日本の文化と自然が織りなす絶景に出会える!嵐山の人気観光スポット17選

日本の文化と自然が織りなす絶景に出会える!嵐山の人気観光スポット17選

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筆者 : GOOD LUCK TRIP

四季折々の美しい自然と歴史的建造物が織りなす、日本情緒あふれる景観が魅力の「嵐山」。
そんな「嵐山」は、日本でも有数の観光地として人気を集めている。
この記事では「嵐山」の人気観光スポットや交通手段など、観光前に知っておくべき情報を詳しく紹介する。
これから紹介する観光スポットを巡れば、日本ならではの絶景や文化に出会えるはずだ。
ぜひこの記事を参考に「嵐山」を巡ってほしい。

嵐山ってどんなところ?

「嵐山」は京都市の西部に位置する、標高382mの山の名前だ。
山を指して「嵐山」と呼ぶよりも、「嵐山」を含む周囲の山々やその麓の地域を指して、「嵐山」と呼ぶことの方が多い。
「嵐山」と呼ばれる地域は、大堰川(おおいがわ)や嵐山三山と呼ばれる、松尾山・嵐山・烏岳、小倉山・亀山があり、自然に恵まれている。
盆地であるため、寒暖差が激しく、夏は蒸し暑く冬は寒さが厳しい。
そのため、「嵐山」では紅葉が美しく色づき、紅葉の名所も多い。
境内に桜が植えられている神社仏閣も多く、桜の名所の多さでも知られている。
紅葉と桜の季節以外でも、風光明媚な自然景観と歴史的建造物が調和した、美しい景観を見られることが「嵐山」の魅力だ。
伝統的な日本文化に触れられる飲食店や宿泊施設、体験施設も多い。
京都を観光するなら、日本情緒あふれる景観と日本文化を堪能できる、「嵐山」にもぜひ足を伸ばしてほしい。

風光明媚な景観と日本文化を楽しもう
風光明媚な景観と日本文化を楽しもう

嵐山のおすすめの観光シーズンは?

嵐山を観光するなら、桜や紅葉が楽しめる春と秋がお勧めだ。
また、春や秋とは違った静かな銀世界を楽しめる冬も、嵐山ならではの魅力のひとつ。
ここでは、特に美しい表情を見せる春・夏・冬の魅力を紹介する。

桜に彩られる春の嵐山

春の嵐山は、スポットやエリア、時期によってさまざまな表情を見せるのが魅力。
早咲きの桜は3月中旬に開花を迎え、1週間ほどで満開に。その後、枝垂れ桜や山桜などの遅咲き品種が次々と咲き始めるため、長い期間お花見を楽しめる。
数ある花見スポットの中でも人気なのが、桂川沿いにある「中ノ島公園」。
満開の桜と渡月橋、そして嵐山の山並みが調和する光景は、春の嵐山を象徴する美しさだ。
また、世界文化遺産の「天龍寺(てんりゅうじ)」も桜の名所として知られ、庭園を彩る枝垂れ桜は特に見応えがある。

紅葉に包まれる秋の嵐山

嵐山の紅葉は、例年11月中旬に色づき始め、11月下旬から12月上旬にかけて見頃を迎える。
秋になると山々が赤や黄色に染まり、風情あふれる景観を堪能できるのが魅力だ。
紅葉に包まれた嵐山の神社仏閣はもちろん、秋ならではの渓谷美を車窓から眺められる「嵯峨野トロッコ列車」も高い人気を誇る。
日没後には沿線がライトアップされ、幻想的な光景が広がる。

静寂に包まれる冬の嵐山

冬の嵐山は、春や秋の華やかさとは対照的に、凛とした空気と静寂に包まれる。
嵐山や渡月橋、竹林の小径などが雪化粧をまとう光景は、この季節ならではの美しさだ。
もともと雪の多い地域ではないため、雪が積もる日は貴重であり、観光客にも人気が高い。
例年1月下旬から2月下旬にかけて雪が降りやすいが、積雪は数時間で溶けてしまうことが多い。
そのため、雪景色を見たい場合は、早朝に足を運ぶのがおすすめだ。

