
「沖縄美ら海水族館」の魅力を深堀り! いきものたちと海の未来に出会う旅
沖縄を代表する観光スポットのひとつ「沖縄美ら海水族館」。ジンベエザメやナンヨウマンタなどの人気者に出合えるだけでなく、絶滅危惧種の保護や繁殖、深海生物の研究など、沖縄の海を未来へつなぐ役割を担っています。海洋博公園内に位置し、自然や文化とあわせて楽しめるエリアの中心的存在。訪れれば、沖縄の海の豊かさと、その未来を守る取り組みに触れることができます。
沖縄の海を未来へつなぐ!「沖縄美ら海水族館」ってどんなところ?
那覇空港から車で約2時間、沖縄県北部・本部町の「海洋博公園」内にある沖縄美ら海水族館は、沖縄の海をそのまま再現した多彩な展示が魅力の水族館。
館内ではサンゴ礁から深海まで、多彩ないきものたちが暮らす世界を体感でき、世界最大級の水槽「黒潮の海」ではジンベエザメやナンヨウマンタが悠々と泳ぐ姿を見ることができます。
8時30分から開館しており、沖縄旅行を朝早くから満喫できるのも魅力。閉館は季節に寄って異なりますが、年間を通じて営業しているため、いつ訪れても楽しめます。

沖縄美ら海水族館へのアクセスは?
車・レンタカーでのアクセス方法
沖縄美ら海水族館へは、那覇空港から高速道路(沖縄自動車道)を利用して2時間ほど。レンタカーでのアクセスが最も一般的で、途中で海沿いのドライブが楽しめるのも魅力です。水族館には
平面・立体合わせて約1,900台分の駐車場が完備。車で訪れる人も安心です。
高速バスでのアクセス方法
那覇空港からは「やんばる急行バス」または高速バスでアクセスも可能。乗り場は那覇空港バスターミナルで、やんばる急行バスはのりば②、高速バスはのりば①から乗車できます。「記念公園前」バス停で下車、所要時間は約2時間半です。
沖縄の海を守る、沖縄美ら海水族館の取り組み
世界最大級の水槽で飼育30年を迎えたジンベエザメやナンヨウマンタなど世界的にも珍しい海のいきものに出合えるほか、沖縄の海域に生息する深海魚の展示やサンゴの繁殖研究など、ほかでは見られない取り組みが多数。
調査・研究拠点として沖縄の海を守る役割を果たしつつ、来館者にはわかりやすい解説や展示の工夫で学びと感動を提供しています。観光と研究、その両立が水族館の大きな魅力です。

沖縄の海を体感!沖縄美ら海水族館の定番スポット
沖縄美ら海水族館の醍醐味は、まるで海の中を歩くように順路を進みながら、浅い海から深海へと沖縄の海の世界を体感できること。カラフルな熱帯魚から始まり、ジンベエザメが泳ぐ巨大水槽、そして神秘の深海へと続く展示は、まさに海の旅そのもの。イルカのショーもあり、館内外を巡る定番スポットで美ら海の魅力を存分に味わえます。
「熱帯魚の海」で色とりどりの魚がお出迎え
館内に入るとまず目に飛び込んでくるのが、沖縄の方言でサンゴ礁に囲まれた浅い海を意味する「イノー」を再現したエリアと、サンゴを大規模飼育する「サンゴの海」。水槽には屋根がなく、太陽の光をそのまま取り込む設計で、時間や天候によって魚たちの見え方が変わるのも魅力です。
ここでは約80種・420群体のサンゴが飼育されており、毎年初夏には水槽内でのサンゴの産卵も確認されています。次の「熱帯の海」水槽には、カクレクマノミやチョウチョウウオなど約180種の魚が暮らしており、沖縄の海の鮮やかさを体感できるフォトスポットとしても人気です。



危険ないきものも! 多様な生態を観察できるサンゴ礁の世界へ
次に進むと現れるのが「サンゴの部屋」。サンゴ礁の美しさだけでなく危険性にも注目。ハブクラゲやウンバチイソギンチャクなどのほぼ実物大模型が展示され、サンゴ礁で出合う危険生物について学ぶことができます。
続く「サンゴ礁への旅 個水槽」には大小約30の水槽が並び、イセエビ類や海草藻場のいきものなど多彩。サンゴ礁を取り巻く多様な生態をじっくり観察できます。
-
サンゴ礁に生息する危険ないきものを展示する「サンゴの部屋」
-
チンアナゴやコウイカ科のコブシメなどが人気
-
小さないきものが生育されているため、訪れるたびに展示が変わるのも注目ポイント
巨大ジンベエザメに出合える「黒潮の海」
館内のハイライト「黒潮の海」に到着すると世界最大級の水槽に圧倒。容量7,500トンを誇るこの水槽は、高さ8.2m、幅22.5mもの巨大アクリルパネル越しに、沖縄の外洋を行き交う魚たちの群泳を間近に体感できます。
そして、この水槽の象徴的な存在が、2025年に飼育30年を迎えたジンベエザメ「ジンタ」。水族館での長期飼育はきわめて難しいとされており、その記録は世界的にも注目を集めています。さらに、優雅に水槽を舞うナンヨウマンタも見逃せません。体の幅が4mに達する大きさに加え、全身が黒色の「ブラックマンタ」も展示され、複数種のマンタを同時に観察できるレアな体験を楽しめます。




