【東近江市2Dayモデルコース】日本遺産とびわ湖の自然・文化にふれる

【東近江市2Dayモデルコース】日本遺産とびわ湖の自然・文化にふれる

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筆者 : GOOD LUCK TRIP

日本最大の淡水湖「琵琶湖」の東側に位置し、琵琶湖から1,000m級の霊峰が連なる「鈴鹿山脈」まで東西に長い市域をもつ東近江市。
琵琶湖畔から水路を張り巡らせた近江商人の町が残り、紅葉の名所としておなじみの「大本山 永源寺」から山間部へ進むと茶畑が広がり、木地師の祖といわれる惟喬親王の伝説も残っています。水の恵みに敬意を払い、生活のなかに取り入れる工夫がされている地域として評価を集めました。日本遺産に認定された魅力ある景観を求めて各所を巡りながら、受け継がれる伝統と自然のすばらしさを1泊2日の旅で体感してください。

日本遺産って?

地域の歴史的な魅力&特色を通じて、文化・伝統を語るストーリーを文化庁が選定する制度のこと。文化財の保護と同時に活性化を目指して世界へ発信し、滋賀県では「琵琶湖とその水辺景観ー祈りと暮らしの水遺産」日本遺産に認定されています。東近江市では伊庭の水辺景観・五個荘金堂の町並み・永源寺と奥永源寺の山荘景観、の3つが構成文化財として認められました。

東近江市へのアクセス方法は?

今回のモデルコース1日目の玄関口はJR能登川駅です。国内線の空路を利用するなら、関西国際空港からJR特急はるか・琵琶湖線を乗り継ぎ、京都を経由して東近江市へ入るのがスムーズ。伊丹空港からは空港リムジンバスで新大阪へ向かい、新大阪駅よりJR東海道本線(琵琶湖線)の新快速でJR能登川駅へアクセスします。また東京名古屋駅からは新幹線で米原駅まで行き、JR琵琶湖線に乗り換えれば気軽にアプローチできるうえ、運転本数も多くて便利です。

東近江市2Dayモデルコース

Day1

10:00 旅のスタートは「永源寺観光案内所」から

車窓からのどかな景色を眺めつつ、JR能登川駅に到着したら、タクシーに乗り換えてさっそく東近江市の日本遺産めぐりのスタートです。まずは「永源寺観光案内所」に立ち寄って、「大本山 永源寺」と周辺の観光情報をキャッチしましょう。
こちらはGWと紅葉シーズンのみオープンしていて、周辺の観光案内をはじめ毎年11月上旬から下旬頃まで実施される山門特別拝観の入場券の販売をはじめ、ボランティアガイドの受付も行っています。

観光情報をキャッチしていざ出発
観光情報をキャッチしていざ出発

基本情報

日本語名称
永源寺観光案内所
郵便番号
527-0212
住所
東近江市永源寺高野町52
電話
0748-27-2020(開館期間以外は観光協会へ繋がります)
定休日
GW・観楓期(10月下旬〜12月上旬頃)のみ開館
時間
9:00〜17:00

10:00 紅葉の名所「大本山 永源寺」に参拝

「永源寺観光案内所」近くに架かる大歇橋を渡れば、いよいよ「大本山 永源寺」の霊域へと入ることができます。1361年に創建された歴史ある古寺は、関西で指折りの紅葉の名所。

ヤマモミジ・カエデ・イチョウ・イロハモミジなど、境内の木々が真っ赤に色づく毎年11月には、ライトアップが行われたり、非公開の山門が参拝できるなどさまざまなイベントが催されます。また初夏に輝く青もみじも見逃せません。涼やかな風を浴びながら眺められる、生命力を感じる新緑の姿も、秋の紅葉と同様に自然が生み出した見事なアートといえるでしょう。

 例年11月上旬から下旬頃に紅葉の見頃を迎える
例年11月上旬から下旬頃に紅葉の見頃を迎える
紅葉期間中は通常非公開の山門の特別公開も
紅葉期間中は通常非公開の山門の特別公開も

11:30 フォトジェニックな町並み「奥永源寺・政所の山村景観」を散策

「大本山 永源寺」から山あいの道を車で走ること約20分、着いたのは奥永源寺と呼ばれる地域の政所エリア。近江三大茶のひとつで幻の銘茶と称される「政所茶」の栽培が盛んです。古民家が連なり、山の斜面に茶畑が広がる様子はまさに日本の原風景そのもの。

のどかでノスタルジックなシーンが次々と現れ、思わずカメラを構えたくなる美しさに満ちあふれています。毎年5月頃の茶摘み体験が催されます。茶畑の見学や実際に政所茶の飲み比べなど、ほかではできない体験が可能です。

※ お問い合わせ:東近江市観光協会 (電話:0748-29-3920)