雪に包まれた竹林の小径に広がる幻想的な風景
雪に包まれた竹林の小径に広がる幻想的な風景

嵐山の季節ごとの着衣例

  • 春(3月 - 5月): 軽めのジャケットおよび薄手のセーター
  • 夏(6月 - 8月): 薄手の着衣、半袖
  • 秋(9月 - 11月):軽めのジャケット、コート
  • 冬(12月 - 2月):コート、ウールスーツ、厚手のセーターやジャケット

嵐山への移動方法は?

京都観光の移動拠点となる「京都駅」を起点に、「嵐山」へのアクセス方法を紹介しよう。

経路
1. 「京都駅」でJR山陰本線快速に乗車し、「嵯峨嵐山駅」で下車。
2. 「嵯峨嵐山駅」から歩いて12分ほど
所要時間
約30分

嵐山観光の主要交通手段

「嵐山」の観光スポット間は、基本的に徒歩で移動できる。
もし徒歩の移動で疲れたら、バスを利用しよう。
観光名所の近くに鉄道駅が無くても、バスの停留所ならある場合が多い。
交通費を節約できる一日乗車券を使うのもお勧めだ。

日本ならではの景観と文化を満喫!嵐山の人気観光スポット17選

「嵐山」を訪れるなら、これから紹介する人気の観光スポットを軸に観光してみよう。
長い歴史の中で大切に受け継がれてきた建造物や景観が多く、日本情緒あふれる風景を楽しめるスポットばかりだ。風光明媚な自然景観も魅力のひとつ。
日本ならではの景色と文化を満喫しよう。

1. 渡月橋

平安時代の9世紀前半に架けられたという橋で、何度も流出しているが、そのたびに架け直されてきた。
鎌倉時代の亀山上皇が橋の上を月が渡るように移動していったことからこの名がつけられたといわれている。
歌川広重や葛飾北斎をはじめ、数々の浮世絵にも取り上げられ、嵐山を代表する風景となった。

葛飾北斎の版画にもなった、嵐山を代表する光景
葛飾北斎の版画にもなった、嵐山を代表する光景

2. 天龍寺

臨済宗天龍寺派の大本山。
室町時代初期の1339(暦応2)年、足利尊氏が後醍醐天皇の菩提を弔うため、夢窓国師を開山に創建した。
後嵯峨天皇の亀山離宮跡地に広がる境内は日本最初の史跡・特別名勝で、1994年には「古都京都の文化財」の一つとして、ユネスコの世界文化遺産に登録された。

かつて「京都五山」の第一位に数えられた由緒をもち、世界遺産にも登録されている禅刹
かつて「京都五山」の第一位に数えられた由緒をもち、世界遺産にも登録されている禅刹

3. 嵯峨野竹林の小径

風光明媚な景色から、平安時代(794〜1185年)から貴族や文人に愛され、別荘や庵が多く築かれた嵯峨野。
その地にある嵯峨野竹林の小径は、野宮神社から天龍寺北門を通り大河内山荘へと約400m続く散歩道だ。
青々とした竹が空へ伸びる美しい姿は、旅行雑誌の表紙、テレビドラマ、CMにもよく登場し、京都を代表する風景として知られている。

青々とした竹林が頭上を覆い隠すように生い茂る小径で、京都を代表する観光スポット
青々とした竹林が頭上を覆い隠すように生い茂る小径で、京都を代表する観光スポット

4. 小倉山 二尊院

承和年間(834〜848年)に開創し、嵯峨天皇、土御門天皇、後土御門天皇、後嵯峨天皇、亀山天皇の分骨を納めると伝わる三帝陵や、法然上人ゆかりの寺としても知られる。
本尊の遣迎二尊像は重要文化財に指定されており、鎌倉時代中頃に春日仏師によって作られたと伝わる。

