【栃木1泊2日モデルコース】日本情緒あふれる歴史まちさんぽ

【栃木1泊2日モデルコース】日本情緒あふれる歴史まちさんぽ

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筆者 :  mizutama_renga
監修 :  GOOD LUCK TRIP

東京から新幹線で約1時間とアクセスしやすい栃木県は、首都圏からも訪れやすい観光エリア。
世界遺産日光東照宮を有し、古くから避暑地として人気の日光や、自然豊かな高原リゾートが広がる那須、渓谷沿いに温泉宿が立ち並ぶ鬼怒川など、個性の異なる観光地が点在しています。
また、織物の歴史が息づく足利市や城下町の面影を残す宇都宮市など、町の成り立ちを感じながら散策が楽しめるエリアも魅力的。
今回は、足利で着物体験を楽しみながら歴史あるまち並みをめぐり、宇都宮の城下町と大谷石の景観にふれるモデルコースをご紹介。
日本情緒と土地の文化を歩いて感じる1泊2日の旅です。

Day1|「足利銘仙」で知られる足利エリアを散策!

旅の起点はJR足利駅。織物の町として栄えた足利の中心部を10分ほど歩いて、最初の目的地「まちなか遊学館」へ向かいます。

「まちなか遊学館 着付け体験」でまずは足利銘仙の着物に衣装チェンジ!

足利の織物文化にふれられる「まちなか遊学館」では、足利銘仙をはじめとする着物のほか甲冑の着付け体験もできる人気スポット。

今回は、足利銘仙の着物に着替えて散策へ。カラフルで大胆な柄が特徴の足利銘仙は、大正から昭和初期に流行した絹織物で、レトロモダンな雰囲気が魅力です。
着付けを終えたら、着物姿のまま散策へ出発。大正ロマンあふれる装いでのまち歩きは旅の思い出づくりにぴったりです。

着付け時間は約30分、事前予約が必要なのでご注意を
着付け時間は約30分、事前予約が必要なのでご注意を

日本最古の学校「足利学校」を見学

次に訪れるのは、まちなか遊学館から2分ほど歩いて、日本最古の学校として知られる「足利学校」へ。国の史跡にも指定されている歴史ある学びの場です。1549年には、宣教師であるフランシスコ・ザビエルが「日本国中最も大にして最も有名な坂東の大学」と称え、その名は海外にも伝えられました。

江戸時代末期に学校としての役割を終えた後も保存活動が続けられ、現在は建物の一部や庭園が江戸時代中期の姿に復原されています。2015年には日本遺産にも認定され、敷地内では当時の学生たちが学んでいた空間を見学できます。参観窓口で入学証がもらえるのも、足利学校ならではの体験です。

最盛期には学徒3,000人以上を輩出した実績を誇る
最盛期には学徒3,000人以上を輩出した実績を誇る
「方丈」では当時講義や行事が行われていた
「方丈」では当時講義や行事が行われていた

国宝の本堂を有する名刹「鑁阿寺」で美景に感動!名物の足利シウマイもいただきます。

続いて訪れるのは、足利学校から徒歩約4分の「鑁阿寺(ばんなじ)」。足利氏の氏寺として知られ、国の史跡に指定されている古刹です。かつては足利氏の館だった場所に建てられたことから、土塁や堀が残り、城郭の機能を持ち合わせた寺として「日本の名城百選」にも選ばれています。

境内の中心に立つ本堂は、禅宗様を取り入れた建築で国宝に指定。鐘楼や一切経堂、多宝塔など、歴史的価値の高い建造物が点在し、ゆっくりと巡りながら鑑賞できます。
参拝と散策を楽しんだあとは、境内の大日茶屋で名物の「足利シュウマイ」をいただきます。歴史ある空間で名物グルメを味わう、贅沢なひと時を過ごします。

国宝に指定される鎌倉時代建立の本堂
国宝に指定される鎌倉時代建立の本堂
名物「足利シュウマイ」はソースをかけていただくのが特徴
名物「足利シュウマイ」はソースをかけていただくのが特徴

