【筑波山の観光完全ガイド】初めてでも安心!登山と観光を楽しむ情報を網羅

【筑波山の観光完全ガイド】初めてでも安心!登山と観光を楽しむ情報を網羅

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筆者 : GOOD LUCK TRIP

古くより信仰の山として崇められてきた「筑波山(つくばさん)」は、山そのものがパワースポットとも言える茨城県のシンボル。
山頂からの絶景はもちろん、自然豊かで1,000種以上の植物が自生し、巨石・奇岩が点在するなど見どころが尽きない。
この記事では、筑波山の基本情報をはじめ、登山に必要な持ち物や登山コース、見どころ・夜景スポットまで、網羅的に紹介していく。
初めて訪れる人でも楽しめるように必要な情報をまとめたので、ぜひ最後まで読んでほしい。

筑波山ってどんなところ?

茨城県つくば市の北端にそびえる「筑波山」は、男体山(標高871m)と女体山(標高877m)の2つの峰から成る日本百名山のひとつ。
山そのものが”神”とされる聖なる山で、古来より信仰の対象となっている。
江戸時代(1603年〜1868年)には「西の富士、東の筑波」と並び称されていた。
近年はパワースポットとしても人気で、ご利益にあやかろうと訪れる人も多い。
魅力は都心からアクセスしやすく、日帰りかつ気軽に登山・ハイキングに挑戦できること。
筑波山は日本百名山の中で最も標高が低く、ケーブルカー・ロープウェイも整備されているため、幅広い層が山頂の美しい景色を楽しめる。
また、自然生態も豊かで1,000種以上の植物のほか、奇岩・名石が点在するなど、道中にも見どころが盛りだくさん。

筑波山の歴史

国生み神話のイザナギ・イザナミを主祭神に祀る筑波山は、日本の古代信仰を象徴する霊峰。
神武天皇(じんむてんのう)・日本武尊(やまとたける)が筑波山にまつわる伝承に書かれるなど、古くから皇族・豪族の崇拝を受けてきた。
江戸時代には物見遊山の対象で隆盛を極めただけでなく、将軍・徳川家康(とくがわいえやす)も信仰し、社寺の整備・参詣道の賑わいがいっそう進んだ。
筑波山の信仰・文化財は現在も残り、筑波山神社を中心とした祭礼や史跡群として保存・伝承されている。

信仰の対象とされてきた神聖な山
信仰の対象とされてきた神聖な山

筑波山へのアクセス

筑波山の最寄り駅は、「つくば駅」もしくは「つくばセンター」。
駅かバスターミナルかの違いで、ほぼ同じ場所にある。
以下の通り、東京都内からはそれぞれ直通・1時間前後でアクセスできる。
ただ、運行本数は1時間に2〜3本と少ないため、事前に時刻表を確認しておくのがお勧め。

起点 経路 所要時間
秋葉原駅 つくばエクスプレス快速・つくば行に乗車し、「つくば駅」で下車、到着 約45分
東京駅前バスターミナル 八重洲南口2番のりばから、高速バス・筑波大学行orつくばセンター行に乗車し、「つくばセンター」で降車、到着 約1時間5分

最寄り駅に到着後は、「つくばセンター」から筑波山シャトルバス・つつじヶ丘行に乗車すれば、約50分で「つつじヶ丘」に着く。※平日は1日7〜8本のみ運行
目的次第では、途中の「沼田」・「筑波山神社入口」で降りると良いだろう。

最寄り駅となるつくば駅周辺
最寄り駅となるつくば駅周辺

四季折々の魅力・楽しみ方がある筑波山

筑波山は季節によって多彩な風景・表情を映し出す。
春はカタクリ・つつじ、夏の深い新緑と涼風、秋の色とりどりの紅葉、冬の雪化粧といった形で四季の移ろいを一座で楽しめるのが魅力だ。
周囲の奇岩や歴史的スポットなども時期で見え方が変わるため、異なるタイミングで何度も訪れるのもお勧め。
四季別に見どころを紹介していくので、お気に入りの季節に筑波山へ訪れてほしい。

色鮮やかな花々に包まれる「春の筑波山」

多彩な花々や自然の息吹に満ちた春の筑波山は、訪れる人をさわやかな気分にしてくれる。
4月中旬に筑波山頂周辺の自然研究路やカタクリの里、ケーブルカー沿線で約30,000株のカタクリが群生し見ごろを迎え、可憐な花が春の到来を告げる。
さらに4月下旬〜5月中旬には約3,000本のつつじが標高差に応じて咲き誇り、山全体を華やかな彩りに包み込む。
この連続した花の移ろいは季節の深まりを感じさせ、淡い紫やピンクが地面を埋める景色が印象的だ。
また、奇岩・巨石が点在する尾根道と花の組み合わせは筑波山ならではで、歩きながら変わっていく景観が登山者を飽きさせない。

ツツジが彩る春の筑波山
ツツジが彩る春の筑波山

清々しい眺望を楽しめる「夏の筑波山」

新緑に包まれた夏の筑波山は、自然を感じつつ心身ともにリフレッシュできるのが魅力。
都心より気温が低いため避暑地としても人気で、ケーブルカー・ロープウェイで緑を眺めながら山頂近くまで行けば、涼風の中で過ごせる。
山頂からは関東平野の大パノラマが広がり、夏の清々しい眺望は気持ちよくて格別だ。
山中ではあじさい、ヤマユリやタマアジサイなどの夏の山野草が咲き乱れるほか、希少なミヤマクワガタ・オオムラサキの昆虫観察も楽しめる。
周辺には温泉施設・レストランもあるため、家族連れやカップル、初心者でも安心してアウトドアを満喫できるだろう。

