
【秋の香川観光ガイド】紅葉と瀬戸内の景色、秋の味覚を楽しむ香川の秋旅
瀬戸内海に面する香川の秋は、小豆島の島景色や金色に染まる棚田、寒霞渓や栗林公園の紅葉まで、海と山で異なる秋景色に出会える季節。
国営讃岐まんのう公園では秋の花々、中山千枚田では実りの風景が旅を彩る。金刀比羅宮の石段を上り、讃岐うどんや瀬戸内の魚介、小豆島の醤油や地酒を味わう時間も楽しみのひとつ。
季節の深まりとともに変わる香川を巡ろう。
訪れる時期で選ぶ、秋の香川の楽しみ方
瀬戸内の風景から里山、紅葉まで、9月から11月にかけて旅の楽しみが少しずつ変わる香川。
暑さの残る9月は島旅、10月は街歩きや里山巡り、11月は紅葉と秋の味覚へ。
季節に合わせて行き先を選べば、海と山の両方に広がる秋景色をたどれる。
9月|夏の余韻が残る瀬戸内へ
まだ暑さが残る9月は、小豆島をはじめとする瀬戸内の島々へ足を延ばす時期。
海を望むスポットを巡るほか、中山千枚田では黄金色の稲穂やヒガンバナが彩る実りの風景にも出会える。小豆島に根付く醤油文化に触れる場所も旅程に加えたい。
島へ渡る時間も含めて、瀬戸内らしい旅を組み立てやすい季節だ。

10月|金刀比羅宮の例大祭と門前町を訪ねる
暑さが和らぐ10月は、金刀比羅宮へ続く石段を上り、門前町を歩く旅に向く季節。
毎年10月9日から11日には金刀比羅宮例大祭も斎行され、10日夜には御神幸が行われる。
歴史ある参道や門前町を歩き、秋祭りの熱気に触れながら、琴平の文化をたどりたい。

11月|紅葉と秋の味覚を楽しむ
山々が色づく11月は、寒霞渓や栗林公園、金刀比羅宮など秋景色を楽しめる場所へ。
小豆島では秋に収穫期を迎えるオリーブをはじめ、醤油や地酒など島の食文化にも触れられる。
渓谷や庭園の紅葉を巡った後は、讃岐うどんや瀬戸内の魚介を味わい、深まる秋を一日の中でつないでいく。

秋だからこそ訪れたい香川の人気観光スポット7選
秋の香川では、花が彩る広大な公園から金色の棚田、歴史ある城や芝居小屋、小豆島の醤油文化まで、多彩な観光を組み合わせられる。
紅葉だけに絞らず、実りの風景や文化、ものづくりに触れながら巡るのが、この季節ならではの楽しみ方だ。
1. 国営讃岐まんのう公園(まんのう町)
満濃池のほとりに約350haの敷地が広がる、四国唯一の国営公園。チューリップやネモフィラ、アジサイ、コスモスなど、春から秋にかけて四季折々に咲き誇る花の姿を楽しめる。
季節の花々だけでなく、「昇竜の滝」や里山の環境を復元した「自然生態園」、満濃池展望遊歩道など、自然に親しめる場所が点在。大型遊具や芝生広場、レンタサイクルもあり、秋の花を眺めながら広い園内を巡れる。

2. 中山千枚田(小豆島町)
小豆島中央部の中山地区、標高150〜250mの斜面に大小約800枚の棚田が重なる景勝地。棚田では春から夏にかけては鮮やかな緑の稲が、秋には金色の稲穂が棚田を埋め尽くし、四季折々に異なる表情を見せてくれる。
「日本の棚田百選」にも選ばれ、周辺の「こまめ食堂」では棚田で収穫した米を使った食事も楽しめる。季節ごとに変わる農村の風景をのんびり眺めよう。

3. 丸亀城(丸亀市)
400年の歴史を持つ、丸亀のシンボルともいえる平山城。城内は内堀から天守へ向かって約60mもの高さに積み上がる石垣が続き、曲線を描く「扇の勾配」を間近に見られる。
天守は全国に12しかない木造天守のひとつで、国の重要文化財に指定。白亜のたたずまいが、周囲の自然と調和して美しい風景を織りなしている。最上階からは瀬戸内海を望み、石垣と天守、周囲の自然を一度に眺められる。