「蕎遊庵」のさらしな蕎麦でランチタイム

お楽しみのランチタイムは、鑁阿寺から歩いて15分ほどの場所にある「蕎遊庵」でいただきます。足利織姫神社の境内脇、織姫山の中腹に店を構える蕎麦庵で、歯触りや喉越しを大切にした上品な味わいのさらしな蕎麦が評判です。

さらしな粉を使った蕎麦は、なめらかな舌触りとすっきりとした甘みが特徴です。日本の四季を感じられる「季節の変わり蕎麦」は人気メニューのひとつで、季節ごとの味わいが楽しめます。
落ち着いた空間で、足利散策の合間に絶品のお蕎麦で腹ごしらえです。

白いさらしな粉に打ち込まれた季節の食材で色づいた「季節の変わり蕎麦」は見た目も美しい
白いさらしな粉に打ち込まれた季節の食材で色づいた「季節の変わり蕎麦」は見た目も美しい
足利市街地を見下ろす足利織姫神社の中腹に位置
足利市街地を見下ろす足利織姫神社の中腹に位置

絶景を望むパワースポット「足利織姫神社」で良縁祈願!

お腹が満たされたあとは、縁結びの神社として知られる「足利織姫神社」に参拝!織物の町として発展してきた足利の歴史と深く結びついた神社で、機織りを司る二柱の神様を祀り、織物が縦糸と横糸を織り合わせて生地になることから、良縁を結ぶ神社として親しまれてきました。

まずは一の鳥居(男坂)をくぐり、229段の階段を上って境内へ。男坂から参拝すると願いが叶うといわれており、参拝方法そのものもこの神社の特徴のひとつです。
階段を登りきると、京都・宇治の平等院鳳凰堂をモデルにしたとされる朱塗りの本殿が姿を現します。鮮やかな色彩と端正な佇まいが印象的で、織姫山の中腹に建つ社殿ならではの開放感も感じられます。
参拝を終えたあとは、女坂を下って戻ります。下り道では、「人・健康・知恵・人生・学業・仕事・経営」の7つの縁を結ぶとされる七色の鳥居をくぐることができ、最後まで足利織姫神社ならではの参拝体験を楽しめます。

「陸の龍宮城」とも称される、美しい本殿
「陸の龍宮城」とも称される、美しい本殿
境内からは足利市街地を一望することができる
境内からは足利市街地を一望することができる

足利織物のミュージアム「足利織物伝承館」で銘仙コサージュ作り体験

続いて訪れるのは「足利織物伝承館」。足利の織物文化を紹介する小さなミュージアムで、展示と体験の両方が楽しめます。

館内では、銘仙をはじめとする近代の足利織物に関する資料を展示。あわせて、足利市内で作られている繊維製品や銘仙小物の販売もあり、見学と買い物を気軽に楽しめます。
この場所ならではの体験として人気なのが、銘仙の古布を使ったコサージュ作り。旅の記念に自分だけのコサージュ作りに挑戦します。体験は混み合う場合もあるので、事前に予約しておくのがおすすめです。

古くから織物の生産地として知られる足利織物の関係資料を展示
古くから織物の生産地として知られる足利織物の関係資料を展示
コサージュ作りのほか雪花染め体験など布にまつわる体験が揃う
コサージュ作りのほか雪花染め体験など布にまつわる体験が揃う

「八蔵」の香り豊かなコーヒーで散策のひと休み

コサージュ作りで旅の思い出の1ページを加えたら、そろそろカフェタイムを。足利織物伝承館から徒歩10分ほどの「八蔵」へ立ち寄ります。落ち着いた雰囲気の店内で、丁寧に淹れたコーヒーと手づくりのスイーツが楽しめます。

コーヒーは豆の個性を生かした味わいが特徴で、香り豊かな一杯をゆっくり味わえるのが魅力。旬の素材を使ったケーキやタルトなどのスイーツも評判で、散策で歩き疲れた体をやさしく癒してくれます。
素敵なカフェでほっとひと息、のんびりとした時間を過ごします。

