![高尾山を登る前に知っておきたい11のこと](https://static.gltjp.com/glt/data/article/21000/20662/20240321_181854_5cac14c1_w1920.webp)
高尾山を登る前に知っておきたい11のこと
年間300万人ほどの登山客が訪れる超人気スポットの「高尾山」。
都心から約1時間のアクセスの良さに加えて、ミシュランガイドから三つ星の認定を受けた豊かな自然が魅力だ。
初心者にもお勧めと言われる「高尾山」だが、実際にはどの程度準備が必要なのか、服装や注意点などを知りたいという人も少なくないだろう。
そこでこの記事では、気候やコースはもちろん「高尾山」に登る前に知っておきたいことを項目別に11個紹介していく。
初めての「高尾山」観光・登山でも満喫できるように、見どころやグルメも説明しているので、最後まで読んでほしい。
1. 楽しみ方や年齢・体力に合わせて選べる高尾山の登山コース
「高尾山」の登山コースは、自然研究路の1〜6号路や、稲荷山コース、高尾山・陣馬山の縦走コースなど、主要なものは全8コース。
初めて高尾山に登る方や登山初心者の方にお勧めのコースは「1号路」だ。
ほとんどの道が舗装されており、普段着にスニーカーで気軽に登れる。
主要な見どころとご当地グルメが楽しめるお茶屋があり、高尾山の魅力を満喫できるのもお勧めする理由だ。
登山をしっかり楽しみたい方には、「6号路」や稲荷山コースがお勧めだ。
ほとんどが舗装されていない自然道を歩くため、比較的難易度は高めの上級者向けコースとなっている。
各コースの所要時間は以下の表を参考にしよう。
- 1号路
-
登り:約1時間40分
下り:約1時間20分 - 2号路
- 1周約40分
- 3号路
-
登り:約1時間
下り:約50分 - 4号路
-
登り:約50分
下り:約40分 - 5号路
- 1周約30分
- 6号路
-
登り:約1時間40分
下り:約1時間20分 - 稲荷山コース
-
登り:約1時間40分
下り:約1時間20分 - 高尾山・陣馬山縦走コース
- 約5時間30分
ケーブルカーとリフトで、より気軽に高尾山を楽しもう
「高尾山」を気軽に楽しむには、”ケーブルカー”もしくは”リフト”に乗るのがお勧め。
山のふもとから中間地点まであっという間に到着するため、子供連れや体力に自信のない方、時間をかけたくない方も満喫できるのが魅力だ。
ケーブルカー・リフトを利用すれば、上述の「1号路」の所要時間が40分ほど短くなる。
ゴールデンウイークや紅葉時期の観光シーズンには、1時間以上の待ち時間が発生する場合もあるので、覚えておこう。
![日本一の急こう配を6分で駆け上るケーブルカーは、高尾山観光の心強いパートナー](https://static.gltjp.com/glt/data/article/21000/20662/20240321_160311_05fdddf7_w1920.webp)
![空中散歩をしているような爽快感を味わえるリフト](https://static.gltjp.com/glt/data/article/21000/20662/20240321_160319_9bc0513b_w1920.webp)
2. 高尾山の月別平均気温
高尾山のある八王子市の平均気温から算出した、高尾山山頂の平均気温を以下の表にまとめたので、服装選びの参考にしてほしい。
- 1月の平均気温
- -0.2℃
- 2月の平均気温
- 0.9℃
- 3月の平均気温
- 4.4℃
- 4月の平均気温
- 9.7℃
- 5月の平均気温
- 14.5℃
- 6月の平均気温
- 17.8℃
- 7月の平均気温
- 21.8℃
- 8月の平均気温
- 22.8℃
- 9月の平均気温
- 19℃
- 10月の平均気温
- 13.3℃
- 11月の平均気温
- 7.5℃
- 12月の平均気温
- 2.3℃
参考:気象庁 八王子の平年値
![冬には高尾山の山頂から冠雪した富士山を見られる](https://static.gltjp.com/glt/data/article/21000/20662/20240321_160657_14cffe70_w1920.webp)
3. 高尾山の登山にお勧めの服装
気軽に登山を楽しめる高尾山だが、標高は599mあり、コースによっては険しい道を歩くこともある。また、山の天気や気温は変わりやすい。