山頂からは美しい関東平野が望める
山頂からは美しい関東平野が望める

鮮やかな紅葉に染まる「秋の筑波山」

秋の筑波山は、色とりどりの紅葉が山全体を彩り、絵画のような絶景を楽しめるのが魅力。
山頂〜御幸ヶ原付近はブナやミズナラの黄葉、中腹・ケーブル沿線はモミジやカエデの赤が鮮やかに広がり、例年11月上旬〜11月下旬にかけて見ごろを迎える。
広葉樹が多いことから色のグラデーションが豊富で、点在する紅葉スポットで様々な秋景色を満喫できる。
夜間にケーブルカーのナイトクルージングが行われる期間もあり、ライトアップされた紅葉と夜景のコラボレーションは圧巻のひと言。
また、山麓の寺社・茶屋で景観とともに味わう秋の味覚も絶品だ。

ライトアップされた真っ赤な紅葉
ライトアップされた真っ赤な紅葉

雪化粧を纏う「冬の筑波山」

冬の筑波山は、凍てついた木々と白銀の奇景が山頂周辺を感動的に飾る。
雪化粧をしたモノクロの姿は美しくで、好天日には雪越しに関東平野や富士の輪郭が浮かび上がる。
霧氷・樹氷が見られることもあり、真っ白な雪景色と相まって幻想的な風景を作り出す。
澄み切った空気の中で、冬らしい透明感のある眺望を楽しめるだろう。
イルミネーション・星空観察イベントも行われ、夕景から夜景、満天の星まで一度に味わえるのも大きな魅力だ。
また、山麓の筑波山温泉では雪景色を眺めながら温泉に浸かって、登山や観光で冷えた体を癒やせる。

朝焼けに染まる雪化粧した筑波山
朝焼けに染まる雪化粧した筑波山

筑波山の平均気温

筑波山の月別平均気温は、以下の通りだ。
頂上付近の平均値であるため、麓は表の気温よりも若干温かい傾向がある。
頂上付近の気温に併せた服装を準備しておこう。

最高気温 最低気温
1月 5.3℃ -6.3℃
2月 6.1℃ -6℃
3月 9.6℃ -1.6℃
4月 15.5℃ 3.7℃
5月 20.3℃ 9.7℃
6月 22.7℃ 1.4℃
7月 26.4℃ 18.0℃
8月 27.6℃ 19℃
9月 24.1℃ 15.6℃
10月 18.6℃ 8.8℃
11月 13.3℃ 1.9℃
12月 8.1℃ -3.4℃

筑波山にはどんな服装でいけば良い?

筑波山の登山における季節ごとの服装目安は、以下にまとめた表を参考にしてほしい。
筑波山は山頂と麓で5〜6℃の気温差があるため、レイヤリング(重ね着)で調整することが重要だ。
素材は吸湿速乾性の化繊やメリノウールを選ぶと、汗による冷えを防げるのでお勧め。
また時期に関わらず、サンダル・ジーンズといった軽装は避けよう。

春(3月〜5月)
ロンT・薄手フリース・ウインドブレーカー・インサレーションジャケット・ストレッキングパンツ・ネックウォーマー
夏(6月〜8月)
半袖シャツ・薄手の長袖シャツ・ウィンドブレーカー・トレッキングショーツ
秋(9月〜11月)
ロンT・薄手フリース・ウインドブレーカー・薄手ダウン・トレッキングパンツ・ネックウォーマー・手袋
冬(12月〜2月)
厚手インナー・ダウンジャケット・冬用トレッキングパンツ・防風、防水シェル・ニット帽・厚手手袋・防寒靴下

筑波山の登山に必要な持ち物

筑波山の登山に必要な持ち物を以下にまとめた。
初心者向けと言われる筑波山だが、山の中では何が起こるかわからないので、準備を万端にしてから挑もう。

リュックサック
両手を使えるザック型がお勧め
トレッキングシューズ
足首を保護できるハイカットモデルがお勧め
レインウェア(雨具)
急な天候変化に備えるためビニール製でも良い
手袋・軍手
岩場や急斜面を登るときに便利
水(スポーツドリンク)
目安として1〜2リットルを用意し、不足分は現地で購入すると良い
行動食
チョコレート、ドライフルーツ・ナッツなど、エネルギーに変わる炭水化物がお勧め
タオル
汗や雨を拭く、包帯の代わりなど使い勝手に優れる
ビニール袋
ゴミの持ち帰り用
その他
ヘッドランプ、救急セット、ウェットティッシュは持っていると有事に役に立つ

筑波山の主な登山コース

筑波山には複数の登山コースがあり、距離・標高差をはじめ、それぞれに異なる特徴を持っている。
登山初心者にピッタリなコースだけでなく、登山が好きな方でも楽しめる起伏に富んだコースもあるので、レベル・年齢層を問わず満喫できるだろう。
また、男体山と女体山はつながっており、登りと下りで別のルートを選択すれば、さらに選択肢が広がる。
ここでは、主要6コースの概要を紹介するので、内容を参考にまずは自身の体力や目的に合ったルートで挑戦してみてほしい。

