【祇園観光ガイド】日本の美意識と伝統に触れられる京都屈指の繁華街
「祇園(ぎおん)」は昔ながらの風景が残る日本屈指の観光地。
街に一歩足を踏み入れると、古式ゆかしい京都の景観が広がり、タイムスリップしたかのような気分に浸れる。
この記事では歴史や魅力、楽しみ方を通じて、「祇園」の見どころを説明していく。
人気観光スポット、お勧めのショッピングスポット・宿泊施設についても併せてご紹介。
初めて「祇園」に訪れる人や京都観光を予定している人にこそ、ぜひ最後まで読んでほしい。
目次
祇園ってどんなところ?
「祇園」の魅力は、京都を代表する古都らしい景観を肌で感じられる点だ。
首都として紡いだ1,200年以上の歴史が、至るところに反映されている。
また風情あふれる街並みと、料理を味わいながら伝統的な芸・遊びを楽しめる2つの側面を持っているのも特徴。
観光地として高い人気を誇る「祇園」だが、歴史や具体的なエリアを詳しく知らない人も多いだろう。
ここからは「祇園」の歴史と、どのエリアを「祇園」と呼ぶのかを詳細に説明していく。
祇園の歴史
「祇園」という名前は八坂神社に由来する。
八坂神社は創建当時、釈迦(しゃか)が説法をした祇園精舎から「祇園社」と呼ばれ、現在の土地も含む広大な境内を保有していた。
これを背景に界隈を「祇園」と称し、次第に名前が定着していく。
656年に建立した祇園社は、牛頭天王(ごずてんのう)を祀る神社として、疫病退散や厄除けの神として信仰されてきた。
1202年に建仁寺が建立すると「祇園」の大部分が境内に組み込まれるが、明治維新の神仏分離政策で「祇園社」は現在の八坂神社に名を改めた。
重要文化財の社殿をみると、神仏習合時代の名残をとどめているのがわかるだろう。
今に見られる「祇園」の街並みが形成されたのは、江戸時代(1603年〜1868年)以降だと言われている。
鴨川の護岸工事で出来上がった土地に花街が発展し、多くの茶屋が軒を連ね栄え始めた。
さらに明治時代(1868年〜1912年)後期に入ると、メインストリートが拡張され大通りとなった。
どこからどこまでが祇園?
京都市の東山区にある繫華街を「祇園」と呼ぶ。
四条通・鴨川一帯を中心に、東は東大路通、西は大和大路通、北は新橋通、南は建仁寺境に至るエリアを指す。
一角を占める新橋通は、国の”重要伝統的建造物群保存地区”として街並みが保護されており、特に古都・京都の風情を色濃く残している。
祇園へのアクセス
京都観光の移動拠点である「京都駅」を起点とした、「祇園(祇園四条駅)」へのアクセスを紹介しよう。
乗り換え不要かつ最も安く行けるのは市バスになるが、土日祝や観光シーズンはバス停の前に長蛇の列ができる。
なかなか乗れずバスを見送るケースや、道中は渋滞による遅延も予想されるので注意が必要だ。
待つ時間がもったいないと思う人は、電車もしくはタクシー(約1,500円/約10分)で移動してほしい。
市バスでのアクセス
- 経路
-
1.「京都駅」から徒歩でバス停「京都駅前(D2のりば)」まで徒歩で向かう
2.「京都駅前(D2のりば)」から京都市バス・86番or206番に乗車し、「祇園」で降車 - 所要時間
- 約20分
電車でのアクセス
- 経路
- 1.「JR京都駅」からJR奈良線・奈良行に乗車し、「JR東福寺駅」で下車2.「JR東福寺駅」から京阪本線・出町柳行に乗車し、「祇園四条駅」で下車
- 所要時間
- 約20分
祇園の魅力を満喫できる3つの楽しみ方
「祇園」の魅力は、日本の美意識・伝統が溶け込んだ街並み。
有名観光スポットや建造物も数多くあるが、有形・無形の歴史を受け継ぐ街全体に大きな価値がある。