百人一首にも登場する小倉山の麓に佇む、天皇ゆかりの由緒ある寺
百人一首にも登場する小倉山の麓に佇む、天皇ゆかりの由緒ある寺

5. 嵐山モンキーパークいわたやま

嵐山の観光名所、渡月橋から川沿いを上流へ約20m、檪谷宗像神社の境内に入ったところに入園口がある嵐山モンキーパークいわたやま
現在は約120頭のニホンザルが野生の状態で暮らしており、1年を通して四季折々の姿で楽しませてくれる。

約120頭のニホンザルが野生の状態で暮らす山上のモンキーパーク。1年を通して四季折々の姿で楽しませてくれる
約120頭のニホンザルが野生の状態で暮らす山上のモンキーパーク。1年を通して四季折々の姿で楽しませてくれる

6. 京都オルゴール堂 嵯峨店

「京福嵐山電鉄」嵐山駅から徒歩1分のところに京都オルゴール堂 嵯峨店がある。
入り口で可愛い舞妓さんのオブジェがお出迎えしてくれていて、SNS映え必至の写真スポット。
店内には、手のひらサイズのかわいいものからインテリアになるような大きなものまで、多彩なオルゴールが並ぶ。

日本文化と響きあうオルゴールの音色
日本文化と響きあうオルゴールの音色

7. キモノフォレスト

「嵐山駅はんなり・ほっこりスクエア」の一角にある広場。
京友禅の図柄を使った色鮮やかなポールが600本立ち並ぶ。
ポールは広場だけでなく駅のホームや線路脇などにも設置されていて、嵐山駅全体がアート作品のよう。
施設内には飲食店や土産物店、足湯(300円)もあり、観光客の憩いの場となっている。

京友禅を竹林に見立てた、フォトジェニックなアート空間
京友禅を竹林に見立てた、フォトジェニックなアート空間

8. 野宮神社

嵐山を代表する観光スポット「竹林の小径」の道中に佇む「野宮神社」。
竹林に囲まれた「黒木鳥居」は、青々とした竹との対比が美しく、独特の趣を放つ。
鳥居をくぐった先、本殿の右奥に広がる美しい苔庭「野宮のじゅうたん苔」も見どころのひとつだ。
また、縁結びのご利益がある神社としても知られており、良縁の神「野宮大黒天」を祀る境内社の隣には「神石」がある。
この石を撫でながら願い事をすると、1年以内に叶うといわれている。

竹林の小径に佇む野宮神社
竹林の小径に佇む野宮神社

9. 常寂光寺

小倉山の中腹に佇む、1596年創建の「常寂光寺」。
創建当時の面影を残す茅葺屋根の「仁王門」や、国の重要文化財「多宝塔」、京都市街を一望できる展望台など、見どころが点在している。
豊かな自然に包まれ、静寂の中で四季折々の景観を堪能できるのも魅力だ。
境内には約200本のカエデやイチョウが植えられ、秋には境内全体が鮮やかな紅葉に包まれる。
特に本堂へと続く石段は真っ赤なモミジに覆われ、まるで紅葉のトンネルを歩いているかのような幻想的な体験を楽しめる。

紅葉の名所としても知られる常寂光寺
紅葉の名所としても知られる常寂光寺

10. 宝厳院

室町時代(1336〜1573年)に創建された、天龍寺の塔頭寺院(大寺院の境内にある独立した寺院)のひとつ。
春(3月中旬〜6月末)と秋(10月上旬〜12月上旬)の年2回のみ一般公開されている。
境内には、嵐山の自然と本堂・書院・茶席が調和した美しい景観が広がる。
なかでも「獅子吼(ししく)の庭」は見逃せない。嵐山を借景とした回遊式庭園では、春の新緑や秋の紅葉が庭園を彩り、四季折々の美を感じながら散策できる。