希少種が目白押し! 神秘に満ちた「深海への旅」
黒潮の海を抜けると、沖縄近海の深海をテーマにした「深海への旅」へ。水深200m以深に生息するいきものを紹介するエリアで、大学や研究機関と連携した調査の成果も反映された展示が見ものです。
展示水槽には、ハマダイやハコエビ、ノコギリザメなど、ほかではなかなか見られないいきものが登場。世界初展示となったシマハタや、真紅の体色が美しいカイエビスなど、沖縄の深海ならではの種も観察できます。神秘の海を探索するように、未知の世界を体感しましょう。

屋外で楽しむダイナミックなイルカショー「オキちゃん劇場」
館内を一通り巡ったあとは、水族館周辺へ。ここで待っているのが「オキちゃん劇場」です。飼育50年を迎えたミナミハンドウイルカ「オキちゃん」をはじめ、愛らしいイルカたちが躍動感あふれるパフォーマンスを披露。沖縄の青空と海を背景に繰り広げられるショー(無料)は、子どもから大人まで楽しめるプログラム。季節ごとに内容が変わるので、どのシーズンに訪れても楽しめます。


沖縄美ら海水族館を深堀り!沖縄の海の新しい魅力に出合う
定番の展示だけでは終わらないのが沖縄美ら海水族館。水槽を上から見学できるコースや、サメの研究成果を紹介するユニークな展示、屋外での餌やりプログラムなど、学びと驚きが詰まった深堀り体験で、沖縄の海の奥深さに触れることができます。
違った角度から人気のいきものを観察できる「黒潮探検(水上観覧コース)」
大水槽「黒潮の海」を真上から眺められるプログラム。1階 ジンベエ・マンタコーナーの専用エレベーターで4階の水槽上層部分へ。透明なデッキ越しに見下ろす姿は迫力満点です。普段とは違う角度から魚たちを観察できます。ジンベエザメやナンヨウマンタを上からじっくり観察することができる人気のプログラムです。入場は、開館後の8時30分から10時45分まで、17時30分から閉館の15分前まで(観覧時間は時期によって変更の場合あり)。こちらを目当てにスケジュールを組むのもおすすめです。

解説員の丁寧な解説がうれしい「裏側まるごとウォッチング(有料)」
普段は入れない飼育施設や作業スペースを見学できる「裏側まるごとウォッチング」も実施。このツアーは1日4組限定で、事前予約が必須(有料)。ガイドスタッフとともに、餌の準備室や水槽の裏側、ジンベエザメ輸送に使われるクレーンなどを間近に見学できます。
※日本語の説明が理解できる方の参加が必須となります。

「サメ博士の部屋」で、サメの生態を学ぶ
サメに関する生態を展示するエリア。ここではホホジロザメの胎仔の貴重な標本や研究成果をわかりやすく解説したパネルなどからサメの生態を学ぶことができます。
また、「サメは意外と少食で、人を襲う種はごくわずか」などサメに対する誤解を解きながら、その多様性と生態の深さを伝えています。水槽では、クロトガリザメ、カマストガリザメなど多様なサメを見ることもできるので、こちらも見逃せません。

巨大水槽をゆったり眺める隠れスポット「美ら海シアター」
大水槽「黒潮の海」を映画館のような形でゆったり鑑賞できるスペース。静かな環境で魚たちの動きを目の前に観察でき、混雑を避けながら水槽を楽しみたい人やちょっとした休憩にもおすすめのスポットです。

驚きと発見が盛りだくさん! 給餌時間&解説プログラム
館内では、給餌やそれにあわせたスタッフによる解説が定期的に行われています。なかでも注目は「黒潮の海」前での給餌で、1日3回実施。9時30分にはマンタの給餌と解説、ジンベエザメは15時と17時に行われます。運がよければ、ジンベエザメが立ち泳ぎしながらエサを食べる迫力の瞬間に立ち会えるかもしれません。

