山形が誇る冬の絶景!蔵王樹氷を最大限に楽しむ観光ガイド
自然が創りだした冬限定の芸術・蔵王樹氷。
スノーモンスターの別名でも知られる、巨大な樹氷が並ぶ姿は神秘的だ。
今回の記事では、そんな神秘的な風景が見られる蔵王樹氷を、最大限楽しむために必要な知識と情報をお伝えしよう。
目次
蔵王樹氷を最大限に楽しめる「1月下旬から2月」の山形蔵王がお勧め!
蔵王樹氷を楽しむなら、樹氷が見頃の1月下旬から2月の山形蔵王がお勧め。
山形蔵王なら、大迫力の樹氷原のパノラマをロープウェイから眺めたり、「樹氷幻想回廊ツアー」に参加してライトアップされた樹氷を間近で見られたり、樹氷の中をスキーで滑る貴重な体験ができたりと、様々な楽しみ方ができる。
2024年〜2025年シーズンの樹氷の見頃は、例年通り1月下旬から2月。
樹氷がライトアップされる期間と樹氷幻想回廊ツアーの開催期間は、2024年12月27日 ~ 2025年2月23日なので、山形蔵王を最大限に楽しみたいなら、1月下旬から2月にぜひ訪れてみてほしい。
特定の地域だけ見られる珍現象!自然の造形美「樹氷」
蔵王樹氷を最大限に楽しむために、まずは「樹氷」とは何かを知っておこう。
樹氷とは、氷点下以下に冷却された霧や雲が樹木に吹き付けた際に、樹木の表面に付着した氷のこと。
東北地方の奥羽山脈の一部と亜高山帯にしか確認されていない、珍しい現象だ。
独特な形状で大きく成長した樹氷群は、別名スノーモンスターと呼ばれ、日本でしか見られない。
樹氷ができる条件とは
樹氷ができる条件は下記3つの条件を満たすこと。
・風向きが一定方向であること
・アオモリトドマツ(常緑針葉樹)が自生していること
・積雪が適量であること
この3つの条件を満たして初めて、氷と雪の芸術品・樹氷ができる。
樹氷が見られる時期
樹氷が見られる時期は、地域によって多少異なるが目安は12月下旬〜3月下旬。
樹氷を見に行きたいなら、美しく大きな樹氷が見られる、1月下旬〜2月下旬がおすすめ。
気温が高いと雪は溶け、低すぎても雪がつきにくいため、樹氷が見られる時期はかなり短い。
樹氷を見に行く場合は時期をしっかり調整しよう。
スノーモンスターが見られる!日本三大樹氷「蔵王樹氷」
樹氷は全国的にも珍しく、日本では「日本三大樹氷」と呼ばれる3つのスポットが有名。
「日本三大樹氷」の一つ蔵王樹氷では、まるで怪獣のような形となった、大きな雪の塊が並ぶ、大迫力かつ神秘的な絶景が楽しめる。
その絶景は日本国内の観光客だけではなく、海外からの観光客をも魅了する。
蔵王樹氷を最大限楽しむなら、山形蔵王がお勧め!
