【地獄谷野猿公苑の観光ガイド】温泉に浸かるサルに出会う貴重な体験を
「地獄谷野猿公苑」は野生のニホンザルを間近で観察出来る、日本でも珍しい観光スポット。
特に温泉に浸かるサルの姿は、国内外から高い注目を集めている。
自然に手を加えずに作られた施設であり、自然景観やサル以外の動植物の観察も楽しめる。
この記事では「地獄谷野猿公苑」の魅力や楽しみ方、周辺のお勧めスポットなどをご紹介。
記事を参考に観光すれば、「地獄谷野猿公苑」を120%楽しめるだろう。
目次
地獄谷野猿公苑ってどんなところ?
長野県の志賀高原から流れる、横湯川の渓谷に位置する「地獄谷野猿公苑」。
「地獄谷野猿公苑」は動物園とは異なり、人間とサルを隔てる囲いがなく、地獄谷の自然環境をそのまま活かした施設だ。
そのため、野生のニホンザルを間近で観察出来る。
冬の寒い時期になると、身体を温めるようにサル達は温泉に入る。
温泉に入るサルは世界的に珍しく、国内外から多くの観光客がその姿を見に訪れる。
雪が降り積もる中、温泉で身体を温めるサルの表情や仕草は人間のようで、不思議な気持ちになるだろう。
「地獄谷野猿公苑」は元々、行き場を失ったサルたちとの共生を目指して作られた。
その背景には戦後の林業により住処を失ったサルがいる。
木々の伐採により住処を失ったサルたちは、山から下流にある人里まで下り、田畑に被害を出して有害獣に指定されてしまった。
そこで初代苑長はサルとの共生を目指し、上流でサルの餌付けを行い、1964年に「地獄谷野猿公苑」を開苑したのだ。
そんな「地獄谷野猿公苑」では、サルだけでなく四季折々の自然景観も楽しめる。
リスや天然記念物のニホンカモシカも生息しているため、動植物を観察しつつ、散策してみてほしい。
地獄谷野猿公苑へのアクセス
ここでは長野観光の玄関口である「長野駅」から、バスによる「地獄谷野猿公苑」へのアクセスを紹介していく。
周辺には駅がないため、バスを使ってのアクセスとなる。
- 経路
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1. 「長野駅」東口から長電バス 「急行 志賀高原線 ほたる温泉 硯川行」へ乗車
2. スノーモンキーパーク停留所で下車。
3. スノーモンキーパーク停留所から徒歩で「地獄谷野猿公苑」へ - 所要時間
- 約1時間20分
地獄谷野猿公苑の入場料と営業時間
「地獄谷野猿公苑」の入場料と営業時間は、以下の表を参考にしてほしい。
営業時間は時期によって異なるため、注意しよう。
- 入場料
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・大人(18歳以上)800円
・子供(小学生~高校生)400円 - 営業時間
-
・夏季(4月~10月) 8:30 〜 17:00
・冬季(11月~3月) 9:00 〜 16:00
地獄谷野猿公苑のお勧め観光シーズンは?
温泉に入るサルで有名な「地獄谷野猿公苑」。
「地獄谷野猿公苑」の最大の魅力である、入浴するサルを見られるのは、12月から3月にかけて。美しい雪景色も見られるので、冬がお勧めのシーズンだ。
赤ちゃんザルに出会える、出産シーズンの4月から5月もお勧めだ。
地獄谷野猿公苑を満喫する3つの方法
ここからは「地獄谷野猿公苑」を楽しむ、3つの方法を紹介する。
「地獄谷野猿公苑」を満喫するために、ぜひ参考にしてほしい。
1. 雪景色と温泉に入浴するサルを眺める
「地獄谷野猿公苑」の最大の魅力は、なんといっても温泉に入るサルだ。
最低気温が氷点下10度にもなる過酷な環境と温泉の沸く土地が、サルが温泉に入る状況を作り出している。
サルが温泉に入るのは、12月から3月の冬の時期。
この時期には雪が降り積もるため、一面が雪に覆われた自然の中でサルが温泉に入るという、なんとも不思議な景色を堪能できる。
温泉に入るサルたちは、海外から「スノーモンキー」という愛称で親しまれている。
2. 可愛らしい子ザルの生態を観察
春の4月から5月は、サルの出産シーズン。
出産シーズンに訪れると、赤ちゃんザルと出会える可能性が高くなる。
赤ちゃんザルの愛おしい姿は、訪れる人々を癒してくれる。
サルの親子の生態を観察するのもお勧めだ。
3. 自然景観と野生の動植物の観察も楽しもう
「地獄谷野猿公苑」は豊かな自然に囲まれており、サル以外にも季節毎に様々な動植物に出会える。