水族館周辺には無料で楽しめる施設も充実!
水族館周辺には、ウミガメやマナティーを見学できる施設も。ウミガメ館では、世界に8種いるウミガメのうち5種類を飼育。水上からは産卵用の砂場や水面を泳ぐ姿を観察でき、地下観覧室では優雅に泳ぐ姿を横から楽しめます。11時からと14時からにはウミガメ給餌体験(有料)も実施。売り切れ次第終了のため、早めに訪れるのがおすすめです。
また、マナティー館では、人魚伝説のモデルとされるアメリカマナティーを4頭飼育。国内でも珍しい展示が無料で見学できます。


沖縄美ら海水族館のカフェ&ショップもチェック!
観覧中または観覧後に、ほっとひと息つけるカフェやレストランも併設。巨大水槽を眺めながらくつろいだり、沖縄の食材を生かした料理をビュッフェスタイルで味わったり、思い思いの時間を過ごせます。また、ジンベエザメやマナティーをモチーフにしたアイテムが揃うショップでお土産探しもお忘れなく。
まるで海の中でカフェタイムを満喫できるカフェ「オーシャンブルー」
館内にある人気カフェ「オーシャンブルー」。大水槽「黒潮の海」を眺めながら、ドリンクやスイーツを味わえる特別な空間です。ガラス越しにジンベエザメやマンタが優雅に泳ぐ姿を楽しみつつ、ゆったりと過ごす時間はここならではの贅沢。写真映えするドリンクや軽食もそろい、観覧の合間の休憩にぴったりです。


沖縄の味を気軽に楽しめる「レストラン イノー」
水族館4階にあるビュッフェスタイルのレストラン「イノー」では、ラフテーや沖縄そばなどの沖縄料理や定番の洋食メニューを提供。また自分で作るタコライスなどもあり、ファミリーやグループで利用しやすいカジュアルなレストランです。


ジンベエザメやマナティーがモチーフ!人気のお土産探し
水族館を訪れたら、館内外にあるショップでお土産探しも忘れずに。
水族館のアイコンともいえるジンベエザメやマナティーをモチーフにしたぬいぐるみや文具、マグカップなどのオリジナルグッズは子どもにも大人にも人気。さらに沖縄らしいお菓子や限定商品も充実しており、旅の思い出や贈り物に最適です。


沖縄美ら海水族館とあわせて楽しむ!フォトジェニックなスポットがいっぱいな「海洋博公園」
沖縄美ら海水族館が位置する「海洋博公園」は、沖縄の自然と文化を一度に味わえる広大な国営公園。水族館を楽しんだあとも、園内の多彩な施設や風景を巡れば、一日中楽しむことができます。海を望む開放的なロケーションに、フォトジェニックなスポットもいっぱい。水族館とあわせて巡ることで、沖縄の魅力をさらに深く体感できます。
花と緑、そしてレンガ壁の独特な空間に包まれる「熱帯ドリームセンター」
公園内でひときわ存在感を放つのが「熱帯ドリームセンター」。建築から約40年の時を経て、植物と建物が一体となった独特な景観を生み出しています。3つの大温室には、約2,000株以上のランが咲き誇り、熱帯・亜熱帯の花々や果樹を展示。カラフルな花のアーチや高さ36mの遠見台からの眺望など見どころ多数。温室内は天候を気にせず散策でき、写真映えも抜群です。
-
ファレノプシス、パンダ、カトレアなどさまざまなランを楽しめます
-
レンガ壁と植物が一体化した古代遺跡のような佇まいも魅力
-
高さ36mの遠見台からの景色。海洋博公園と海を一望できる
プラネタリウムで満天の星を体感する「海洋文化館」
「海洋博公園」でぜひ訪れたいのが「海洋文化館」。沖縄の夜空を再現するプラネタリウムがあり、全天ドームに映し出される星空と映像演出で、南の島ならではの星の物語や宇宙の神秘を体験できます。

沖縄美ら海水族館をもっと楽しむためのポイント
沖縄美ら海水族館を効率よく楽しむには、ちょっとした時間の使い方がカギ。比較的空いている時間帯や体験プログラム、公園散策のコツを押さえて充実した1日を過ごすポイントをご紹介します。
開館に合わせて訪れるのがおすすめ!澄んだ水槽と静かな空間を満喫
開館直後から10時頃までは館内が比較的空いているため、ゆっくりと展示を楽しめます。16時以降も来館者が少なくなるため、混雑を避けたい人におすすめです。
特に、大水槽「黒潮の海」は、9時30分の餌やり前なら水もいっそう澄んで見え、ジンベエザメやマンタが優雅に泳ぐ姿をのんびりと眺められます。混雑を避けたい人が朝イチを狙う理由の一つです。スケジュールに余裕を持って過ごせるのも、この時間帯ならではの魅力です。
また、館内の人気のカフェ「オーシャンブルー」も早めの時間帯であれば比較的空いています。水槽そばの人気席(有料)も、オープン直後が狙い目。ドリンクを片手に水槽を眺めるひと時は、特別な旅の思い出になるはずです。

