
【岩手で出会う異空間9選】時を忘れる異界と自然の神秘
龍泉洞や幽玄洞に広がる地底の世界、カッパ淵や達谷窟毘沙門堂に息づく伝承の風景。岩手には、現実とは少し異なる時間が流れるような場所が点在している。北山崎や猊鼻渓では自然が生み出した壮大な景観に出会い、久慈琥珀博物館でははるか太古へと視線が伸びる。異界の気配をたどりながら、岩手で出会う非日常の風景へ。

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常堅寺の境内の裏を流れる小川「カッパ淵」は、カッパが住んでいたという言い伝えが残る。
常堅寺がある遠野は民話の里として知られており、「オシラサマ」や「カッパ伝説」、「ザシキワラシ」など『遠野物語(著者:柳田國男)』の舞台となった場所が市内に点在している。
カッパの話は数多く載せられているが、その舞台のひとつが「カッパ淵」だ。
常堅寺は延徳2(1490)年に開山した曹洞宗の寺で由緒ある古寺。この古寺の裏を流れる小川は「カッパ淵」と呼ばれ、かつて多くのカッパが住んでいて人々にいたずらをしたという言い伝えがある。淵は今でもうっそうとした雰囲気でカッパが住んでいてもおかしくない様相だ。淵のそばには乳神を祀った小さな祠があり、赤い布で乳をかたどった供え物をすると母乳の出がよくなるといわれている。
常堅寺の境内には一対の狛犬があるが、頭部に円形状のくぼみがあってそこに水が溜まるとカッパの皿のように見えることから、カッパ狛犬と呼ばれている。寺が火事になったときに、カッパが火消しを手伝ってくれたことから祀られるようになったともいわれている。

今にもカッパが出てきそうな、うっそうとした雰囲気(© 岩手観光協会)

キュウリをエサにカッパの1本釣りが体験できる。カッパおじさんをお手本に(© 岩手観光協会)

淵のそばには乳神が祀られたお堂がある(© 岩手観光協会)