを誇り、城内には国の重要文化財に指定された15棟の建造物が点在している。
これらの建物は、追手門や廊下門といった防衛施設から、本丸御殿といった生活施設まで多種多様。
どの建物も見どころが多く、その姿からは当時の暮らしぶりや防衛の工夫が伺える。
高知城の最大の魅力は、天守と本丸御殿が現存する珍しさだ。
天守と本丸御殿が現存しているのは全国でも「高知城」だけ。
「高知城」の創建者は、土佐藩(現在の高知県)の初代領主・山内一豊(やまうちかずとよ)であり、1601年に着工し、1611年に完成させた。
以降、火災や廃城令などの試練を乗り越え、現在に至るまでその姿を保っている。
高知城へのアクセス
JR高知駅から高知城へのアクセスには、バスもしくは電車がおすすめだ。
バスを利用する場合、とさでん交通のバスに乗って「高知城前」で下車する。
電車を利用する場合は、とさでん交通で「はりまや橋」で乗り換え、「高知城前」で下車する。
所要時間はいずれも約15分だ。
約30分かかるが、JR高知駅から徒歩でも高知城へ行ける。
高知城の利用料と開館時間
「高知城」の天守・懐徳館・東多門・廊下門の利用料は、18歳以上が420円で、18歳未満は無料だ。
開館時間は9:00から17:00(最終入館は16:30)までだが、イベント開催中は開館時間が延長されることもある。
休館日は12月26日〜1月1日。
高知城のお勧め観光シーズンは?
高知城を訪れるなら、春がおすすめだ。
例3月下旬になると高知城公園内に植えられている、約225本の桜が満開になる。
特にライトアップされた夜桜は、その美しさから多くの観光客を惹きつけている。
また、春は桜だけでなく梅やつつじ、やまぶきなど、様々な花が咲き乱れるシーズンでもある。
桜の花びらが舞い散る中で、他の色とりどりの花々を楽しめることも春に高知城を訪れてほしい理由の1つだ。
高知城の特徴を満喫!絶対に外せない見どころ5選
日本100名城に選ばれた「高知城」は、追手門や廊下門といった防衛施設から本丸御殿といった多数の歴史的建造物があり、丸1日かけて楽しめる観光スポットだ。
ここでは最も重要な建造物「天守」「本丸御殿」など5つに絞り、「高知城」を訪れるなら絶対に見逃せない見どころを厳選して紹介しよう。
1. 高知市内や敷地内を一望できる「天守」
高知城の天守は外観が4重、内部は3層6階建てで、望楼型天守の典型な城。
江戸時代に作られた天守が残る、現存天守12城のひとつである。
天守閣の最上階からは、美しい高知市内や城内を一望できることが魅力だ。
天守に設置された、形が整えられた鯱も見どころのひとつだ。
想像上の生物である鯱は火災を防ぐ効果があると考えられ、設置されている。
夜になると天守はライトアップされ、昼間とは異なる幻想的な眺めも楽しめる。
2. 当時の美意識を感じられる「懐徳館(本丸御殿)」
懐徳館(本丸御殿)は「高知城」の中心部に建造されている。
天守と本丸御殿がどちらも現存しているのは高知城だけであるため、現存天守12城の中でも、特に歴史的価値が高い。
懐徳館(本丸御殿)は、城主が来客対応する場所として利用されていた。
建物には美しい装飾が施され、江戸時代の武士文化や建築様式を反映している作りで、当時の美意識を窺えるのが懐徳館(本丸御殿)の魅力だ。
「忍び返し」と呼ばれる侵入者を防ぐための防護策があることも特徴。
この忍び返しは、全国で唯一現存していることも高知城の特徴の1つと言えるだろう。
3. 敵からの侵入を防ぐ正面玄関「追手門」
「高知城」の追手門(おうてもん)は、1801年に建てられた15棟の国の重要文化財の一つだ。
城の重要な門の1つであり、「高知城」の正面玄関。
追手門は、敵からの攻撃を防ぐための要素として門の上が2重の屋根になっており、重厚感がある木造の作りになっている。