4. 旧金毘羅大芝居(金丸座)(琴平町)
天保6年(1835)に建てられた、現存する日本最古の芝居小屋。江戸時代、金刀比羅宮を訪れる参拝客でにぎわう町では市が立ち、仮設の小屋で芝居や相撲が行われていたが、やがて常設の劇場として誕生したのがこの建物だ。
「ブドウ棚」や「かけすじ」などが復元され、江戸時代の芝居小屋の趣に触れられる。一時は廃館となったが、地元の人びとの保存への思いによって受け継がれ、国の重要文化財にも指定されている。

5. 豊稔池堰堤(観音寺市)
阿讃山脈を流れる柞田川の上流に築かれた、堤長145.5m、堤高30.4mのコンクリート造溜池堰堤。近くまで進むと、5つのアーチと6つの扶壁からなる独特の構造が目に入る。
マルチプルアーチ式のコンクリート造堰堤としては日本最初期のもので、2006年には国の重要文化財に指定。長い年月にわたり雨風にさらされたため、まるで中世ヨーロッパの古城を思わせる威厳ある佇まいで、訪れる者を魅了している。

6. マルキン醤油記念館(小豆島町)
100年以上にわたり伝統的な製法を生かして醤油造りを続けるマルキン醤油の記念館。国内最大規模を誇る合掌造りの建物は、国の有形文化財にも登録されている。
館内では、醤油造りの歴史や製造方法を学ぶことができる実際の道具やパネルを展示。物産館では商品や限定品が並び、天然醸造蔵の木桶で仕込んだ生しょうゆを使う「しょうゆソフトクリーム」も味わえる。

7. 宝生院のシンパク(土庄町)
小豆島88ヶ所霊場の54番札所・宝生院の境内にそびえる巨大なシンパク。根元の周囲約16.9メートル、樹高約20.9メートルという巨樹の樹齢は1600年を超えると伝わり、国の特別天然記念物にも指定。
巨樹は、地上1メートルほどのところで三方に分かれて支幹を出す見事な枝ぶりはまるで大きな森のよう。枝ぶりには「象」「龍」「亀」に似た部分もあり、幹を見上げながらその大きさを実感しよう。

香川の紅葉の名所3選
香川の秋景色を代表するのが、渓谷、庭園、参道を鮮やかに彩る紅葉。
小豆島の寒霞渓では渓谷と瀬戸内海、栗林公園では池や築山、金刀比羅宮では長い石段と周囲の自然が秋色と重なる。旅程に合わせて選びたい、趣の異なる3スポットをご紹介。
1. 寒霞渓(小豆島町)
小豆島にある寒霞渓は、瀬戸内海国立公園の中心部に位置する渓谷。火山活動と長い年月の侵食によって生まれた奇岩怪石が連なっている。
深い渓谷をロープウェイが運行しており、そこからは瀬戸内海と、山々の新緑、紅葉など、美しい景色が望める。空・海・渓谷を一度に眺められるロープウェイならではの景観に加え、山頂まで歩くハイキングコースもあり、紅葉の谷を異なる高さから楽しめる。

2. 栗林公園(高松市)
高松藩主松平家の別邸として歴代藩主が修築を重ねた、国の特別名勝。紫雲山を背景に池や築山、約1,400本もの松が次々と目に飛び込んでくる。
6つの池と13の築山からなる回遊式庭園であり、「一歩一景」と言われるように、歩くたびに違った美しい景色を眺められる。築山「飛来峰」からの眺めや、歴代藩主が愛した茶屋「掬月亭」も見どころ。秋色と常緑の松が重なる庭園をゆっくり歩いてみよう。

3. 金刀比羅宮(琴平町)
象頭山に鎮座し、年間約400万人が訪れる金刀比羅神社の総本宮。門前町から御本殿までは、長い石段の階段が続き、その数なんと785段。石段を一段ずつ上れば、参道沿いの文化財や美術品、周囲の自然を眺めながら歩ける。
参拝後は門前町へ戻り、灸まんやコロッケ、讃岐の食材を使ったソフトクリームなどを味わうのも楽しみ。秋景色の中を歩いた後まで、琴平らしい時間を堪能しよう。

