日本人ならではの冬の楽しみ方と過ごし方
12月から2月は寒く、地域によっては雪も降り、決して過ごしやすい気候とは言えない日本の冬。それでも冬が好きな日本人は、意外にも多い。
それもそのはずで、冬には長期休暇があり、魅力的なイベントや行事も盛りだくさんだ。
この記事では日本の冬を日本人がどのように楽しみ、過ごしているのか、具体的に紹介していこう。
紹介する内容を参考に、日本旅行のスケジュールに組み込めば、日本の冬をさらに楽しめるようになるはずだ。
目次
日本人が冬に楽しむアクティビティ・旅行とは
冬は日本人もその寒さから外に出ることが少なくなるが、これから紹介するアクテビティや旅行のためなら、遠くまで出かける人も多い。
日本の冬を満喫するために、日本人が楽しむアクティビティと旅行を参考にしてみてはいかがだろうか。
食事と温泉も合わせて楽しむ人が多い「スキー・スノボ」
日本は雪が降るだけでなく山が多いため、スキー場も多い。
スキー場までの交通手段や道路は整備されており、スキー場によっては都市部から短時間でアクセスできることもあって、冬にスキーやスノボを楽しむ日本人は多い。
スキー場の近くの施設に宿泊して、友人や知人とスキーやスノボーを楽しんだ後に、食事とお酒を楽しみ温泉に入る、といった楽しみ方をするのも特徴のひとつだ。
冬がベストシーズンの「温泉旅行」
温泉好きな日本人は年中温泉を楽しむが、温泉のベストシーズンを聞かれて冬と答える人は多いだろう。
冷えた身体に温泉の熱いお湯が染み渡り、体の芯から温めてくれる温泉を目的に、冬の旅行を企画する日本人は多い。
温泉旅行の定番の過ごし方としては、温泉旅館に宿泊し、温泉をゆっくり楽しむ。
その後、旅館の自室で刺身や和牛といった、贅沢な食材を活かした和食を食べる。
このようにゆっくり過ごす、冬の温泉旅行を楽しむ人が多い。
光が織りなす幻想的な景観に出会える冬のイルミネーションイベント
日本では冬に開催されるイルミネーションイベントが多く、冬のイベントとして定着している。
「イルミネーション=冬」というイメージを持っている日本人は多い。
それだけに、日本のイルミネーションイベントの規模はかなり大きく、街全体やテーマパーク全体がイルミネーションで煌めく様子に、圧倒されてしまうほどだ。
数ある日本のイルミネーションイベントの中でも、特に人気のイルミネーションイベントを3つに絞って紹介しよう。
1. 丸の内イルミネーション
「丸の内イルミネーション」は初開催から20年以上を数える丸の内エリアの冬の風物詩。
イベントの中心となるのは、約1.2kmの間に人気ブランドのショップが立ち並ぶ丸の内エリアのメインストリート・丸の内仲通り。
有楽町駅前の東京交通会館から大手町仲通りまでの丸の内エリアにある約340本の街路樹に約120万球のLED電球が付けられ一斉に点灯する。
期間中は通りだけでなく街全体がシャンパンゴールド色にきらめき、実に幻想的。
2. よみうりランド ジュエルミネーション
よみうりランドは東京都稲城市と神奈川県川崎市にまたがるエリアにある、歴史のある東京を代表する遊園地。
電車で新宿からは約30分と、便利なアクセス。様々なアトラクションはもちろん、夏はプール、冬はイルミネーションなどのイベントも行われ、子供から大人まで一年中楽しめる。
冬になると日本を代表するイルミネーションイベント「ジュエルミネーション」が開催される。
エッフェル塔や東京タワーのライトアップも手掛けた世界的な照明デザイナー石井幹子がプロデュース。
イルミネーションの期間は遊園地全体がライトアップされ幻想的な雰囲気に。
3. さがみ湖イルミリオン
緑豊かな敷地内に、巨大クライミングアトラクション「マッスルモンスター」や絶叫マシンなど様々なアトラクションがある遊園地のほか、バーベキューやキャンプなども楽しめる、複合レジャー施設「さがみ湖リゾート プレジャーフォレスト」。
冬になると関東最大規模を誇るイルミネーションイベント「さがみ湖イルミリオン」が開催され、イベント期間中は敷地内の様々な場所が色彩豊かなイルミネーションに照らされる。
