楽水園

博多駅からも近いオフィス街の一角にひっそりとたたずむ日本庭園。もとは福岡・博多の発展に貢献した博多商人の下澤善右衛門親正が明治39年（1906）に建てた別荘の跡地。戦後に旅館として使われた後、平成7年（1995）に福岡市が庭園として再整備した。

茶室の前に広がるのは、池を中心にした緑豊かな景観を散策しながら楽しむ池泉回遊式庭園。春のシダレザクラや秋のモミジなどの花木が四季の移ろいを感じさせ、どの季節に訪れても趣深い表情で魅了してくれる。市街地の中心部にありながら静寂に包まれ、ここだけが時間が止まったかのような雰囲気が漂う。

親正が建てた茶室を再現した「楽水庵」や3室の続き間があり、大規模の茶会も可能。庭園には広場があり、風情ある野点の茶席を設けることもできる。茶会などの予定がない日は「楽水庵」での呈茶サービスを実施。お抹茶をいただきながら美しい庭を眺めたい。