秋のおでかけに立ち寄りたい、香川の飲食店5選
讃岐うどんだけでなく、瀬戸内の魚介、小豆島の米や日本酒まで、香川では土地に根付いた食を各地で味わえる。
観光と組み合わせやすい店を選べば、景色を巡る時間と食事が自然につながる。秋旅の途中で立ち寄りたい5軒はこちら。
1. こんぴらうどん 参道店(琴平町)
金刀比羅宮の参道沿いに店を構える、65年の歴史を持つうどん店。建物は築百数十年の元旅館を活用した登録文化財。落ち着いた雰囲気の店内で手作りのうどんを味わえる。
だしは、北海道産の昆布や瀬戸内のいりこ、さば節、かつお節をブレンドし、15時間かけて旨みを抽出したもの。麺は季節や気温に合わせて太さを調整。揚げたての天ぷらやとり天、讃岐米を使った「とりめし」もあり、参拝後の食事にももってこいの1軒だ。

2. 魚屋の寿司 東信(高松市)
先代が魚屋を営んでいたことから、瀬戸内産の海鮮をボリュームたっぷりに味わえる高松の和食店。ランチでは本まぐろユッケ丼やタコとキスの天ぷら、エビマヨなど常時20種類以上のメニューが並び、寿司や焼き物も選べる。
広々とした店内にはカウンター席や座敷、少人数用の個室を完備。冬には地物カキを使った期間限定メニューも登場し、その日の気分に合わせて瀬戸内の海の幸を味わえる。

3. MORIKUNI(小豆島酒造)(小豆島町)
小豆島で唯一日本酒を製造するMORIKUNI。小豆島・中山地区の千枚田で作付けした香川の酒米「オオセト」や、小豆島のオリーブの実から開発した「さぬきオリーブ酵母」などを使い、酒職人が丁寧に酒を造る。
代表作の「島シリーズ」は、「ふわふわ。」「ふふふ。」「うとうと。」「びびび。」など面白い名前のお酒ばかり。敷地内には酒蔵を改装したギャラリーやベーカリーもあり、酒と小豆島の食材を一緒に楽しめる。

4. こまめ食堂(小豆島町)
中山千枚田を望む小豆島の山間部にある食堂カフェ。千枚田で収穫した米を炊き上げた「棚田のおにぎり定食」を味わいながら、田園風景の中でひと休みできる。
店舗は昭和初期の建築と推定される、かつて精米所として使われていた建物を改装。店内席に加えて千枚田を見渡せるテラス席もあり、小豆島そうめんや島産果実のジュース、手作りスイーツも用意。棚田散策の時間をより豊かにしてくれる一軒だ。

5. うどん 一福 国分寺本店(高松市)
JR端岡駅から徒歩10分の場所にある、讃岐うどんの名店。やや細めの、噛み応えのある讃岐うどんに、香り高い出汁が美味しい。かけうどんやぶっかけうどん、肉うどんなどから好みの一杯を選べる。
かけうどんは麺と汁をそれぞれ温・冷から選び、天ぷらやネギ、大根おろしなどでアレンジも可能。冬には郷土料理の「しっぽくうどん」も登場し、香川らしい一杯を味わえる。

香川の秋旅を楽しむ、観光拠点に便利なホテル3選
小豆島の島旅をゆっくり楽しむか、金刀比羅宮の参拝を中心に据えるかで、宿泊地の選び方も変わる。温泉や瀬戸内海の眺望、小豆島の醤油を生かした料理など、宿そのものに香川らしさがある3軒。
観光の後まで旅をつなげてくれる滞在先をご紹介。
1. 島宿真里(小豆島町)
醤油蔵が連なる「醤の郷」に佇み、古民家や蔵を生かした空間で過ごせる宿。登録有形文化財の古民家を利用した食事処や、趣の異なる客室で迎えてくれる。
客室は全8室で全部屋に源泉かけ流しの温泉が備わっている。さらに内湯と露天湯を備えた貸切風呂も用意。夕食では小豆島醤油と瀬戸内の旬を取り入れた「醤油会席」を味わい、島の食文化に触れながら夜のひとときを過ごせる。

2. 小豆島国際ホテル(土庄町)
人気観光地・エンジェルロードまで徒歩3分という立地に建つリゾートホテル。全客室から瀬戸内の優美な多島美や四国屋島の雄大な姿が、まるで額に飾られた名画のように一望できる。
露天風呂付き客室やスイート、和洋室など100室をそろえ、海を間近に望む露天風呂も旅人にはうれしい施設だ。小豆島の海と山の幸を味わう食事まで、島の景色とともに過ごしてみよう。