春・秋の年2回のみ公開される天龍寺の塔頭寺院
春・秋の年2回のみ公開される天龍寺の塔頭寺院

11. 嵐山公園

渡月橋周辺から亀山地区一帯に広がる「嵐山公園」。桂川を挟み、亀山・中之島・臨川寺の3地区で構成されている。
丘陵地の亀山地区には多彩な木々や花々が生い茂り、四季折々の自然が楽しめる。
桂川の中洲に位置する中之島には桜が多く、春には多くの花見客で賑わう。
一方、渡月橋の下流に広がる臨川寺地区では、松や桜が織りなす風情ある景観を眺められる。
園内には展望台や名所、史跡も点在し、ゆったりと散策しながら嵐山の自然と歴史の魅力を感じられるスポットだ。

嵐山の豊かな自然と歴史を感じられる公園
嵐山の豊かな自然と歴史を感じられる公園

12. 大河内山荘庭園

「竹林の小径」を抜けた先に位置する、約2万㎡の庭園「大河内山荘庭園」。
背景には嵐山の雄大な山々が連なり、大自然と庭園が織りなす景観はまさに圧巻だ。
庭園の奥にある「大乗閣」からは、嵐山や霊峰・比叡山を一望でき、秋には鮮やかな紅葉が一面に広がる。
入園料には抹茶と和菓子が含まれており、趣ある茶室「滴水庵」で庭園を眺めながら穏やかなひとときを過ごせる。

喧騒を離れ、静寂の中で嵐山の自然を感じられる庭園
喧騒を離れ、静寂の中で嵐山の自然を感じられる庭園
住所
〒616-8394 京都府京都市右京区嵯峨小倉山田淵山町8
営業時間
9:00 〜 17:00
定休日
無休
料金
一般:1,000円
小〜中学生:500円
※お抹茶・落雁付き

13. 祇王寺

嵐山・奥嵯峨に位置する、鎌倉時代(1185年〜1333年)創建の「祇王寺」。
有名な軍記物語『平家物語』にも登場し、悲恋の尼寺として知られている。
境内に一歩足を踏み入れると、鮮やかな緑の苔に包まれた庭園が広がる。
まるで緑の絨毯が敷かれたような光景で、雨上がりには一層神秘的な輝きを放つ。
草庵(簡素な材料で作られた小さな家)の丸窓が映す美しい色彩も必見だ。
秋には紅葉が苔庭を彩り、赤と緑が織りなす美しいコントラストが訪れる人の心を魅了する。

鮮やかな緑の苔に包まれた美しい寺院
鮮やかな緑の苔に包まれた美しい寺院

14. 福田美術館

「福田美術館」は、京都・嵐山の渡月橋近くに佇む私設美術館。
京都の伝統的な木造建築「京町家」のエッセンスを取り入れた、モダンで洗練された建築デザインも見どころのひとつだ。
館内には、江戸時代(1603年〜1868年)から近代にかけての日本画を中心に、約2,000点ものコレクションを所蔵。
著名な日本画家の作品が多数展示されており、訪れるだけで日本美術の奥深さを堪能できる。
また、ベーカリーカフェ「パンとエスプレッソと」の姉妹店も併設されており、渡月橋を望む景色を眺めながらくつろげるのも魅力だ。

江戸時代から近代の日本画を中心としたコレクションを楽しめる私設美術館
江戸時代から近代の日本画を中心としたコレクションを楽しめる私設美術館

15. 嵯峨嵐山文華館

百人一首と日本画をテーマに、日本の伝統文化の魅力を伝える美術館。
常設展示では、百人一首がこの地で編纂された歴史や歌の背景をわかりやすく紹介している。
百人一首ゆかりの小倉山や嵐山を借景とした庭園に囲まれ、館内からは四季折々の美しい景色を眺められる。
庭園に面したテラスにはカフェが併設されており、嵐山の自然を感じながらゆったりとした時間を過ごせる。
また、百人一首にまつわるオリジナルグッズを販売するミュージアムショップも人気だ。