せっかく「祇園」に訪れるのなら、これから紹介する「祇園」でしか体験できない楽しみ方を実践してほしい。
1. 美しい街並みを歩く舞妓を眺める
「祇園」は古都・京都の中でも、伝統と現代的な活気が融合した魅力的な街だ。
特に木造茶屋形式の建造物が印象的で、風情あふれる美しい街並みが一帯に広がる。
どこを見ても写真を切り取ったような優雅な景色を映し、自然と気持ちも穏やかになるだろう。
そんな街を舞妓が歩く姿を見られるのも、「祇園」ならではの特徴のひとつ。
可愛らしい足音や、窓から聞こえてくる打楽器の音色から日本の美を感じられるはずだ。
外国人観光客で賑わう「花見小路」は「祇園」の人気スポット。
特に京都の古き良き街並みが保存されており、様々なお店が軒を連ねる道を散策するだけでも価値がある。
その他、お土産・喫茶店が並ぶ「二寧坂・産寧坂通り」、人通りが少なくゆっくりと観光を楽しめる「宮川町」もお勧め。
2. お座敷遊びを体験する
「お座敷遊び」とは、料亭やお茶屋を舞台に芸妓(げいこ)・舞妓(まいこ)との交流を楽しみながら遊ぶ日本の伝統文化のひとつ。
宴会に華を添えるのが芸妓・舞妓さんの仕事であるため、会話・お酌・写真・舞の披露など遊びの内容は幅広い。
その中でも、舞妓さんと一緒に楽しむゲームは「お座敷遊び」の醍醐味だ。
何が面白いのかわからない人もいるだろうが、体験してみると不思議と気分が高まり癖になってしまう魅力を持つ。
また、「お座敷遊び」は”一見さんお断り(紹介制)”という文化があるため、選ばれた人しか楽しめない遊びというのも特徴。
ただし、近年では旅行プランに組み込んでいる場合や、観光客の受け入れをしているお店も増えたので、安心してほしい。
主なお座敷遊び
「お座敷遊び」は1〜2人で楽しむものから5〜10人で行うものまで、バリエーションは豊富だ。
ここでは「祇園」でよく遊ばれている代表的な遊びを紹介する。
なお、完全にルールを把握できない場合でも舞妓さんがリードしてくれるため、心配はいらない。
- とらとら(虎券)
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ルールはじゃんけんと同じ。
対戦者の2人が屛風の裏などに隠れた状態で、歌や三味線の音に合わせて楽しく踊り、最後にジェスチャーをして勝ち負けを決める。 - 金毘羅船々(こんぴらふねふね)
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金毘羅船々の民謡に合わせて行う手遊び。
対戦者は台の間に向かい合って座り、台の上に袴(酒を入れるとっくり)を置く。
袴を取るかそのままにするかは自由で、袴がある時は手をパーに、ない時はグーにして台をたたくのがルール。
この手を先に間違えた方が負けとなる。 - おまわりさん
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「おまわりさん」の掛け声に合わせて太鼓を2回叩きじゃんけんをする遊び。
負けた方は回り、勝った方は太鼓を叩くというのを続け、3回負けたらお酒を飲む。 - 野球拳
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「野球をするなら〜」という歌と踊りに合わせてじゃんけんする遊び。
負けた方がお酒を1杯飲む。 - 投扇興(とうせんきょう)
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イチョウの形をした的を台の上に置き、数メートル離れたところから、開いた扇を投げる遊び。
