今回わざわざ南城美術館を訪れたのは、ちょうど「蜷川実花展 with EiM 光の中で影と踊る」が開催されていたから。会期中は夜まで開館時間が延長されていて、予定を組むうえでかなり便利だった。それに、ここの一番の良さはそれほど混雑していないこと。どの展示エリアもゆっくり見られ、後ろの人混みにずっと押されながら進む必要もなく、蜷川実花の色彩や花、光と影の使い方をじっくり感じることができた。
特に彼女の花の撮り方が好きで、後日、その構図や光の使い方の一部を参考に熱海桜を撮ってみたところ、思いがけず自分でも満足できる写真が何枚か撮れた。この展覧会は屋内だけに限らず、一部の作品は屋外や窓から見える景色にも広がっている。さらに南城美術館自体が、片側は山に面し、もう片側からは海を望めるため、展示と沖縄の自然環境がとてもうまく調和していた。時間に余裕があるなら、どこかに座ってただ海を眺めるのもいい。
南城美術館は比較的辺鄙な場所にあり、南城市知念の世界遺産・斎場御嶽に近いエリアに位置している。もともとはついでに斎場御嶽にも行こうと思っていたが、バイクで向かう途中に少し道に迷い、時間も足りなくなったため、結局諦めるしかなかった。チケット売り場と事務スペースも特徴的で、コンテナ型の建物になっている。現地では電子チケットの購入と各種決済が中心で、全体的に使いやすかった。市街地の美術館のように気軽に立ち寄れる場所ではないので、まず開催中の展示内容を確認し、本当に興味があればわざわざ足を運ぶのがおすすめ。そうでなければ、美術館自体はまあ普通かなと思う。
今回は、もう一つとても忘れられない出来事があった。帰る前、カフェのほうで突然誰かがピアノを弾きながら沖縄民謡を歌い始め、静かだった美術館に急に少し日常的な雰囲気が加わった。今回の訪問で最も印象に残った瞬間でもある。



