石垣を積み上げて櫓を載せた櫓門の2階には、真下から攻めてくる敵に石や熱湯などを落とす「石落とし」が設置されている。
塀の一部から侵入者に対して攻撃を行えるなど、戦闘を考えられた建築の特徴が見受けられるのも面白い。
4. 敵を惑わす「からくり門(詰門)」
からくり門(詰門)は、本丸御殿と二ノ丸を繋げる櫓門である。
城内に侵入した敵を簡単に通すことができないように筋違いのからくり門として作られているため、敵がまっすぐ本丸に進んでも到着できないような構造になっている。
詰門の名前の由来は、2階の本丸御殿から二ノ丸を繋げる渡り廊下が、中老や家老などの詰所として使われていたこと。
からくり門(詰門)は、現存する15棟の国の重要文化財のひとつである。
5. 現代の高知の基礎を築いた「山内一豊の像」
山内一豊(やまうちかつとよ)の像はブロンズ製で、高さ4.32m、重さ3.6トン。台座は5.08m、総高は9.4mで、国内最大級の騎馬像である。
高知城の追手門から入ってすぐの、高知県立図書館に立っている。
この像は土佐藩初代領主であり、高知城を築城し、城下町を整備した山内一豊に讃えられて作られた。
現在の像は2代目で、桂浜の坂本龍馬像を作った銅像作家の本山白雲が、山内一豊の命日にあたる1996年9月20日に再建除幕された。
高知城と合わせて訪れたい高知の人気観光スポット3選
高知城の他にも高知には魅力的な観光スポットが多い。
日本の文化と自然の魅力を満喫するためにも、ぜひこれから紹介する3つの観光スポットにも訪れてほしい。
1. ひろめ市場
飲食店46、物産店7ほどの店舗がところ狭しと並ぶ、活気あふれる屋台村。
高知城のお膝元にあり、観光の前後に立ち寄るのがおすすめだ。
「ひろめ市場」の名前の由来は藩民から広く慕われた土佐藩の家老・深尾弘人蕃顕(ふかおひろめしげあき)から来ている。
ここでのお楽しみは、各店で料理を購入し、共有のフードコートに持ち寄って味わうのが主流。
高知グルメの代表である鰹のたたきを提供している店も多く、豪快に藁焼きする光景も見られる。
そのほかにも土佐赤牛料理、くじら料理、軍鶏料理など、高知ならではの味覚に多く出会える。みやげ店や地酒専門店などもあるので、おみやげを選ぶ際にもぜひ訪れたい。
2. 四万十川
高知県の西部を流れる全長196kmの、四国最長の川。津野町の不入山を源流とする。
「日本最後の清流」として知られ、四季折々の美しい自然の風景が楽しめる。
四万十川には47もの沈下橋があり、欄干がなく、増水時に川に沈むことによって流失しないように設計されている。
特に有名なのが、最下流にある、全長291.6mと最長の「佐田沈下橋(今成橋)」。
3. 桂浜
高知市浦戸半島の先端に位置し、龍頭岬と龍王岬の間に弓状に広がる海岸。松林と砂浜、海が美しい景勝地。
高知県を代表する観光名所の一つで、江戸時代末期に活躍した坂本竜馬の大きな銅像があることでも人気のスポット。
和服にブーツ姿の坂本龍馬の銅像は、はるか太平洋の彼方を見つめている。像の高さは5.3m、台座を含めた総高は13.5m。
毎年4月~5月と、龍馬の誕生日であり命日でもある11月15日の前後2カ月間、龍馬像の横に13メートルの展望台を設置。
龍馬と同じ目線で太平洋を眺めることができる。
高知城に関するよくある質問
Q
高知城は誰がいつ建てた?
土佐藩初代領主、山内一豊により1611年に築かれた城です。
Q
高知城の魅力は?
現存する天守と本丸御殿が見られるのは、全国でも高知城だけです。
まとめ
日本100名城のひとつである「高知城」。
「高知城」の見どころから、満喫するために知っておくべき歴史や周辺の観光スポットまで、「高知城」を観光し尽くすために必要な情報をすべて紹介してきた。
高知県の魅力的な観光スポットは、「高知城」だけではない。
「高知県」を遊び尽くすためにも、こちらの記事も合わせて参考にしてほしい。