的の落ち方、扇の開き具合で得点を競い、勝ち負けを決める。
お座敷遊びができるエリア
料亭やお茶屋が立ち並ぶエリアを「花街(かがい/はなまち)」と呼ぶ。
「花街」には、”上七軒、”祇園甲部”、”祇園東”、”先斗町(ぽんとちょう)”、”宮川町”があり、これらを総称して「五花街」という。
いずれかの街に行けば、芸妓・舞妓さんと出会え「お座敷遊び」ができる。
それぞれに特色があるため、好みに合わせて選ぶと良いだろう。
守るべきお座敷遊びのルール・マナー
「お座敷遊び」をする時は、必ずルール・マナーを守ろう。
”一見さんお断り”という文化があるのは、他者に迷惑をかける人を排除する意味合いも含まれている。
初めて体験する旅行者や訪日観光客は、気分が高揚し過ぎる可能性もあるため、十分に注意が必要だ。
知っておくべき作法を以下に記載するので、参考にしてほしい。
- 紳士的な振る舞いを忘れずに接する(着物・肌には触れない)
- 芸妓・舞妓さんに食事は勧めない(お酒も限度をわきまえる)
- オフィスカジュアルな服装で行く(Tシャツ・デニム・サンダルは避けた方が無難)
- 芸妓・舞妓さんは名前(源氏名)もしくはお姐さんと呼ぶ
- 状況に応じて心付け(チップ)を渡す ※義務ではない
3. 幻想的な夜の祇園を散策する
昼間とはまた違った顔を見せる、夜の「祇園」の散策もお勧め。
灯篭のあかりが石畳に照り返す、幻想的なライトアップが街全体を美しく彩る。
眺めるとタイムスリップしたかのような気持ちになるほど、独特な世界に引き込まれるはずだ。
小路を行き交う人も欠かせないピースとなって、趣のある雰囲気を演出する。
川のせせらぎ、心地良いそよ風など、昼には気付かなかった自然の音も最高のBGMとなる。
特に落ち着いた空気が流れる、「花見小路通り」・「新橋通り」・「白川南通り」は味わい深い店も多く、楽しめるだろう。
また「八坂神社」・「錦天満宮」らの神社仏閣で、参拝や夜の境内を巡るのも一興だ。
祇園観光で必ず守るべきマナー
国内外から高い人気を誇る「祇園」だが、近年マナーの悪い観光客による様々なトラブルが多発している。
花見小路から一本路地に入った「小袖小路」を筆頭に、ゴミ捨て被害やお茶屋さんから舞妓さんが出られないといった、迷惑行為に住民が我慢の限界を迎えた。
苦肉の策として、小袖小路には通り抜け禁止の看板が立てられ、違反者には1万円の罰金が科される。
小袖小路の効果次第によっては、他の私道にも広げていく動きも検討されている。
「祇園」の素晴らしい街並みを守るためには、マナーの遵守が欠かせない。
地元住民・旅行客が気持ち良く過ごせるように、祇園観光で注意すべき内容を説明していく。
私道への立ち入り・通り抜けの禁止
「祇園」は、公道と私道が混在しており、その中には住宅も並んでいる。
上述した小袖小路の一本先の路地など、メイン通りからずれるとすぐに私道に入る。
これまでは住民の厚意で通り抜けが認められていたが、観光客があふれるようになったことで原則禁止に踏み切った。
私道には撮影・通りぬけ禁止の看板が立っているので、必ず守り住民のプライバシーを尊重しよう。
私道・芸妓の写真撮影の禁止
祇園一帯では芸妓を待ち受け(追いかけ)、撮影を行うマナー違反が増えたため、写真撮影の禁止を明文化している。
繰り返しになるが、プライバシーを侵害する私道での撮影も同様である。
もちろん、芸妓・舞妓への声かけ、着物・アクセサリーに無断で触れる行為も絶対に止めてほしい。
すれ違ったとしても、一期一会の思い出として心に刻むのが粋だ。
写真を撮りたい場合は「お座敷遊び」を楽しもう。
飲食・喫煙・ゴミ捨ての禁止
