
【調布観光ガイド】深大寺・鬼太郎の街歩き・映画文化と名物そば
東京都のほぼ真ん中に位置する「調布」は、豊かな自然と歴史ある街並みが共存した魅力的な地域。映画・マンガ文化が根づくほか、市内には多彩な見どころが点在し、名物グルメも楽しめる。
この記事では、調布の概要、おすすめ観光スポット、モデルコースを中心に紹介していく。初めて訪れる人にもわかりやすく、満喫できるようにまとめたので最後まで読んでほしい。
調布ってどんなところ?
東京都のほぼ中央、多摩地区の南東部に位置する調布市。都心から訪れやすい立地ながら、古刹や武蔵野の面影を残す木々の緑が息づき、個性あふれる街並みが広がっている。
調布観光は、大きく以下の3つのエリア(便宜上の区分)に分けて考えると、それぞれの特徴をつかみやすい。多彩な見どころを持ち、好み・気分に合わせて楽しめるのが魅力だ。

- 深大寺周辺
- 歴史ある寺院や緑豊かな自然、名物の深大寺そばが魅力。落ち着いた雰囲気とともに散策・食事を楽しみたい人におすすめ。
- 調布駅周辺
- 商業施設・飲食店が集まる街の中心。「映画のまち」として知られ、映画文化に触れられるほか、「ゲゲゲの鬼太郎」にちなんだスポット巡りも楽しめる。
- 仙川周辺
- 洗練された街並みと文化的な雰囲気が魅力。カフェやショップ、劇場などを巡りながら、街歩きを満喫できる。

調布へのアクセス
調布観光の玄関口は、京王線・京王相模原線「調布駅」。
駅周辺の街歩きのほか、北口のバスターミナルから深大寺方面のバスも運行しており、主要スポットへのアクセスにも便利だ。目的地によっては、同線の仙川駅・つつじヶ丘駅で降りるのも選択肢のひとつ。
ここでは、都内から行きやすい「新宿駅」、「渋谷駅」を起点にしたルートを以下にまとめた。
| 起点 | 経路 | 所要時間 |
|---|---|---|
| 新宿駅 | 京王線「新宿駅」から京王線特急に乗車し、「調布駅」で下車、到着 | 約20分 |
| 渋谷駅 |
1. 京王線「渋谷駅」から京王井の頭線急行に乗車し、「明大前駅」で下車 2. 「明大前駅」から京王線特急に乗車し、「調布駅」で下車、到着 |
約25分 |
調布観光のベストシーズンは?
調布観光は、春か秋がおすすめ。
春は例年3月下旬〜5月上旬ごろにかけて、神代植物公園で枝垂桜や神代曙、ソメイヨシノなど、さまざまな品種の桜が次々と見頃を迎える。早春の梅から、藤、牡丹、芍薬まで、時期をずらして咲き誇るため、花の移ろいを鑑賞しつつ、自然豊かなエリアを散策するのにぴったり。
一方、秋は花・食・文化をまとめて味わえる季節。神代植物公園の「秋のバラフェスタ」、そば屋を巡る「深大寺そばまつり」、水木しげるの命日にちなむ「ゲゲゲ忌」など、さまざまなイベントが開催される。11月には紅葉も色づき始め、自然の彩りを感じながら街歩きを満喫できる。
調布のおすすめ観光スポット5選
ここからは、調布のおすすめ観光スポットを5つ紹介する。歴史や自然、文化など、さまざまな楽しみ方ができ、散策を通じて街の個性に触れられる。ぜひ内容を参考にプランを考えてほしい。
1. 深大寺|1200年以上の歴史を誇る古刹
天平5年(733)に創建された古い歴史を持つ寺院。厄除け、縁結びの寺として有名。釈迦堂には国宝、釈迦如来像が安置されている。緑豊かな深大寺境内には湧水がでており、豊かな水源と共に、蕎麦作りが発展した。
周辺には20店以上の蕎麦屋があり、名物となっている。初詣、節分以外にも、毎年3月3日と4日に開催されるだるま市や、夏の「鬼燈まつり」(毎年7月下旬頃)、秋の蕎麦祭りなどのイベント時には大勢の人でにぎわう。