百人一首の歴史と庭園の景色が楽しめる嵯峨嵐山文華館
百人一首の歴史と庭園の景色が楽しめる嵯峨嵐山文華館

16. 西芳寺

約35,000㎡の広大な敷地の大部分を覆うのは、120種類以上の苔。
緑の絨毯のように広がる庭園は、幻想的で静寂に満ちた美しさを放っている。
庭園は上下二段構成になっており、上段は枯山水式庭園(通常非公開)、下段は池泉回遊式庭園。
特に雨の日には苔が一層鮮やかな緑に輝き、訪れる人を魅了する。
また、苔庭の保全と静かな環境を守るため、参拝にはオンラインでの事前予約が必要だ。

約120種類の苔が覆う美しい庭園が広がる寺院
約120種類の苔が覆う美しい庭園が広がる寺院

17. 鈴虫寺

享保8年(1723)に学僧・鳳潭上人によって創建された古刹。
境内で飼育された鈴虫の成虫約5,000〜1万匹が四季を通じて音色を寺中に響かせることから、別名「鈴虫寺」と呼ばれている。
参拝時はまず客殿でお茶と茶菓子をいただきながら、鈴虫が鳴く部屋で「鈴虫説法」と呼ばれる約30分の法話を聴く。内容はユーモアを交えた語り口で、肩肘を張らずに楽しめる。

一年中鈴虫の音色が響き渡る癒やしの禅寺
一年中鈴虫の音色が響き渡る癒やしの禅寺

四季と伝統を感じられる嵐山ならではの体験も楽しもう

嵐山は日本らしさを五感で味わえる場所だ。
季節によって表情を変える渓谷を走るトロッコ列車、スリルと絶景を同時に楽しめる川下りや、大堰川を巡る屋形船からゆっくりと嵐山の景観を楽しむ時間、着物姿で人力車に揺られる時間など、ここでしかできない体験がそろう。
旅の思い出をより深く印象づけてくれる、嵐山の魅力的な体験を紹介しよう。

四季折々の渓谷美を堪能できる「嵯峨野トロッコ列車」

廃線となった旧山陰本線の一部を復活させて運行する、嵯峨野観光鉄道のトロッコ列車。
ディーゼル機関車に連結されたアールデコ調のクラシカルな客車が、JR嵯峨嵐山駅に隣接するトロッコ嵯峨駅からトロッコ亀岡駅までの片道7.3kmを約25分かけて運行する。
列車は保津川沿いの渓谷を縫うように走り、車窓からは保津川の雄大な自然と渓谷美を楽しめる。
春には線路沿いに咲き誇る桜、夏には青々とした新緑と竹、秋には真紅や黄金色に紅葉する木々、冬には雪化粧した山々と。四季折々に異なる表情を見せるのも魅力だ。
「嵐山」の豊かな自然景観を満喫する列車旅へ出かけてみよう。

保津川沿いの雄大な自然の中を走るトロッコ列車
保津川沿いの雄大な自然の中を走るトロッコ列車

スリルと絶景を同時に楽しめる「保津川川下り」

丹波高地から流れる保津川の亀岡から嵯峨嵐山まで約16kmの渓流を、小型の平底船で約2時間かけて下る。
船は熟練の船頭が3人がかりで舵を切り、岩の合間をくぐり抜けながら激流を下るダイナミックな船旅を楽しめる。
もともとは江戸初期に木材や薪炭など丹波の産物を京に輸送することを目的に拓かれた水路で、コース中には流れが激しく大きな水しぶきが上がるポイントも。
スリルを感じつつ、桜や新緑、紅葉で色づく保津峡の美しさを満喫しよう。

保津峡の激流を下る、スリル満点の船旅
保津峡の激流を下る、スリル満点の船旅

平安時代から続く貴族の遊びを体験できる「嵐山の屋形船」

渡月橋の下を流れる大堰川上流を、屋形船で巡る風流な遊び。
平安時代初期の西暦805年頃から貴族の遊興のひとつとして始まり、次第に一般にも親しまれるようになった。
現在は予約不要で気軽に乗合船が楽しめるとあって、嵐山観光の定番として親しまれている。
乗合船は約20〜40分ごとに出船し、船着き場から上流1kmを所要時間30分かけてゆったりと巡る。水面から仰ぎ見る嵐山の景観も格別。

