【法隆寺の観光ガイド】日本初の世界遺産で悠久の歴史を体感しよう

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筆者 : GOOD LUCK TRIP

世界最古の木造建築「法隆寺」は、日本が世界に誇る名刹(めいさつ/名高いお寺)だ。
国宝・重要文化財の指定を受けた建造物が約3,000点あり、歴史的・文化的価値も非常に高い。
聖徳太子(しょうとくたいし)ゆかりのお寺として、日本人の馴染みも深く、今もなお伝統が受け継がれている。
この記事では初めての観光でも満喫できるように、お勧めの見どころを中心に「法隆寺」の魅力を紹介しよう。

目次

法隆寺ってどんなところ?

奈良県の生駒郡斑鳩町にある「法隆寺」は、1,300年以上の歴史を持つ由緒正しいお寺。
聖徳宗(しゅうとくしゅう/仏教宗派のひとつ)の総本山で、聖徳太子ゆかりのお寺としても知られている。
「世界最古の木造建築」で有名な「法隆寺」には、現存する建造物が残っており、その多くが国宝・重要文化財に指定されている。
国宝だけでも38件・150点、重要文化財まで含めると約3,000点にもなる圧巻の数字だ。
世界からも価値が認められ、1993年に「法隆寺地域の仏教建造物」名義で、「姫路城」とともに日本初の世界文化遺産に登録された。
そんな「法隆寺」の見どころは、「法隆寺式伽藍配置(ほうりゅうじしきがらんはいち)」と呼ばれる独特な建造物の配置だ。
一般的なお寺の配置と逆になっているのが特徴で、西院には金堂・五重塔、東院には夢殿・聖霊院などが建てられている。
これらの建造物は飛鳥時代(592年~710年)の建築様式や仏教文化を伝える財産として、脈々と受け継がれてきた。
また「法隆寺」には、日本と中国が交流していた証(あかし)も残されているため、歴史的価値が極めて高い遺産と言える。

約18万7千平方メートルの広大な敷地に、国宝や重要文化財がずらりと並んでいる法隆寺
約18万7千平方メートルの広大な敷地に、国宝や重要文化財がずらりと並んでいる法隆寺

法隆寺の歴史と成り立ち

「法隆寺」は、用明天皇(ようめいてんのう/聖徳太子の父)の遺志を受け継いだ、推古天皇(すいこてんのう)と聖徳太子によって607年に創建された。
もともと聖徳太子が住んでいた斑鳩の地の西隣に建てられたことから、当時は「斑鳩寺(いかるでら)」と呼ばれていた。
670年に一度焼失し、再建されたと「日本書紀」に記されているため、現在見られる「法隆寺」は再建後のものと考えられている。

世界最古の木造建築・法隆寺は見どころが盛りだくさん
世界最古の木造建築・法隆寺は見どころが盛りだくさん

法隆寺へのアクセス

奈良観光の移動拠点となる「JR奈良駅」を起点とした、「法隆寺」へのアクセスを紹介しよう。

経路
1.「JR奈良駅」1番線・大和路線区間快速・天王寺行に乗車し、「JR法隆寺駅」で下車
2.「JR法隆寺駅」から奈良交通バス(2番乗り場)・72系統法隆寺参道行へ乗車して、バス停「法隆寺参道」で下車
3.「法隆寺参道」から徒歩約5分で到着
※JR法隆寺駅から徒歩(約15分)で向かうことも可能
所要時間
約20分(JR法隆寺駅から徒歩の場合は約25分)

法隆寺の拝観時間と拝観料金

「法隆寺」の拝観時間と拝観料金は、下記の表にまとめたので参考にしてほしい。
閉館時間が近づくと、入れない施設があるため、時間に余裕を持って観光しよう。

拝観時間
・3月22日〜11月3日 8:00~17:00
・11月4日〜2月21日 8:00~16:30
拝観料金
・一般:1,500円
・小学生:750円

法隆寺のお勧め観光シーズンは?

「法隆寺」を観光するなら桜が咲き誇る春をお勧めしたい。
見ごろの3月下旬~4月上旬には、境内の歴史的な建造物とピンク色に彩った桜が調和して、「法隆寺」にしか生み出せない趣のある空間を作り出す。
「日本初の世界文化法隆寺」の石碑が置かれた、中門手前の桜木は撮影スポットとしても映える。
さらに「夢殿」に咲く「しだれ桜」は、他とはまた違う風情がある雰囲気を楽しめるので、味わってほしい。

趣ある空間を散策しよう
趣ある空間を散策しよう

1300年以上もの長い歴史を体感できる!法隆寺の見どころ6選

「法隆寺」は、約18万7千平方メートルの広大な敷地に、国宝や重要文化財がずらりと並んでいる。
世界遺産の名にふさわしい歴史ある建造物が多いため、どこから見れば良いか迷ってしまうだろう。
魅力が尽きない「法隆寺」の中でも、外せない見どころを厳選して6つ紹介しよう。