1. 御幸ヶ原コース

「御幸ヶ原(みゆきがはら)コース」は、筑波山神社を起点に男体山頂を目指す登山ルート。
距離は約2km、標高差は約610m、所要時間は登りが約1時間30分、下りが約1時間20分。
ケーブルカーに沿った道は比較的整備されているものの、急勾配や根・岩場が続く区間があるので初中級者向けと言える。
見どころは、ケーブルカーのすれ違う様子、男女川(みなのがわ)の上流、杉の巨木が立ち並ぶ神秘的な風景だ。

初中級者向けの御幸ヶ原コース
初中級者向けの御幸ヶ原コース

2. 迎場コース

「迎場コース」は、ロープウェイ・つつじヶ丘駅と酒迎場分岐(白雲橋コースとの合流地点)を結ぶ登山コース。
距離は約1.6kmと比較的長いが、所要時間は登りが約40分・下りが約35分と短時間で歩ける。
標高差は約190mと緩やかな道が続き、岩場も少ないので、登山初心者・初めて筑波山に挑戦する人にお勧め。
小鳥のさえずりや森林浴を満喫しながら、自分のペースで楽しめるだろう。

初心者でも余裕を持って楽しめる迎場コース
初心者でも余裕を持って楽しめる迎場コース

3. 白雲橋コース

「白雲橋コース」は、筑波山神社から女体山の山頂を結ぶ登山路。
距離は全コース最長の約2.8km、標高差は約610m、所要時間は登りが約1時間50分、下りが約1時間35分と難易度が高いので、中級者以上にお勧め。
山道も一部急傾斜で岩場が多く、雨天や濡れた岩は滑りやすいため注意が必要だ。
一方、変化に富んだ森林景観をはじめ、「弁慶七戻り」・「胎内くぐり」といった奇岩・怪石が点在するなど、見どころが満載。

奇岩怪石の景観を楽しめる白雲橋コース
奇岩怪石の景観を楽しめる白雲橋コース

4. おたつ石コース

「おたつ石コース」は、ロープウェイ・つつじヶ丘駅から弁慶茶屋跡(白雲橋コースとの合流地点)までを結ぶコース。
距離は約1km、標高差は約200m、所要時間は登りが約40分、下りが約35分と、短くて歩きやすい。
整備された石段やコンクリートの道が続き、難易度は低いので、体力に自信がない人・小さい子供連れのファミリーにお勧め。

アップダウンが少ないおたつ石コース
アップダウンが少ないおたつ石コース

5. 自然研究路

「自然研究路」は、男体山の山頂付近をぐるりと一周する全長約1.5km・標高差約70m、約1時間の周遊コース。
道中は国定公園の特定保護地区に指定されたブナ林をはじめ、植生の変化・動植物を間近に観察できる場所が多く、筑波山の自然を知るのにぴったり。
緩やかなアップダウンで歩きやすいため、山の雰囲気をゆっくり味わいたい人にお勧め。
関東平野も見下ろせるコース上の展望台も見どころ。

四季折々の景観を自分のペースで満喫できる自然研究路
四季折々の景観を自分のペースで満喫できる自然研究路

6. 山頂連絡路

「山頂連絡路」は、女体山と男体山の山頂を結ぶ全長約850mの登山路。
御幸ヶ原から両峰へはそれぞれ片道約15分、往復・周回を含めても30分程度と短く、稜線歩きが中心のため難易度も低い。
道中ではつつじやカタクリの群生地などを、山頂では360℃の大パノラマを楽しめる。
筑波山らしい景観を満喫できるので、両方の山頂を踏みたい人や効率良く巡りたい人にお勧め。

2つの山頂を結ぶ山頂連絡路
2つの山頂を結ぶ山頂連絡路

気軽に楽しむなら筑波山のロープウェイとケーブルカーを利用しよう

自力で歩く登山も良いが、ロープウェイ・ケーブルカーの窓に広がる特別な景観も魅力的だ。
また、体力の温存・時間の短縮ができ、小さい子供連れの家族や高齢者も楽しみながら移動できる。
これから紹介していく情報を参考に、観光プランにロープウェイとケーブルカーも上手く取り入れてほしい。

つつじヶ丘駅と女体山を結ぶ「ロープウェイ」

「筑波山ロープウェイ」は、筑波山シャトルバス終点のつつじヶ丘駅(標高542m)と女体山駅(標高840m)間の全長1,296mをおよそ6分で結ぶゴンドラ。
赤と白の2車両があり、上下便とも通常は毎時00分・20分・40分発のスケジュールで運行している。
大きな窓を備えたゴンドラからは果てしなく広がる関東平野を眼下に収め、四季折々の美しい景観、遠くには富士山と、贅沢な空中散歩を楽しめるのが魅力だ。
短時間で女体山の展望を味わいたい方、筑波山を効率的に巡りたい方にお勧め。

ロープウェイから望む関東平野も絶景だ
ロープウェイから望む関東平野も絶景だ

筑波山神社と男体山を結ぶ「ケーブルカー」

「筑波山ケーブルカー」は、筑波山神社近くの宮脇駅(標高305m)と男体山の山頂付近にある筑波山頂駅(標高800m)間の全長1,634mを約8分で結ぶ路線。
赤色の「もみじ」と緑色「わかば」の2車両があり、ロープウェイと同様に通常は毎時00分・20分・40分発のスケジュールで上下便とも運行している。
短時間かつ安全な山頂付近までの移動に加えて、車内から変わりゆく森林風景や巨岩・巨木を楽しめるのが魅力だ。
途中には全長118mの長峰トンネル・上下線がすれ違うスリリングな場面など、ケーブルカーならではの体験もできる。
体力に自信がない方、時間を節約したい方にお勧め。