2. 神代植物公園|約4,800種の植物に出会える都立公園
約50万平方メートルという広大な敷地に約4,800種類、10万本・株の植物が植えられている植物公園。園内は、ばら園、つつじ園、うめ園など植物の種類ごとに分けられていて、それぞれが見頃の季節を迎えると美しい花々を堪能できる。花の見頃に合わせてイベントも開催されるので、チェックして出かけよう!
また、ばら園の横には大温室があり、珍しい熱帯の植物や色鮮やかで普段は目にすることがない花々を鑑賞できるのも魅力。

3. 布多天神社|「ゲゲゲの鬼太郎」ゆかりの古社
927年成立の法典「延喜式」の神名帳にも名を連ねる、多摩地方有数の古社「布多天神社(ふだてんじんじゃ)」。社伝によると、第11代垂仁天皇(すいにんてんのう)の御代に創建されたと伝わる。少彦名命(すくなひこなのみこと)と菅原道真(すがわらのみちざね)をご祭神に祀り、学業成就・合格祈願などを願う参拝者で賑わう。古木や巨木が茂る境内は落ち着いた雰囲気が漂うほか、調布市の指定文化財である本殿・狛犬といった歴史的な見どころも多い。
また、ゲゲゲの鬼太郎では、境内奥の雑木林に鬼太郎が住んでいるという設定で描かれており、作品の世界に思いを馳せながら参拝できるのも魅力だ。

4. 鬼太郎ひろば|鬼太郎の家のすべり台で遊べる公園
「鬼太郎ひろば」は、ゲゲゲの鬼太郎をテーマにした公園。ぬりかべクライミング、一反もめんベンチ、鬼太郎の家のすべり台など、水木マンガの世界を体感できる遊具・オブジェがそろう。園内に潜む「やまびこ」や「子泣きじじい」といった妖怪たちを探し、一緒に記念撮影をするのもおすすめ。
また、調布駅から公園へ向かう途中には、ねこ娘の銅像やキャラクターの照明が並ぶ「水木しげるゾーン」があるので移動中も楽しめる。

5. 武者小路実篤記念館|文学と芸術に親しむ記念館
作家・武者小路実篤(むしゃこうじさねあつ)の生涯と業績を伝える「武者小路実篤記念館」。実篤は小説、戯曲、詩など7,000篇以上の文学作品を残した白樺派の代表的な人物の一人。
館内では、直筆原稿、書画、愛蔵の美術品といった資料を通じて、創作活動や人々との交流に触れられる。展示内容は約5週間ごとに入れ替わるため、来館時期によって異なる発見があるのも魅力だ。
隣接する「実篤公園」も見どころ。園内には、晩年の約20年間を過ごした国の登録有形文化財・旧邸が保存されており、公開日は内部の見学もできる。

映画とマンガの街・調布を歩く
調布には、映画制作の歴史と水木マンガの文化が根づいており、独自の魅力が広がっている。その背景を少し知ってから歩くと、目の前の景色も違って見えるだろう。
ここでは、調布だからこそ楽しめる街歩きの魅力を紹介する。
水木しげるゆかりの鬼太郎茶屋と天神通り商店街で妖怪探し
水木しげるが50年以上暮らし、創作活動を続けた調布。
調布駅より徒歩約5分の「天神通り商店街」は、生前の水木が自宅から駅前の仕事場へ、毎日歩いて通った道だったという。現在は「鬼太郎通り」の愛称でも親しまれ、鬼太郎やねこ娘など、妖怪たちのモニュメントが商店街に点在する。お気に入りのキャラクターを探しつつ散策を楽しみ、途中で「鬼太郎茶屋」にも立ち寄りたい。店内に作品関連グッズや限定商品が並び、テイクアウトメニューも充実。
向かいには喫茶室「鬼太郎茶屋 はなれ」もあり、昭和レトロな空間で妖怪の世界観に浸りながらひと休みできる。

