【渡月橋の観光ガイド】嵐山を代表する風光明媚な絶景スポット
「嵐山」を代表する観光名所であり、多くの観光客で賑わう「渡月橋」。
四季折々で違った顔を見せる風光明媚な景色と、深い歴史を持つ建造物である点が大きな魅力だ。
この記事では「渡月橋」へのアクセスやお勧めの観光シーズン、周辺の人気観光スポットなどを詳しく紹介する。
この記事を読むだけで、「渡月橋」を訪れる前に知っておきたい情報は、網羅できるはずだ。
渡月橋ってどんなところ?
京都市右京区に位置する、「大堰川」(おおいがわ)に架かる橋が「渡月橋」。
836年に道昌(どうしょう)という僧侶が架けたのが始まりとされるが、洪水や応仁の乱などによって失われた過去がある。
現在の「渡月橋」は1606年に、今の位置へ架け替えられたものが原型となっている。
元々は「法輪寺橋」と呼ばれていたが、鎌倉時代(1185年~1333年)に亀山上皇(かめやまじょうこう)が橋の上空の月を眺めながら、「くまなき月の渡るに似る」と詩を詠んだことから「渡月橋」と名付けられた。
「くまなき月の渡るに似る」とは、「雲ひとつない夜空に、満月が橋を渡っているかのように見える」という意味の詩だ。
そんな詩が読まれるほど、古来より「渡月橋」の美しい景観は人々を惹きつけている。
現在でも桜や紅葉、新緑など、四季折々の美しい景観を見られることが魅力のひとつつとなっている。
日没後にはライトアップされ、幻想的な雰囲気を漂わせる。
「渡月橋」周辺には「京都」を代表する魅力的な観光スポットだけでなく、カフェや和菓子を楽しめる飲食店も並んでいる。
買い物も楽しめるので、お土産選びにも困らないはずだ。
渡月橋へのアクセス
京都観光の移動拠点となる「JR京都駅」を起点とする、「渡月橋」へのアクセスを紹介する。
- 経路
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1. 「JR京都駅」でJR嵯峨野線に乗車し、「嵯峨嵐山駅」で下車
2. 歩いて15分ほど - 所要時間
- 約40分
渡月橋のお勧め観光シーズンは?
四季折々の景観が美しい「渡月橋」だが、特にお勧めの観光シーズンは春と秋だ。
春には桜に彩られた「渡月橋」で、日本らしい暖かみを感じられる。
「渡月橋」周辺の桜は、3月下旬から4月上旬が見頃。
秋になると周囲の山々が色づき、色彩豊かな紅葉が楽しめる。
紅葉の見頃は11月中旬から12月上旬。
観光する時期を調整できるなら、桜と紅葉どちらが見たいかで、観光する時期を決めよう。
渡月橋周辺の人気観光スポット6選
「渡月橋」の周辺には「京都」の魅力を、最大限に満喫できる観光スポットがたくさんある。
数ある観光スポットの中でも、特に外せない場所を厳選してご紹介。
「渡月橋」の観光を楽しんだ後には、ぜひこちらにも足を運んでほしい。
より満足感の高い、京都観光ができるはずだ。
1. 天龍寺
臨済宗天龍寺派の大本山。室町時代初期の1339(暦応2)年、足利尊氏が後醍醐天皇の菩提を弔うため、夢窓国師を開山に創建した。
室町時代には、京都の禅寺のなかでも格式高い「京都五山」の第一位に数えられた由緒をもつ。
後嵯峨天皇の亀山離宮跡地に広がる境内は日本最初の史跡・特別名勝で、1994年には「古都京都の文化財」の一つとして、ユネスコの世界文化遺産に登録された。
嵐山、亀山を借景とする池泉回遊式庭園で、開山の夢窓国師の作庭といわれる。王朝文化の優美さと宋元文化の厳しさを見事に融合させた、国内でも屈指の名園だ。
2. 嵐山モンキーパークいわたやま
嵐山の観光名所、渡月橋から川沿いを上流へ約20m、檪谷宗像神社の境内に入ったところに入園口がある嵐山モンキーパークいわたやま。
現在は約120頭のニホンザルが野生の状態で暮らしており、1年を通して四季折々の姿で楽しませてくれる。
入園口からサル山までは約20分の山登りで、120段の階段を上りきるとなだらかな上り坂に。
道も整備されているので、小さな子供でも安心して歩くことができる。のんびりと森林浴をしながら、サル山を目指そう。
標高160mに位置する休憩所からは京都市内を一望。天気の良い日には京都タワーも見えるという。
3. 嵯峨野竹林の小径
風光明媚な景色から、794~1185年から貴族や文人に愛され、別荘や庵が多く築かれた嵯峨野。
その地にある嵯峨野竹林の小径は、野宮神社から天龍寺北門を通り大河内山荘へと約400m続く散歩道だ。
青々とした竹が空へ伸びる美しい姿は、旅行雑誌の表紙、テレビドラマ、CMにもよく登場し、京都を代表する風景として知られている。
地上から一直線に伸びる竹は、上に行くに連れて内側に倒れ込んでいるので、まるで竹のトンネルのよう。
