
【松本城観光ガイド】見どころ・グルメ・モデルコースを徹底解説!
長野県松本市にそびえる「松本城」は戦国の名残をとどめる国宝の名城。
黒い天守と北アルプスが織りなす景色は、初めて訪れる方にも印象深く映るだろう。
建造物や景観、周辺の城下町にも魅力が広がっており、さまざまな角度から満喫できるのも特徴だ。
この記事では、松本城の基本情報をはじめ、見どころ、人気のご当地グルメなどを紹介する。
歴史に詳しくない方にもわかりやすく、モデルコースや観光の注意点についてもまとめたので、ぜひ参考にしてほしい。
松本城ってどんなところ?
「松本城」は、長野県松本市の中心部に建つ国宝の名城。
黒漆塗りの下見板と白い漆喰の対比が美しく、「黒い城」とも呼ばれる印象的な外観が特徴だ。
現存する五重六階の天守として日本最古で、現存12天守では唯一の平城でもある。
天守内部では急な階段、鉄砲狭間、石落としなど、戦いに備えた工夫を間近に見学でき、歴史に詳しくなくても当時の城の姿をイメージしやすい。
一方、月見櫓には戦のない時代らしい優雅な造りが取り入れられているほか、城の周囲には水堀や石垣も残り、さまざまな角度から異なる表情を楽しめるのも魅力。
また、城内から望む松本の街並みや、晴れた日に姿を見せる北アルプスの山々、堀に天守が映る「逆さ松本城」も見どころ。

松本城の成り立ち
松本城の前身は、16世紀初めに小笠原氏の一族が築いた「深志城」。
深志城は1504年の築城と伝わり、1582年に小笠原貞慶(おがさわら さだよし)が城を取り戻すと、深志を「松本」と改めた。
1590年に石川数正(いしかわ かずまさ)が城主となると、城郭の整備を本格化させ、子の康長(やすなが)が天守の築造を進めた。
現在の大天守・乾小天守・渡櫓は、1590年代に築造されたと考えられている。
その後も歴代の城主が城郭や城下町を整備し、1630年代に月見櫓や辰巳附櫓などが加えられた。
明治時代(1868年〜1912年)には天守の修復が行われ、1936年に旧国宝に指定。
1950年からは昭和の大修理が始まり、1952年に現在の文化財保護法に基づく国宝となった。

松本城へのアクセス
松本城の最寄り駅はJR篠ノ井線「松本駅」。
駅からは約1.5km・徒歩20分程度とやや遠いが、道中には昔ながらの街並みや商店街があり、散策を楽しみながら向かえる。
比較的平坦で歩きやすく、案内板も設置されているので、初めての方も迷いづらいだろう。
時間がない方や荷物が多い方は、市内を走る「ぐるっとまつもとバス」に乗車し、「松本城・市役所前」で降りると、約10分で着く。
また、城の近くに市営の有料駐車場があるため、レンタカーも選択肢のひとつ。
ここでは、「長野駅」・「新宿駅」・「名古屋駅」を起点にしたアクセスを以下にまとめた。
| 起点 | 経路 | 所要時間 |
|---|---|---|
| 長野駅 | JR「長野駅」からJR特急しなの号に乗車し、「松本駅」で下車、到着 | 約55分 |
| 新宿駅 | JR「新宿駅」からJR特急あずさ号に乗車し、「松本駅」で下車、到着 | 約2時間40分 |
| 名古屋駅 | JR「名古屋駅」からJR特急しなの号に乗車し、「松本駅」で下車、到着 | 約2時間5分 |
松本城の営業時間・入場料
松本城の営業時間と入場料は以下の通り。
来城時期が決まっている場合は100円安くなり、入場時の待ち時間も短縮できる電子チケットの購入がおすすめ。
また、ゴールデンウィーク・夏季時間延長期間は営業時間が延びる一方、混雑が予想され、状況によっては入場制限が行われるので気をつけてほしい。
【営業時間】
- 通常
- 8時30分〜17時(最終入場は16時30分まで)
- ゴールデンウィーク時間延長期間(8月中旬)
- 8時〜18時(最終入場は17時30分まで)
- 夏季時間延長期間(8月中旬)
- 8時〜18時(最終入場は17時30分まで)
- 正月三が日(1月1日〜3日)
- 10時〜15時30分(最終入場は15時まで)
※12月29日〜31日を除き無休
【入場料】
| 券種 | 一般 | 小・中学生 | 未就学児 | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| 電子チケット | 1,200円 | 400円 | 無料 | 日時指定 |
| 紙チケット | 1,300円 | 400円 | 無料 | 当日券 |
※1.団体(20名以上)料金あり
※2.電子チケットは購入後のキャンセル・内容変更不可
※3.夏季時間延長期間に和服で来場すると入場無料
松本城のおすすめの観光シーズンは?
松本城を訪れる場合は、春か秋が特におすすめ。
春は例年4月上旬ごろに桜が咲き始め、松本城公園や本丸庭園周辺が華やかな雰囲気に包まれる。
約300本の桜と漆黒の天守が織りなすコントラストは、松本城ならではの美しい春景色だ。
桜の開花に合わせて、「夜桜会」などのイベントも開催され、昼とは違う幻想的な姿にも出会える。
一方、秋は紅葉が主役の季節。
例年10月下旬〜11月上旬にかけて赤や黄色に色づいた木々がお堀・天守を彩り、春とは趣の異なる落ち着いた景観を満喫できる。
松本城で見ておきたい見どころ5選
ここからは、松本城をより深く楽しむための5つの見どころを紹介する。
城内を歩くと、随所に歴史の名残や先人の工夫が感じられる。
あらかじめ注目ポイントを知っておけば、実際に訪れた際の新たな発見も増えるだろう。
1. 五重六階の現存天守
松本城の天守は、外観は五重、内部は六階建ての構造を持ち、現存する五重六階の天守として日本最古とされる国宝。
大天守に乾小天守や渡櫓が連なる「連結複合式」の珍しい構成で、戦国時代(1467年〜1573年)末期の築城技術を今に伝えている。
鉄砲狭間、矢狭間、石落としといった、敵の侵入に備えた工夫も見どころだ。
内部を実際に歩けば、狭く急な階段や厚い壁、太い柱などを間近に見られ、当時の城がどのように守りを固めていたのかを体感できる。
また、最上階からは松本の街並みのほか、天気に恵まれれば北アルプスも望める。