高尾山を登山する際の服装も、他の山と同様に長袖・長ズボンの着用がお勧めだ。
防水性・防風性のあるマウンテンジャケットなどは、季節に関わらず用意しておこう。
11月から4月は山頂の平均気温が10℃を下回るため、防寒のために長袖シャツの上にフリースやセーター、冬用ジャケットを着て行こう。
夏(6月〜8月)は山頂でも平均気温が20℃前後になるため、登山中に大量に汗をかく可能性がある。
そのため、吸汗速乾性の高い長袖シャツがお勧め。山頂は日差しが強いので帽子も用意しておこう。
上記の服装をベースに、登山当日の気温を確認して服装を調整してほしい。
![気温や天候の変化に対応できるような服装を準備していこう](https://static.gltjp.com/glt/data/article/21000/20662/20240321_160801_5d016bf7_w1920.webp)
4. 高尾山を登るなら用意しておきたいアイテム
「高尾山」は初心者でも比較的登りやすいと言われているが、油断は禁物だ。
服装に気を付け、必要品をしっかりと準備した上で楽しもう。
下記に持ち物リストをまとめたので、登山する際は抜け漏れがないかチェックしてほしい。
- 必須アイテム
-
・登山靴(履き慣れたスニーカー)
・リュックサック
・飲み物(1リットル以上を推奨)
・タオル
・ごみ袋
・雨具
・帽子 - あると便利なアイテム
-
・地図(アプリ)
・救急セット
・ウェットティッシュ
・お菓子(非常食)
・モバイルバッテリー
・ビニール袋 - 季節によっては必要なアイテム
-
・日焼け止め
・防寒具
・サングラス
![標高599mだからといって油断せずにしっかり準備しよう](https://static.gltjp.com/glt/data/article/21000/20662/20240321_160950_9bbd13bd_w1920.webp)
5. 登山初心者でも安心の充実した設備
登山初心者でも、安心して挑戦できる設備の充実ぶりも「高尾山」の魅力のひとつ。
ストレスを感じさせない大きくて清潔感のあるトイレの設置もうれしい。
登山コースの途中や山頂には、休憩所があるため、無理をせず自分たちのペースで歩けるはずだ。
「1号路」の途中には売店があり、黒豆あんが入った「天狗焼」・「天狗黒豆まんじゅう」のほか、「三福(みつふく)だんご」など名物グルメを堪能できる。
いずれも程よい甘さを感じられ、エネルギーを消費した体にピッタリ。
「高尾山」ならではの商品としてお土産にもお勧め。
![山頂を少し下った先にある高尾山のトイレ](https://static.gltjp.com/glt/data/article/21000/20662/20240321_161044_12a24fbf_w1920.webp)
![山頂には様々なグルメを味わえる売店も](https://static.gltjp.com/glt/data/article/21000/20662/20240321_161051_1083d7cf_w1920.webp)
6. 高尾山で守るべきマナー
「高尾山」で守るべき最低限のマナーは、ゴミを持ち帰る・立入禁止区域には入らない(自然を傷つけない)・花、植物、昆虫を採らないの3つ。
東京で有数の自然を誇る「高尾山」は、多種多様な動植物が生息する貴重な場所である。
また譲り合いの精神を持ち、お互いに挨拶を交わしながら歩くのが登山の基本ルール。
狭い道や一本道の階段などでは、「どうぞ」という声掛けすることで、気持ち良く「高尾山」を楽しめるはずだ。
![高尾山の豊かな自然を守るためにも、マナーや常識から外れた行動は取らないように気をつけよう](https://static.gltjp.com/glt/data/article/21000/20662/20240321_161146_bf6465b9_w1920.webp)
7. 高尾山の紅葉と桜の見頃
東京にいることを忘れてしまうほど、年間を通して四季折々の自然を楽しめる「高尾山」。
その中でも、例年4月上旬から中旬にかけて見頃を迎える桜の景色は格別だ。
ヤマザクラ・ソメイヨシノを中心にふもとから山頂まで、華やかなピンク色に染まり心も晴れやかな気持ちになる。
