猊鼻渓

岩手県の南北を流れる北上川の支流・砂鉄川沿いにそびえたつ渓谷。浸食によってできたもので、高さ50mから100mにも及ぶ断崖が、約2kmに渡り続いている。奇岩、洞窟、滝などが点在する幻想的な風景は、日本百景のひとつに数えられ、国の史蹟名勝天然記念物にも指定されている。

水上からは迫力の景色を眺めるには、川を約90分かけて往復する「舟下り」を利用。船頭が棹一本で巧みに舟を操る姿や、船頭が唄う「けいび追分」も猊鼻渓名物のひとつだ。春の新緑、初夏の藤、秋の紅葉、冬の雪景色と四季折々の風景が楽しめる。

折り返し地点では下船ができ、猊鼻渓の名前の由来にもなった奇岩「獅子ケ鼻」や「大猊鼻岩」の見学が可能。大猊鼻岩は、運玉を投げて対岸にある「願掛けの穴」に入れば願いが叶うといわれる運試しスポット。運・寿・福など10種ある運玉（5個100円）から自分の願いをセレクトする仕組みだ。

茶席船、舟上十六夜コンサート、冬のこたつ舟など、季節ごとのイベントも開催されるので、出かける前にチェックしよう。