体験やショーの時間をチェックして、効率的にスケジュールを組もう
沖縄美ら海水族館では「黒潮探検(水上観覧コース)」やウミガメの給餌体験、オキちゃん劇場のイルカショーなど時間を意識して訪れたいプログラムも多数。これらの開催時間をチェックしておくと効率的に館内を巡ることができます。
公式サイトや現地の案内看板で最新のスケジュールを確認して、自分だけのコースを組み立ててみるのもおすすめです。

混雑する時間帯は再入館を活用して、海洋博公園を楽しもう
お昼前後は館内が混雑しやすくなります。そんなときは無理に展示を巡らず、一度外に出て「海洋博公園」を散策するのもおすすめです。水族館の入館チケットは当日であれば再入館が可能。混雑を避けながら時間を有効に使うことができます。
公園内にはプラネタリウムがある「海洋文化館」や古代遺跡のような外観がフォトジェニックな「熱帯ドリームセンター」など見どころが点在。沖縄の自然を感じながらのんびりと過ごすのも魅力です。観覧時間をずらすことで、再び館内に戻ったときにゆったりと展示が楽しめます。

季節や天候に合わせた対策で、快適に楽しもう
季節や天候によって館内や公園の混雑状況、過ごし方は変わります。水族館内や周辺施設を歩く時間も多いため、天候に応じた準備があると安心です。
特に夏場は沖縄の強い日差しと高い湿度で体力を奪われやすく、屋外を移動するだけでも負担になることがあります。こまめな水分補給と日陰での休憩を意識しておくと、より快適に過ごせます。帽子や日傘などの暑さ対策も忘れずに。
また、オキちゃん劇場など屋外プログラムは天候によって内容の変更や中止になる場合もあります。

初めての沖縄美ら海水族館を満喫するおすすめ1Dayモデルコース
沖縄美ら海水族館は、過ごし方によって楽しみ方が変わる場所。何度訪れても新しい発見があるのも多くの人に愛される理由です。ここでは、初めて訪れる人におすすめの1Dayモデルコースをご紹介します。
- 08:30
- 開館と同時に入館。朝の静かな館内で「黒潮の海」をじっくり鑑賞。09:30のマンタの給餌と解説も忘れずに。
- 09:45
- カフェ「オーシャンブルー」でブレイクタイム。早めの時間に訪れて、水槽そばの人気席でドリンク&デザートで贅沢なひとときを。
- 10:30
- 黒潮探検(水上観覧コース)で特別な角度から見学。巨大水槽を真上から見下ろす人気の体験を!
- 11:30
- ウミガメ館&マナティー館のある館外施設へ。ウミガメ館では給餌体験もぜひ。
- 12:30
- 一度外に出て「海洋博公園」を散策。熱帯ドリームセンターや海を望む海岸遊歩道でのんびり。
- 14:00
- 水族館に再入館して館内展示を見逃しなくチェック!
- 15:00
- オキちゃん劇場でイルカたちのパフォーマンスを満喫。開放感ある海辺のステージでショーを楽しみます。
- 16:00
- ショップでおみやげ探し♪ 一日の締めくくりに、沖縄美ら海水族館の思い出をゲット!
※紹介したスケジュールは一例です。体験プログラムやショーの時間は変更になる場合があるため、事前に公式サイトで最新情報をご確認ください。
沖縄美ら海水族館のチケット情報をチェック
沖縄美ら海水族館の入館チケットは、当日窓口のほかWebチケットなどで事前購入も可能です。混雑時期はオンラインでの購入がおすすめです。
入館料は大人(18歳以上)2,180円、高校生1,440円、小・中学生710円、6歳未満は無料(20名以上は団体割引あり)※2025年10月現在。また、年間パスポートもあるので、リピーターにはこちらもおすすめ。
詳細な料金・最新情報は公式サイトをご確認ください。
まとめ
沖縄美ら海水族館では、カラフルな熱帯魚に始まり、世界最大級の大水槽で泳ぐジンベエザメやナンヨウマンタ、さらには深海の神秘にふれる展示まで、まるで沖縄の海を旅するような体験を満喫できます。そして、観光スポットでありながら、研究や保護活動にも取り組む施設だからこそ、学びと感動が両立した特別な時間を過ごせます。
さらに水族館がある海洋博公園には、熱帯ドリームセンターや海洋文化館(プラネタリウム)、エメラルドビーチがあるほか、園外には備瀬のフクギ並木など周辺の名所も合わせれば、1日では足りないほどの充実度です。
沖縄美ら海水族館を中心に、海洋博公園を巡る旅を楽しんでみてはいかが。