2. 黒門
「黒門」は松本城の本丸へ入る重要な入口。
かつて本丸御殿へ通じる正式な門だったため、格式の高さを表す黒の名を冠して「黒門」と呼ばれたと考えられている。
現在の黒門は、一の門・二の門・控塀からなる枡形(防御空間)を形成しており、内堀を渡って二の門、一の門の順にくぐると本丸庭園へつながる。
なお、二の門に続く控塀(ひかえべい)には、対岸の敵を火縄銃で狙うための狭間が切られ、城の防御の工夫がうかがえる。
見どころは、一の門の屋根に並ぶ、歴代城主の家紋入りの軒丸瓦だ。
天守の解体修理の際に保存された瓦を再利用したもので、複数の城主家の家紋を探しながら門をくぐるのも楽しみのひとつ。

3. 月見櫓
松本城の大天守南東側に付設された、朱塗りの回縁が目を引く「月見櫓」。
平和な江戸時代(1603年〜1868年)初期に築かれたため、鉄砲狭間や石落としなどの武備をほとんど備えていないのが特徴だ。
魅力は、戦いの城に加わった風雅な趣にある。
天守が戦を意識した造りであるのに対し、月見櫓は北・東・南の三方に開口部を設け、舞良戸(まいらど)という横桟を打った薄い板戸で囲む簡素で優雅な構造。
月見のときは戸を外し、畳敷きの部屋から東に昇る月を愛でたと考えられている。
こうした意匠の違いからも、松本城が歩んだ時代の変化を感じさせる。

4. 本丸庭園
松本城の天守の目の前に広がる「本丸庭園」は、かつて本丸御殿が建っていた跡地。
黒門をくぐると、正面に大天守を中心とした国宝の天守群がそびえる。
庭園越しに天守を眺められるため、外観の美しさをじっくり堪能できるのが魅力だ。
春は桜、初夏は新緑など、四季折々の景色を楽しめるほか、天守を背景に記念撮影をするのにもぴったり。
また、庭園内には「駒つなぎの桜」、戸田家・水野家ゆかりの灯籠もあり、天守だけでは分からない松本城の歴史に触れられる。
天守の見学前後に立ち寄り、ゆっくり歩いてみるとよいだろう。

5. 水堀・石垣
松本城の天守を囲む「水堀」と「石垣」も、ぜひ注目したい見どころ。
水堀の水面には、黒い天守が映り込む美しい景観が広がり、条件が整うと「逆さ松本城」も楽しめる。
一方、天守を支える石垣は、建物の基礎であると同時に、城を守る防御の役割も担っていた。
自然石をほぼ加工せずに積み上げる「野面積み」や、長い石と短い石を交互に重ね、角を強固にする「算木積み」の技法が見られ、400年以上前の築城技術を今に伝えている。
少し離れた場所から眺めることで、水堀や石垣と天守が一体となった城の機能美をより深く味わえるだろう。