600万球ものイルミネーションが輝く神秘的な空間は、思い出に残るドラマティックな夜を演出してくれる。
雪が降り積もる日本ならではの体験ができる「雪まつり」
雪をテーマにした展示やアクティビティが楽しめる「雪まつり」。
北海道や新潟といった豪雪地帯で開催され、日本の冬ならではの神秘的な空間で様々な体験ができる。
「雪まつり」は、日本人が冬に豪雪地帯を観光するひとつの目的ともなっている。
「雪まつり」の中でも、特に有名なイベントを紹介するので、冬の日本を旅行するなら、ぜひ訪れてみてほしい。
1. さっぽろ雪まつり
世界三大雪まつりのひとつで、1950年、地元の高校生が大通公園に6つの雪像を設置したことにはじまる雪と氷の祭典「さっぽろ雪まつり」。
現在は2月上旬に大通会場、すすきの会場、つどーむ会場の3会場で開催。
国内外から約200万人もの人が訪れる札幌の冬の一大イベントとして人気を集めている。
2. 十日町雪まつり
新潟県十日町市で行われる冬のイベント、「十日町雪まつり」。
市民が手作りした「雪の芸術作品」と、巨大な雪のステージで行われる音と光の幻想的な「雪上カーニバル」は必見。
その他にもグルメを堪能できる出店があったり、雪を楽しめるアクティビティがあったりと、見どころが盛りだくさん。
「雪を友とし、雪を楽しむ」という発想と市民の尽力で生まれた、日本海側最大の冬のイベントだ。
3. 横手かまくら(横手の雪まつり)
雪で作った家の中に祭壇を設け、水神を祀る「かまくら」は秋田や新潟といった地域に伝わる小正月の伝統行事。
国内有数の豪雪地帯として有名な横手で毎年2月15・16日に開催される「かまくら祭り」は、「みちのく5大雪まつり」のひとつに数えられ、約450年の歴史を誇る伝統の祭りだ。
カップルでロマンチックな時間を過ごす「クリスマス」
キリストの誕生日を祝うクリスマスは、日本でも様々なイベントが各所で行われ、日本人にとっても大切な日である。
ただ、キリストの誕生を祝うという意識はあまりなく、カップルでロマンチックな時間を過ごす日という意識を持つ日本人が多い。
そのため、クリスマスに行われるイベントもロマンチックなものが多く、街中にカップルが溢れている。
カップルで豪華なレストランに行ったり、イルミネーションを見に行ったり、プレゼントを交換して過ごす人が多い。
だからこそ、恋人がいない人は肩身が狭く、クリスマスを独りで過ごすことを意味する「クリぼっち」という言葉も生まれた。
美しい雪景色に出会える観光スポット5選
地域によるが、冬になると雪が降り積り、日本各地で幻想的な景色が広がる。
特に青森や秋田など日本海側の地域は、有数の豪雪地帯となっており、幻想的どころか圧倒されるような雪景色に出会えるだろう。
日本の冬ならではの景色が出会える絶景スポットの中でも、日本人からの人気が高い観光スポットを厳選してご紹介。
冬に日本を旅行する予定のある方は、これから紹介する観光スポットに、ぜひ訪れてみてほしい。
1. 蔵王樹氷
東北地方最大級のマウンテンリゾート・山形県の蔵王。冬はウィンタースポーツのメッカとして、また木々に雪や氷が付着してできる「樹氷」を目当てに多くの観光客が訪れる。
樹氷とは、付近に生息するアオモリトドマツ(学名:オオシラビソ)の葉や枝に、着氷と着雪を繰り返すことによってできるもの。
気温、風向き、積雪量など特殊な条件がそろう場合にのみ形成されるため、奥羽山脈の一部の山域でだけ見られる貴重な風景だ。
2. 白川郷 (合掌造り集落)
日本の原風景が今なお残る美しい地域「白川郷」。合掌造りの建物が最も多く残る地域で、大小あわせて現在100棟余りある(2016年)。
合掌集落の規模としては日本最大で、国の伝統的建造物群保存地区に選定されている。
1995年には「人類の歴史上重要な時代を例証するある形式の建造物、建築物群技術の集積、または、景観の顕著な例」として世界文化遺産に登録された。
雪が降ると積雪2mを越えることもあり、冬になると合掌造りの建物をはじめとする、田園風景が真っ白に染まる。