「祇園」に限った内容ではないが、残念ながら守っていない人が一定数いる。
その他にも、柵にもたれる行為や横広がりでの歩行なども禁止されている。
子供にも日本語を理解できない外国人にもわかるように、イラストで描かれた標識が地区の入り口などにあるので、観光前に一度確認してほしい。
独特で魅力的な祇園文化を維持するためにも、一人ひとりがしっかりとした意識を心掛けよう。
祇園の訪れるべき観光スポット7選
「祇園」で訪れるべき観光スポットを7つに絞ってご紹介。
いずれも京都らしい風情・伝統を放つ魅力的な名所で、周辺も一帯となり街並みを形成している。
美しい景観や、重要文化財・世界文化遺産に登録された歴史のある建造物は必見だ。
祇園(京都)に訪れたことを強く感じ、来て良かったと思えるはずなので、ぜひ足を運んでほしい。
1. 八坂神社
御祭神は、素戔鳴命(スサノヲノミコト)、櫛稲田姫命(クシイナダヒメノミコト)、八柱御子神(ヤハシラノミコガミ)で、全国に点在する八坂神社や素戔鳴尊が御祭神の関連神社、約2,300社の総本社。
京都市内有数の目抜き通り、四条通の東端に立つ西楼門は、東山エリアの風景を象徴する建物で、国の重要文化財に指定されている。遠くからでも目を引く朱塗りの美しい姿で、絶好の撮影スポットとして人気だ。
2. 八坂庚申堂
清水寺や八坂神社がある京都随一の観光スポット・東山に建つ寺院。
境内で一際目を引くのが、近年ではSNSでも話題となっているカラフルな布で作られた“くくり猿”。手足を縛られて動けなくなった猿の姿のお守りで、猿のように常に動き回る心を落ち着かせて心をコントロールすることを表している。くくり猿に願いを込めて欲を一つ我慢すると、願いを叶えてくれるそう。ひとつずつ手作りされたくくり猿に、願いと日付、氏名を書いて結んで帰ろう。
3. 高台寺
京都東山の山麓、八坂の塔で有名な法観寺の北東にある臨済宗建仁寺派の禅宗寺院。
徳川家康の命令のもと、この地にあった寺の移動や跡地の整備造営し出来上がった寺観は荘厳を極めたという。
その後、幾度もの火災で多くの堂宇を焼失してしまったが、開山堂や霊屋、表門、観月台、茶室の傘亭・時雨亭は現在も残り、安土桃山時代の華麗な面影を留めている。
いずれも創建当時のもので、国の重要文化財に指定されている貴重な遺産だ。
4. 花見小路通
花見小路通は、三条から建仁寺まで、祇園を南北に貫くメインストリート。
「小路」といいながらも広めの道沿いに店舗が並ぶ華やかな町並みで、多くの観光客でにぎわう。特に茶屋街として昔ながらの風情をよく残しているのは、四条通から南の地区。
四条通と花見小路通の角にある「一力亭」は、歌舞伎「仮名手本忠臣蔵」にも登場する、数々の要人が利用した格式高い茶屋。
ここから建仁寺まで茶屋や料亭、カフェやレストランが並び、その先には「都をどり」が行われる祇園甲部歌舞練場がある。
5. 建仁寺
京都最古の禅寺で、臨済宗建仁寺派の大本山。
建仁2(1202)年、鎌倉幕府二代将軍の源頼家が寺域を寄進し、栄西禅師を開山として創建された。
広大な境内の中心は、勅使門を正面に三門、法堂、方丈が一直線に並ぶ伽藍配置で、方丈の東側に本坊が隣接。
玄関口にあたる勅使門は銅板葺切妻造の四脚門で、鎌倉時代後期の様式を今に伝える遺構として国の重要文化財に指定されている。
6. 京都四條南座
江戸時代初期に建設された、日本最古の劇場と言われている。
元和年間(1615年〜1623年)に徳川幕府の公認を得た7つの劇場のひとつであり、歌舞伎発祥の地としても有名だ。
400年以上の歴史を現在もなお紡ぐ唯一の劇場で、今日も発祥の地・京都で歌舞伎を上演し続けている。