ケーブカーだからこそ楽しめる景色もある
ケーブカーだからこそ楽しめる景色もある

筑波山の魅力を満喫できる見どころ5選

ここからは、数ある見どころの中から外せないスポットを厳選して紹介する。
いずれも筑波山の中腹・山頂付近に位置し、自然の美しさや絶景、歴史、信仰に触れられる場所だ。
多くのスポットに足を運び、筑波山の多面的な魅力を感じてほしい。

1. 筑波山神社

筑波山中腹に位置する「筑波山神社」は、3,000年以上前より信仰の対象とされてきた筑波山を御神体と仰ぐ古社。
拝殿を中心に山頂の本殿まで広さは約370ヘクタールにもおよび、筑波観光の拠点にもなっている。
主祭神にはナギノミコト(男体山)・イザナミノミコト(女体山)を祀り、夫婦和合や縁結び、安産にご利益があるパワースポットとしても有名だ。
江戸期の格式を伝える堂々たる造りの社殿・文化財、徳川家光(とくがわいえみつ)が寄贈した国の重要文化財「吉宗銘の太刀」、季節ごとの風情など見どころが尽きない。

拝殿は本殿とともに茨城県指定文化財に指定
拝殿は本殿とともに茨城県指定文化財に指定

2. コマ展望台

「コマ展望台」は、ケーブルカー・筑波山頂駅の脇に立つ3階建ての展望施設。
1階は筑波山限定キャラクターグッズやオリジナル菓子を販売する売店、2階は筑波山の特産品を使ったメニューを揃える展望食堂、3階には屋上展望台が入っている。
無料で開放されており、標高約794mから360°のパノラマビューで関東平野を一望できるのが魅力だ。
晴天時はつくば市内や遠くの山々、条件が良ければ東京の街並みまで見渡せる。

筑波山頂駅に隣接する展望施設
筑波山頂駅に隣接する展望施設

3. 筑波山梅林

「筑波山梅林」は筑波山中腹、標高約250mに位置する市営の梅林スポット。
斜面に広がる4.5ヘクタールの園内に約1,000本の白梅や紅梅が植えられており、多彩な品種と筑波石の巨石が作る日本庭園のような趣が魅力だ。
また、梅林最上部に「展望あずまや」があり、梅林全体や山麓の田園風景を楽しめる。
例年は早咲きが1月下旬に始まり、見ごろを迎える2月中旬〜3月上旬に「筑波山梅まつり」が開催され、多くの観光客で賑わう。
梅以外にもあじさい・ロウバイ・ヤマザクラなど四季折々の花が咲き誇り、年間を通して自然の美しさを満喫できる。

約1,000本の紅白の梅が咲き誇る梅林
約1,000本の紅白の梅が咲き誇る梅林

4. 紫峰杉

「紫峰杉(しほうすぎ)」は、御幸ヶ原付近、男女川源流の傍らにそびえ立つ巨大な杉の木。
高さ約40m、幹周り約7m、推定樹齢は800年で、筑波山の代表的なパワースポットとして知られている。
静かな森が広がる一帯には、800年もの間この地で命を紡いできた歴史の重みが漂う。
堂々たる姿からは神々しさ、苔むした太い幹から四方に伸びた枝からは力強い生命力を感じられる。
近くで見るとその迫力に圧倒されつつも、自然のエネルギーや癒やしがもらえるので、登山・ハイキング中に立ち寄る人が多い。

強い生命力と神々しさを感じられる巨木
強い生命力と神々しさを感じられる巨木

5. ガマ石

「ガマ石」は、ケーブルカー・山頂駅付近、女体山頂へ向かう登山道上にある斑れい岩の奇岩。
ガマガエルが口を開けたような形状から名づけられた。
江戸時代には「雄龍石(おだついし)」とも呼ばれ、永井兵助(ながいひょうすけ)が筑波山名物の「ガマの油売り口上」をここで考案したという伝承も残っている。
この故事にちなんで、口の中に小石を投げ込むと金運があがると言われており、多くの観光客がチャレンジする。
また、筑波山ジオパークのジオシンボルのひとつで、フォトスポットとしても人気だ。

口の中に石を投げ込むと願いが叶うパワースポット
口の中に石を投げ込むと願いが叶うパワースポット

日本夜景遺産にも選ばれた筑波山の夜景も見逃せない

筑波山では、スケールの大きいパノラマ夜景も楽しめる。
標高877mの山頂からは、つくば市・土浦市をはじめ、都心のスカイラインや夕暮れの富士山シルエットを望める。
視界を遮るものが少ないため、街明かりが遠くまで連なり、都会の灯りと山麓の自然、澄んだ空気が織りなすコントラストが魅力だ。
「日本夜景遺産」に選ばれるほどの幻想的な美しさで、ロマンティックなデートや写真撮影にぴったり。
夜景スポットは山頂のほか、コマ展望台・筑波山梅林(展望あずまや)・筑波山神社入口など筑波山周辺にも多く、好みの角度・距離で見られる。
また、秋から冬にかけてはロープウェイ・ケーブルカーが夜間運行を実施し、夜の空中散歩を体験できる。