映画のまち調布の歴史を知る
調布が映画のまちと呼ばれるようになったきっかけは、1933年に現在の京王多摩川駅付近に開設された多摩川撮影所。時代劇・現代劇の撮影に適した自然環境に加え、フィルムの現像に欠かせない良質な地下水に恵まれていたことが、撮影所の誘致につながった。1950年代の日本映画全盛期には、多くの撮影所で作品制作が行われ、調布は「東洋のハリウッド」と称されるほどの活況を見せた。
現在も角川大映スタジオと日活調布撮影所をはじめ、約40社の映画・映像関連企業が市内に集まる。原則として内部は一般非公開だが、周辺を歩きながら、映画づくりの歴史を今に受け継ぐ独特な雰囲気を感じてみてほしい。

映画関連スポットやイベントで文化に触れる
調布の映画文化は市内のさまざまな場所で身近に感じられる。
例えば、調布市文化会館たづくり5階の「映画資料室」では、日活・大映を中心とした映画関連の図書、雑誌、台本、パンフレットなどを収集している。一部の資料は館内で閲覧できるので、往年の作品や映画制作の歴史を知る手がかりになるだろう。
映画ゆかりの地を巡るなら、映画スターの名前が刻まれた「映画俳優の碑」と「調布・映画発祥の碑」が立つ多摩川五丁目児童遊園に足を運びたい。
また、例年2月には「映画のまち調布シネマフェスティバル」も開催。映画上映のほか、ゲストトークや関連資料の展示、ワークショップなど、多彩な企画を楽しめる。

調布ならではの体験3選
調布を訪れた際は、名所巡りだけでなく、この街ならではの体験も楽しみたい。地域に根づいた文化や魅力を知れば、旅の思い出もいっそう深まるはずだ。おすすめを3つに絞って紹介する。
1. 深大寺の参道で食べ歩き&らくやき・だるま作り
深大寺は参拝だけでなく、周辺の散策も楽しみたい。参道には、そばパンや醤油だんご、そばまんじゅうなど、食欲をそそる名物が並んでいる。甘味・軽食を味わいながら、門前町ならではの風情に触れよう。
ものづくりなら、好きな素焼きの器に絵付けをする「らくやき」がおすすめ。約20分でオリジナルの陶器が焼き上がるため、旅の記念品にぴったり。時間に余裕があれば、だるチャンのおうちに足を運ぶのも選択肢のひとつ。願い事を書いただるまに布を貼り、顔を描いて仕上げる「ちょう布だるま作り」を約2時間で体験できる。
締めくくりは、深大寺の湧水と同じ秩父山系の名水を使った「深大寺ビール」で、旅の余韻に浸ろう。

2. マヨテラスでマヨネーズの秘密を学ぶ
「マヨテラス」は、キユーピーが運営を行うマヨネーズの見学施設。館内は5エリアで構成されており、ガイド付きツアーを通じて、マヨネーズの歴史やおいしさの秘密、ものづくりの工夫を学べる。
実物の約50万倍の大きさを誇る「マヨネーズドーム」、エアシャワーを通って工場の衛生管理を体感する「ファクトリーウォーク」など、遊び心あふれる展示が満載。最後は野菜やマヨネーズの新しいおいしさを試食しながら発見できる。入館料は無料で、子どもから大人まで幅広い世代が楽しめる。
※完全予約制(入館は見学開始の20分前から可)

3. 深大寺天然温泉 湯守の里で黒みがかった湯を楽しむ
良質のお湯で心も身体も癒やすことができる、日帰り温泉。湧出される天然温泉は、塩化物・ナトリウム温泉で体と同じ塩分濃度のため、温泉に入っている時の負担がとても少ない。加水せず、そのままの濃さで浴槽に入れている。
驚くほど漆黒の湯である理由は、地下1500メートルの地層に、昆布やシダ類などの植物が熟成された「フミン酸」という有機物がたっぷりと含まれているため。露店風呂や水風呂など数種類のお風呂や、岩盤浴、サウナなども楽しめる。設計は風水にこだわっている。