風光明媚な嵐山を川面から満喫
風光明媚な嵐山を川面から満喫

着物姿で人力車に揺られる旅で日本情緒と景観を満喫

日本の伝統文化や自然の美しさを感じられる「嵐山」をより満喫したいなら、着物をレンタルして人力車で嵐山を巡るのもお勧め。
俥夫(しゃふ)と呼ばれる引き手が人力で車を引き、目的地まで案内してくれる。
人力車に乗れば、歩くときよりも少し高い視点から嵐山の景色を眺められる。
バスやタクシーよりもゆっくり進むため、周囲の風景をじっくり楽しめるのも魅力だ。
多くの俥夫はガイドとしても熟練しており、嵐山の歴史や文化、地元の見どころを解説してくれる。
なかにはガイドブックに載っていない裏道や隠れスポットを案内してくれる俥夫もいる。
中国語や英語に対応できる俥夫を指名すれば、海外からの旅行者でも安心して利用できる。
「渡月橋北詰」には人力車が待機しており、俥夫に声をかけてコースを相談し、決済すればその場で乗車可能だ。
確実に利用したいなら、事前にネットで予約しておくと安心。
料金は時間やコース、俥夫によって変動するものの、30分で10,000円前後が相場だ。
嵐山駅周辺のお店で着物をレンタルして出かければ、より一層「嵐山」の情緒を楽しめるだろう。

食べ歩きも楽しめる!嵐山の人気飲食店7選

嵐山を訪れたら、美しい景観と合わせて楽しみたいのがグルメだ。
伝統の味を守る老舗から遊び心あふれるカフェ、食べ歩きにピッタリのグルメを販売する専門店まで、嵐山ならではのグルメを堪能できるスポットを厳選して紹介する。

1. イクスカフェ 嵐山本店

日本家屋をリノベーションした荘厳な門構えが目をひく、和スイーツが味わえる人気カフェ。
路地裏にひっそりと佇む隠れ家的なお店ながら、多くの観光客が行列を作っている。
名物の「ほくほくお団子セット」は、団子を七輪で焼いて自分好みに仕上げる体験メニュー。
よもぎと白が3本ずつある串団子をいろんな焼き加減で味わうのも楽しい。

日本ならではの七輪を使って、お団子の手焼きをするなど和スイーツが人気のカフェ
日本ならではの七輪を使って、お団子の手焼きをするなど和スイーツが人気のカフェ

2. 嵐山よしむら

手打ちそばや趣向を凝らしたそば料理、季節を感じさせる旬の一品料理を味わえる。
蕎麦は国産のそばの実にこだわり、熟練の職人たちによりすべて手打ち。
収穫したての殻付きのそばの実を生産者から仕入れ、必要な分だけを脱皮し、石臼で時間をかけて丁寧に挽いている。
天ぷら盛り合わせ、そば、にしんしぐれご飯、そば麹のつけものが付いた「天ざる膳」が特に人気だ。

全国の生産者から仕入れたそばの実を使った風味豊かな手打ちそば
全国の生産者から仕入れたそばの実を使った風味豊かな手打ちそば

3. 中村屋惣菜製作所

「中村屋惣菜製作所」は、嵐山にある老舗精肉店「中村屋総本店」が展開する惣菜専門店。
京都牛を使ったコロッケやメンチカツのほか、お弁当やサンドイッチも販売している。
なかでも人気が高いのは、じゃがいもの甘みと牛肉の旨みが絶妙に調和した「京都コロッケ」。
香ばしい衣の中に、ほくほくのじゃがいもと旨みの詰まった牛肉がぎっしりと詰まっている。