東北地方の中央に連なる奥羽山脈の中にあり、宮城県と山形県の県境に位置する「蔵王連峰」。
蔵王連峰は山々の集まりの総称で、山形県の部分が山形蔵王、宮城県の部分が宮城蔵王と呼ばれている。
どちらでも樹氷は見られるが、それぞれ異なる魅力がある。
山形蔵王と宮城蔵王の違いは、下記の表を参考にしてほしい。
比較項目 | 山形蔵王 | 宮城蔵王 |
---|---|---|
魅力 | ライトアップされた樹氷を見られるだけでなく、スキーしながら樹氷を見られる | 人の手が加えられていない大自然の中で樹氷が見られる |
ライトアップ | あり | なし |
混雑 | シーズン中はかなり混む | シーズン中でも比較的空いている |
様々な表情の樹氷を楽しみたいなら、山形蔵王がお勧め。
山形蔵王は樹氷原を含めてスキー場となっているため、樹氷とウィンタースポーツが同時に楽しめる。
また、ライトアップされた樹氷を見られるのも、山形蔵王だけだ。
大迫力の樹氷を最大限に楽しめる!山形蔵王の見どころ3選
山形蔵王の魅力を最大限に味わえる、3つの見どころをご紹介。
山形蔵王に訪れる方は、ぜひ観光プランに取り入れてほしい。
見どころ1)ロープウェイから望む、大迫力の樹氷原パノラマ
蔵王ロープウェイは、山の麓にある「蔵王山麓駅」「樹氷高原駅」「地蔵山頂駅」の3つの駅を結ぶロープウェイ。
山形蔵王の風景を最大限楽しみたいなら、ぜひ蔵王ロープウェイを利用してほしい。
ゆっくりと動く蔵王ロープウェイから360度に広がる白銀の世界は、別世界に迷い込んだと錯覚してしまうほど。
【2024年〜2025年度】山麓線(蔵王山麓駅⇔樹氷高原駅)の詳細
- 営業時間
- 8:30 〜 17:00
- 料金(往復)
- 大人:2,000円・子供 :1,000円
【2024年〜2025年度】山頂線(樹氷高原駅⇔地蔵山頂駅)の詳細
- 営業時間
- 8:45 〜 16:45
- 料金(往復)
- 大人:3,800円・子供 :1,900円
見どころ2)樹氷と光が生み出す絶景が楽しめる、夜の山形蔵王
山形蔵王では期間限定で、蔵王樹氷をライトアップしている。
闇の中で色彩豊かなライトに照らされた樹氷は、非現実的。
夢の中にいるような幻想的な景色が楽しめる。
暖房付きの雪上車「ナイトクルーザー号」に乗って、ライトアップされた幻想的な蔵王樹氷を間近で見られる「樹氷幻想回廊ツアー」にもぜひ参加してみてほしい。
【2024年〜2025年度】樹氷ライトアップの詳細
- 開催期間
- 2024年12月27日 ~ 2025年2月23日(うち35日間)
- 12月の開催日
- 27日・28日・29日・30日・31日
- 1月の開催日
- 年始1日 ~ 2日・毎週金土日・27日
- 2月の開催日
- 毎週金土日・3日・10日・17日
- ロープウェイ運賃
-
大人:4,200円
子供:2,100円 - ご利用時間
- 17:00 ~ 21:00
【2024年〜2025年度】樹氷幻想回廊ツアーの詳細
- 開催期間
- 2024年12月27日 ~ 2025年2月23日(うち35日間)
- 開催日
- ライトアップと同日
- ツアー運賃
- 大人:7,000円・子供:5,000円
- 山麓駅の出発時間
- 17:00・18:00・19:00・20:00
- 所要時間
- 約70 ~ 80分
見どころ3)絶景の中を滑る極上体験ができるスキー場
山形蔵王には「山形蔵王温泉スキー場」があり、樹氷の中をスキーで滑るという、ここでしかできない体験ができる。
スキー場の広大なゲレンデには26コースもあり、1日では回りきれないため、2泊〜3泊以上するのがお勧め。
パウダースノーも楽しめるため、スキーが好きな方も未体験の方も、ぜひ山形蔵王を観光するならぜひ足を運んでほしい。
【2024年〜2025年度】山形蔵王温泉スキー場の詳細
- 営業期間
- 2024年12月14日 〜 2025年5月6日
山形蔵王へのアクセス
山形蔵王へは様々な方法でアクセスできるが、山麓に広がる蔵王温泉から樹氷原まで大自然を眺めながらロープウェイで向かう方法がお勧め。
蔵王山麓駅から山麓線で約7分、山頂線で地蔵山頂駅まで10分で山形蔵王の山頂に到着する。
山形蔵王観光の拠点となる、蔵王温泉までのアクセスも合わせて紹介しよう。
東京からのアクセス
