錦市場は京都のメインストリート、四条通りから北にあたる錦小路通にある。この場所で魚店が繫盛し、1615年に江戸幕府からのお墨付きを得てさらなる発展を遂げたことがはじまり。「京の台所」の名称で親しまれていて、京野菜、琵琶湖の川魚、鱧、ぐじ、笹カレイ、湯葉、生麩、漬物などの食材がずらり。京都ならではの食材は、ほぼここで揃う。
東西約390mの長さに及ぶアーケードの通りには、両サイドに約130の店舗が並ぶ。なかには京都の食材を味わえる豆乳ドーナツ、生麩の饅頭、蒲鉾の天ぷら、湯葉クリームコロッケなど、選ぶのに迷うほどの京都グルメが販売されている。市場内は「食べながらの飲食はご遠慮いただきます」というルールになっているので、気になる商品をテイクアウトしたらイートコーナーへ移動しよう。市場内にある、京都の食と文化を発信する「丹後TABLE」では1ドリンク・1オーダー制で持ち込みOK。市場近くの「酒とめし 錦食堂」では、1ドリンクオーダーで持ち込みOKとなっている。
最近では、海外でも人気の高い、江戸時代の画家・伊藤若冲縁の地として知られるように。錦市場で野菜を扱う問屋の生まれで、生家跡にはモニュメントが建てられている。また、閉店後の店のシャッターにもご注目。色鮮やかで緻密な若冲作品が描かれているので、シャッターアート巡りもプランのひとつに加えたい。