茨城の市街地が煌めく夜景も堪能してみよう
茨城の市街地が煌めく夜景も堪能してみよう

筑波山の登山中に立ち寄れる飲食店3選

筑波山の登山中に立ち寄れる飲食店を紹介していく。
いずれも風光明媚なロケーションで、素晴らしい眺望とともに食事できるのが魅力だ。
地元の食材を使った料理が多く、ご当地グルメを楽しめるのもうれしいポイント。

1. つつじヶ丘レストハウス

ロープウェイ・つつじヶ丘駅に隣接する「つつじヶ丘レストハウス」は、利便性の高い食堂・土産店の複合施設。
関東平野の雄大な景色を一望できる広々としたレストランは、定食類や麵類(そば・ラーメン等)、季節限定メニューなど多彩なラインアップが揃う。
なかでも、地元の食材を使った「つくば鶏山賊焼き定食」・「つくば美豚ジンジャー焼き定食」が人気を誇る。
また、売店ではお土産だけでなく、モナカ・米粉のバウムクーヘンといった軽食も買える。

地元の食材を使ったジンジャー焼き定食(※写真はイメージです。)
地元の食材を使ったジンジャー焼き定食(※写真はイメージです。)

2. 筑波山 杉本屋

筑波山神社の参道脇に佇む「筑波山 杉本屋」は、江戸時代末期から続く老舗のお休み処。
店内にはテーブル席とお座席があり、窓から見える木々が落ち着いた空間を演出する。(昔ながらの風情が漂う外での飲食も可)
主食・軽食・甘味・ドリンクと様々なメニューがあるので、ランチや軽い休憩をはじめ、幅広いシチュエーションで利用できる。
特にお勧めなのが地元産小田米の米粉を使った同店オリジナルの「筑波山焼き(筑波山をかたどった大判焼)」。
こしあん・福来みかんなど2〜3種類を展開しており、どれも美味しいと好評だ。

あんこたっぷりの大判焼は疲れた身体に染み渡る(※写真はイメージです。)
あんこたっぷりの大判焼は疲れた身体に染み渡る(※写真はイメージです。)

3. cafè cielo blu(カフェ シエロ ブルー)

「cafè cielo blu(カフェ シエロ ブルー)」は、ロープウェイ・女体山駅と隣接するカフェレストラン。
店内から霞ヶ浦・関東平野を一望できる眺望が最大の魅力で、自然を感じながらゆったりと食事を楽しめる。
メニューも、ハンバーグプレートやしょうゆラーメン、アラビアータパスタなど多彩な展開で幅広いニーズに応える。
お勧めは「ハートぜんざいもなか」・「恋の山ソフト」・「つくば山麓メロンサイダーフロート」といった、季節で内容が変わる限定スイーツだ。
個性的でSNS映えするので登山の記念にもぴったり。

期間限定のメニューも魅力のひとつ
期間限定のメニューも魅力のひとつ

休憩やお土産選びにもぴったりの筑波山の売店

筑波山の登山中に立ち寄れる売店を紹介する。
各ショップはケーブルカーやロープウェイの駅構内または隣接地にあり、アクセスの良さと利用のしやすさが魅力だ。
食事メニュー・お土産類も比較的充実しているので、休憩場所に使うのもお勧め。

1. 宮脇駅売店・筑波山頂駅売店

ケーブルカー・宮脇駅の玄関口にある「宮脇駅売店」では、ドリンクやソフトクリーム、焼きだんごを中心に販売している。
秋には店周辺で紅葉を楽しめるほか、老舗風のお土産屋も営業するなど利便性が高い。
トイレ・喫煙所も併設されており、登山・ケーブルカー利用者の休憩スポットとして人気だ。
一方「筑波山頂駅売店」は、ケーブルカー・筑波山頂駅構内、男体山登山口のすぐ近くにある。
併設の軽食屋は、エネルギー補給・登山の疲れを癒やす場所として利用される。
名物「幸福だんご(くるみ味噌だれ焼きだんご)」を頼む人が多く、達成感とともに味わうあつあつで甘しょっぱいだんごは格別に美味しい。

売店の人気メニュー幸福だんご(※写真はイメージです。)
売店の人気メニュー幸福だんご(※写真はイメージです。)

2. つつじヶ丘ガーデンハウス

「つつじヶ丘ガーデンハウス」は、ロープウェイ・つつじヶ丘駅に隣接するレストハウス。
レストランでは、あぶり豚丼定食・オリジナルカツカレーといったがっつり系から、焼きだんご・ソフトクリームの軽食系まで幅広くラインアップ。
また、複数のコーナーに分かれるお土産センターも、つくばにゃんグッズ・茨城県産のお菓子類・ステッカーなど豊富な品揃えを誇る。
登山前後の休憩やティータイム利用、ショッピングを楽しめる便利なつくりが魅力だ。
※現在休店中(2025年10月時点)

グルメもお土産選びも楽しめるスポット
グルメもお土産選びも楽しめるスポット

歴史や文化を感じられる筑波山の定番お土産3選

筑波山のお土産として定番の商品を3つ紹介する。
筑波山周辺で長年愛されてきた老舗が作っており、地域の文化や風土を感じられるこだわりの逸品だ。また、筑波山の文化や歴史を感じられるお土産も。
筑波山らしいユニークさや味わいが魅力でプレゼント用にもぴったり。

