瀬戸内海と情緒あふれる街並みが美しい福山の人気観光スポット9選
瀬戸内海と歴史的建造物、情緒あふれる街並みが織りなす美しい風景が広がる、広島県「福山市」。
日本の風景と歴史が好きな方にはたまらない観光スポットが盛りだくさんだ。
この記事では人気観光スポットを中心に、おすすめの観光シーズンやアクセスなどを紹介していく。
記事で紹介した観光スポットを巡れば、福山の魅力を余すことなく満喫できるだろう。
目次
福山ってどんなところ?
広島県東南部に位置し、瀬戸内海に面する「福山」。
古くは港、福山城の城下町として栄えていたため、寺院や史跡が多い。
その中でも、船の航行に適した潮を待つ「潮待ちの港」として栄えた「鞆の浦」や、2つの国宝を有する「明王院」、築城400年の「福山城」は、特に人気の観光スポットとなっている。
また、穏やかな海と江戸時代(1603年〜1868年)の面影が残る街並みが織りなす、情緒あふれる景観も福山ならではの魅力だ。
それだけでなく、多様で美しい自然景観も魅力のひとつ。
瀬戸内海の美しい景観が一望できる「福禅寺 対潮楼」、福山を代表する景勝地「仙酔島」「弁天島」からは特に美しい景観が見られるため、ぜひ訪れてほしい。
また、海と山に恵まれているため、新鮮な魚介類や農産物を使った郷土料理も観光の合間に楽しんでほしい。
ごはんの下に具材を埋めて食べる「うずみ」と、鯛飯・鯛めんなど、鯛を使ったグルメが特に有名だ。
福山のおすすめの観光シーズンは?
お勧めの観光シーズンは、美しいバラが楽しめる初夏と秋。
見頃には約100万本ものバラが市内のいたる所で咲く、福山が誇る景観を見られる。
福山は「ばらのまち」と呼ばれているが、空襲で受けた被害からの復興に向けて、「ばら公園」に1,000本のバラが植栽されたのが始まりだ。
心を和ませる香りと色彩豊かなバラを見に、見頃に合わせて訪れてみてはいかがだろうか。
福山の季節ごとの着衣例
- 春(3月 - 5月): 軽めのジャケットおよび薄手のセーター
- 夏(6月 - 8月): 薄手の着衣、半袖
- 秋(9月 - 11月): 軽めのジャケット、コート
- 冬(12月 - 2月): コート、ウールスーツ、厚手のセーターやジャケット
福山への移動方法は?
東京・大阪から福山市へは新幹線を利用すれば、東京からは約3時間半、大阪からは約1時間のアクセスだ。
広島空港から福山市へはリムジンバスに乗車し、約1時間半で到着。
広島空港は国際線も運航しているため、海外からのアクセスも良好だ。
福山観光の主要交通手段
福山観光の主要交通手段はバスだ。
福山駅を中心に運行する「まわローズ」は、主要観光地を効率よく巡れる循環バスなのでぜひ利用してほしい。
レンタサイクルも利用可能で、駅周辺や市内をゆったり回るのに最適だ。
なかには、公共交通機関でアクセスできない観光スポットもあるため、観光プランによっては、タクシーやレンタカーの利用も検討しよう。
福山の訪れるべき人気観光スポット9選
福山に数ある観光スポットの中から、特に人気の高いスポットを紹介しよう。
美しい景観を楽しめるだけでなく、歴史深いスポットや家族で遊べる施設も満載。
いずれも福山駅から簡単にアクセスできるので、ぜひ足を運んでほしい。
1. 鞆の浦
古くから船の航行に適した潮を待つ「潮待ちの港」として栄えた鞆の浦。
万葉集にも詠まれている場所として知られる。日本で最初の国立公園に指定されており、瀬戸内海に仙酔島や弁天島が浮かぶのどかな風景が広がる。
その美しさから有名なハリウッド映画のロケ地やアニメの舞台にも選ばれており、観光客に人気のスポットである。
2. 福山城
安土桃山時代(1573年〜1603年)から江戸時代(1603年〜1868年)にかけて、城郭建築が円熟した時代を代表する遺構「福山城」。国指定史跡でもある。
江戸時代の将軍「徳川家康」の親族である福山の領主「水野勝成」が築城。
敵からの防御策として、北側のみ鉄板張りとなった特殊な構造が特徴だ。
城郭の中には、天守をはじめ月見櫓、御湯殿など様々な歴史的建造物が点在。
なかでも築城にあたり徳川家から拝領した「伏見櫓」「筋鉄御門」は、国の重要文化財に指定されており、見応え充分だ。
天守閣は城にまつわる歴史を学べる博物館となっており、福山城の北西にある「ふくやま文学館」と併せて訪れると、より楽しめるだろう。
3. みろくの里
福山駅よりバスで約30分、家族で1日たっぷり遊べるテーマパーク。
大観覧車やゴーカート・お化け屋敷など、小さな子供から大人まで楽しめる23のアトラクションがスタンバイ。
注目したいのは、昭和レトロな街並みを再現したエリア「いつか来た道」。
