日本に伝わる神話「国譲り」に記載のある経津主大神(ふつぬしのおおかみ)がご祭神で、全国各地約400社の香取神社の総本社。古くから皇室とのつながりが深く、国家鎮護の神として尊崇を集めてきた。一般庶民らの間では家内安全・産業指導の神・海上守護・心願成就などのご利益を求めて参拝が行われ、今なお深く信仰されている。
由緒正しい古社だけあって収蔵所有する宝物の数は、県指定文化財以上のものだけで200点余と膨大。日本三銘鏡のひとつでもある国宝「海獣葡萄鏡」や、250円通常切手のデザインにも採用された重要文化財「古瀬戸の狛犬」は特に有名だ。また桧皮葺屋根の豪壮な本殿と、純和様で丹塗りが施された楼門も、ともに重要文化財に指定されている。
毎年4月15日には「神幸祭」が執り行われる。この祭事は800年以上も前から伝わっており、約200人の氏子が平安時代の装束をまとい、神宮の周囲を練り歩くという風流なもの。さらに12年に1回、午年の行事である「式年神幸祭」の盛大さは千葉県イチとの呼び声も。数千人の氏子が市内を巡幸するだけでなく、神様を乗せたきらびやかな御座船が利根川に浮かび、お舟遊びをされている様子も見ごたえ十分。