【桜島の観光ガイド】活火山の魅力と恵みを五感で感じよう
鹿児島のシンボルである「桜島」。
噴煙をあげ続ける「桜島」を見るために、多くの人々が訪れる人気の観光地となっている。
「桜島」の雄大な姿を見られるスポットだけでなく、地元の食材を活かしたグルメや温泉など、様々な楽しみ方もできる。
この記事では「桜島」の魅力はもちろん、お勧め観光スポットやグルメ、宿泊施設まで、余す所なく紹介していこう。
目次
桜島ってどんなところ?
「桜島」は鹿児島県の錦江湾に浮かぶ、約26,000年前にできた複合火山。
複合火山とは、2つ以上の火山が重なってできた火山の事を指す。
「桜島」は北岳・中岳・南岳の3つが重なる複合火山だ。
誕生後に17回の大噴火を記録しており、直近の大噴火は1914年の「大正大噴火」だ。
大正大噴火が起こるまでは、四方を海に囲まれた、名前通りの「島」だった。
しかし、大正大噴火の溶岩が海に流れ込み、海峡を埋め立てたことで、現在は「桜島」と鹿児島の「大隅半島」は陸続きに。
現在も活火山であるため、年間200回程の小規模な噴火がある。
それでも縄文時代から現在まで、人々は「桜島」で生活し続けている。
噴煙をあげ続ける「桜島」の、雄大な姿を見に訪れる観光客も多い。
観光客を惹きつけるだけでなく、その他にも火山は様々な恩恵を与えている。
地下のマグマ溜まりで温められた地下水が温泉となるため、「桜島」には3箇所の温泉がある。
ミネラル豊富な火山灰土と、水はけの良い土地を活かして作られた「桜島小みかん」は、甘さはもちろんのこと、香り高い事で人気を集めている。
桜島へのアクセス
国際線も発着する「鹿児島空港」から「桜島」には、空港連絡バスと市電、フェリーを利用してアクセスできる。フェリーから眺める桜島も楽しもう。
- 経路
-
1. 「鹿児島空港」で空港連絡バスに乗車し、「鹿児島中央駅」で下車
2. 「鹿児島中央駅」から鹿児島市電2系統に乗車し「水族館口駅」で下車
3.「水族館口駅」から徒歩で「桜島フェリーターミナル(鹿児島空港側)」へ
4. 「桜島フェリーターミナル(鹿児島空港側)」からフェリーに乗船すれば到着する - 所要時間
- 約1時間40分
桜島のお勧め観光シーズンは?
どの季節に訪れても楽しめる「桜島」だが、観光する時期を調整できるなら、春と秋がお勧め。
春と秋はどちらも過ごしやすい気候であり、「桜島」の自然景観を見ながら散策するのにピッタリ季節だ。
秋なら少し冷えてきた空気の中で入る温泉が、体と心に染みるだろう。
活火山の雄大さと恵みを五感で感じられる!桜島の観光スポット8選
活火山である「桜島」が生み出す雄大な自然景観と、自然の恵みを五感で感じられる、魅力的な観光スポットを厳選してご紹介。
「桜島」を観光するなら外せないスポットなので、要チェックだ。
1. 黒神埋没鳥居
1914年1月12日に起こった桜島の大正大噴火。
約1か月にわたって続いた噴火活動は、噴出した火山灰が上空1万8,000mにまで到達し、それまで海で隔てられていた桜島と大隅半島を地続きにするほどすさまじいものだった。
桜島東部の黒神地区にも火山灰や軽石が降り注ぎ、一帯を埋め尽くした。
腹五社神社も噴火の被害に見舞われ、3メートルの高さがあった鳥居は約1メートルの笠木部分だけを地上に出した状態で火山灰に埋没した。
2. 湯之平展望所
桜島北岳の4合目にある展望所。標高373メートルに位置し、一般の人間が立ち入ることができる場所としては島内で最高地点となっている。