じゃがいもの甘みと牛肉の旨みが詰まった京都コロッケ(※写真はイメージです。)
じゃがいもの甘みと牛肉の旨みが詰まった京都コロッケ(※写真はイメージです。)

4. 中川発明堂

渡月橋から徒歩約5分の場所にある、「美味しさと楽しさを提供する斬新な発明空間」をコンセプトとしたカフェ。
ここでは、他では味わえないユニークなライスバーガーやサンドイッチ、スイーツ、ドリンクを楽しめる。
なかでも、ごはんのバンズにだし巻き玉子を挟み、しば漬けや大葉を組み合わせた「だし巻きライスバーガー」は特に人気が高い。

他では食べられないユニークなライスバーガーが魅力(※写真はイメージです。)
他では食べられないユニークなライスバーガーが魅力(※写真はイメージです。)

5. おかき処 寺子屋本舗 嵐山店

渡月橋の袂にある集合店舗「AKOGAREYA」内にある、煎餅と団子の専門店。
店内には、国産の餅米と熟成した醤油を使ったお煎餅やおかきがずらりと並ぶ。
なかでも、フルーツやクリームをトッピングしたカラフルな「華美だんご」はSNSでも話題の人気商品。
定番のみたらし団子や三色団子のほか、季節限定の団子が登場することもある。
購入した華美だんごを片手に、渡月橋や竹林の小径を散策する観光客も多い。

カラフルな見た目がSNSで話題の華美だんご(※写真はイメージです。)
カラフルな見た目がSNSで話題の華美だんご(※写真はイメージです。)

6. 京都吉兆 嵐山本店

渡月橋から天龍寺へと向かう道の途中に佇む「京都吉兆 嵐山本店」は、国内はもちろん世界的にも知られる料亭。
現在は創業者・湯木貞一の孫にあたる徳岡邦夫氏が三代目総料理長を務める。
正式な茶事の際、もてなしの気持ちを込めて招いた客に出す伝統的な「茶懐石」を基本に現代的な要素を取り入れ、より華やかに仕上げた日本料理のコースを提供。

名勝・嵐山の四季折々の景観に包まれ、技術と贅を尽くした日本料理を愉しむ
名勝・嵐山の四季折々の景観に包まれ、技術と贅を尽くした日本料理を愉しむ

7. 湯豆腐 嵯峨野

曹源池庭園や雲龍図で知られる嵐山の名刹・天龍寺。
その境内からほど近い場所にある「嵯峨野」は、美しい日本庭園を眺めながら巨匠・村野藤吾氏が手掛けた近代数寄屋建築の建物で食事を楽しめる湯豆腐料理の専門店。
店舗は和座敷をメインにした本館に加え、テーブル席やカウンター席が用意された新館の2棟。天気の良い日には庭園に臨む屋外の床机席での食事も可能だ。

傑作和風建築と美しい日本庭園、絶品の湯豆腐料理を楽しめる嵐山の名店
傑作和風建築と美しい日本庭園、絶品の湯豆腐料理を楽しめる嵐山の名店

極上の癒しと景観を堪能できる嵐山の人気宿泊施設5選

せっかく「嵐山」に泊まるなら、四季折々に変化する美しい景色を満喫できる宿を選びたい。
これから紹介する宿泊施設なら、景色を楽しむだけでなく、心から癒やされるひとときを過ごせるだろう。
また、「嵐山」に宿泊すれば、比較的混雑していない早朝や夕方に散策しやすいのも嬉しいポイントだ。

1. MUNI KYOTO

「唯一無二の景色」というコンセプトで極上の癒しと体験を提供するラグジュアリーホテルで、京都・嵐山の麓、渡月橋の目の前に2020年8月に開業。
客室は全21室。すべて50㎡以上のデラックスルームとなっており、各部屋からは四季折々の表情を見せる嵐山の景観を楽しめる。
幅280cmのダブルルームのベッド、京都素材を使用したオリジナルのバスアメニティなど細部にまでこだわっており、そのきめ細やかな配慮が心地よい。