香り豊かなコーヒーと絶品スイーツでゆるりとしたカフェタイムを
香り豊かなコーヒーと絶品スイーツでゆるりとしたカフェタイムを

宇都宮市に移動して、駅近ホテル「JR東日本ホテルメッツ 宇都宮」にチェックイン

カフェタイムのあとは、「まちなか遊学館」へ戻り、着物を返却。足利散策の締めくくりに装いを元に戻したら、徒歩約10分でJR足利駅へ。
JR足利駅からは両毛線で約40分の小山駅へ向かい、宇都宮線に乗り換えて約25分の宇都宮駅へ。
駅から徒歩1分の 「JR東日本ホテルメッツ 宇都宮」にチェックイン。駅近の立地は、移動の疲れを感じにくいのが嬉しいポイントです。

館内には宿泊者専用のゲストラウンジなどがあり、旅の合間も快適に過ごせます。客室は19㎡のシングルをはじめ多彩なタイプがスタンバイ。機能性とデザインが融合した落ち着いた空間が特徴です。シモンズ社製ポケットコイルのベッドに加え、無料Wi-Fiや加湿機能付き空気清浄機、電気ケトルなど、滞在にうれしい設備も整っています。

喫煙所やライブラリー、コーヒーサービスなどが揃うゲストラウンジ
喫煙所やライブラリー、コーヒーサービスなどが揃うゲストラウンジ
32㎡の広々としたツインルーム
32㎡の広々としたツインルーム

地元でも愛される「宇都宮みんみん 本店」で宇都宮餃子に舌鼓

ホテルでひと息ついたら、宇都宮名物の餃子を求めて夕食へ。ホテルから徒歩約20分の「宇都宮みんみん 本店」へ向かいます。1958年創業の老舗で、餃子専門店がまだ珍しかった時代から営業を続けてきた、餃子の街・宇都宮を代表する一軒です。

焼餃子・水餃子・揚餃子はいずれも白菜をたっぷり使ったあっさりとした味わい。ニンニクの香りを抑えた仕上がりで、観光の締めくくりにも食べやすいのが魅力です。
駅周辺や宿泊先の館内にも系列店はありますが、せっかくなら街を歩きながら本店を訪れ、長く愛されてきた味を本店の空気とともに楽しむのも旅ならでは。にぎやかな商店街を抜けて辿り着く餃子ディナーが、宇都宮の夜を彩ります。

一番人気は焼餃子。飽きのこないシンプルな味わいが魅力
一番人気は焼餃子。飽きのこないシンプルな味わいが魅力

Day2|宇都宮の城下町と大谷の石文化にふれる

2日目の朝は、ホテル3階のレストラン LAPIS(ラピス) で朝食をいただきます。和洋ビュッフェ形式で、地元食材を取り入れたメニューが揃い、1日のスタートにぴったり。パワーチャージを済ませたら、ホテルから徒歩10分ほどの「宇都宮城址公園」へ向かいます。

緑豊かな城址公園「宇都宮城址公園」を散策

宇都宮城址公園は、かつての宇都宮城の一部を復元・整備した城址公園。失われていた本丸の西側を中心に、堀や土塁、2基の櫓が再現され、城下町・宇都宮の歴史を身近に感じられる場所です。

園内は緑が多く、朝の散策にもぴったり。櫓や城跡を眺めながら歩けば、かつてこの地に城があったことを想像しながら、穏やかな時間を過ごします。ほかにも園内には宇都宮城に関する資料を紹介する「清明館」もあり、散策の合間に立ち寄るのもおすすめです。

城の本丸西半分を再現、公園として整備した緑豊かな城址公園
城の本丸西半分を再現、公園として整備した緑豊かな城址公園

幻想的な世界が広がる大谷石の採掘資料館「大谷資料館」へ

宇都宮城址公園を散策したあとは、歩いて10分ほどの場所にある「東武宇都宮駅前」バス停へ。関東自動車バスに乗車し、約25分で「資料館入口」バス停に到着します。下車後はさらに5分ほど歩くと、次の目的地「大谷資料館」です。