1. 珍しい飛鳥様式が見られる「金堂」

「金堂」は、世界に現存する木造建築の中で最古にあたる歴史的な建造物。
入母屋造り(いりもやづくり/伝統的で格式ある造り)の二重構造だが、上層に部屋はなく1階建てになっている。
下層に付けられた裳階(もこし/建物を雨風から守る役割)が外観を豪華に彩り、美しい木組み・彫刻が施された、他ではあまり見られない飛鳥様式が大きな特徴。
「金堂」の見どころは、聖徳太子の冥福を祈り、造られたとされる「釈迦三尊像」だ。
623年に完成した「釈迦如来三尊像」は日本最古の仏像で、「法隆寺」の本尊(信仰の対象)でもある。
特別な機会にしか公開されないので、タイミングが合えば是非見てほしい。

飛鳥時代の文化を感じられる建築様式が見どころ
飛鳥時代の文化を感じられる建築様式が見どころ

2. 日本最古の塔であり法隆寺のシンボル「五重塔」

「法隆寺」の「五重塔」は、世界最古の木造建築であり日本最古の塔でもある。
約32mの高さを誇り、上層に行くほど屋根が小さくなる(五重目の屋根は初層の約半分ほど)のが特徴。
積み上げ構造(層ごとに独立して造る)に、心柱(しんばしら/中心の柱)を吊り下げられる免震構造になっている。
この心柱の下にある心礎(しんそ/心柱を支える石)に、安置された「舎利壺(しゃりつぼ)」が見どころだ。
一説によると、聖徳太子がインドから取り寄せた釈迦の舎利(遺骨)が納められているとされている。

日本最古の塔である五重塔で歴史を感じてみよう
日本最古の塔である五重塔で歴史を感じてみよう

3. 聖徳太子の等身像が見られる?「夢殿」

「夢殿(ゆめどの)」は、聖徳太子の供養と信仰のために建てられた東伽藍の代表的な建造物。
八角形の外観が特徴的で、屋根の頂上には球状の宝珠が輝いている。
秘仏として厳重に安置されてきた「救世観音像」に注目してほしい。
聖徳太子の等身像とも言われており、漆箔が施された金色の姿に圧倒されるだろう。
「夢殿」は、聖徳太子の宮跡だったこの地の壊滅を嘆いた高僧・行信(ぎょうしん)が発願し、748年の聖霊会(しょうりょうえ/聖徳太子の法要)を起源に持つ。
1230年の大規模な改修工事を経てもなお、当時の面影を残している。

八角形の特徴的な構造にも注目してほしい
八角形の特徴的な構造にも注目してほしい

4. 外観だけでなく薬師三尊像にも注目するべき「大講堂」

僧侶が学問(仏教)を研鑽する場所として建てられたのが「大講堂」。
「法隆寺」の中で面積がもっとも大きく、横に長く広がる造りになっている。
屋根は繁垂木(しげたるき/間隔を詰めた配置)で、上部には結界を示す御簾(みす/暖簾)がかけられた外観が特徴。
神秘的な微笑みが何とも魅力的な「薬師如来坐」、左右にある「日光菩薩坐」・「月光菩薩坐」が配された「薬師三尊像」が見どころ。
「大講堂」は925年に焼失したが、990年に元の規模とほぼ同じ大きさで再建されたため、「薬師三尊像」は再建時に造られたものになる。
「大講堂」から見える伽藍配置は、創建当初の「法隆寺」を伝える撮影スポットとしてもお勧め。

法隆寺の中でも横に大きな建物であるため迫力を感じられる
法隆寺の中でも横に大きな建物であるため迫力を感じられる

5. 飛鳥時代の壮麗な建築様式が見どころ「中門」

「中門(ちゅうもん)」は、西伽藍の入口となる二重門(2階建て)で深く覆いかぶさる軒が特徴。
門の中央に柱が建つ5本構造で、正面には四間二戸という2つの入口がある独特な形状をしている。
この柱は、下部から上部にかけて徐々に細くなっていく「エンタシスの柱」と呼ばれ、飛鳥時代の壮麗な建築様式を今に伝えている。
「中門」で見逃せないのは、左右に安置された日本最古の仁王像「金剛力士像」だ。
風雨の影響で度々修復されてきたため、傷みが目立つが、約1.300年以上この場所に立ち続ける姿は言葉にできない迫力がある。
現在の「中門」は出入口としては使用されていないので覚えておこう。