4. キモノフォレスト
「嵐山駅はんなり・ほっこりスクエア」の一角にある広場。京友禅の図柄を使った色鮮やかなポールが600本立ち並ぶ。ポールは広場だけでなく駅のホームや線路脇などにも設置されていて、嵐山駅全体がアート作品のよう。
施設内には飲食店や土産物店、足湯(200円)もあり、観光客の憩いの場となっている。
両脇にカラフルなポールが並ぶ「着物の小径」を抜けた先にあるのが、パワースポットとして知られる「龍の愛宕池」。この池に手をひたすと、心に安らぎが訪れ幸せになれると言われている。
5. 保津川下り
丹波高地から流れる保津川の亀岡から嵯峨嵐山まで約16kmの渓流を、小型の平底船で約2時間かけて下る。
船は熟練の船頭が3人がかりで舵を切り、岩の合間をくぐり抜けながら激流を下るダイナミックな船旅を楽しめる。
もともとは江戸初期に木材や薪炭など丹波の産物を京に輸送することを目的に拓かれた水路で、コース中には流れが激しく大きな水しぶきが上がるポイントも。
6. 嵯峨野トロッコ列車
廃線となった旧山陰本線の一部を復活させて運行する、嵯峨野観光鉄道のトロッコ列車。ディーゼル機関車に連結されたアールデコ調のクラシカルな客車が、JR嵯峨嵐山駅に隣接するトロッコ嵯峨駅からトロッコ亀岡駅までの片道7.3kmを約25分かけて運行する。
列車は保津川沿いの渓谷を縫うように走り、車窓からは保津川の雄大な自然と渓谷美を楽しめる。春の桜に夏の新緑、秋の紅葉、時には冬の雪景色と、四季折々の表情をみせる渓谷のダイナミックな美しさは圧巻。
渡月橋の途中で振り返ってはいけない?
「渡月橋」では、渡るときに振り返ってはいけないという興味深い噂がある。
この噂の理由となっているのが十三参りだ。
十三参りとは数え年で13歳になる子供が、虚空蔵菩薩(こくうぞうぼさつ)を本尊にしている社寺へ参拝すること。
知恵を授けてもらい、立派な大人になるための通過儀礼とされている。
「渡月橋」からほど近くの「法輪寺」で、平安時代(794年~1185年)に13歳の清和天皇(せいわてんのう)が成人の儀式を行ったことが風習の始まりとされる。
振り返ってはいけないのは、虚空蔵菩薩から授かった知恵が返ってしまうと言い伝えから。
そのため、十三参りをしない場合や、「法輪寺」方面へ進む場合には振り返っても問題ない。
このような逸話が「渡月橋」にあるのも、歴史の深さを感じられる。
渡月橋周辺の人気飲食店3選
「渡月橋」周辺にお店を構える人気の飲食店では、「京都」ならではの京料理を存分に楽しめる。
「渡月橋」観光を満喫してお腹が空いたら、これから紹介するお店で腹ごしらえをしてほしい。
京都の文化を味覚でも堪能してみよう。
1. 嵐山MITATE
観光客で賑わう嵐電の嵐山駅前。通りを入った路地にある閑静な住宅街にひっそりと佇む「嵐山MITATE」は、オーナーシェフ・見舘孝司が中京区の人気店「龍のひげ」に続いて2015年にオープンさせた店。
京料理とフレンチを学んだ見舘氏の手掛ける独創的な料理を味わえる。
京料理とフレンチを融合させた料理はランチ、ディナーともにコースで提供。
厳選された季節の素材を使い、月替わりのストーリー仕立てで構成される料理の数々は「五感で味わう」という表現がピッタリ。
2. 湯豆腐 嵯峨野
曹源池庭園や雲龍図で知られる嵐山の名刹・天龍寺。その境内からほど近い場所にある「嵯峨野」は、美しい日本庭園を眺めながら巨匠・村野藤吾氏が手掛けた近代数寄屋建築の建物で食事を楽しめる湯豆腐料理の専門店。
店舗は和座敷をメインにした本館に加え、テーブル席やカウンター席が用意された新館の2棟。
天気の良い日には庭園に臨む屋外の床机席での食事も可能だ。
3. 天龍寺直営 精進料理店 篩月
臨済宗の禅刹で「古都京都の文化財」の一つとして世界遺産にも登録されている天龍寺。
境内にある曹源池庭園は初代住職・夢窓国師の作庭で、曹源池を中心に巡る池泉回遊式庭園。
背後に位置する嵐山や亀山を借景にした見事な景観で知られ、国の特別名勝および史跡に指定されている。
渡月橋に関するよくある質問
Q
渡月橋周辺の桜の見頃は?
3月下旬から4月上旬頃です。
Q
渡月橋周辺の紅葉の見頃は?
11月中旬から12月上旬頃です。
まとめ
この記事では「渡月橋」の基本情報やお勧めの観光シーズン、観光前に知っておきたい逸話などを紹介してきた。
四季折々の風景と「渡月橋」が持つ歴史の深さが大きな魅力と言える。
「渡月橋」は人気のフォトスポットでもあり、京都観光なら外せないスポットでもある。
魅力が豊富な京都において、どの観光スポットに訪れるか迷った場合は以下の記事も参考にしてほしい。