そんな”南座”は、訪れる人々を魅了する桃山風の破風(はふ)造りの外観に、ロビー・エントランスは郷愁が漂う豪華な建築が特徴。
客席は1,088席を有し、伝統的な歌舞伎からミュージカル、コンサートまで、幅広いジャンルの公演が行われる。
特に毎年12月の「吉例顔見世興行(きちれいかおみせこうぎょう)」は、京都人にとって年中行事になっており、多くの歌舞伎俳優も舞台に立つ。
また、近年ではバーチャル・シンガー初音ミク(ボーカロイド)とのコラボレーション公演など、伝統芸能の新たな魅力を発信している。
7. 清水寺
778年に開かれ、1994年にはユネスコ世界文化遺産に登録された。
音羽山の中腹に広がる13万㎡の境内には、国宝と重要文化財を含め30以上の伽藍や碑がある。
春は桜、夏は緑、秋は紅葉、冬は雪と季節ごとに違った景色に映える清水寺も見もの。
本堂の東側に、寺の名前の由来となった「音羽の瀧」が流れている。3筋の清水を柄杓に汲み、「六根清浄」「所願成就」を願っていただこう。
絶品日本料理を堪能できる!祇園の人気飲食店3選
「祇園」から徒歩圏内に店を構える人気の飲食店を3つ紹介する。
いずれも食材への強いこだわりをみせており、新鮮かつ旨みが凝縮された料理を堪能できる。
お勧めのメニューも合わせて記載するので、「祇園」に来たらいずれかの名店に足を運んでほしい。
それぞれ異なる魅力・個性を持っているため、好み・気分によって選んでも良いだろう。
1. 祇園えもん
“祇園 えもん”は、祇園四条駅から徒歩15分(東西線東山駅から徒歩5分)の場所に位置する寿司・海鮮料理店。
食材・ネタは産地にこだわって仕入れており、新鮮な状態のまま職人が握る海の幸を楽しめる。
常時約30種の取り揃えがあるほか、日本酒、焼酎を中心に肴(さかな)を引き立てるお酒の豊富さも魅力のひとつ。
定番品から、希少銘柄・期間限定品まで約50種類がメニューに並んでいるので、お酒好きにもお勧め。
また、予算に合わせた幅広い価格設定、利用シーン別に3つの座席(カウンター・テーブル・個室)の用意もうれしいポイント。
人気メニューは、うに・大トロなどが入った「おまかせコース(完全予約制)」だ。
全8品でお寿司の他に、炭火焼や天ぷらが入った店自慢の満足コース。
予約時に要望を伝えれば対応してくれるので、好み・苦手がある方も安心してほしい。
2. 京・祇園彦八
祇園四条駅から徒歩10分ほど、八坂神社のすぐ近くに店を構えるのが、日本料理屋の“京 祇園彦八”。
店主自ら中央卸売市場に出向き、天然物をメインに国産品の仕入れに強いこだわりを持つ。
名物のお寿司に加え、お造り・天ぷらなど、四季折々に入れ替わる旬の食材を楽しめる。
和食一筋で腕を磨いてきた大将・阿部氏が、作り上げるアットホームな雰囲気も同店の特徴だ。
訪日観光客の入りやすさ、居心地の良さにも定評がある。
お勧めは季節ごとの食材を厳選した限定のコースメニュー。
夏はハモ、冬はカニ・ふぐを中心に構成しており、バラエティ豊かな料理の数々に満足するだろう。
全体的にリーズナブルな価格設定で、気軽に堪能できるのも魅力。
3. 十二段家 本店
しゃぶしゃぶ発祥地と言われる“十二段家 本店”は、本格的なしゃぶしゃぶ・すき焼きを味わえる名店。
祇園四条駅から徒歩約5分、花見小路の少し脇に佇む古式ゆかしい日本家屋で営業をしている。
築150年ほどのシックな造りの店内には、名匠の芸術品が随所に飾られ、趣を感じられる空間にお客様を誘う。
初代の主人がデザインした「火鍋子(ほうこうず)」と呼ばれる、印象的な鍋を使ったスタイルを創業以来続けているのも特徴だ。
厳選された京都牛特選黒毛和牛のサーロインを、伝統的な銅鍋でいただくしゃぶしゃぶは絶品のひと言に尽きる。