日没後はライトアップされた、幻想的な景観を見られる。
3. 銀山温泉
江戸時代に栄えた延沢銀山の採掘とともに歴史を歩んだ温泉地。
シックな旅館の外装に施された鏝絵と呼ばれる鮮やかなレリーフも見ごたえがあるほか、温泉街には足湯や共同浴場などもある。泉質は微かな塩味を含んだ硫黄泉。皮膚病や婦人病、冷え性などに対して効果があるのもありがたい。
最も美しい「銀山温泉」の景観が見られるのは冬だ。
雪化粧した温泉街がガス灯のオレンジの光に照らされた、ノスタルジックな景観が広がる。
大正ロマンあふれる雪景色の温泉郷を見るために、冬に訪れる観光客も多い。
4. 兼六園
加賀前田家歴代藩主によって約180年の長い年月をかけて造られた、日本三名園のひとつに数えられる回遊式庭園。
回遊式とは、御殿の座敷や書院から座って見る座観式の庭園とは異なり、土地全体を巡りながら眺める庭のこと。
約3万4600坪の広大な敷地内に池や曲水、築山などが点在し、各所に立ち寄りながら全体を楽しめる構造になっている。
四季折々の美しい景観を見られるが、なかでも冬の雪が降り積る銀世界は格別。
雪の重さから守る「雪吊り」された木々が見られるのは、冬の「兼六園」ならではだ。
5. メタセコイア並木
県道小荒路牧野沢線には、まっすぐ伸びる延長2.4kmの道路の両側にメタセコイアが約500本植えられており「メタセコイア並木」と呼ばれている。
マキノ高原へのアプローチ道となっており、遠景となる野坂山地の山々と並木道の絶景が広がる。
平成6年(1994年)には、「新・日本の街路樹百景」にも選定されている。
メタセコイアと辺り一面に雪が降り積もる様子は、まさに絶景。
ドラマや映画のワンシーンのような、ロマンチックな景色が広がる。
日本人の冬の小さな楽しみ
これまで紹介してきたイベントやアクティビティ、旅行よりもスケールは小さいが、より日々の生活に密接した、日本人の冬の楽しみ方を紹介しよう。
福袋を買いに走る
年末年始はセールシーズンということもあり、各店舗で大々的にセールが行われている。そのため、年末年始に買い物に励む日本人も多い。
そんな年末年始の目玉といえば福袋だ。
福袋とは中身が見えない袋に、商品が詰められているものであり、何が入っているかドキドキしながら開けて楽しむ。
江戸時代(1603〜1868年)にそのルーツがあるとも言われ、実は古くからある販売方法だ。
年末年始に日本でショッピングするなら、福袋に挑戦してみてはいかがだろうか。
箱根駅伝を見る
1月2日から1月3日に行われる「箱根駅伝」も、正月の楽しみのひとつとなっている。
関東地方の大学の選手がリレー形式で走り、タイムを競う陸上競技の大会で、自宅のテレビで「箱根駅伝」を見ながらゆっくり過ごしたり、「箱根駅伝」の会場に応援したりするのが、正月の過ごし方に組み込まれている日本人は多い。
年末ジャンボ宝くじを買う
年末が近づくと宝くじが発売され、大晦日に当選が発表される「年末ジャンボ宝くじ」を楽しみにしている日本人も多い。
当選金も高く、1等になるとゆうに1億円を超える。
当選金の高さと大晦日に発表されることから、年末ジャンボ宝くじを冬の楽しみにしている人も多い。
日本人にとって大切な「大晦日」と「正月」とは
日本人の冬の過ごし方や楽しみ方を知る上で、「大晦日」と「正月」は知っておくべき行事だ。
「大晦日」と「正月」は長期休暇の季節でもあるため、心待ちにしている人も多い。
大晦日とは12月31日のことで、正月は1月1日から7日までの期間を指す。
元々は祖先に感謝し先祖の霊を祀る行事だったが、五穀豊穣の神様を迎え、新年の豊作を願う行事になったと言われている。
平安時代(794〜1185年)には既に存在していたとされる、古くから続いている行事だ。
現代では宗教的な意味合いは薄れ、家族や恋人など大切な人と家でゆっくり過ごす期間となっている。
どんな行事なのかイメージできるように、日本人の大晦日と正月の過ごし方、古くから続く風習を紹介しよう。
よくある大晦日と正月の過ごし方
大晦日の夜は早めに帰宅し、自宅で家族や恋人とゆっくりするのが定番の過ごし方だ。