日本の原風景ともいえる景観が広がる
日本の原風景ともいえる景観が広がる
茶摘み体験も楽しみ
茶摘み体験も楽しみ

基本情報

日本語名称
奥永源寺・政所の山村景観
郵便番号
527-0204
住所
東近江市政所町
定休日
散策自由
時間
散策自由

12:30 「道の駅 奥永源寺渓流の里」でランチタイム&お土産探し

山里の美しい自然とその恵みを実感した後は、車で約3分ほどの「道の駅 奥永源寺渓流の里」でのランチタイムをどうぞ。
施設では2つのレストランが営業していて、それぞれご当地感あふれるメニューを提供。みずみずしい岩魚を用いた天丼・塩焼きをはじめ、近隣の「永源寺ダム」のロケーションを皿の中で再現したダムカレーも必食です。食後には特産品コーナーでお土産をチェックしましょう。バラエティ豊かに並ぶ中でも、名産の永源寺こんにゃく、深い味わいの政所茶がおすすめ。

中学校をリノベーションした趣ある道の駅
中学校をリノベーションした趣ある道の駅
岩魚の塩焼きなど名物グルメは必食!
岩魚の塩焼きなど名物グルメは必食!

基本情報

日本語名称
道の駅 奥永源寺渓流の里
郵便番号
527-0207
住所
東近江市蓼畑町510
電話
0748-29-0428
定休日
火曜(祝日の場合は翌日休)、年末年始(12/29〜1/3)
※GW・11月は無休
時間
4〜11月9:30〜17:30、12〜3月9:30〜16:30
※食事処の営業時間は公式サイトにて要確認
公式サイト
公式サイト

13:10 「木地師資料館」で木地師についてふれる

「道の駅 奥永源寺渓流の里」でのランチタイムを終えたら、車で約10分ほどの場所にある「木地師資料館」です。

木地師とは広葉樹の木を材料にし、特殊な道具で食器類や民芸品を作る職人のこと。奥永源寺地域は、ロクロで器を作る木地師文化の発祥の地とされ、全国各地で活躍していた「木地師たちのふるさと」とも言われています。資料館では、木目の美しさを生かした数々の製品をはじめ、古文資料などを展示公開。なお開館は4月1日〜11月30日まで、来館希望の際は事前予約が必要です。

木目の美しさを生かした製品がズラリ
木目の美しさを生かした製品がズラリ

基本情報

日本語名称
木地師資料館
郵便番号
527-0201
住所
東近江市蛭谷町176
電話
050-5802-3313
定休日
12/1〜3/31
時間
9:00〜16:00 ※要事前予約
料金
入館料300円

14:30 木地師の祖を祀る「大皇器地祖神社」に参拝

次に訪れるのは車で約8分ほど移動して、惟喬親王を祀る「大皇器地祖神社(おおきみきじそじんじゃ)」をご参拝しましょう。
惟喬親王は、平安時代の木地師にとって必須である「ろくろ」の技術を発案したとされる人で、文徳天皇の第一皇子。木材加工で用いるろくろは、旋盤の元祖のようなもので、左右対称の円形を作るためにはなくてはならない装置です。その功績から惟喬親王は「木地師の祖」として崇められています。神社の規模はそれほど大きくないですが、 幹周6mをこえる巨大な杉の神木が出迎える境内は神秘的な雰囲気に包まれています。

巨大な杉の神木がお出迎え
巨大な杉の神木がお出迎え

基本情報

日本語名称
大皇器地祖神社
郵便番号
527-0202
住所
東近江市君ヶ畑町977
定休日
参拝自由
時間
参拝自由

15:30 古民家宿「日登美山荘」にチェックイン

今夜の宿は、車で約20分移動して古き良き日本の風情に満ちた「日登美山荘」へ。こちらは野鳥のさえずりが心地いい静かな山あいに立地していて、築200年の茅葺き屋根の古民家を活用した宿泊施設です。

ゲストは1日1組限定で、広々とした空間を贅沢に独占できます。食事は囲炉裏を囲んでゆったりとした気分で過ごしましょう。清流で育った岩魚がメインのコース料理のほか、品質のいい猪肉を用いたぼたん鍋も絶品です。少し早めにチェックインして、周辺に点在するワイナリーや美術館、牧場直営のジェラートショップなどを巡ってみるのも楽しいですよ。

古き良き日本の風情を心ゆくまで
古き良き日本の風情を心ゆくまで
囲炉裏で焼いた岩魚など滋味あふれる料理も絶品
囲炉裏で焼いた岩魚など滋味あふれる料理も絶品

基本情報

日本語名称
日登美山荘
郵便番号
527-0204
住所
東近江市政所町1691
電話
0748-29-0112
定休日
不定休
時間
食事昼12:00〜14:00 ※完全予約制(2名〜)
料金
宿泊1泊2食付15,950円〜
公式サイト
公式サイト

Day2

10:30 勝運にご利益ありの「太郎坊宮」でおまもりづくり体験

日登美山荘を出発して、車で約45分。旅の2日目、最初に訪れるのは「太郎坊宮(阿賀神社)」です。こちらは「勝利と幸福を授ける神様」として、およそ1400年も前から信仰を集めており、現在は好成績を目指すプロのアスリートも訪れるなど、知る人ぞ知る神社です。