エリアに足を運べば、古き良き日本へタイムスリップした感覚を味わえる。
遊んでお腹が空いたら、和食や洋食などメニューが豊富なレストランへ。
お土産ショップで観光の記念になるアイテムを忘れずに手に入れよう。
冬のイルミネーションなど、四季を通して様々なイベントも楽しめる。
4. 福山市立動物園
福山駅から北西部に位置する、豊かな自然環境の中で動物たちとふれあえる「福山市立動物園」。
目玉になっている国内唯一のボルネオゾウをはじめ、ライオンやフラミンゴなど58種・520点(※2023年4月末時点)が、のびのびと飼育されている。
「ゾウ担当の気まぐれガイド」や「キリンをじっくりウォッチング&ガイド」など、飼育員のガイドも楽しい園内イベントも大人気。
動物エサやり体験や、様々な動物とのふれあいも楽しめる。
「夜の動物園」など限定イベントも開催されているので、1年を通じて色んな角度から楽しめる。
5. 福山自動車時計博物館
JR福山駅から徒歩で約12分。「のれ・みれ・さわれ・写真撮れ」をモットーにした体験型博物館だ。
国内外のクラシックカ―が館内外に展示されており、特に車好きにはたまらないスポット。
他にもアンティーク時計や蝋人形、昭和レトロな生活用品・電化製品など、様々なジャンルのアイテムが展示されている。
例年、春と夏には日本に4台しかないボンネットバスの試乗会も開催されるので、この機会に希少でレトロな車に触れてみてはいかがだろうか。
6. 明王院
愛宕山の中腹近くに位置し、福山駅からバスと徒歩で17分の「明王院」。
国宝の「本堂」「五重塔」を有する歴史ある寺院で、本尊の「木造十一面観世音菩薩立像」は国の重要文化財だ。
和様で細部に唐様を用いた折衷様式で、現存する最古の建物である「本堂」。
「五重塔」は南北朝時代(1336〜1392年)を代表する建築で、内部の壁画や文様の彩色が良好な状態で残されている点が非常に珍しい。
境内は鐘楼をはじめ、山門や書院など6つの県重要文化財と10つの市重要文化財が点在し、見どころが多い。
また、四季折々の花々と歴史ある建造物との調和が美しい境内も魅力のひとつ。
7. 阿伏兎観音(磐台寺)
福山南部の沼隈(ぬくぬま)半島の南端、「阿伏兎岬(あぶとみさき)」の突端にある寺院。
境内には広島県の重要文化財に指定されている「磐台寺客殿(ばんだいじきゃくでん)」や、武将・毛利輝元によって創建された、国の重要文化財「阿伏兎観音堂」があり、その優美な佇まいに感動するはずだ。
見どころは、穏やかな海と断崖絶壁に建つ朱色の観音堂が織りなす絶景。
観音堂の欄干から眺める、瀬戸内海も美しい。
8. 仙酔島
鞆の浦から船で5分の場所にある無人島「仙酔島」は、福山が誇る景勝地。
「仙人も酔ってしまうほど美しい島」が名前の由来という話や、宮島の「厳島神社・大鳥居」建立の候補地になったという話からも、その美しさは想像がつくだろう。
周囲6㎞と小さな島だが、宿泊施設やハイキングコース、海水浴場など、レジャースポットが充実しており、静かな環境で絶景を満喫できる。
5色の岩が200m以上続く、仙酔島でしか見られない珍しい岩壁「5色岩(ごしきいわ)」も見逃さないように。
9. 福禅寺 対潮楼
福山駅からバスで30分程の「福禅寺(せんじゅいんふくぜんじ)」は、平安時代(794年〜1185年)に創建された歴史ある寺院。
その本堂に隣接する、江戸時代に創建された客殿が国指定史跡の「対潮楼(たいちょうろう)」だ。
江戸時代には、朝鮮通信使の迎賓館、文化人の交流の場として利用されていた。
特筆すべきは座敷から眺められる、瀬戸内海に仙酔島や弁天島が浮かぶ絶景。
その美しさは、1711年に朝鮮通信使の「李邦彦(イパンオン)」が「日東第一形勝(日本で一番美しい景勝地)」と賞賛するほど。
現在も江戸時代と変わらぬ美しい風景を一望できるので、ぜひ足を運んでみてほしい。
福山観光に関するよくある質問
Q
福山から尾道までのアクセスは?
電車の場合は「福山駅」から「尾道駅」まで19分、車だと35分です。
Q
福山の紅葉の見頃は?
例年11月上旬から下旬です。
Q
福山の桜の見頃は?
3月下旬から4月上旬です。
Q
福山の名物グルメは?
福山の郷土料理「うずめ」や瀬戸内海で獲れる鯛料理などがお勧めです。
まとめ
福山の歴史や文化、美しい景観を堪能できる人気観光スポットを中心に紹介してきた。
1日では遊び尽くせないほど、魅力あふれる福山に足を運んでみよう。
広島には福山以外にも、絶景やグルメあふれる観光地は多い。
広島の人気観光スポットを厳選して紹介している、こちらの記事も参考に広島観光を満喫してほしい。