調布名物・深大寺そばを味わう!おすすめ店3選
調布観光で外せないのが名物「深大寺そば」。
始まりは江戸時代(1603年〜1868年)、そばの栽培に適した深大寺北側の台地では、小作人がそばを育て、そば粉を寺へ納めたと伝わる。元禄年間には上野寛永寺の公辨法親王(こうべん ほっしんのう)に献上したところ、称賛を受け評判が広まった。さらに1961年の神代植物公園開園後は、観光客を迎えるそば店が増え、現在は約20軒が並ぶ。
そば粉の配合や麺の太さ、つゆの味わいが店ごと異なり、それぞれの個性を楽しめるのも魅力だ。
深大寺そばが食べられるおすすめ飲食店
- 深大寺手打ちそば 湧水
- 国産石臼挽きそば粉の手打ち専門店。九割そばの「湧水そば」と二八そばの「深大寺そば」を提供。
- 元祖 嶋田家
- 深大寺山門の目の前に店を構える文久年間創業の老舗。おすすめは「野草天セット」。
- 深大寺そば きよし
- 京風仕込みの上品な味わいが特徴のそば屋。看板メニューの「鴨せいろ」・「にしんそば」のほか、お酒・一品料理も揃う。
※営業時間・定休日は要確認

深大寺周辺でスイーツを楽しみたいなら「果実屋珈琲 調布深大寺店」
四季折々のフルーツをふんだんに使ったメニューが味わえる喫茶店。
こだわりのフルーツをパフェやサンドイッチなどで思う存分に楽しめて、季節限定のパフェやデザートも用意。
珈琲鑑定士が食事とのマリアージュをイメージした「果実屋ブレンドコーヒー」をはじめとするドリンクメニューも豊富に揃い、木の温もりを感じる和モダンな店内やテラス席で贅沢な時間を過ごせる。
-
いろいろなフルーツが楽しめる「フルーツミックス」
-
フルーツの香りが贅沢な「フルーツティー」
-
天気の良い日におすすめのテラス席
調布のおすすめ日帰りモデルコース
ここまでの内容を踏まえ、調布の観光モデルコースを以下にまとめた。
午前から昼過ぎにかけて深大寺と神代植物公園を巡り、午後は調布駅周辺で楽しむ王道プランだ。興味・相手に応じて、スポットを入れ替えてもよい。
- 10:00 「調布駅北口」から深大寺行きの京王バスに乗車し、観光をスタート
- 10:35 「深大寺」の境内を参拝し、歴史ある山門や豊かな緑に包まれた参道を散策
- 11:30 「そば処 湧水」で名物の「深大寺そば」を味わい、「果実屋珈琲 調布深大寺店」でスイーツを楽しみながら休憩
- 12:55 「神代植物公園」で季節の花々やばら園、大温室などを巡り、四季折々の植物を鑑賞
- 14:25 バス停「神代植物公園」から京王バスに乗車し、「調布駅」へ戻る
- 15:00 妖怪のモニュメントを探しながら「天神通商店街」を散策。「鬼太郎茶屋」でグッズを探し、喫茶室「鬼太郎茶屋 はなれ」でお茶休憩(事前予約推奨)
- 16:00 「布多天神社」を参拝し、「ゲゲゲの鬼太郎」とのゆかりに思いを巡らせる
- 17:00 「調布駅」に戻り、帰路へ
※所要時間は目安、各スポットの滞在時間、徒歩の速度などによって前後する

調布観光に関するよくある質問
Q
調布は何時間あれば楽しめますか?
深大寺エリアを中心に巡るなら半日が目安です。調布駅周辺や仙川付近も観光する場合は1日かけて楽しむのがおすすめです。
Q
調布は雨の日でも観光できますか?
できます。神代植物公園の大温室、鬼太郎茶屋 はなれ、イオンシネマ シアタス調布など、屋内施設を軸にプランを組むとよいでしょう。
Q
鬼太郎茶屋は深大寺にありますか?
深大寺参道にあった旧店舗は2024年8月に閉店し、同年11月に天神通り商店街へ移転オープンしました。
まとめ
調布の概要や見どころ、おすすめの体験を中心に紹介してきた。
歩くたびに小さな物語が見つかり、気づけばまた来たいと思えるのが調布の魅力だ。古刹の静けさや花と緑の安らぎ、名物そばの味わい、妖怪たちの遊び心、映画のまちとしての歴史など、多彩な楽しみが待っている。気になるスポットを見つけたら、ぜひ現地へ足を運んでほしい。
調布と合わせて訪れやすい、「府中」の観光ガイドをまとめたこちらの記事も要チェック。