3. 琴平グランドホテル 桜の抄(琴平町)
金刀比羅宮の参道近くに建ち、参拝と組み合わせやすい温泉宿。石段を歩いた後は、こんぴらさんを望む露天風呂で季節の風景を眺めながら湯に浸かれる。
露天風呂を備えた和洋室の「初音プレミアム」など、豊富な種類の客室を用意。館内の「ゐきり」では、四季の食材を使った会席料理に中華や洋食の要素も取り入れる。参拝から温泉、食事までを琴平でゆっくりつなげられる一軒だ。

紅葉・歴史文化・島旅を楽しむ、秋の香川観光モデルコース
琴平と高松、小豆島を1泊2日で巡り、歴史文化、庭園、紅葉、里山、食を組み合わせるコース。
1日目は金刀比羅宮から栗林公園へ、2日目は小豆島の醤油文化や寒霞渓、中山千枚田を巡る。香川らしい景色と文化を、エリアを移しながら味わえる行程だ。
- 1日目
- 高松空港でレンタカーを借りる→「金刀比羅宮」を参拝→「旧金毘羅大芝居(金丸座)」を見学→「こんぴらうどん 参道店」で讃岐うどんランチ→「栗林公園」で秋の名庭園を散策→高松港からフェリーで小豆島へ→「島宿真里」に宿泊
- 2日目
- 「島宿真里」→「マルキン醤油記念館」で小豆島の醤油文化に触れる→「寒霞渓」で紅葉と渓谷美を満喫→「中山千枚田」の棚田風景を散策→「こまめ食堂」で小豆島の食材を生かしたランチ→「宝生院のシンパク」を見学→土庄港からフェリーで高松港へ
秋の香川の平均気温
高松市では、9月はまだ暑さが残る日もあるが、10月になると気候が落ち着き、屋外を歩きやすくなる。11月は朝晩を中心に冷え込みが増し、紅葉巡りや温泉を楽しむ秋旅にも向く季節だ。島旅や街歩きなど、訪れる時期に合わせて過ごし方を選びたい。
| 月 | 9月 | 10月 | 11月 |
|---|---|---|---|
| 気温 | 24.7℃ | 19.0℃ | 13.2℃ |
秋の香川を快適に過ごす服装のポイント
9月は半袖で過ごせる日も多いが、朝晩に備えて薄手の羽織りを用意しておくと便利。
10月は長袖シャツや薄手のニットが合わせやすく、金刀比羅宮の石段や小豆島を歩く観光にも向く。11月はジャケットやライトコートが活躍する季節。寒霞渓などでは市街地より冷えやすいため、体温調整しやすい上着を準備しておこう。
秋の香川観光に関するよくある質問
Q
香川県の紅葉の見頃はいつですか?
例年11月上旬から下旬にかけて見頃を迎えるスポットが多く、寒霞渓や栗林公園などで秋景色を楽しめます。気候によって時期が前後するため、訪れる前に最新の紅葉情報を確認しましょう。
Q
秋の香川観光はレンタカーが必要ですか?
高松市内や琴平周辺は公共交通でも巡れますが、小豆島や郊外の観光スポットまで効率よく回るならレンタカーが便利です。特に複数エリアを組み合わせる旅では、移動時間を調整しやすくなります。
Q
小豆島へはどこからアクセスできますか?
高松港から土庄港や池田港などへフェリー・高速船が運航されています。車ごとフェリーで渡ることもできるため、小豆島でレンタカー移動を続けたい場合にも利用できます。
Q
秋に香川を訪れたら、うどん以外で味わいたいグルメはありますか?
瀬戸内海で水揚げされる旬の魚介をはじめ、小豆島の醤油やオリーブ、オリーブ牛など、香川県ならではの味覚も豊富です。発酵文化が根付く小豆島では、醤油や地酒を生かした料理も楽しめます。
まとめ
瀬戸内の島景色から金色の棚田、寒霞渓や栗林公園の紅葉まで、秋の香川では海と山の表情を一度の旅で楽しめる。
金刀比羅宮や歴史ある芝居小屋を歩き、讃岐うどんや瀬戸内の魚介、小豆島の醤油や地酒にも触れる。
9月、10月、11月と深まる季節に合わせて、香川ならではの景色と食を巡る秋旅が待っている。