小江戸・川越の空を見上げると、最も目を引くランドマークは、数百年にわたってそびえ立つこの木造の鐘楼――「時の鐘」だ。
高さ約16メートルの木造3層建てで、江戸時代初期からこの町を見守ってきた。長い年月を経て、火災による再建を重ねても、趣ある蔵造りの街並みのそばに今なお立ち続けている。毎日、朝6時、正午12時、午後3時、夕方6時に鐘が鳴り、その落ち着いた澄んだ音色は、日本の「残したい日本の音風景100選」にも選ばれている。
鐘楼の下の石畳の小道を歩きながら見上げると、濃い褐色の木目が青空に映え、素朴で魅力的だった。周囲には個性的な店が並び、和菓子の香りが漂う。時を告げる鐘の音が静かに響くと、一瞬で時空を越え、かつての江戸の華やかでゆったりとした時間へ戻ったかのようだった。川越を訪れたら、ぜひ足を止め、百年の時を越えて響く静かな鐘の音を一度聞いてほしい。
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であい橋(白川郷)
世界遺産に登録されている「白川郷合掌造り集落」へ続く全長107mの吊り橋。白川郷を見学する際に便利な公共駐車場「村営せせらぎ公園駐車場」と集落を結んでおり、橋を渡ると集落の入口に到着する。橋は川幅の広い庄川に架かっており、吊り橋の上から眺める川の景色も美しい。川面からはさほど離れておらず、橋を渡ると庄川の清らかな流れも感じられて解放感たっぷりだ。
であい橋を歩いて渡ると、山から吹いてくる風にはまだ少し涼しさが残っていた。
眼下の庄川はきらめくほど澄み、淡い青緑色を帯びている。さらさらと流れる水の音が、村の外の雑音をすべて遮っていた。目の前の山全体は新緑に衣替えしたばかりで、淡く柔らかな緑と濃い色の杉が入り交じり、くっきりとした奥行きを感じる。
少し曇り空で、強い日差しがなくても、こんなに清々しい空気と開放的な川の景色を前にすると、思わず橋の中央で足を止めてしまう。合掌造り集落に入る前から、この山河の風景が心を静めてくれた。 -
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横浜赤レンガ倉庫
明治から大正にかけて日本が世界に誇る最新鋭の倉庫として活躍した赤レンガ倉庫。当時の面影を生かした2棟の倉庫の中に、ショップやレストラン、多目的ホールなどを有するカルチャー&ショッピングスポット。
横浜赤レンガ倉庫へ向かう途中、ちょうど隣の花園の遊歩道を通り抜けた。
この日は日差しもそれほど強くなく、そよ風もあって、港沿いを散歩するのにぴったりだった。目の前には一面の紫色の小花と緑の木々が風にそっと揺れ、草花の向こうには古い赤レンガの建物が静かにたたずんでいる。この角度からの眺めは思いのほか心地よく、とても奥行きがあった。
倉庫の正面で感じるにぎやかなマーケットの雰囲気よりも、むしろこの遊歩道のほうが気に入った。観光地によくある混雑や騒がしさも少なく、空気にはほのかな草木の香りと潮風の匂いが漂っていた。風に吹かれながら石畳の道をゆっくり進み、築100年を超える建物と咲き誇る草花が一体となった景色を眺めていると、自然と力が抜けていくようなのんびりした気分になった。
横浜を散歩しているといつもこうだ。必ずしもどこかへ急いで写真を撮りに行かなくても、こうして道を歩いていて偶然出会った小さな一角だけで、もう少し立ち止まり、しばらく眺めていたくなる。 -
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スターバックス コーヒー 川越鐘つき通り店
歴史を感じさせる蔵造りの街並みが続く小江戸川越。街のシンボル「時の鐘」がそびえ立つ石畳の小径沿いにある「スターバックス 川越鐘つき通り店」は日本の各地域の文化や魅力を世界に発信する「リージョナル ランドマーク ストア」のひとつ。まず気付くのが、緑色のロゴマークが目を引く通常のスターバックスとは一線を画す外観。
古い街並みに溶け込むスターバックス コーヒー 川越鐘つき通り店は、これまでのチェーン系カフェの現代的なイメージを完全に覆してくれた。建物全体が江戸時代の「蔵造り」の町家風建築に見事に溶け込み、濃い色の木造瓦屋根に自然に垂れ下がる白い和風のれんが合わせられている。看板まで特別に古びた風合いに仕上げられ、控えめながらとても趣がある。
コーヒーを手に長い廊下を抜けると、奥には緑豊かな小さな日本庭園まで隠れている。伝統的な古民家の静けさとコーヒーの香りが交じり合い、古い街並みを散策する午後にここで座っていると、時間がゆっくり流れていく心地よさをひときわ感じられる。 -







