猊鼻渓
岩手県の南北を流れる北上川の支流・砂鉄川沿いにそびえたつ渓谷。浸食によってできたもので、高さ50mから100mにも及ぶ断崖が、約2kmに渡り続いている。奇岩、洞窟、滝などが点在する幻想的な風景は、日本百景のひとつに数えられ、国の史蹟名勝天然記念物にも指定されている。
岩手県の猊鼻渓に来て一番楽しみにしていたのは、伝統的な舟に乗り、この天然の渓谷の壮大な景色を間近で感じること。小舟は渓流に沿ってゆっくり進み、両岸には高い岩壁がそびえ立っています。岩は長年の風雨と渓流に削られ、さまざまな不思議な形を作り出しています。船頭が慣れた手つきで櫂を操る中、周囲はとても静かで、聞こえるのはせせらぎと櫂が水面をかく音だけ。
道中、船頭が沿道の景色や伝説も紹介してくれるので、静かな谷にちょっとした楽しさが加わります。小舟が渓谷の奥へ進み、両側にそびえる断崖を見上げると、大自然の雄大さと自分の小ささを感じます。特に晴れた日は、谷間に日差しが降り注ぎ、緑と岩壁が水面に映る光景が美しく、目を離せないほどです。
この猊鼻渓の舟下りは慌ただしさがなく、むしろ本当に歩みを緩め、目の前の山水を静かに眺めることができます。短い船旅ですが、とても心に残る旅の思い出となり、日本の東北地方ならではの自然景観の魅力を感じられました。


