宇都宮市大谷町一帯で採掘され、旧帝国ホテルの建材としても使われた大谷石。その採掘の歴史を伝える資料館がこちら。
見どころは、地下に広がる巨大な採掘場跡。平均地下約30メートルに広がる空間は、ライトアップによって幻想的な雰囲気に包まれ、まるで別世界に迷い込んだかのよう。その独特の空間は、映画やドラマ、ミュージックビデオの撮影にも数多く使われています。
石の文化が生んだスケール感と静けさを、実際に歩きながら体感できるのが大谷資料館ならではの魅力です。

採掘城跡はライトアップのほか、アート作品の展示やプロジェクションマッピングなども行われている
採掘城跡はライトアップのほか、アート作品の展示やプロジェクションマッピングなども行われている
真夏でも平均気温が約12℃と涼しく過ごせる
真夏でも平均気温が約12℃と涼しく過ごせる

カフェ&ローカルプロダクトショップ「ROCKSIDE MARKET」でランチ&おみやげ選び

大谷資料館の見学後は、併設のカフェ&ローカルプロダクトショップ「ROCKSIDE MARKET」へ。瓦屋根の古民家風の建物に、落ち着いたインテリアが心地良い空間を演出しています。

吹き抜けの2階はイートインスペース。地元食材を使ったランチや、丁寧に淹れられたコーヒー、ジェラートなどを味わいながら、これまで巡ってきた宇都宮の街や大谷の石文化を思い返す贅沢な時間を過ごします。食後は、1階の栃木のご当地土産や大谷石を使ったオリジナルグッズ、地元アーティストの作品などが並ぶショップで、おみやげ選びを楽しみます。

栃木県産ブランド卵、那須御養卵のオムライスはランチタイムの一番人気
栃木県産ブランド卵、那須御養卵のオムライスはランチタイムの一番人気
大谷資料館に訪れた際にはぜひ立ち寄りたい
大谷資料館に訪れた際にはぜひ立ち寄りたい

栃木県1泊2日モデルコースのスケジュール

Day1

9:15
足利駅を出発!
徒歩約10分
9:30
まちなか遊学館 着付け体験
徒歩約2分
10:15
足利学校
徒歩4分
11:00
鑁阿寺
徒歩約15分
12:30
蕎遊庵
徒歩約2分
13:10
足利織姫神社
徒歩約4分
13:40
足利織物伝承館
徒歩約10分
14:50
八蔵
徒歩約3分→まちなか遊学館で着物を返却→徒歩約10分→JR足利駅→両毛線小山行きで約40分→小山駅で宇都宮線に乗り換えて約25分→宇都宮駅→徒歩1分
17:35
JR東日本ホテルメッツ宇都宮
徒歩約20分
18:30
宇都宮みんみん 本店

Day2

10:00
宇都宮城址公園
徒歩約10分→東武駅前バス停→関東自動車バスで約25分→資料館入口バス停下車→徒歩約5分
12:00
大谷資料館
徒歩すぐ
13:30
ROCKSIDE MARKET

まとめ

足利の歴史あるまち並みと、宇都宮・大谷の石文化にふれる1泊2日の旅はいかがでしたか?
1日目は、足利銘仙の着物姿で散策し、織物文化や縁結びの神社に触れながら、ゆったりとした時間を過ごし、2日目は宇都宮の城下町を歩き、大谷石が生み出した幻想的な地下空間へ。まちの成り立ちや土地ならではの文化を、実際に歩きながら体感できるモデルコースをご紹介しました。
栃木県には、このほかにも日光東照宮や那須高原、益子の陶芸文化など、地域ごとに異なる魅力が盛りだくさん。街歩きと文化体験を軸に、自分らしいテーマで旅を組み立ててみるのもおすすめです。
旅の計画を立てる際は、初めて訪れる前に読むべき! 様々な楽しみ方がわかる栃木旅行ガイドもあわせてチェックしてみてください。

mizutama_renga

筆者

旅行雑誌 編集

mizutama_renga

関西在住。京阪神を中心にお寺や美術館をめぐるのが好きです。