松本城観光で味わってほしいご当地グルメ3選
松本城を観光するなら、城巡りとあわせて松本の食も楽しみたい。
城下町ならではの味わいや、信州で親しまれてきた料理など、ご当地グルメも豊富だ。
なかでも、代表的な3つのグルメを紹介しよう。
1. 信州そば
長野県を代表する郷土食「信州そば」は、松本城観光のランチにもぴったりのご当地グルメ。
冷涼な気候と昼夜の寒暖差に恵まれた信州はそばの栽培に適した土地で、松本もそば処として知られている。
城下町エリアにもそば屋が点在し、観光の合間に気軽に味わえるのも魅力。
また、信州そばと一口にいっても、店によって個性があり、二八そばや十割そば、自家製粉など、楽しみ方は多彩だ。
【信州そばが食べられるおすすめ飲食店】
※営業時間・定休日は要確認

2. 山賊焼き
松本市や塩尻市を中心とする中信地方で親しまれてきた郷土料理「山賊焼き」。
鶏もも肉(むね肉)の一枚肉を、しょうがやニンニクなどを加えたタレに漬け込み、片栗粉をまぶして豪快に揚げるのが特徴だ。
名前に「焼き」とあるものの、実際には揚げ料理で、外はカリッと香ばしく、中は肉汁たっぷりに仕上がる。
タレの風味が食欲をそそり、ご飯のおかずとしてはもちろん、お酒にもよく合う。
【山賊焼きが食べられるおすすめ飲食店】
- 居酒屋 一歩
- 松本山賊焼応援団の団長を務める店主が手がける名物料理。生姜をたっぷり使い、ニンニクを控えめにした味わいが特徴。
- 百老亭
- 1971年創業の老舗中華。山賊焼きを使ったチャーハンや、油淋鶏山賊焼風などを楽しめる。
- 松本からあげセンター
- 山賊焼きに加え、からあげや鶏レバーなどを提供する鶏料理店。松本駅直結で観光前後に立ち寄りやすい。
※営業時間・定休日は要確認

3. 馬刺し
松本を含む信州地方では、古くから馬肉を食べる文化が受け継がれてきた。
鮮やかな桜色の赤身はやわらかく、霜降りやたてがみなど部位による食感、味わいの違いを堪能できる。
高タンパクでヘルシーともいわれ、口当たりは軽いのに旨みが濃いのが魅力。
「馬刺し」は地酒との相性もよく、松本の夜に味わいたいご当地グルメだ。
【馬刺しが食べられるおすすめ飲食店】
- 馬肉バル 新三よし
- 1899年創業の馬肉専門店。赤身・霜降り・レバー・ハツなどの盛り合わせ「さくら刺」が名物。
- きく蔵
- 松本城近くの日本料理店。地場産の「極上馬刺し」を提供し、馬タンや、年に数回入荷する馬レバーの刺身なども味わえる。
- そば居酒屋 蔵のむこう
- 北海道の在来馬「道産子」を一頭仕入れており、希少部位を味わえる。昼は職人の手打ちそばも楽しめる。
※営業時間・定休日は要確認

松本城と合わせて訪れたい周辺観光スポット3選
松本城の徒歩圏内には、歴史を感じる街並みや文化に触れられる場所があり、一緒に巡れば松本の魅力をより深く楽しめる。
城下町まで足を延ばすのもおすすめだ。
ここでは、特におすすめのスポットを3つ紹介しよう。
1. なわて通り
JR松本駅から徒歩10分の場所にある、個性的な店舗が長屋風に軒を連ねる商店街。
女鳥羽川の土手から始まり、「縄のように長い土手」から「縄手(なわて)」と呼ばれるようになった。
明治12(1879)年に建立された四柱神社の参道として発展し、松本城から近いこともあり、観光客の姿も多い。
時代劇に出てくるような下町情緒を感じる約150mの通りに木造の商店が連なり、まるでタイムスリップしたような雰囲気。

2. 松本市美術館
世界的に有名な松本市出身の前衛芸術家・草間彌生の作品「幻の華」が目を引く、水玉の外観が印象的な2002年4月に開館した美術館。
約1年間に及ぶ大規模改修工事を終え、20周年を迎える2022年4月にリニューアルオープンした。
館内では、草間彌生の初期作品から最新シリーズをはじめ、書家・上條信山や洋画家・田村一男などの常設展示に加え、館蔵のコレクション展も開催。