特に高尾山から小仏城山へのハイキングコースは、千本桜と呼ばれる桜並木で、途中の「一丁平」は高い人気を誇り、お花見にも絶好のポイント。
さらに、紅葉シーズン(例年11月中旬から12月上旬)も見逃せない。
イロハモミジ・カジカエデなど種類の多さが特徴で、赤・黄・山吹に緑を加えた多彩なグラデーションが映える。
特に山頂展望台から望む「富士山」と紅葉のコラボレーションは、目を見張るように美しいお勧めの光景だ。
秋の「高尾山」を楽しむ上で知っておきたい情報を詳しくまとめた、こちらの記事も合わせてチェックしよう。
![高尾山の一丁平](https://static.gltjp.com/glt/data/article/21000/20662/20240321_161248_c9a77d51_w1920.webp)
![紅葉の季節には、ケーブルカーから秋の絶景を楽しめる](https://static.gltjp.com/glt/data/article/21000/20662/20240321_161257_8b7f1749_w1920.webp)
8. 高尾山の見どころとグルメ
「高尾山」は登山にとどまらず、見どころの多さも人気観光スポットになっている理由のひとつ。
1日では足りないぐらい周囲の観光施設も充実しており、大人から子供まで満喫できる魅力的な場所だ。
例えば、中腹にある「髙尾山薬王院」は1,200年以上の歴史を誇り、パワースポットとしても有名で、年間を通して参拝客で賑わう。
高尾山口駅の近くには「京王高尾山温泉 / 極楽湯」があるので、疲れた体を温泉で癒しに立ち寄るのも良いだろう。
![1,200年もの歴史を誇る山中のパワースポット「髙尾山薬王院」](https://static.gltjp.com/glt/data/article/21000/20662/20240321_161550_2eace820_w1920.webp)
![登山で疲れた身体を癒してくれる日帰り温泉施設「京王高尾山温泉 / 極楽湯」](https://static.gltjp.com/glt/data/article/21000/20662/20240321_161743_3397b0da_w1920.webp)
また「高尾山」は、訪れてほしいグルメスポットも非常に多い。
ここでは、名物で看板メニューの「自然薯そば」が絶品の「栄茶屋」と、特製たれの香ばしい匂いにそそられる「ごまどころ 権現茶屋」をお勧めしよう。
![焼き立てのごまだんごなど登山中にも楽しめるグルメが盛りだくさん](https://static.gltjp.com/glt/data/article/21000/20662/20241008_130749_8a35869d_w1920.webp)
9. 高尾山と深い関わりを持つ天狗
「高尾山」には、古来より神通力を持つと言われる「天狗」に関わる数多くの伝説や逸話がある。
高尾山信仰の一端を担う「天狗」は、「髙尾山薬王院」の御本尊である「飯縄大権現(いづなだいごんげん)」の従者とされ、神格化されてきた。
例えば、タコのように曲がった根っこが特徴的な人気スポット「たこ杉」を、昔の人は「天狗」の神通力といってありがたがったそうだ。
また、「高尾山」はかつて山岳信仰(山伏と天狗の関係は非常に深い)に由来する修験道の山であった歴史を持つ。
現在でも「天狗」は、開運や魔除けなどのご利益をもたらすと信じられている。
境内には、様々な姿をした天狗の像や天狗をモチーフにしたオブジェがたくさんあるので、注目して見ると面白いだろう。
![「髙尾山薬王院」には、いくつもの天狗の像があるので探してみよう](https://static.gltjp.com/glt/data/article/21000/20662/20240321_161903_d54f8624_w1920.webp)
10. 高尾山へのアクセス
都内で最も「高尾山」までのアクセスが良好な、「新宿駅」を起点とした移動方法および所要時間を紹介する。
なお、「高尾山」の最寄り駅は「高尾山口駅」であり、名前が似ている隣駅の「高尾駅」と間違えないように注意しよう。
- 経路
-
1. 「新宿駅」から「京王線新宿駅」まで徒歩で向かう
2. 「京王線新宿駅」始発の特急高尾山口行に乗車し、「高尾山口駅」で下車
3. 「高尾山口駅」から徒歩約数分で高尾山の麓に到着