門はくぐり抜けられないが見学は可能だ
門はくぐり抜けられないが見学は可能だ

6. 貴重な文化財が多数眠る「大宝蔵院」

「大宝蔵院(だいほうぞういん)」は、「法隆寺」に伝わる数々の寺宝を万全の形で安置・管理するために建てられた。
1998年に完成した新しい建物で、空調や保管設備が整えられ、他の建造物とは異なる造りになっている。
数々の貴重な文化財が展示されているが、国宝「百済観音像」・「玉虫厨子(たまむしのずし)」は必見だ。
その他にも見どころ満載の名宝が多く、「法隆寺」の歴史や文化を目で見て体感できるのが魅力と言えるだろう。

建物自体は新しいが大宝蔵院に眠る文化財は歴史的価値が高いものばかり
建物自体は新しいが大宝蔵院に眠る文化財は歴史的価値が高いものばかり

知っておくと観光がさらに楽しくなる!法隆寺の七不思議

長く深い歴史を持つ「法隆寺」には、数多くの逸話や伝説が残っており、未だ解明されていない謎もある。
その中でも特に有名な言い伝えが、七不思議として伝承されてきた。
七不思議を知ってから「法隆寺」を訪れれば、さらに観光が楽しくなるはずだ。

蜘蛛は巣を張らず鳥は糞も落とさない?

「法隆寺」の中には、蜘蛛が巣を張らないという不思議な言い伝えがされてきた。
さらには、鳥もフンをしないと拡大されて伝わるようになった。
建物に使われている木材が蜘蛛を避ける効果があることや、僧侶たちの「法隆寺」に対する畏敬の表れなど、定かではない様々な説がある。
実際には蜘蛛の巣が張られており、鳥のフンも確認されているため、この言い伝えは事実でないことがわかっている。
「法隆寺」が持つ神秘的な雰囲気があるからこそ、このような逸話も生まれたのだろう。

神秘的な雰囲気を法隆寺で満喫しよう
神秘的な雰囲気を法隆寺で満喫しよう

水難を防ぐと伝わる鯛石

「南大門」の前には、他とは異なる姿形をした魚のように見える「鯛石(たいいし)」と名付けられた石が置かれている。
かつて「法隆寺」の近くに流れる大和川が氾濫したときに、不思議と鯛石を超えて浸水しなかったと言い伝えられてきた。
そのため、この鯛石には踏むと水難を防ぐという伝説があるのだ。
「法隆寺」を訪れる際は南大門を通り、境内に入ることが多いので、「鯛石」を見逃さないようにしよう。

鯛のような形をした石も見逃さないように
鯛のような形をした石も見逃さないように

五重塔の上にかけられた鎌の謎

「五重塔」の屋根のてっぺんには、九輪(くりん)と呼ばれる飾りに4つの鎌が無造作にかけられている。
優れた建造物が多い「法隆寺」の中で、この鎌は妙な存在感を放つ。
鎌がかけられている理由は、明らかになっていないため、2つの有力な説を紹介しよう。
1つ目は、焼失対策として落雷を防ぐために設置された説。
2つ目は、聖徳太子の除霊を封じ込めるための信仰的な説。
真相は謎に包まれているが、鎌がかけられた九輪は「法隆寺」だけに見られ、これまでに「五重塔」は落雷・火災の被害を受けていないから不思議だ。
「五重塔」を観光するときは、「なぜ鎌がかけられているのか」と想像を膨らませると楽しめるだろう。

五重塔のてっぺんに建てられた棒と輪の中に鎌があるので良く観察してみよう
五重塔のてっぺんに建てられた棒と輪の中に鎌があるので良く観察してみよう

誰も中を見たことがない不思議な蔵の存在

「法隆寺」の敷地内には、3つの伏蔵(ふくぞう/財物を保管する蔵)がある。
簡易的な柵に囲まれた西伽藍の中庭の伏蔵は地中に埋まっており、様々な財物が保管されていると伝えられてきた。
聖徳太子が指示したと考えられる「仏法が滅びた時に中に保管したものを使うように」という言葉が残っているからだ。
しかし、蔵の中を見たことある人は誰もいないと言われており、何が保管されているかは不明のまま。
聖徳太子の霊力によって守られ、掘り起こそうとすると災いが起こるという言い伝えもある。「法隆寺」の歴史や信仰に関わる不思議な存在だ。

伏蔵の中身に思いを馳せながら境内を散策してみよう
伏蔵の中身に思いを馳せながら境内を散策してみよう

法隆寺の蛙には片目が無い?