少し豪華な夕飯を食べながら、NHK紅白歌合戦(大晦日に毎年放送されている歌番組)を見る。
お腹が空いてきたら、年越し蕎麦を食べ、その後はみんなで会話しながらゆっくり過ごす。
大晦日から元旦へ切り替わる時間に近づくと、その年の感謝を伝え、元旦に切り替わると新年の挨拶をする。
元旦から1月3日の期間は、親戚やお世話になった人に、新年の挨拶をすることが礼儀とされている。
新年の挨拶をして回ることを「年始回り」と呼ぶ。挨拶に回った先でも、一緒に食事することが多い。
ここまでお読みいただいた方はお気づきかと思うが、現代の日本人にとって、大晦日と正月は大切な人とゆっくりしながら、美味しい料理をたくさん食べる、休息の期間となっている。
そのため、大晦日と正月に急激に太る「正月太り」をしてしまう人もいるぐらいだ。
もちろん、地域や家庭によって過ごし方は異なるが、ここで紹介したような過ごし方をする日本人は多い。
大晦日と正月の古くから続く風習
過ごし方を知ると、大晦日と正月はただの休暇のように思えるかもしれない。
ただ、その過ごし方の随所に古くから続く風習が残っている。
今も残る大晦日と正月の風習の中でも、代表的なものを紹介しよう。
1. 年越し蕎麦
大晦日の夜に蕎麦を食べる「年越し蕎麦」も、古くから残る風習のひとつだ。
この風習が生まれた理由には諸説あるが、縁起を担ぐためであることは間違いない。
蕎麦が長くて切れにくいことから寿命が延びる、一年の苦労や厄災を断ち切って新年を迎えられるなど、様々な縁起があると言われている。
年越し蕎麦に決まった具材や味付けなどはなく、地域や家庭によって、蕎麦に入れる具材も温かい蕎麦か冷たい蕎麦なのかも異なる。
2. 除夜の鐘
大晦日の夜から1月1日にかけて、お寺にある大きな鐘を108回鳴らす「除夜の鐘」も鎌倉時代(1185〜1333年)から続く風習だ。
煩悩と同じ回数の鐘を鳴らすことで、1年の煩悩を取り除き、心新たに新年を迎えるという意味がある。
全国各地にお寺があり、自宅でも除夜の鐘が聞こえることが多いため、「除夜の鐘」の音は日本の大晦日と正月の風物詩ともなっている。
3. 元旦におせち料理を食べる
元旦に新年を祝って食べる「おせち料理」。
2〜3段に重ねた重箱に、意味が込められた食材が決まったルールに沿って詰められている。他の食文化で例えるなら、コース料理に近い。
「おせち料理」に入っている黒豆には、日焼けして黒くなるほど健康に過ごせるように、長寿の象徴である海老には長生きできるように、と縁起が良い料理と食材が詰められている。
4. 正月飾り
年末になると日本人の家には、松や竹を用いた「門松」などが飾られる。
「門松」など縁起が良いとされるものを飾ることを「正月飾り」と呼び、正月の神様を迎えて滞在してもらうための目印だとされている。
これも古くから続く風習で、今でも年末年始には「正月飾り」をしている家が多い。
5. 初詣
新しい年になって初めて神社やお寺に参拝することを「初詣」と呼び、それ以降の参拝とは区別する。
「初詣」も日本人が古くから大切にしている風習だ。
1月1日から7日の期間に初詣することが多く、1年間の感謝と新年が良い年になることを祈る。
初詣で引くおみくじはその一年を占うものとして、重要視されている。
日本人が冬によく食べるグルメ5選
大晦日と正月に美味しいものをたくさん食べる日本人。
では、具体的にどんなグルメを食べるのだろうか。
ここからは日本人が冬によく食べる料理を紹介しよう。
1. おでん
昆布や鰹などで出汁をとった「だし汁」に、ちくわや卵など様々な具材を入れ、長時間煮込んだ日本料理「おでん」。
寒い冬に熱々の「おでん」を食べると、出汁や具材の旨味が温かさとともに身体に染み渡る。
日本酒との相性も抜群なので、おでんと日本酒で身体を温めるという方も多い。
地域によって出汁の味も具材が異なるのも、面白いポイントだ。
家庭でよく食べられるが、冬になるとコンビニでもテイクアウトできるので、ぜひ挑戦してみよう。
2. 鍋料理
冬になると家庭では鍋料理を食べる頻度が増える。