参拝をして心清らかになった後は、おまもりづくり体験にも参加してみてはいかがですか。体験では神主さんや巫女さんのサポートのもと、100種類以上のお守り袋と結びくみひもの中から好みを選び、「願い紙」と「みたま」を納めれば完成です。約15分間の体験ですが、真剣な祈りを込めて行う作業を通じて、日本古来の伝統文化を知る貴重な機会になることでしょう。

勝利の神様として信仰を集める
勝利の神様として信仰を集める
おまもりづくり体験は旅の貴重な思い出に!
おまもりづくり体験は旅の貴重な思い出に!
世界で唯一のおまもりをどうぞ
世界で唯一のおまもりをどうぞ

基本情報

日本語名称
太郎坊宮(阿賀神社)
郵便番号
527-0091
住所
東近江市小脇町2247
電話
0748-23-1341
定休日
参拝自由
時間
参拝自由(祈祷受付9:00〜16:30、おまもりづくり体験10:00〜15:30)
料金
おまもりづくり体験1回1,500円
公式サイト
公式サイト

11:30 とろけるように柔らかい近江牛の魅力を「万葉 太郎坊亭」で実感

昼食は太郎坊宮の麓に店を構える「万葉 太郎坊亭」で近江牛をいただきます。近江牛は日本三大和牛のひとつで、網の目のように細かく美しいサシが入った肉質は、とろけるように柔らかく、ほんのり甘味を感じるおいしさが絶品です。

こちらでは鉄板焼からステーキ、すき焼き、せいろ蒸しまで多彩なレパートリーを用意して、近江牛の魅力を届けてくれます。しかもランチタイム限定で、ごはんやサラダ、小鉢などがセットになったお得な御膳スタイルで味わえるのも嬉しいポイント。

日本庭園を眺めることができる格調高い純和風の店内で、滋賀県を代表するブランド食材を堪能しながら、ゆったり贅沢な時間を過ごしましょう。

近江牛専門店ならではの最上級ランクの近江牛をリーズナブルにいただける (写真は万葉太郎坊御膳)
近江牛専門店ならではの最上級ランクの近江牛をリーズナブルにいただける (写真は万葉太郎坊御膳)
個室でゆったりと食事を楽しむことができる
個室でゆったりと食事を楽しむことができる

基本情報

日本語名称
万葉 太郎坊亭
郵便番号
527-0091
住所
東近江市小脇町654-1
電話
0748-22-0329
定休日
月曜、第2・4火曜(祝日の場合は営業)※月曜が祝日の場合は翌火曜休
時間
ランチ11:30〜14:30、ディナー17:00〜21:30
予算
昼4,000円〜、夜8,000円〜
クレジットカード
使用可
公式サイト
公式サイト

13:00 江戸時代にタイムトリップ! 「五個荘金堂の町並み」散策

近江牛ランチでお腹も心も満たされたら、次に訪れるのは、車で約20分ほどの場所にある「五個荘金堂」エリアです。

同界隈は江戸から明治時代にかけて、ここに本宅を構えて他県へ行商に出向いた近江商人発祥の町として知られており、今なお往時を偲ばせる佇まいがそこかしこに残っています。豪壮ながらもどこか慎ましげな商人屋敷が並ぶほか、錦鯉が優雅に泳ぐ堀が縦横に張り巡らされています。映画やドラマのロケ地にも選ばれている国の重要伝統的建造物群保存地区は、レトロな気分に浸りながら散策するのに最適です。

往時を偲ばせる佇まいがそこかしこに
往時を偲ばせる佇まいがそこかしこに

基本情報

日本語名称
五個荘金堂の町並み
郵便番号
529-1405
住所
東近江市五個荘金堂町
電話
0748-29-3920(東近江市観光協会)
定休日
散策自由
時間
散策自由

14:30 水郷集落「伊庭の水辺景観」で心身をリフレッシュ!

「五個荘金堂の町並み」を後に車で約13分、旅の最後に向かうのは水郷集落「伊庭町」です。

縦横に水路を張り巡らせた水郷集落で、付近の伊庭川から引かれた清らかで豊かな水と住民の関わりは今も息づいています。日本遺産の構成文化財のひとつで国の重要文化的景観に選定された価値あるのどかな景観は、どの季節に訪れても表情の異なる魅力的な風情にあふれています。

四季折々の表情で観光客を魅了
四季折々の表情で観光客を魅了

基本情報

日本語名称
伊庭の水辺景観
郵便番号
521-1235
住所
東近江市伊庭町
電話
0748-42-0362(伊庭町自治会事務所)
定休日
散策自由
時間
散策自由

まとめ

いかがでしたか?
関西有数の紅葉&青もみじの名所として知られる「大本山 永源寺」から始まる東近江市1泊2日の旅。鳥のさえずりを耳にしながら山里の美しい自然と恵みを実感し、歴史ある伝統工芸に触れ、近江商人の町並みや水路を巡らした水郷集落で過ごすひとときも風情満点です。
さらにプラス1Dayで鈴鹿山系の渓谷でシャワークライミングなどのアクティビティを体験すればより充実度はアップ!
今度の休暇の旅行は、東近江市へ出かけてみてはいかがでしょう。