1. 筑波観光鉄道「ガマの油」

江戸時代から傷薬として用いられていた「ガマの油」。
江戸時代末期から筑波山で販売され、刀で腕を切って見せ、ガマの油を塗ると出血が止まるという実演と、巧みな話術で人気を集めた。
筑波山で評判を得たガマの油売りは、のちに江戸の浅草などでも興行を行うようになり、全国的に知られる存在となった。
この口上は現在、茨城県つくば市の無形文化財に指定されている。
今も伝統芸能として受け継がれており、毎週末の10時から15時まで口上が披露されている。
タイミングが合えば、ぜひこの「ガマの油売り口上」も見てみよう。

毎週末開催されるガマの油売り口上
毎週末開催されるガマの油売り口上

2. 沼田屋本店「カリントウ饅頭」

「カリントウ饅頭」は、創業100年を超える老舗和菓子「沼田屋本店」が作る名物土産。
丸みを帯びた細長い形状に、黒糖を練り込んだやや厚めの揚げ皮が特徴の一番人気の商品だ。
外側はカリッと黒糖の風味が香ばしく、中には滑らかな自家製こしあんが詰まっているが、甘さは控えめでしつこくないので食べやすい。
どちらかと言えば、あんドーナツに近い味で独特な食感を楽しめる。
筑波山神社から徒歩約35分(つくば駅から車で約30分)の場所にある店頭のみで購入(バラ売り・箱売り対応)できる。

老舗和菓子が作る筑波山土産の定番(※写真はイメージです。)
老舗和菓子が作る筑波山土産の定番(※写真はイメージです。)

3. 神橋亭「みよこの七味」

「みよこの七味」は、1894年創業の老舗土産店「神橋亭」の店主・渡辺美代子氏が手作りするオリジナルの七味唐辛子。
筑波山の特産品「ふくれみかん」の皮(陳皮)を使っているのが最大の特徴で、一般的な七味とは違い、辛みの中にさわやかな柑橘系の香りが引き立つ。
そばや漬物、目玉焼きなど用途が幅広く、一振りして風味を添えることで毎日の食事にちょっとした幸せ感を与えてくれる。
筑波山神社、神橋のすぐ隣にある店頭で購入でき、スタッフの気さくな接客も人気の理由だ。

辛みの中にさわやかな柑橘系を感じられる七味唐辛子(※写真はイメージです。)
辛みの中にさわやかな柑橘系を感じられる七味唐辛子(※写真はイメージです。)

筑波山の絶景を堪能できる宿泊施設3選

筑波山の観光拠点にピッタリな宿泊施設を紹介する。
いずれも筑波山の中腹や山麓に位置し、温泉とともに関東平野の絶景を楽しめるのが魅力だ。
筑波山の登山はもちろん、周辺スポットへのアクセスも良好なので、お気に入りのホテルに泊まってほしい。

1. 筑波山ホテル青木屋

標高877mの筑波山の中腹にある温泉旅館。近隣にはケーブルカー乗り場があり、筑波山コマ展望台からの景観も気軽に楽しめる。
立地環境により旅館からの景観は抜群。宿のエントランスを抜けたロビーラウンジでは、関東平野の景色が目の前に飛び込んでくる。さらに、屋上の露天風呂では、昼は田園豊かな関東平野を眼下に眺め、夜は満天の星空を180度の大パノラマで一望。屋内の大浴場からでも学園都市の夜景が望める。

大パノラマの屋上露天風呂からロビーラウンジまで、眺望絶佳の温泉旅館
大パノラマの屋上露天風呂からロビーラウンジまで、眺望絶佳の温泉旅館

2. 筑波山京成ホテル

筑波山の中腹、ロープウェイ・つつじヶ丘駅すぐそばの標高約550mにある眺望ホテル。
筑波山山頂に最も近い宿泊施設で、全客室から関東平野を望める抜群の立地が魅力だ。
晴れた日は東京都心のビル群や房総半島、さらには富士山まで見渡せるパノラマを楽しめ、夜は宝石のように輝く夜景・星空も堪能できる。
また、筑波山温泉の天然アルカリ性単純泉を使った「天空の湯」も、筋肉痛・神経痛に効く美肌の湯として人気。

筑波山からの絶景を堪能できるホテル
筑波山からの絶景を堪能できるホテル

3. ホテル一望

ケーブルカー・宮脇駅、筑波山神社入口から徒歩約15分、四季折々の豊かな自然に囲まれた贅沢なホテル。
施設名の通り、客室の大きな窓からは関東平野や筑波山の絶景を一望できるのが魅力だ。
宿泊者は隣接の日帰り温浴施設「つくばの湯」を無料で使えるのもうれしいポイント。
露天風呂・ロウリュウサウナ・水風呂のほか、漫画コーナー、カラオケルームなど充実した設備が整っており、様々な形で登山の疲れを癒やせる。

広大な関東平野の絶景を独り占めできるホテル(※写真はイメージです。)
広大な関東平野の絶景を独り占めできるホテル(※写真はイメージです。)

筑波山を楽しむ上で知っておくべき3つのポイント

筑波山を安全に楽しむ上で、知っておくべきポイントを3つに分けて紹介する。
コース選びや観光プランの作成、全体の理解にも役に立つのでぜひ押さえておいてほしい。

男体山・女体山どちらを目指すか決める

筑波山の登山に挑戦する際は、最初に男体山と女体山のどちらを目指すかを決めよう。
繰り返しになるが、山頂連絡路で山頂を簡単に行き来できるため両山の踏破も可能だ。
それぞれの簡単なメリット・デメリットを、以下の表にまとめたので参考にしてほしい。