- 正式名称
- 松本市美術館
- 郵便番号
- 390-0811
- 住所
-
長野県松本市中央4-2-22
Googleマップ - 電話
- 0263-39-7400
- 定休日
-
月曜日(祝日の場合は翌平日)、12月29日~1月3日
※8月は無休 - 時間
- 9:00〜17:00(最終入場16:30)
- 料金
- 電子チケット:一般 700円、大学生 950円 窓口:一般800円、大学生 400円
- アクセス
-
1)JR東日本・アルピコ交通「松本」駅からアルピコ交通バス横田信大循環線「松本美術館」下車、徒歩すぐ
2)JR東日本・アルピコ交通「松本」駅からタウンスニーカー(市内周遊バス)東コース「伊織霊水(美術館北)」下車、徒歩約5分
3)JR東日本・アルピコ交通「松本」駅から徒歩約12分 - クレジットカード
- 可
- 公式サイト
- 公式サイト
3. 四柱神社
日本神話に登場する天之御中主神、高皇産霊神、神皇産霊神、天照大神の四柱を祭神として祀り、それぞれが非常に高いご神徳を持つことからすべての願いが叶う「願いごとむすびの神」として有名な松本市大手の四柱神社。
県内でも屈指のパワースポットとして名高く、ご利益を求めて多くの参拝者が訪れる。
毎年10月1〜3日に開催される例大祭「神道祭」は、松本の秋の風物詩。

訪問前に知っておきたい注意点
松本城を訪れる前に、天守内部の見学方法や館内のルールを確認しておこう。
当日慌てないよう、以下のポイントを頭に入れておくと安心だ。
- 天守内部の階段
- 約140段の階段があり、最大斜度は約61度。通路が狭く、急な階段もあるため、手すりを使いながらゆっくり進む。
- 靴・服装
- 天守内は土足禁止。入口で靴を脱いで下足袋に入れて持ち歩くため、脱ぎ履きしやすい靴がおすすめ。
- 館内での撮影
- 天守内の階段付近は撮影禁止。案内に従って見学する。
- 喫煙
- 天守、本丸庭園、松本城公園は禁煙。松本城北西隅に設置された指定喫煙所を利用する。
- 車椅子
- 天守は車椅子での入場不可。車椅子は黒門券売所などで無料貸し出しを行っている。
- ベビーカー
- 天守内への持ち込みは不可。管理事務所または天守入口で預けられる。
- ペット
- 有料区域(本丸庭園・天守)は禁止。補助犬は事前に問い合わせが必要。

松本城の日帰り観光モデルコース
ここまで紹介した内容を踏まえ、松本城の日帰り観光モデルコースを以下にまとめた。
徒歩を中心に主要スポットを巡る定番プランとなっている。
好みに応じて、「松本市美術館」や「中町通り」、「松本 丸の内美術館」を組み込むのもおすすめだ。
- 10:00 「松本駅」をスタートし、松本城へ向かう
- 10:25 松本城周辺を散策し、お堀沿いから天守を眺める
- 10:45 「黒門」から入場し、「本丸庭園」や「五重六階の天守」、「月見櫓」などをじっくり見学
- 12:10 昼食は城下町エリアで「信州そばや山賊焼き」などのご当地グルメを味わう
- 13:10 昔ながらの雰囲気が残る「なわて通り」を散策し、食べ歩きや買い物を楽しむ
- 13:50 四柱の大神を祀る「四柱神社」で参拝
- 14:20 明治時代の校舎が残る国宝「旧開智学校」を見学
- 16:20 「松本駅」に戻り、駅周辺で買い物などを楽しみ、帰路へ
※所要時間は目安、各スポットの滞在時間、徒歩の速度などによって前後する

松本城に関するよくある質問
Q
松本城はどれくらいで回れますか?
天守内部は45分〜1時間ほどで見学できます。本丸庭園の散策や周辺観光を合わせて楽しむ場合は、半日を目安に考えるとよいでしょう。
Q
松本城は階段が多いですか?
天守内部にはエレベーターなどがなく、約140段の階段を上り下りして見学します。階段は狭く、最も急な場所では約61度の傾斜があるため、足元には十分注意しましょう。
Q
天守のライトアップは何時までですか?
年間を通じて、日没から22時までライトアップされています。
まとめ
「松本城」の概要や見どころ、観光モデルコースを中心に紹介してきた。
五重六階の天守をはじめ、黒門や月見櫓、本丸庭園など、松本城は見どころが尽きない。
さらに、戦闘を意識した造りと、平和な江戸時代初期に加えられた優美な意匠が共存する点も魅力だ。
訪れた際は城内をじっくり歩き、周辺の城下町・ご当地グルメも合わせて楽しもう。
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