鍋料理と一口にいっても、出汁で味付けした鍋や醤油ベース、塩ベースなど様々な味付けがあり、具材も様々だ。
鍋料理も寒い冬に身体を温めてくれる料理として、日本人はよく食べている。
3. すき焼き
鍋料理と似ている「すき焼き」も、日本人は冬によく食べる。
すき焼きとは、醤油・酒・砂糖をベースにした「割り下」と呼ばれる汁に、牛肉・ネギ・焼き豆腐などの具材を入れて似た料理。
味付けや調理法は地域によって異なるものの、冬によく食べられる料理であることは全国共通だ。
4. 蟹
1年を通して美味しい蟹だが、日本人にとっては冬の味覚というイメージが強い。
そのため、年末年始に蟹を食べる習慣がある日本人も少なくない。
これには歴史的背景がある。
蟹は痛むのが早く、保冷技術がない江戸時代では夏に食用として卸すのが難しかった。そのため、冬に漁をして食用として卸していた。
もちろん、今では保冷技術が発達し夏でも食べられているが、冬の味覚というイメージは定着している。
5. お餅
特に年末年始に食べられることが多いお餅。
お雑煮に入れて食べるだけでなく、醤油をつけて焼いて食べたり、きな粉にまぶして食べたり、みたらしにつけて食べたりと、様々な味付けで食べられる。
「正月にお餅を食べ過ぎて太った」という話は、正月明けの会社でよく聞くほど、お餅が好きな日本人は多い。
日本人は冬に何を着るの?
地域によって平均気温に差があるものの、日本で冬といえばセーターにダウン、といった服装が多い。
電車の中や商業施設、家の中は暖房が効いているため、洋服を着脱して温かさを調節できるように、何枚洋服を重ね着していることも特徴のひとつだろう。
そのため、ダウンを着ている人は多くても、着脱してにくいロング丈のダウンコートを着ている日本人は少ない。
知れば日本の冬をさらに楽しめる10の豆知識
最後に知っておくと日本の冬をもっと楽しめるようになる、10の豆知識をお伝えしよう。
- 世界で最も多い積雪量を観測したのは滋賀県にある伊吹山。11m82cmもの積雪量はギネスに登録されている
- 世界の年間降雪量のトップ3は日本の市が占めており、日本の国土の約半分が豪雪地帯に指定。日本は世界でも有数の雪国といえる。
- 細かくパラパラと降る雪は「細雪」、灰のようにふわふわと舞う雪は「灰雪」、粉のようにさらさらとした細かい雪は「粉雪」など、雪には数多くの呼び名がある。
- 西洋の雪だるまは3つの丸い雪玉で作られているが、日本では2つの丸い雪玉で作られることが多い。
- 雪が降る中で日本酒を飲むことを「雪見酒」と呼び、温かい日本酒を飲みながら雪が降る様子を楽しむ文化がある
- 2009年に警察庁が発表したデータによると、初詣に訪れる人の数は9,939万人。一人で複数回参加した場合も重複してカウントされるものの、かなりの人が初詣に訪れている。
- 一年を無病息災で過ごせるだけでなく、全体の運気が上がると言われている甘酒を正月に飲む習慣が古くから続いており、初詣に行くと神社やお寺の境内で販売していることが多い。
- 最初に福袋を売り出したのは江戸時代。小さな絹の端切れを詰め合わせた「恵比寿袋」と名前をつけて売り出して、江戸中で評判になった
- ヒーター付きのテーブルに布団を被せた「こたつ」。こたつに入ると出られなくなる人も多く、こたつに入ったまま寝てしまい、風邪を引く人も・・・
- 冬になるとアイスの消費量は増え、寒い地域のアイスの消費量も多い。暖房の効いた部屋やこたつでアイスを食べて楽しむ人が多いことが理由だと言われている。
日本の冬に関するよくある質問
Q
日本の冬はいつからいつまでか
12月〜2月です。
Q
日本人は冬に何を着ているの?
地域による温度差や個人の好みがあるため一概には言えませんが、着脱しやすいように何枚もの洋服を重ね着する人が多いです。
まとめ
日本人の冬の過ごし方や楽しみ方を紹介してきたが、いかがだっただろうか。
この記事を読むことで、日本の冬の魅力をより深く知れたはずだ。
日本に旅行する機会があれば、この記事で紹介してきた楽しみ方や過ごし方を参考に、冬の日本をぜひ堪能してほしい。