粟 ならまち店

ミシュランガイドでも紹介された、予約の取れない人気店。大和伝統野菜を中心に、国内外の多彩な在来野菜を主役に据えた料理でもてなしてくれる。

大和伝統野菜とは、県が認定する大和野菜約40種の中でも特に歴史が深いもので、現在は20品種が認定されているという。こちらで使われる大和伝統野菜は、本店がある奈良市郊外の山里「清澄の里 粟」で、在来品種の調査研究や栽培保存に取り組む三浦雅之さん夫妻たちが自家栽培したものがほとんど。築140年の町家を改装した店内には、個性豊かな野菜がさりげなくディスプレイされ、食べる前から興味がそそられる。

料理は、ランチ、ディナーともコース仕立てで提供。見た目にも楽しい鮮やかな盛り付け、店長の新子大輔さんによる野菜愛あふれる話、そして、口に運ぶ度に感じる甘みや旨み、濃厚な味など野菜本来の力で、どんどん大和伝統野菜の世界に惹き込まれていくはずだ。完全予約制というハードルも、決して高くは感じない。