茶房暖暖

ならまちの一角に佇む、純和風の茶房。建物は、地元の豪商だった旧松山家の町家をそのまま利用したもので、築約200年の歴史を重ねる県指定登録文化財だ。店内へ一歩入ると、昔懐かしい畳敷きの和室空間。身を置くだけで、癒しの空気に包まれる。

食事の看板メニューは、1300年前から食されていたという奈良の郷土料理、茶粥。迷うことなく、定番人気の茶粥御膳をオーダーするのが正解だろう。ここでは、ほうじ茶と小豆茶が用意されているので、お好みで選べる。

主役の茶粥は、熱々の鉄鍋でサーブ。お供として、切り干し大根や奈良漬、梅干し、伽羅蕗、高菜などのおかず一式、奈良の郷土料理であるのっぺい汁が付いてくる。添えられた大和茶の粉と塩は、茶粥を食べ進めながら適宜ふりかけると良いアクセントに。存分に茶粥を楽しんだ食後は、デザートのわらび餅と大和茶がいただける。