「法隆寺」の西院と東院の間にある因可池(よるかのいけ)に住む蛙には、片目が無いと言い伝えられている。
学問に勤しんでいた聖徳太子は、因可池で鳴く蛙がうるさくて、集中できず悩まされていた。
聖徳太子が黙らせようと池に向かって投げた筆が蛙の片目にあたり、因可池にいる蛙は片目が無くなったという伝説だ。
あくまで伝説であり、当然ながら現在の因可池にいる蛙も両目がある姿が確認されている。
聖徳太子の勤勉さ・偉大さを示すエピソードと言えるだろう。

もし境内でカエルを見かけたら両目があるかを確認してみよう
もし境内でカエルを見かけたら両目があるかを確認してみよう

汗をかく?夢殿の礼盤

僧侶がお経を唱えるときに座る台を礼盤(らいばん)と呼ぶが、夢殿にある高さ20m程度の礼盤の裏側が汗をかくという不思議な言い伝え。
堂内の湿気で結露が発生し、水滴で礼盤が濡れることを「汗をかく」と表現したのが真相だ。
礼盤の下にある井戸・穴などの構造から、湿気が礼盤に溜まりやすいとも言われている。
現在は礼盤に日光を当て、湿り方で1年の豊凶を占う「夢殿のお水取り」という行事が開かれている。

夢殿にある汗をかく礼盤を一目見ておこう
夢殿にある汗をかく礼盤を一目見ておこう

雨だれで穴が開かない法隆寺の石

「法隆寺」では雨だれの跡が残らないように、基礎部分に大きな石を積み上げて造営されている。
屋根に関しても雨水の流れを抑える構造になっている。
これらの工夫は、外観の美しさを保ち、天災が起きたときに崩壊を防ぐ役割を持つ。
転じて、「法隆寺の石は雨だれで穴が開かない」という言い伝えは、「法隆寺」の地盤や水はけの良さを強調し、崩壊の恐れがないことを表現したと考えられている。

雨上がりの法隆寺に行く機会があれば、境内をよく観察してみよう
雨上がりの法隆寺に行く機会があれば、境内をよく観察してみよう

法隆寺周辺の観光スポット3選

「法隆寺」以外にも、奈良には歴史的な建造物や由緒ある神社仏閣が点在している。
奈良時代(710年~794年)から室町時代(1336年~1573年)の日本文化に触れられるほか、そこでしか見られない貴重な国宝・重要文化財も多い。
これから紹介する3つの観光スポットは、JR奈良駅とも近いので、「法隆寺」と合わせて巡ってほしい。
時代背景や景観を比較しながら観光すれば、より楽しめるだろう。

1. 奈良公園

貴重な歴史的文化遺産である、春日大社興福寺東大寺奈良国立博物館、正倉院等々と、これらをとりまく雄大で豊かな緑の自然美を楽しめる公園。
街の中心部に位置しており、各観光スポットへのアクセスの良さも魅力。
「春日山原始林」(特別天然記念物)をはじめとし、「奈良のシカ」「春日神社境内ナギ樹林」「知足院ナラノヤエザクラ」「ルーミスシジミ棲息地」など多くのものが天然記念物に指定されている。

日本を代表する公園
日本を代表する公園

2. 興福寺

藤原鎌足の私邸、山階寺として山背国・山階陶原(やましろのくに・やましなすえはら)に建てられたのがはじまりで、710年、平城京遷都にともない藤原不比等の計画により現在の場所に移され、「興福寺」と改名。
境内には鎌倉時代に再建された北円堂をはじめ、室町時代に再建された五重塔や東金堂など、国宝建築物や江戸時代に再建された南円堂などの重要文化財が立ち並ぶ。

世界遺産に登録される古刹で、奈良時代の四大寺のひとつとして栄えた寺院
世界遺産に登録される古刹で、奈良時代の四大寺のひとつとして栄えた寺院

3. 元興寺

8資産群から成る「古都奈良の文化財」のひとつとして、旧僧坊である「極楽堂(極楽坊本堂)」と「禅室(極楽坊禅室)」が世界文化遺産に登録されている。
屋根の一部には飛鳥寺から移築した瓦が現存し、往時の雰囲気を伝えている。そのほかにも国宝に指定されている「五重小塔」や国の重要文化財指定の「東門」、室町時代に制作された「智光曼荼羅」、平安時代の「木造阿弥陀如来坐像」、「木造聖徳太子立像」など多くの寺宝を抱える。

1300年もの歴史をもつ風格ある世界遺産
1300年もの歴史をもつ風格ある世界遺産

法隆寺に関するよくある質問

Q

法隆寺はいつ誰が建てたの?

A

607年に推古天皇と聖徳太子によって建てられました。

Q

法隆寺にある有名な仏像は?

A

釈迦三尊像・救世観音像・百済観音像・薬師如来像などが有名です。

まとめ

世界最古の木造建築「法隆寺」の見どころや七不思議の言い伝えを紹介してきたが、いかがだっただろうか。「法隆寺」の悠久の歴史を肌で感じにぜひ一度訪れてほしい。
1,300年の長い歴史が生み出す落ち着いた風情ある空間に佇む、国宝・重要文化財に指定された数々の貴重な建造物に圧倒されるだろう。
奈良の定番観光スポットやお勧めグルメを厳選した、こちらの記事も参考に奈良観光を満喫しよう。