こちらの魅力は360°の大パノラマ。桜島のゴツゴツとした荒々しい山肌が目の前に迫り、時に噴煙を上げる様子は大迫力のひと言。
眼下に広がる穏やかな波の錦江湾や鹿児島市の街並みはもちろん、天気の良い日は霧島連山や開聞岳といった鹿児島を代表する山々も見渡せる。
3. 桜島溶岩なぎさ公園&足湯
海辺にあり、無料で利用できる足湯が人気の公園。
地下1,000メートルから湧出する天然温泉は鉄分とミネラルを多く含む赤褐色の足湯に入れば、身体がポカポカ温まる。
全長約100メートルと日本最大級のスケールを誇り、目の前に広がる錦江湾や背後の桜島を眺めつつリラックスしたひとときを過ごせる。
桜島港フェリーターミナルにも近く、乗船前に散策で疲れた足を休めるには最高のスポットだ。
4. 桜島フェリー
鹿児島市が運営し、鹿児島港と桜島港を結ぶ公営フェリー。
運航時間は約15分と気軽な海の旅を楽しめる。
最大の特徴は24時間運航。土日や祝日の昼間なら15分間隔、深夜でも60分間隔で運航しており、地元住民だけでなく観光客も便利に利用できる。
全国各地の神社仏閣を回って集める「御朱印」の船版「御船印」は、両港の乗船券発売所やフェリー内の売店で販売。
異なる桜島フェリーが描かれた5種類のデザインが用意されており、日付も入るため桜島観光の記念におすすめだ。
5. 桜島ビジターセンター
桜島港フェリーターミナルから徒歩約10分の場所にある桜島ビジターセンター。
映像やジオラマなどの展示で「桜島・錦江湾ジオパーク」として認定される桜島や霧島錦江湾国立公園について紹介している。
館内は7つのコーナーによって構成。
館内のミュージアムショップでは、椿油をはじめとする桜島の特産品やビジターセンターオリジナルグッズなどを販売。
観光情報も入手できるため、桜島を訪れる際には観光拠点として最初に立ち寄るのがおすすめだ。
6. 有村溶岩展望所
昭和21年(1946)に起こった桜島の大噴火で流出し、形成された溶岩原の小高い丘に立つ展望所。
溶岩原に整備された全長約1kmの遊歩道の途中にあり、桜島南岳と錦江湾を間近に望むビュースポットだ。
展望所の周囲はゴツゴツとした溶岩にクロマツなどの植物が根を張る独特の景観。
現在も活発な活動を続ける南岳の火口は、時折噴煙を上げるだけでなく「ゴーッ」という鳴動や噴火に伴う爆発音が聞こえることもあり迫力満点。
7. 赤水展望広場
日本を代表するシンガーソングライター、長渕剛氏が2004年にオールナイトコンサートを行った会場の跡地を整備して作られたのが、ここ赤水展望広場。左右に広がるワイドな桜島の様子を見上げられるのはもちろん、錦江湾を挟んで鹿児島市街地を一望できるロケーションも魅力の人気スポットだ。
広場の入り口右手サイドには、同スポットのシンボルともいえるモニュメントがある。これは彫刻家の大成浩氏が手がけており、桜島の溶岩を切り出して幾重にも積み上げ完成させた「叫びの肖像」という作品。
8. 道の駅「桜島」火の島めぐみ館
桜島の玄関口「桜島港フェリーターミナル」から徒歩5分の場所にある道の駅。
桜島産の農産物や加工品、土産物品などを販売するほか、桜島の食材を味わえるレストランも併設する。
物産館では「桜島小みかん」や「桜島大根」をはじめとする桜島の旬の農産物がずらり。
地元の食材を活かした料理を満喫!桜島周辺のお勧めグルメスポット3選
活火山の恵みを受けて育った食材や、鹿児島の食材を活かしたグルメが満喫できるスポットが桜島周辺には多い。
「桜島」を散策してお腹が空いたら、これから紹介するグルメスポットにぜひ訪れてみてほしい。
1. 旅の駅桜島 桜島物産館