京都・嵐山、渡月橋の目の前に位置する、「唯一無二の景色」をコンセプトにしたラグジュアリーホテル
京都・嵐山、渡月橋の目の前に位置する、「唯一無二の景色」をコンセプトにしたラグジュアリーホテル

2. 星のや京都

京都屈指の景勝地・嵐山の大堰川河畔に佇む、“圧倒的非日常感”を提供するラグジュアリーホテル。
『平安貴族が興じた嵐山にたたずむ「水辺の私邸」』をコンセプトにし、25室あるすべての客室から大堰川と豊かな自然を望むことができる。
まずは渡月橋のたもとにある「星のや京都 舟待合」でチェックインし、専用舟でホテルに向かう。水鳥のさえずりや渓谷美に包まれると、そこは既に非日常の世界。

自然豊かな嵐山に立つ非日常を味わえる高級リゾート
自然豊かな嵐山に立つ非日常を味わえる高級リゾート

3. 嵐山温泉彩四季の宿 花筏

大堰川に架かる渡月橋のたもとにあり、嵐山や嵯峨野観光の拠点として非常に便利な温泉旅館。
四季折々の嵐山や遠くの霊峰・愛宕山を眺めながら入浴できる嵐山唯一の展望露天風呂のほか、総檜造りと石造りの二種類がある内湯や予約制の貸切露天風呂も用意されている。
和のたたずまいで落ち着いた雰囲気の客室は、ツインベッドタイプや6名まで宿泊可能な12畳の部屋など多彩なタイプ。

渡月橋のたもとで嵐山の絶景を楽しめる温泉旅館
渡月橋のたもとで嵐山の絶景を楽しめる温泉旅館

4. 京都嵐山温泉 花伝抄(共立リゾート)

京都の人気観光地・嵐山エリアに佇む和の湯宿。全105室ある客室は、「京町屋」「京和風」「京モダン」の3つのタイプがあり、間取りの違いをあわせると10種類がラインアップ。
家具や寝具などの調度品からお茶やお香などの小物にいたるまで、工夫を凝らした京の風情を感じる和の空間で、ゆったりとくつろげる。

和の情緒あふれる湯宿で嵐山ステイ
和の情緒あふれる湯宿で嵐山ステイ

5. 京都嵐山 花のいえ

JR嵯峨嵐山駅から徒歩約7分、桂川沿いに佇む旅館。
江戸時代の豪商・角倉了以(すみのくら りょうい)の別邸跡に建ち、敷地内には庭園や離れ、茶室が今も残されている。
客室は和室19室、洋室1室を備え、落ち着いた和の空間が中心。
中庭に面した部屋からは、四季折々の風情あふれる景色を楽しめる。
天龍寺までは徒歩約7分、竹林の小径へも徒歩約20分と、観光にも便利な立地だ。

畳の上で寛げる和の趣あふれる旅館(※写真はイメージです。)
畳の上で寛げる和の趣あふれる旅館(※写真はイメージです。)

嵐山観光に関するよくある質問

Q

嵐山の主な見どころは?

A

歴史を感じられる建造物の数々と、風光明媚な自然景観です。

Q

嵯峨野トロッコ列車の魅力は?

A

クラシカルな雰囲気と車窓から見える渓谷などの雄大な自然です。

Q

混雑を回避できる時間帯はいつですか?

A

嵐山で混雑を避けるなら、早朝や夕方がおすすめです。

まとめ

この記事では「嵐山」で人気の観光スポットやグルメ、お勧めの宿泊施設などを紹介してきた。
深く長い歴史を物語る建造物の数々や、四季折々で異なる彩りを見せる美しい自然景観が「嵐山」の魅力と言える。
紹介してきた「嵐山」の観光スポットを巡ることで、日本文化と歴史に触れながら、和の雰囲気漂う自然景観を楽しめるはずだ。
以下の記事では、京都の定番観光スポットを紹介しているので、併せて参考にしてほしい。