東京から蔵王温泉までのアクセスは、新幹線とバスの組み合わせがお勧め。
山形新幹線で山形駅まで2時間30分、山形駅からはバスで蔵王温泉までは40分で到着できる。
空路からのアクセス
アクセスする前に知っておくべき「樹氷観賞乗車券」
「山交バス」が山形駅前~蔵王温泉バスターミナル間のバス往復券と蔵王ロープウェイの往復券がセットになったお得な「樹氷観賞乗車券」を発売予定だ。
詳細は以下の表にまとめたので、蔵王樹氷を見に行く方はチェックしておこう。
- 販売期間
-
2024年12月6日 ~ 2025年3月2日
※1. 期間内であればいつでも利用可能。
※2. 蔵王温泉バスターミナル⇒山形駅前間の復路バス乗車券のみ3月3日まで利用可能。 - 購入方法
-
山形駅前バス案内所
※他の窓口やバス車内では販売予定なし - 販売額
- 大人:6,600円 / 子供:3,300円
- 電話
- 023-622-4290
- 公式サイト
- 樹氷観賞乗車券の詳細(PDF)
- 時刻表
- バスの時刻表
遊び疲れた身体を山形蔵王の麓で癒そう
山形蔵王の観光で遊び疲れたら、麓に湧き出る蔵王温泉で身体を癒そう。
蔵王温泉は開湯1900年と伝えられる山形県内でも歴史ある名湯。
強酸性の硫黄泉のため、美肌効果だけでなく切り傷や火傷、糖尿病などに効くとされ、古くから親しまれている。
いたるところから湯煙が立ち上り、昔ながらの旅館やみやげ屋が並ぶ、日本の風情溢れる温泉街の風景も魅力的。
そんな山形蔵王の中でも特にお勧めのスポットを3つに絞ってご紹介。
最も人気の立ち寄り湯!蔵王温泉大露天風呂
蔵王温泉大露天風呂は、1度に200人は入れるという開放感たっぷりの露天風呂。
森林に囲まれ、渓流も近くにあるため、自然の景色も満喫できる。
手ぶらでふらっと楽しめる「立ち寄り湯」のため、宿泊先の温泉に飽きたら、ぜひ立ち寄ってほしい。
幻想的な雰囲気が味わえる!源七露天の湯
贅沢に噴き出す天然温泉は掛け流し。
白濁したお湯からは、ほのかに硫黄の香りが漂う。
夜は周りの木々がライトアップされた幻想的な雰囲気の中で、露天風呂に浸かれる。
檜の香りに包まれた内風呂もおすすめだ。
源泉100%の贅沢な天然温泉が楽しめる!和歌の宿わかまつや
郷土の歌聖・斎藤茂吉が霊泉と称えた名湯が楽しめる「和歌の宿わかまつや」。
18tの蔵王・目透き石をくり抜いた、大迫力の大石くり抜き露天風呂が見どころ。
客室からは蔵王連峰の絶景が見えるため、山形蔵王の観光を満喫したいなら、「和歌の宿わかまつや」を拠点にしてはいかがだろうか。
絶対に食べてほしい!蔵王の名物グルメ「ジンギスカン」
蔵王温泉に訪れたら、温泉だけでなくグルメも楽しんでほしい。
冷たい肉そばや板そば・玉こんにゃく・稲花餅など、蔵王ならではの名物グルメは多い。
その中でも「ジンギスカン」は、絶対に食べてほしい名物グルメだ。
一説によると蔵王はジンギスカン発祥の地であり、昭和時代からジンギスカンは庶民に親しまれている。
そのため、蔵王温泉にはジンギスカンの名店が多い。
蔵王のジンギスカンは、羊肉特有のクセが少なく柔らかい。
こんがり焼けたジューシーな厚めのジンギスカンは絶品だ。
2泊目はココで決まり!ドラマ「おしん」の舞台「銀山温泉」
NHK連続テレビ小説「おしん」の舞台としても知られる「銀山温泉」。
蔵王温泉からバスと電車を乗り継げば、2時間程度で移動できる場所にあるため、蔵王温泉に宿泊したら2泊目は銀山温泉に泊まってほしい。
銀山温泉の大正時代の面影が残る街並みに、雪が降り積もる情緒あふれる景観は必見だ。
銀山温泉周辺には白銀の滝や延沢銀山遺跡など、見どころも多い。
蔵王温泉と銀山温泉を巡るツアーも多いため、山形の魅力を満喫したい方は、二つの温泉地を巡るツアーをぜひ利用してほしい。
まとめ
日本でも珍しい樹氷が見られる、蔵王樹氷。
樹氷を見られる時期が短いため、観光するハードルは高いが、蔵王樹氷で見られる絶景は筆舌し難い。
山形蔵王は樹氷だけでなく、麓の蔵王温泉やスキーも楽しめるため、最低でも2泊はしてほしい。
今回は山形蔵王をメインに紹介してきたが、日程に余裕があれば宮城蔵王の樹氷も見てほしい。
宮城蔵王の樹氷は、人の手が加えられていない大自然の中にあるため、山形蔵王とは違った絶景が楽しめる。
せっかく蔵王樹氷を見にいくなら、山形蔵王と宮城蔵王、どちらも楽しんでみてはいかがだろうか。