今も迫力のある噴煙を上げる鹿児島のシンボル・桜島にあるエリア最大級の大型ドライブイン。
最大500人が食事を楽しめる展望レストランや、鹿児島の特産品や名産がそろう売店、雄大な桜島が一望できる展望台を備えている。
2階にある大型展望レストランでは、雄大な桜島や穏やかな錦江湾を見渡しながら食事が楽しめる。名物は、焼酎や黒砂糖、麦みそなどで3日間煮込んだ「とんこつ煮」。この「とんこつ煮」がでーんと乗った「マグマカレー」や「さつま定食」が人気だ。
2. MINATO cafe
錦江湾(きんこうわん)に浮かぶ複合火山で、鹿児島のシンボルでもある桜島。
その玄関口でもある、桜島港フェリーターミナル3階に、「港(みなと)にある、皆と(みなと)つくる、MINATO(みなと)café」をコンセプトにクラウドファウンディングによりオープンしたカフェ。
広々とした店内の窓際に並べられたスツールからは、港を発着するフェリーや錦江湾を一望する絶好のロケーション。
3. 天文館むじゃき 本店
かき氷に秘伝のミルクをかけ、干しぶどうやフルーツでデコレーションした鹿児島のソウルフード「白熊」の本家。
1949年に同店の初代が考案したメニューで、真上から見るとトッピングの配置が白熊の表情に似ていることからこう命名されたという。
削りたての口溶けのよい氷と自家製ミルクのさっぱりとした甘さ、心躍る彩りの良さが魅力的で夏はもちろん、季節を問わず通年提供している。
客室から「桜島」を一望!桜島周辺のお勧め宿泊施設3選
「桜島」を最大限満喫するために、周辺の宿泊施設に1泊してゆっくり観光することをお勧めする。
客室から「桜島」を一望する極上の体験を味わえる、宿泊施設を紹介していこう。
1. ソラリア西鉄ホテル鹿児島
九州新幹線が停まるJR「鹿児島中央」駅の正面に位置し、九州各地をバスで結ぶ陸の玄関口「鹿児島中央ターミナル」に直結。アクセス良好な立地で、観光やビジネスの拠点に便利。
2面の窓から錦江湾に浮かぶ雄大な桜島を一望するプレミアムツインや、シティビューや観覧車のライトアップが楽しめる機能的なシングルルームなど、客室からは鹿児島ならではの眺望が広がる。
2. 鹿児島サンロイヤルホテル
錦江湾を間近に望む白亜のリゾートホテル。
最上階にある展望温泉からは、穏やかな錦江湾に浮かぶ雄大な桜島を一望。
陽の移ろいによって1日7つの光彩を放ち、表情を変えるといわれる桜島。
刻一刻と表情を変える鹿児島のシンボルを眺めながらの贅沢な湯あみに、旅の疲れもほどけていく。
3. 桜島シーサイドホテル
桜島の南岸、錦江湾に面する露天風呂のあるホテル。
昔ながらの雰囲気の和室の部屋と、オーシャンビューの絶景温泉でゆっくり旅の疲れを癒やすことができる。
温泉は宿泊客もちろん、日帰り客にも解放されている。
桜島に関するよくある質問
Q
桜島は頻繁に噴火しているみたいだけど、観光しても危険はない?
危険が全くない訳ではありませんが、大規模な噴火は少なく、危険性が高い火口周辺2kmは入れません。
Q
鹿児島空港から桜島へのアクセスは?
高速バスと市電、フェリーを利用してアクセスできます。
まとめ
この記事では「桜島」のお勧め観光スポットから、宿泊施設、グルメスポットまで紹介してきた。
活火山のすぐ近くで人々が生活し続ける、世界的に見ても珍しい「桜島」。
活火山がもたらす恵みを五感で感じに、ぜひ「桜島」へ訪れてみてほしい。
「桜島」以外にも雄大な自然景観が広がる鹿児島。
地元の食材を活かした絶品グルメも多いので、ぜひこちらの記事を参考に鹿児島も満喫してほしい。