春は草木が芽吹き始め、冬眠から目覚めたカエルやヘビを観察できる。
夏には草木が生い茂り、様々な種類のセミや蝶に出会えるだろう。
毒を持つ危険なマムシやアブも居るので、虫除けスプレーなどの対策は必須。
噛まれたり刺されたりしないように、長袖や長ズボンを着用しよう。
秋はクルミやヤマブドウ、クリなど木の実や果実が実り、木の実を運ぶリスを遊歩道で見られるかもしれない。
冬になると山が雪に覆われ、木々は葉を落とし、カモシカやサルを見つけやすくなる。
積雪が1mにもなる場所なので防寒対策も忘れずに。
地獄谷野猿公苑を楽しむ上で特に注意すべき3つのポイント
「地獄谷野猿公苑」では安全に楽しくサルを観察するために、必ず守るべきルールが決められている。
ここではそのルールを確認していこう。
1. サルに食べ物を見せない・与えない
ヒトの食べ物を与えてしまうと癖がついてしまい、手荷物を奪われたり、まとわりつかれたりと危険が生じる。
そのため、絶対に食べ物を見せたり、与えたりしてはいけない。
2. サルを威嚇しない
苑内のサルたちは、身の危険を感じると攻撃する恐れがある。
トラブルを避けるために、以下の点に注意してほしい。
- サルに触るなど、驚かせるようなことはしない
- サルの目を見つめない
- 近づきすぎない
このような行為は、サルにとっては威嚇だと思われてしまう可能性がある。
時々、好奇心の強いサルが自ら近づいてくるが、その際は速やかに離れよう。
3. セルフィースティックを使わない
自撮りの際にとても便利なセルフィースティックだが、サルに対してはストレスや恐怖感を与えてしまう事がある。
トラブルを避けるためにも使用は避けよう。
美しい自然景観とグルメを味わいながら一息つける「猿座カフェ」
「地獄谷野猿公苑」の遊歩道入口にある、カフェレストラン「猿座カフェ」は休憩スポットとしてお勧め。
テラス席はユネスコパークに登録されている「志賀高原」に面し、四季折々の自然景観を眺めたり感じたりしながら、ゆったりとした時間を過ごそう。
地元の食材を活かしたメニューも魅力のひとつ。
善光寺味噌を使用した鶏白湯ラーメンや、信州野沢菜を使用したキノコのピザなど、バラエティに富んだメニュー展開となっている。
冬にはホットジンジャーやホットワインの提供もあるので、冷え切った体を「猿座カフェ」で温めよう。
温泉に浸かりながらサルを見られる?「地獄谷温泉後楽館」
「地獄谷温泉後楽館」は「地獄谷野猿公苑」から横湯川を挟んだ、すぐ向かいにある。
創業150年を超える温泉宿で、旅館にある5つの露天風呂では、開放感と豊かな自然景観を楽しめる。
入浴していると、野生のサルが近くに寄ってくることも。
志賀高原の大自然の中にあるため、日常とは切り離された非日常的空間でゆっくりできる。
入浴するサルの観察を終えたら、自分自身も温泉に浸かってみよう。
地獄谷野猿公苑と併せて訪れるべき「渋温泉街」
「地獄谷野猿公苑」から徒歩でもアクセスできる場所にある「渋温泉街」。
長野県下高井郡山ノ内町の横湯川、夜間瀬川流域に点在する9つの温泉からなる湯田中・渋温泉郷のひとつで、古くから湯治場として賑わってきた。
街には地元の人々が大切に守ってきた9つの公共浴場があり、渋温泉の宿泊客は無料で入浴できる。
歴史を感じる外湯の佇まいを楽しみ、好みの肌触りの湯を見つけたり、人々と触れ合うのも九湯めぐりの醍醐味だ。
温泉に浸かった後は、レトロな温泉街をのんびり散策。昔ながらの温泉饅頭や入浴後のほてった体にうれしいジェラート、名物の蕎麦など、地元グルメも豊富に揃う。
「地獄谷野猿公苑」を観光したら、渋温泉街へ宿泊し、温泉と温泉街の風情も楽しもう。
地獄谷野猿公苑に関するよくある質問
Q
3月と4月にも温泉に入るサルは見られる?
サルが温泉に入るのは気温が低い12月から3月なので、3月の早い時期なら見られる可能性が高いです。
Q
地獄谷野猿公苑にはいつ訪れてもサルを見られる?
1年を通して様々な姿のサルを観察できますが、野生であるため、タイミングによっては見られない可能性もあります。
まとめ
この記事では「地獄谷野猿公苑」の魅力や楽しみ方、周辺スポットなどを紹介してきた。
海外からの人気も高い「スノーモンキー」の表情や仕草には、癒されること間違いなし。
周辺にも魅力的なスポットが多いので、ぜひ紹介したスポットも併せて楽しもう。
長野の観光スポットをもっと知りたい方は、以下の記事も参考にしてほしい。