白龍園

鞍馬・貴船の手前、二ノ瀬の安養寺山麓にある白龍園。高低差の約1万5千坪の広大な敷地内に自然と調和するように広がる日本庭園が美しい。

昭和38年（1963）に開かれた庭園を管理するのは京都のアパレルメーカー・青野株式会社。一帯の土地を手に入れた創業者がその地に伝わる伝説を知り、荒れ果てた山をよみがえらせようと思い立ったのが始まりで、園内には山の祭神である不老長寿の神・白髭大神と商売繁盛の神・八大龍王を祀る祠と鳥居が建てられている。

庭師を入れず、社員とその家族、地元住民の手助けで造り上げた庭園各所には苔むした石段や朱塗りの太鼓橋、それぞれ異なる眺望を楽しめる五つの東屋などが点在し、四季折々の自然とともに、街中の喧騒から離れた別世界のような風情を堪能できる。

普段は立ち入ることができず、春の桜、秋の紅葉の時期のみ1日100人限定の事前予約制で公開されている。特別公開以外の時期もお茶会や写真撮影といった用途での貸し切り利用が可能だ。