最後の一口まで味わい深いと評判のお肉を、芳醇な旨味を引き出す自家製の胡麻ダレにつけてじっくりと堪能するのがお勧め。
メニューはしゃぶしゃぶ(梅・松・特選)と、すきやきの2種類4コースのみ。
予算や気分に合わせて好みを選び、至福のひと時を楽しんでほしい。
日本文化を感じられるお土産を見つけよう!祇園のショッピングスポット3選
「祇園」でお勧めのショッピングスポットを厳選して3つ紹介する。
京都・「祇園」ならではのアイテムと出会えるのが魅力で、お土産にもピッタリな商品が揃う。
伝統を踏襲しながらも実用性が高いため、お気に入りを発見できるはずだ。
散策と合わせて買い物も一緒に楽しもう。
1. よーじや 清水産寧坂店
“よーじや”は創業から100年以上歴史を持つ、京都発祥の老舗ケアブランド。
化粧雑貨からフェイシャル・ボディケアまで、日常の生活を彩る多種多様なアイテムを取り扱う。
総数は200を超え、お手入れ・おめかし・身だしなみに使えるオリジナルな商品に対する評価も高い。
その中でも代表商品の「あぶらとり紙」は京都土産の定番として、長年多くの人から親しまれている。
“よーじや”のあぶらとり紙は、吸収力抜群で余分な皮脂のみ除去でき、1枚で清潔感のある肌へ導くのが特徴。
高密度繊維の特殊和紙を使用しているため、肌触りが良く、無香料・無着色な点もポイントだ。
市バス・清水道から徒歩約10分にある”清水産寧坂店”のほか、祇園四条駅近くの”祇園本店”、カフェ併設の嵯峨野嵐山店など、府内に9店舗ある。
2. 舞扇堂 祇園店
“舞扇堂(まいせんどう) 祇園店”は、祇園四条駅から徒歩2分の場所にある扇子専門店。
店内には1,200年の歴史を持つ京扇子の伝統手法を用いて作られた、おしゃれな扇子が並ぶ。
多彩なラインアップを誇る扇子は、時代の感性・技を生かして一つひとつ丁寧に作られているため、心から満足して使える。
それぞれが四季折々に息づく繊細な美意識・意匠を形にとどめており、祇園風情を味わえるのが魅力だ。
レーザーで名前などを刻印できるので、自分用だけでなくプレゼントにもお勧め。
また、手作業で作るオーダーメイド扇子や絵付け体験といった、伝統文化に触れることもできるので観光スポットの側面も持っている。
カラフルで可愛い「ぴこまるん(飴・金平糖)」や、季節で柄が変わる猫の後ろ姿をした「まいこと(クッキー)」らのお菓子もお土産に人気だ。
3. 京都陶磁器会館
“京都陶磁器会館”は、京焼・清水焼の伝統および魅力を今に伝える展示施設。
平安時代(794年~1185年)から続く京都文化の中心地、五条坂の入り口(祇園四条駅から徒歩約15分)に位置する。
入館料が無料なのもうれしいポイント。
館内には様々な時代の流行を反映した陶磁器が展示されており、京の焼き物を間近で感じられるのが魅力だ。
1階の常設展示コーナーでは、名工の作品・新進気鋭の手陶芸家の新作を実際に手に取って鑑賞および購入が可能。
2階の企画展示コーナーでは、定期的に開催される個展や企画展、制作の実演を楽しめる。
伝統に磨かれた技術と現代の感性が、融合した作品に深い感動をするだろう。
“おもてなし”を感じられる祇園観光にお勧めの宿泊施設3選
「祇園」を中心に観光する際に、宿泊してほしいお勧めのホテルを3つ紹介しよう。
いずれもアクセスが良好な点はもちろん、日本・京都らしさを感じられるスタッフの”おもてなし”にあふれた施設だ。
ホテル内も多彩な工夫がされており、京都の街並み・風情を演出した造りにも感動するはずだ。
単なる宿泊部屋にとどまらない魅力があるので、ぜひいずれかのホテルの利用を検討してほしい。