項目 男体山(西峰・871m) 女体山(東峰・877m)
メリット ・歩ききがいがあり、登山の達成感が得られる
・歴史的な雰囲気を味わえる
・ロープウェイで近くまで行けるため体力に自信のない人でも楽しめる
・巨岩や史跡を堪能できる
デメリット ・岩場、急勾配、根が多く雨天で滑りやすい
・混雑時は狭い場所で渋滞する
・山頂が狭く混雑しやすい
・ロープウェイ運休時は行程が制約される
対象コース ・御幸ヶ原コース
・自然研究路
・山頂連絡路
・迎場コース
・白雲橋コース
・おたつ石コース
・山頂連絡路

観光スポットなどが集まるエリアを把握する

筑波山周辺にある観光スポットなどが集まる3つのエリアを紹介する。
ここまでの内容を踏まえたうえで読んでいくと、全体の位置関係を把握しやすく、より理解が深まるはずなので併せて参考にしてほしい。

男体山・女体山の中間地点に広がる「御幸ヶ原」

「御幸ヶ原」は、筑波山の男体山と女体山の間、標高約800m付近に位置する山頂の平原。
ケーブルカー・筑波山頂駅が近く、御幸ヶ原コースや、男体山・女体山の山頂連絡路の中間地点としても利用される筑波山観光の拠点だ。
上述のコマ展望台をはじめ、コーヒースタンド「877Stand」、食堂「めをと茶屋」、「幸雲亭」といった名店も多い。
休憩やランチ、お土産の購入など様々なシチュエーションで活用でき、筑波山頂の景色・雰囲気とともに特別な時間を過ごせる。

登山の休憩時に利用したいエリア
登山の休憩時に利用したいエリア

観光のスタート地点 「つつじヶ丘」

筑波山の東側中腹に開けた「つつじヶ丘」は、標高542m地点に広がる高原状のエリア。
ロープウェイ・つつじヶ丘駅や大型駐車場があるほか、筑波山シャトルバスの終点でもあり、登山・観光のスタート地点として多くの人が利用する。
上述したつつじヶ丘レストハウス、つつじヶ丘ガーデンハウスなどの売店・レストランも近く、景色を満喫しながら食事・休憩が取れるのもうれしい。
また、4月下旬〜5月中旬になると、つつじの群生が斜面一帯を赤・ピンクに彩り、散策を楽しめる。

ロープウェイ・つつじヶ丘駅を中心とするエリア
ロープウェイ・つつじヶ丘駅を中心とするエリア

筑波山の信仰を感じられる「筑波山神社・門前通り」

「筑波山神社・門前通り」は、筑波山神社の拝殿近くに広がる参道沿いのエリア。
門前町は江戸時代から続く古い町並みで、現在も石段や紙橋、和洋折衷の旧建築物が残り、風情を感じられる温かい雰囲気が漂う。
ケーブルカー・宮脇駅に接するほか、通りには上述した杉本屋・ホテル一望・神橋亭といったお土産物屋・飲食店・旅館などが軒を連ね、参拝者と登山客で賑っている。
また、筑波山名物の「ガマの油の販売所」や郷土料理を味わえる食事処もあり、歴史・伝統に触れる散策スポットとしても人気だ。

筑波山の文化や信仰を感じられるエリア
筑波山の文化や信仰を感じられるエリア

筑波山の登山マナー・ルールを守る

筑波山を含む登山の一般的なマナー・ルールを下記にまとめた。
常識から外れた行為は避け、自然・他人への配慮を忘れないことが大切だ。
安全に楽しむためにも、内容を頭に入れて必ず守ってほしい。

ルート遵守
定められた登山道を歩き、植生や保護区域には立ち入らない
挨拶
すれ違う人とはお互いに挨拶を交わす
ゴミの管理
ゴミは必ず持ち帰り自然環境を守る
他の登山者への配慮
原則として登りが優先、譲り合いの精神を持ち、追い越す際は一声かける
動植物への配慮
生態系を壊さないように昆虫・植物・鉱物採集は避ける
火気の取り扱い指定場所以外では火気を使用しない(喫煙も禁止)
※筑波山は御幸ヶ原の「筑波山バーナーエリア」のみ可
安全対策
無理をせず適宜休憩をとる、体調不良・悪天候時は引き返す
登山届の提出
万が一に備え、公式サイトから登山届を提供する

併せて立ち寄りたい筑波山周辺の人気観光スポット3選

筑波山周辺にある観光スポットを紹介する。
いずれも研究都市つくばの強みを生かした体験型・参加型のプログラムや展示が充実しており、子供から大人まで幅広い世代が楽しめる人気の施設だ。
教育的な学びも得られるので、筑波山を満喫後に併せて足を運んでほしい。

1. つくばわんわんランド

犬にちなんだコンテンツが充実するテーマパークで、世界最大級の木造犬型展望台「モックン」がシンボル。
飼育されているのは500頭以上もの世界の名犬・珍犬で、チワワやトイプードルといった小型犬のほかに、ドイツ原産の超大型犬・グレートデーンもお待ちかね。
しつけが行き届き、人懐っこい性格の犬種が多く「ふれあい広場」で実際に触ることもOK。

