
金閣寺をより深く楽しむために読むべき観光ガイド
日本に数あるお寺の中でも、特に人気が高い「金閣寺」。 極楽浄土をイメージして作られた、金色に輝く建造物や庭園には、誰もが目を奪われるだろう。 「金閣寺」の美しさを堪能するために知っておきたい、「金閣寺」の見どころから歴史、アクセスや拝観料、周辺観光スポットまで詳しく紹介していこう。
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大正時代の創業から一世紀にわたって歴史を重ね、国の有形登録文化財に指定されている名銭湯。随所に施された贅沢な装飾や意匠は、一見の価値あり。
京都市北区紫野、金閣寺にほど近い船岡山の麓にある銭湯、船岡温泉。1923(大正12)年、料理旅館「船岡楼」の付属浴場として営業を始めたことをルーツに、一世紀近い歴史を重ねてきた老舗の名銭湯だ。脱衣所から浴室まで大正・昭和の趣を色濃く残しており、2003年7月に現役の銭湯としては全国3例目、京都では初となる国の有形登録文化財に指定された。
脱衣所の天井はケヤキ材の格天井で、中心には天狗と源義経の木彫りがはめ込まれ、圧倒的な存在感を発揮。また、脱衣所を取り囲む欄間には、葵祭の行列や上賀茂神社の賀茂競馬、今宮神社の祭禮、上海事変などをモチーフにした見事な透かし彫りが施されている。
さらに、脱衣所と浴室を結ぶ洗面所の壁には、スペイン・マヨルカ島で発祥したマジョリカタイルの装飾。博物館クラスの高級タイルが、保存展示ではなく銭湯の壁材として贅沢に使われているのは極めて珍しい。また、外の渡り廊下は千本鞍馬口にあった菊水橋を移築したもので、その下の池には立派な錦鯉が泳いでいる。
浴場へ進んでも、発見と驚きの連続。電気風呂は1933(昭和8)年に日本で初めて設置されたもので、二代目当主が温泉の出ない京都で温泉認可を取るために導入し、「特殊船岡温泉」として認可を受けたのだという。そして、露天風呂には、庭石として珍重される高級石材で、水をかけると七色に変化するという不思議な銘石・貴船石を贅沢に使っている。
どこを切り取っても、銭湯とは思えない贅沢な空間。浴場は男女日替わりなので、連日の訪問で趣の違いを体感してみるのも面白い。
豪奢な唐破風の玄関
脱衣所の天井と欄間に施された見事な彫刻
壁一面のマジョリカタイル
近隣の石橋を移築した渡り廊下
露天風呂には高級銘石・貴船石