※各駅停車に乗車すると乗車時間が長くなるので注意 - 所要時間
- 約1時間10分
ちなみに、上述したケーブルカー・リフト乗り場がある「清滝駅・山麓駅」までも徒歩約5分で行けるので、安心してほしい。
土日祝なら快適な移動時間を過ごせるMt.TAKAO号がお勧め
「Mt.TAKAO号」は、新宿駅〜高尾山口駅を結ぶ京王電鉄の土日祝限定の座席指定列車だ。
車内は空気清浄機・フリーWifi、電源コンセントを完備しており、ゆったりと快適に移動できるのが魅力。
特に土日祝の午前中は電車が混み合うため、確実に座りたい場合や登山前に余計な疲労やストレスを避けたい場合にはお勧め。
また、車窓からの景色も満喫したい方はWEBからチケットを予約し、窓側のお気に入りの座席を予約すると良いだろう。
![新宿駅と高尾山口を結ぶ、京王電鉄の座席指定列車](https://static.gltjp.com/glt/data/article/21000/20662/20240321_163000_24b65606_w1920.webp)
11. お得に高尾山を観光できる乗車券
「高尾山」のアクセスや京王線の利用時に、お得となるチケットを紹介していこう。
京王線全域を観光する場合、リフト・ケーブルカーに乗車予定の場合は、割引を受けられる可能性が高いので、積極的に活用するのがお勧めだ。
高尾山きっぷ
京王電鉄の京王線・井の頭線各駅から高尾山口駅までの往復割引乗車券と、高尾山ケーブルカーまたはリフトの割引乗車券がセットになっている「高尾山きっぷ」。
いずれの駅(高尾山口駅は除く)から発着しても、2割引の設定で、とってもお得。
土・休日に運行する座席指定列車Mt.TAKAO号(新宿駅~高尾山口駅間)の乗車券としても利用可能。
![京王電鉄利用でお得に高尾山を満喫できる](https://static.gltjp.com/glt/data/article/21000/20662/20240321_163331_4fae42d3_w1920.webp)
高尾山湯ったりきっぷ
京王電鉄の京王線・井の頭線の各駅から高尾山口駅までの往復割引乗車券と、高尾山ケーブルカーまたはリフトの往復割引乗車券、「京王高尾山温泉 / 極楽湯」の入館・食事がすべてセットになっている「高尾山湯ったりきっぷ」(平日限定。GW等平日でも発売なしの日あり)。
さらに「高尾山トリックアート美術館」の入館料が割引になるなどの特典も。新宿駅や渋谷駅からの出発なら、およそ1,000円以上安くなる計算だ。
![温泉にも入浴し高尾山での一日を満喫](https://static.gltjp.com/glt/data/article/21000/20662/20240321_182325_35034790_w1920.webp)
京王線・井の頭線一日乗車券
「京王線・井の頭線一日乗車券」は、各駅自動券売機において、始発から発売。
発売日当日であれば京王線・井の頭線という2路線を乗り放題で利用できる。
1日に計7回以上、乗車予定のあるユーザーには無条件でおすすめできる乗車券だ。
![京王線・井の頭線が自由に乗り放題!東京観光に必須のお得な乗車券](https://static.gltjp.com/glt/data/article/21000/20662/20240321_163707_c0f4e018_w1920.webp)
高尾山に関するよくある質問
Q
初心者に最もお勧めのコースは?
ほとんどの道が舗装されている「1号路」がお勧めです。不安な方は所要時間が約半分になる、ケーブルカー・リフトを利用すると良いでしょう。
Q
冬はどれくらい寒い?
温かくても9℃ほど、寒いと氷点下5℃まで下がります。ふもとと山頂でも寒暖差があるため、十分な防寒対策が欠かせません。
Q
高尾山にも熊は出る?
毎年10件程度の出没が確認されています。高尾林道や醍醐林道付近では、熊の目撃情報が出ているので、特に注意してください。
まとめ
「高尾山」の基本情報をもとに観光する際の注意点・準備事項を、お勧めの服装や乗車券と一緒に紹介してきた。
季節ごとに異なる顔を持つ「高尾山」は、どのタイミングで訪れても自然を楽しめる魅力的なスポットだ。
本記事の内容を参考に、ご当地グルメやパワースポットなど見どころに尽きない「高尾山」を満喫してほしい。
あらゆる角度から「高尾山」の魅力をまとめた、こちらの記事も要チェックだ。