500頭もの名犬がお待ちかね。触って、散歩して、ショーを見て愛らしい姿に癒されよう
500頭もの名犬がお待ちかね。触って、散歩して、ショーを見て愛らしい姿に癒されよう

2. つくばエキスポセンター

科学技術の情報発信に加え、誰もが身近に科学に親しめることを目的とした科学館。
1番のセールスポイントは大きなドーム型のプラネタリウムで、直径25.6m&全210席のキャパシティは世界最大級の大きさを誇る。
満天の星&全天周映像の迫力はさすがの一言で、同館のスタッフらによる分かりやすい生解説も評判。

世界最大級のプラネタリウムがある、科学技術を見て・触れて・楽しめる科学館
世界最大級のプラネタリウムがある、科学技術を見て・触れて・楽しめる科学館

3. 宇宙航空研究開発機構(JAXA)筑波宇宙センター

JAXA筑波宇宙センターは、日本で最大規模の宇宙開発の拠点として、人工衛星の開発・運用をはじめ、ロケットや輸送システムの開発・研究、宇宙飛行士の養成など、さまざまなプロジェクトを行っている。
緑豊かな東京ドーム約12個分におよぶ敷地内には、研究開発のための建物が立ち並ぶ。
センターの正門付近には、純国産の「H-Ⅱロケット」が展示されている。

日本の宇宙開発の現場を身近に体験。宇宙で活躍する機体の試験モデルなどを多数展示
日本の宇宙開発の現場を身近に体験。宇宙で活躍する機体の試験モデルなどを多数展示

登山前後に足を運びたい筑波山周辺の人気飲食店3選

最後に筑波山周辺で人気の飲食店を紹介しよう。
ジャンルはすべて異なるが、歴史や自然を感じながら地元食材を使った美味しい料理が食べられるのが魅力だ。
筑波山の登山前後に、好みのお店で夕食を楽しんでほしい。

1. 松屋製麺所

筑波山南麓、筑波山口バスターミナル目の前にある「松屋製麺所」は、地元客・登山客から人気の製麺所兼ラーメン店。
メインは製麺所だが、店内では朝7時から食事ができ、朝食にラーメンを味わえるのも魅力だ。
地元産の小麦「ユメシホウ」を100%使用し、店主がこだわって打つコシの強いもちもち食感の自家製太ちぢれ麺が特徴。
化学調味料を使用せず、素材本来の味を生かしたスープとの相性も良く、看板メニューの「松屋らーめん」は身体にやさしい味わいが楽しめる。
営業時間は17時まで、店内の飲食はスープがなくなり次第終了なので、来店時は気を付けてほしい。

地元産の小麦で作る麺を味わえるラーメン(※写真はイメージです。)
地元産の小麦で作る麺を味わえるラーメン(※写真はイメージです。)

2. 常陸牛料理 ひたち野

筑波山が見渡せるロケーションにある「常陸牛料理 ひたち野」。創業は1969年。本格的な常陸牛を堪能できるレストランだ。
レストランの建物は、飛騨白川郷にあった3軒分の築200年の合掌造りを移築したもの。太い梁や柱など、歴史を感じる内装も見どころだ。
名物料理は各テーブルに設置された囲炉裏を使って、炭火でじっくり焼く「常陸牛炭火焼き」。

築200年の古民家レストランで最高級ブランド「常陸牛」を堪能
築200年の古民家レストランで最高級ブランド「常陸牛」を堪能

3. 日本料理 筑膳

筑波山の登山道入口付近の自然豊かな場所にある「日本料理 筑膳」は、築100年の古民家を移築した趣深い和食店。
店内はいろりや和ダンスといった季節ごとの調度品が配置され、落ち着いた和の空間が広がる。
土浦れんこん・自然薯・山菜をはじめ地元産の新鮮な食材を、和食一筋40年の料理人が手間を惜しまず調理する絶品料理の数々も魅力。
なかでも、自然薯とろろ・豆腐・半そばなどがセットになった「自然薯とろろ御膳」がお勧め。
営業時間は19時まで(ラストオーダー18時30分)、19時以降は予約制になっているので注意しよう。

素材にこだわった蕎麦と懐石料理(※写真はイメージです。)
素材にこだわった蕎麦と懐石料理(※写真はイメージです。)

筑波山に関するよくある質問

Q

筑波山が混雑していない時期は?

A

6月の梅雨時期、9月前後の台風時期、12月前半は比較的空いています。混雑を避けるなら、平日の早朝(6時〜9時)・夕方の時間帯がお勧めです。

Q

筑波山の紅葉の時期は?

A

エリアによって多少異なりますが、例年10月下旬から色づき始め、11月上旬〜11月下旬に見ごろを迎えています。

Q

東京から筑波山は何時間かかるの?

A

東京駅もしくは秋葉原駅から、筑波山の東側・つつじヶ丘までは片道約2時間かかります。

まとめ

「筑波山」の概要・季節ごとの特徴、登山コース・見どころを中心に紹介してきた。
自然と文化が融合した筑波山は、季節ごとの表情が豊かで誰もが気軽に山頂へ登れるのが魅力だ。
複数のコースに加えてケーブルカー・ロープウェイもあるため、上級者も登山を楽しめるだろう。
また、パワースポットとしても有名なので、縁結び・夫婦円満・子授けといったご利益をあやかりに行くのもお勧め。
茨城の定番観光スポットや人気飲食店、ショッピングエリアなどをまとめた、こちらの記事も併せて読んでほしい。