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    小江戸・川越の空を見上げると、最も目を引くランドマークは、数百年にわたってそびえ立つこの木造の鐘楼――「時の鐘」だ。
    高さ約16メートルの木造3層建てで、江戸時代初期からこの町を見守ってきた。長い年月を経て、火災による再建を重ねても、趣ある蔵造りの街並みのそばに今なお立ち続けている。毎日、朝6時、正午12時、午後3時、夕方6時に鐘が鳴り、その落ち着いた澄んだ音色は、日本の「残したい日本の音風景100選」にも選ばれている。
    鐘楼の下の石畳の小道を歩きながら見上げると、濃い褐色の木目が青空に映え、素朴で魅力的だった。周囲には個性的な店が並び、和菓子の香りが漂う。時を告げる鐘の音が静かに響くと、一瞬で時空を越え、かつての江戸の華やかでゆったりとした時間へ戻ったかのようだった。川越を訪れたら、ぜひ足を止め、百年の時を越えて響く静かな鐘の音を一度聞いてほしい。

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