1. 京都グランベルホテル
“京都グランベルホテル”は、祇園四条駅から徒歩2分の場所にあるデザイナーズホテル。
京都観光に抜群の好立地なのもさることながら、京町屋を彷彿させる外観に伝統美と現代デザインが、見事に調和した上質な客室も素晴らしい。
趣向を凝らした全6タイプの部屋が用意されており、粋な空間で快適な滞在がかなうのも特徴のひとつ。
全体的に綺麗で使いやすいと利用者からも好評で、街並みとは違った京都の良さを体験できる。
館内には庭園を眺める大浴場も完備しており、照明などの様々な工夫が旅行の疲れを癒してくれる。
和洋50種類以上のこだわりメニューが並ぶ朝食ブッフェも外せない魅力。
「京のおばんざい(京都の家庭料理・お惣菜全般)」をいただけば、京都旅ならではの朝になるだろう。
チェックアウトは12時と翌日までゆっくりと過ごせるのもうれしいポイントだ。
2. 京都インギオン2号館
“京都インギオン2号館”は、祇園四条駅から徒歩7分ほど、「清水寺」や「錦市場」の近くにある。
スタッフ一人ひとりが丁寧なおもてなしで対応し、まるで我が家でくつろいでいるかのような気持ちにさせてくれるのが魅力だ。
英語・中国語など複数言語対応に、スタッフの24時間の駐在、荷物のお預かりなど、訪日観光客でも安心できるサービスも多い。
客室は京都文化を肌で感じられるように、和の装いで統一しており、屛風・着物をインテリアにする部屋もある。
また外国人向けに、祇園散歩ツアー・日本文化の体験といった京都ならではのイベントも随時開催しているので、利用するのもお勧め。
同ホテルに宿泊すれば、日本伝統のおもてなし・ホスピタリティに触れられるだろう。
3. ホテルウィングインターナショナルプレミアム京都三条
“ホテルウィングインターナショナルプレミアム京都三条”は、三条京阪駅(1番出口)より徒歩3分の場所に位置する。
2021年にオープンと比較的新しく、「土間」+「ギャラリー」をコンセプトに造られた。
館内には陶器や無垢材など、日本文化・自然を感じるアイテムを配置し、心やすらぐスペースを演出する。
客室は和のエッセンスを現代風にアレンジした洗練された空間で、コンパクトながらも広々と快適に使えるのが特徴。
特筆すべきは部屋から眺める京都の街並みで、カーテンを開くと思わず感動する世界が目の前に広がる。
京都で育った旬の食材を使い、バランスの取れた料理でもてなす朝食ブッフェも高い人気を誇る。
季節限定のメニューもあり、四季を感じられるので満足するはずだ。
祇園に関するよくある質問
Q
祇園とは、どのような意味?
八坂神社に祀られている神様の「牛頭天王」が、「祇園精舎」の守り神だったことに由来しています。
Q
芸妓と舞妓の違いは?
芸妓は舞妓の修行を終え、芸事(三味線・踊り等)を披露し生業にしている20歳以上女性です。そんな芸妓を目指して修行中の15歳~20歳までの若い女性を舞妓と呼びます。
Q
祇園でお勧めの食べ歩きグルメは?
SNS映え間違いなしの「イチコロ(いちご飴)」や、絶大な人気を誇る芋ピッピの「1mm絹糸の紫芋とアイス」がお勧めです。
まとめ
日本を代表する繫華街の「祇園」の魅力・楽しみ方を、訪れてほしい人気観光スポットと合わせて説明してきた。
ここで紹介したのはほんの一部で、魅力的なスポットや満喫の仕方は他にも盛りだくさん。
様々な角度から京都の伝統、そして祇園の街を堪能してほしい。
ただし、私有地への立ち入りや禁止区域での写真撮影など、マナーをしっかり守ることを忘れずに。
京都定番の観光名所、お勧めグルメなど、京都旅行に参考になる情報を網羅的にまとめた、こちらの記事もチェックしよう。