1601年に開山し、388年もの間、金銀鉱石の採掘と生産が行われた鉱山。アリの巣のように拡がる金鉱脈の総距離は約400km。最終的に金を78トン、銀を2,330トンも産出し、名実ともに日本最大の金銀山として存在感を示し続けた。2024年7月、世界文化遺産として登録された。
最盛期にはゴールドラッシュによって5万人もの人々が全国から集まり、栄華を誇ったものの1989年には操業を休止し、それ以降は坑道跡、採掘施設、製錬施設などを公開。鉱山技術や生産システムの変遷について、遺構を見学しながら理解できるうえ、日本の経済の発展を支え続けた歴史を振り返ることができる。
中でも、江戸時代初期(17世紀初期)に手掘りで開削された「宗太夫坑」、休山時まで実際に採掘が行われていた「道遊坑」は、坑道内のルートが整備されていていずれも自由に見学できるのが嬉しい。一部ルートにはトロッコ、機械類も往時のままで残されており、採掘作業のシーンをリアルに想像できる仕掛けが散りばめられている。
また公式HPにおいて事前予約制で参加できるツアーも評判。知識豊富なガイドさんがナビゲートする産業遺産ツアーをはじめ、メガネ型の最新鋭グラスをかけて、坑道内を歩きながらMR体験&プロジェクションマッピングの演出が楽しめるウォークスルー型アトラクションもおすすめ。
ポイント
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1601年に開山、1989年まで金銀を産出し続けた、日本最大の鉱山。
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遺構を見学し、鉱山技術や生産システムの変遷を理解しよう。
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往時の面影をそのままに、坑道の一部が観光用に公開されている。
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公式HPにおいて事前予約制で参加できるツアーも評判。
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2024年7月、世界文化遺産として登録された。